ホンマに忙しかったんですよ。
年末は暇になるかと思ってたんですけど、逆でした。寧ろこの一年で一番ヤバかった。まぁ、その反動で新年からは割と暇になるんですけどね。
それはそうと流石にこれ以上はマズイと思ったので取り敢えず投稿です。
駆け足で書いたので書き直しはあるかもです。
注意として、後半にキャラ崩壊が起きます。
アバドン改め、ロンは武器である。そんな訳でどんな性能なのかと尋ねたのだが━━━━
「・・・おぉ、これは・・・中々」
適当に武器でも出せと言われたので“★Rock Cannon”を取り出してみると突然、ロンが手元に噛み付いて来た。
驚いて叩き落とそうとしたのだが、それよりも先に変化が起こったので観察する。
ロンの身体が流動体のように“★Rock Cannon”の手元に巻き付き、銃口の方に口をガバりと開けた状態で変化は終わった。合体というよりも侵食と表現した方がよいだろうか?見た目が完全に神機のソレである。
ちょっと興奮するな。
〔構えて念じてみろ。捕食形態になるぞ〕
マジで?
言われた通り、ゲームで見たのと同じように銃口を正面に腰を落として・・・取り敢えず、捕食、と念じてみる。
すると、“★Rock Cannon”が引っ込むように小さくなり、反比例するように手元に居るロンが肥大化し、人一人をパクリといけそうなくらい大きくなって停止したので“★Rock Cannon”を前に突き出すと虚空にガシンッと噛み付いた。
「・・・おぉ・・・!」
無理だと思った神機(擬き)を手に入れた気持ちになり、感嘆の声が漏れ出てしまった。他の武器でも試して捕食が可能である事が分かったのだが、一番驚いたのがトライク本体にロンが侵食出来た事だ。
どんな風に捕食するのかと言えば、フロント部分がガバッと開き、走りながらも捕食可能という優れ物。これで大抵の障害物は無視して、しかも回復しながら押し通れるようになりました。
やったね、ディアウス・ピターに追われても高確率で逃げれるようになったよ!
そんな訳で一通り試してから、いざ実践。
捕食形態の時は念じろ、とか言ってたけど、アレは初心者向けであり、慣れれば形をイメージするだけで簡単に出せるし、ある程度サイズの調整が自由になるらしい。なのでいきなり本番でやってみたが色々と分かった事や疑問に思う事が出来た。
大きさに関しては現状、基本サイズはゲームの普通の捕食形態と同じで、そこから侵食した武器によって大きさが異なり、一番大きかったのがやはりトライクだった。武器を構成する細胞を使って大きくなっていたらしい。サイズの調整というのはその大きさを分配する事だ。
えーと、だから・・・十個のブロックがあるとして、それを上下左右に自由に並べ変えれる、って言えば分かり易いかな?
今はこのサイズが限界だけど、〔これから喰いまくれば少しずつ大きくなるだろう・・・いや、無理だろうな・・・〕とロンは俺の胸をガン見しながら首を横に振りやがったのでシバいておいた。・・・軽くしたつもりがめり込むとは。思った以上に力が入ってしまったようだ(すっとぼけ)
続いて疑問なんだが、これは前世でも感じてた事。
さっき、生きてるオウガテイルを捕食してみたんだけど、結果は咥えただけで噛み切る事は出来なかった。死んだらあっさり削り取るんだけど・・・この差は何?
「・・・生きてるのは食べれないの?」
〔生きている?・・・あぁ、活動中か。出来るぞ〕
え、出来るの?
〔条件はあるがな。そもそも私は武器とは言え、副武装のような物だ。主武装では無いから、ブレード程の切れ味も機関砲のような破壊力も無い。捕食を簡易的に行うのが私の本来の性能だ〕
ほへぇ・・・かなり、要らん機能が多い気が・・・うん、考えないようにしよう。
「・・・条件って?」
〔その前に出来ない理由からだ。アラガミを構成するオラクル細胞は細胞同士がしなやか且つ強靭なもの・・・私は頑丈ではあるがこれを断ち切る程の切断力は有していない〕
「・・・あぁ、そういう事」
成る程、スッキリした。
死んだらその結合が緩むのか。となると、生きてる間は結合崩壊とかするとそこだけ削れ取れたりする?
「・・・結合崩壊したら」
〔どうだろうな。理論上は可能だろうが・・・〕
何故か言い淀んでいる。いや、言い淀んでいると言うより、よく分かってないのか?ほーん、コイツでも分からん事があるんか。
そいじゃ、聞いてばかりもツマランから、自分で試してみるか。
◇
検証結果。
めっちゃ柔らかい所、ゲームで言うクリティカルが出る部位は確実に削り取れる。大ダメージの所は結合崩壊させればその部分だけ削り取れる。それ以外は結合崩壊した後にそこの柔らかさがクリティカルなら削り取れる。
それ以外は殺さないと無理。
・・・そう言えば、ゲームだと死んだ後も部位のダメージは変わらなかった気がするんだが・・・何故に喰える?
「・・・そこの所、どうなの?」
〔現実とゲームを一緒にするな。活動停止すればコアの抜き取り関係無しに崩れ落ちるだろ。全く、脳と胃袋が直結してる奴はこれだから・・・はぁ〕
いや、まぁ・・・うん。そりゃそうだけどさ。それ言ったら、これまでの例えとか・・・後、一言多い。
◇
ふと、思った。
俺の武器と俺の身体は同じモノで出来ている。なら、ロンは同じように俺の右腕にも侵食出来るのでは?
〔可能だな〕
そんな快い返事を聞けたので早速試してみる。
中身が無い右袖口から侵入しようとしたが、穴が小さ過ぎてバタつく馬鹿を掴んで引きずり出す。抗議の声を無視して袖ではなく胸元から肩口に寄せてやるとそこに噛み付いた。その後、服の中で固い筈の身体をグニョグニョとスライムのように形を変え、何本も注射に刺される感覚がした後、右腕として俺の身体と合体した。
ミニョーンと袖の中を何かが通り、肩口に食い付いていた筈の口が袖口から顔を出し、俺の意思でその口を開閉出来る。
〔どうだね?無くなった右腕の調子は〕
物珍しくてガシンガシンとロンの口を動かしているとそのロンの顔が勝手にぐりんっとこちらを向き、普通に話し出した。
あぁ、お前の意思でも動かせるのね。
「・・・キモイ」
〔キモイ言うな。これでも一応、主導権はそちらにあるのだから、それで我慢しろ〕
自分の身体の一部が勝手に動くというのは中々に変な気分だ。まぁ、主導権がこちらにあるなら別にいいか。
この状態での戦闘は楽にはなるが、やはり前のようにはいかない。武器を両手に掴む事は出来るが、指が五本有る訳では無いので“★Rock Cannon”やトライクのフロントカウルの引き金を引く事が出来ない。
ロンの腕で殴ればダメージは入るのだがロンから猛抗議が来て、今後は滅多に出来そうにない。
それでもロン自体が最大5メートルくらい伸びて小型のアラガミなら余裕で掴めるから、戦い方の幅は広がるだろう。
個人的には普通に両手がある方がやり易いんだが、無い物強請りしても仕方無いので早くこれに慣れよう。
◇
「・・・何だそれは?」
「・・・アラガミ?」
「殺すか?」
「うん、いいよ」
〔待て待て待て!出会い頭に私を殺そうとするな!お前も!なんであっさり承諾してんだ!蘇るからって痛い事に変わりは無いんだぞ!〕
ロンと出会って数日。慣れる為とは言っても合体し続けるのは流石に精神的に少し苦痛だった。寧ろ無い方が落ち着いたので少しばかり離れる事にした。
━━━と言うのは建前で本音は思った以上にキモかったから。最初は・・・まぁ話し相手が身近に出来て少し嬉しかったけど、一日もすれば嫌気が差して来た。
だって、一日中右腕から喋りまくってるんだぜ?勝手に動きまくって、自分の意思とは別にグニョングニョン動き回るとか・・・まるで寄生虫だ。
戦闘面では普通に役に立つんだけどなぁ。
「まぁまぁ、ソーマ落ち着きなって。見た目通り、実害は無いみたいだし」
「・・・冗談、神機下ろして」
「・・・そうか」
〔おい、なんで揃いも揃って残念そうにしてるんだ。エリックを見習え、エリックを。この中で実力はカスだが人として一番出来てるぞ〕
ソレ褒めてんのか?一応はお前の味方してくれたんだぞ?もっと言葉を選ぼうな?それから、普通のゴッドイーターであるエリックを俺と特別性のゴッドイーターであるソーマと並べるのは流石に可哀想だろ。
これでも数年はゴッドイーターとしてやってるから、頑張ってる方なんだぞ。
「それよりステラちゃん、その・・・アラガミ?はなんなんだい?」
ロンのセリフがまるで聞こえていないかのようにエリックが疑問を投げ掛けて来た。先日会った時は影も形も無かったので当然と言えば、当然の疑問であった。
「名前は『ロン』・・・・・・新しい・・・自立型の・・・武器?」
「へぇ・・・」「・・・・・・」
考えてみれば、なんと説明すればいいのかよく分からないので疑問形になってしまった。そんな俺の説明?を聞いて、2人ともふよふよ浮かんでいるロンをマジマジと見詰める。
観察されている事に気付いたロンは機嫌が悪くなる事は無く、寧ろその場で旋回したりと嬉々として観察対象となっていた。
「・・・おい、これ前に喰らってた・・・アレか?」
そこでソーマはある事に気付いたようだ。それはあの時ノリで始まった千羽鶴作成の時に俺が英気を養う為に喰ったアラガミ━━━━アバドンにソックリであると。
「ん・・・それを基にしてる」
「・・・・・・ふむ」
珍獣を見る目から、興味深そうな物体を見る目に変わった。やはり、腐っても親子なのか、色々と気になるのだろう。
「それにしても僕達の天敵であるアラガミにこんなに可愛らしいのが居るなんて・・・なんとも妙な気分だ」
「・・・それを言うと
「あぁ、それもそう・・・か・・・・・・・・・!!?」
「「?」」
ソーマの返答に引っ掛かりがあったのか、何やら驚愕の表情でソーマを凝視して固まるエリック。突拍子が無さ過ぎて俺もソーマも主に頭の心配をしてしまう。
「ソーマ、今何て言った!?」
「うぉッ・・・どうした急に」
再起動を果たしたと同時に神機をほっぽり出して、ソーマの肩に掴みかかった。しかし、なんの事かサッパリ分からないらしく、ソーマは目を白黒させている。
「い、いい今!君は僕の言葉にステラちゃんも当て嵌るって言ったのかい!?」
「??・・・あ、あぁ」
いや、そんな驚く事じゃないだろう、というソーマの困惑の表情から考えている事がヒシヒシと伝わってくる。俺もエリックが何に反応しているのか、よく分からんが仮にエリックの言葉に肯定した、という事実に驚いて居るのであれば・・・・・・普段、どんだけ冷たい態度を取られてんだ・・・。
「つまり!君は!ステラちゃんが
「・・・・・・・・・・・・・・・あ」
「いやッッッ・・・・・・ふぅぅぅぅ!!!」
エリックの言葉の意味が漸く理解出来たのか、ソーマは目が点になって固まった。そんな彼を他所にエリックは誰も居ないだだっ広い地平線に向かって「ソーマがデレたぞぉおおおお!!!」と木霊しそうな程の大声で叫び散らしていた。
プライバシーもヘッタクレも無いが、幸い世紀末のようなこの世界では誰も居ないので聞かれる心配は無い。
「おい!そういう事じゃねぇぞ、エリック!!」
「イエェェーイ!!」
「『イエェェーイ』じゃねぇ!!ステラ!お前からも何か言って━━━━なんだその顔!?」
考えてみれば、確かにエリックの言う通りだ。ソーマの滅茶苦茶貴重なデレ。しかも遠回し。シオが来てからはデレまくってたけど・・・それ以前というのはかなりレアだ。いいもの見れた。
「・・・むふふ」
「腹立つな!やめろそのニヤケ面!」
「ヽ( ▼∀▼)ノ フォー!!」
「テメェはいつまで叫んでんだ!!」
テンションが天元突破したエリックに今度はソーマがあの浅黒い肌でも丸分かりな程に顔を真っ赤にして掴み掛かる。
だが、その程度で止まるエリックでは無く、一旦叫ぶのをやめてキリッとした表情で肩に片手を置き、ソーマに語り掛けた。
「大丈夫、分かってる」
信用度ゼロである。
「そうか・・・ならいい」
そして、何故か納得して手を離すソーマ。それでいいのかお前。エリックのこと好き過ぎするだろ。
「ソーマって・・・
「は?」
エリックの余計な一言でリアル鬼ごっこがスタート。互いに神機を担ぎながら、鬼の形相で迫って来るソーマから笑いながら逃げるエリックは流石だと思う。
・・・おい待て、誰が
「アハハハ!今の僕には幾らソーマでも追い付け━━━━━とぅえぇえええ!!?なんでステラちゃんまで!!?」
ソーマの後ろからトライクで追い掛け、ノーハンド運転でフロントカウルを取り外し、ソーマと並走する。
━━━━━━撃ち込んで足場を崩せ
━━━━━━お易い御用
一瞬のアイコンタクトで意思疎通を行い、少し横に避けてエリックの正面に撃ち込む。
「おわっ!?ちょ!やめ!」
「せいッッ━━━━━やぁぁぁ!!」
「どぅわぁぁ!!?死ぬ!今の絶対に死ぬってば!」
脚が止まりかけたエリックに、走っていた勢いを利用して構えを取りながら滑り込み、チャージクラッシュで一刀両断しに掛かるソーマ。横薙ぎじゃない分、まだ慈悲はあるみたいだ。・・・あれ、横薙ぎ出来たっけ?
直撃と同時に地面が爆発し、寸前の所で避けたエリックは爆風の勢いを利用してその場から上手く逃げ出した。
その後も二人で追い掛けてはいたが本気じゃないとは言え、結局最後まで捕まらなかった。(スタミナ的にエリックが死にかけてたけど)
度々、現れる小型のアラガミも片手間に撃ち落としてたし・・・エリック、何気にレベルアップしてたな。
〔・・・・・・めっちゃ空気〕
感心してる俺を他所にそんな寂し気な声が聞こえたと聞こえないとか。
◇
ロンを度々連れてソーマ達と会うようになったが三人で談笑していて、とある疑問が浮かんだ。
「・・・ねぇ」
「「ん?」」
「・・・もしかして、聞こえてない?」
「「・・・・・・?」」
ロンを指さして言ってみたが、どうやら上手く伝わっていないみたいだ。そこで少し噛み砕いて質問の意味を伝えてみる。
「・・・喋ってるの・・・分かる?」
「・・・・・・・・・あ、もしかして、その・・・ロンが、って事かい?」
暫しの逡巡の後にエリックが合点がいったらしく、その答えにコクコクと頷く。すると二人は顔を見合せ、何やらアイコンタクトを取るとこちらに向き直った。
「えっと・・・鳴き声なら聞こえるけど・・・そういう意味じゃないんだろ?」
「・・・鳴き声?」
詳しく聞いてみた所、何やら可愛らしく「ピギィ」と聴こえるらしい。・・・えぇ、マジかよ。
「ステラちゃんはどんな風に聴こえるんだい?」
「・・・・・・旅人だったり」
「え?」
「・・・・・・吸血鬼だったり」
「んん?」
「・・・・・・犬の餌だったり」
「・・・・・・??」
「・・・・・・黄色いカエル・・・みたいな声」
「・・・・・・・・・そっか」
うん、絶対に伝わってねぇ。可哀想な子を見る目になってるもん。
でもま、そりゃそうか。そういう文化は殆ど廃れてるもんな。こういう『中の人』ネタを共有出来ないって・・・なんかちょっと寂しいな。
〔なんだ、知らなかったのか。私はマスコット的な存在だからな。所謂、アイドルはトイレ行かない、の派生型だ〕
・・・要は素がダメだから、それを誤魔化す機能ってこと?・・・自覚、あるんだな。いや、時々毒舌になるから、無駄な敵を作らなくて済むからいいけどさ・・・なんか、納得いかない。
〔だから、こんな事だって可能だ・・・・・・おい、ソーマ〕
「・・・?」
何かをするつもりらしく、ソーマに近付いた。当の本人は全く意思疎通が出来ないので真顔のまま困惑してる。
〔このロリコン野郎め!〕
言った。言いやがった。うわ、何あの「ふふん」って感じのポーズ。メッチャ腹立つ。死ねばいいのに。
しかし、ロンの言った通り言葉は伝わっていないのか、表情が抜け落ちた顔でソーマがこちらを向いた。あ、違う。あれ物凄く怒ってる。え?普通に伝わってるんじゃね?
「・・・おい、通訳頼む」
「『このロリk━━━━━』」
全てを言い終わる前に周囲に一陣の暴風が吹き荒れ、気付けばロンが遥か彼方まで飛んでいた。断末魔は普通に「ピギィィィィ!!」なんだと、どうでもいい事を考えながらソーマの方を見てみる。
そこには美しいフォームで神機を振り抜いた彼の姿が。それ、気に入ったのだろうか?
「・・・分かったの?」
「・・・そんな気がしただけだ」
ダメ慢心、という事だな。言葉は通じなくても野生の勘みたいなもので分かったのか。これで少しは懲りてくれたらいいが・・・無理だろうな、きっと。マジで反省しろよ。
「いや、いやいやいや!それでいいのステラちゃん!?あれ大丈夫!?」
「・・・きっと・・・その内、帰って来る」
「雑過ぎィ!」
因みに、俺の細胞を通してテレパシーのような感じで意思疎通しているので他者には聞こえない、と判明したのはそれから数日後に帰って来たロンの談からだった。
次回は何時になるのやら・・・。出来れば今年中にもう一本上げたいんですけど・・・望み薄ですね。
一応、補足しておきますと釣り竿は地上でも使えます。誘導には持って来いですね。彼らが使うかどうかはさて置き。
エリックを初めとした数名のキャラがレベルアップしてるんですけど、タグにそれっぽいの要りますかね?その場のノリで強くしただけなので殆ど何にも考えて無かったんですよね。
まぁ、現状では一名だけ魔改造レベルのが出て来るんですけどね・・・どうしよっかな。
そろそろ事態を進展させたいなぁ、とは思ってるんですがエリックを書いてると愛着湧いてしまいまして・・・なんか、もうちょっと書きたいなぁ、て思って展開が後回しになってしまう。キャラ崩壊してるけど・・・。
もう一話くらい、日常?を挟むかもです。
次回も気長にお待ちください!