その男蜻蛉の如く(仮)   作:新参者基本読み専

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入試試験2

 「うわぁ、デケェなおい」

 

 指定された会場、市街演習場に入った瞬間思った事を言ってしまった…。てかデカすぎるだろ、いくら掛かるんだこれ?そしてここ以外にもこれと同じようなのが幾つもあるんだろ?…どんだけ金掛かってるんだ?

 さて、とりあえず準備運動と後は…何かあそこに線があるな。とりあえずまずはそこの近くの場所に行くか。そう思って良さげな所へ移動して、そこで準備運動を軽くし始めた。

 

 (そういえば、さっきの眼鏡くんと緑髪くんは一緒かな?)

 

 準備運動を終え辺りを見回して目当ての人物らを探したがいなかった。どうやら別の会場のようだ。心操か発目の所かな?

 

 (ま、いっか。今は自分の心配だな)

 

 そう割りきっていつでも動ける様に立っておく。周りの奴らはお喋りしてるなぁ…余裕で羨ましいよ。そう思いながら待機してると、

 

 『ハイ!ーースタァァァァト!』

 「ッシャ!」

 

 プレゼント・マイクの掛け声を聞いた瞬間、個性を発動させて演習場の中へ走り進んだ。

 俺の個性は「加速」、スピード系の個性だ。これは移動速度、足が早くだけでなく行動全体の速度を早くすることが出来る。なので攻撃等も自分の思いのまま速度を早くする事が出来るので自分の中では応用が効きそうな個性だと思ってる。

 ある程度個性を使って走ると数体の仮想(ヴィラン)が出てきた。

 

 『ブッコロ「オラァ!」』

 

 人工音声で何か言おうとしてたが、その前に殴って黙らせた。そしてそのまま流れる様にその周りにいた仮想敵を蹴りや肘、拳等を使って機能停止させた。

 

 「っしゃ!次だ!」

 

 そう言って他の仮想敵を探しに個性を使って走った。

 

 『ウォッ!速ぇなおい!Hey!Hey!なにやってんだ!もう開始の合図はしたろ!?実戦じゃカウントもクソもねぇだろ!賽は投げられてんぞ!?』

 

 それを聞いてようやく他の受験生達もまともに動き始めた。しかし、その頃にはもうかなりのポイントを稼いでた。

 

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 「よし、結構稼いだんじゃねぇかな?えーと何ポイントだったけ?多分50はいってると思うが…」

 

 建物の中で休憩中に今まで倒した仮想敵の数を思い返していた。普通に出てきたやつや建物の中を調べてる最中奇襲してきたやつ、他の受験生を狙撃、または後ろから襲おうとしてたやつ等々…かなりの数を倒してるしなぁ…。

 

 「85ぐらいか?うーん…まぁ他の受験生とかいたから上々か?もう少し稼ぎたかった」

 

 そう言って自分の手を顔の前に上げ、それを見つめる。

 

 (今日の俺の動きはまぁ良い方だった)

 

 実際調子も良いし無駄な動きも少ない方だとは思う。

 

 (けど、まだまだこんなのじゃ駄目だ。もっともっと良く出来るはずだ!こんなのじゃあの人達(・・・・)を越える事も出来ないし俺の願い(・・)も叶えられないかもしれない!もっともっと良くしないと!)

 

 そう自分を叱咤し、力強く握りしめる。その瞬間、地面が揺れた。地震か!?と思い建物を出て、辺りを見回すと

 

 「…マジかよ」

 

 そこには巨大なロボットがいた。多分あれがお邪魔のだろう。なるほど、確かにあれは一体あれば充分だ。そう考えてると

 

 「アイタッ!」

 「うぉっ!大丈夫か!?」

 

 隣でピンク色の肌で触角が特徴の女の子が転けたので声をかけた。

 

 「うん、大丈夫!転けたたげだしね」

 「そうか、なら良いんだが…」

 「それよりも早く逃げよ!!あんなの勝てないよ!」

 

 こちらの心配の為だろう、逃げるよう促した。だが、

 

 「いや、早く行け。俺は残る」

 「何で!?あんなの放っておいた方が良いよ!!」

 「まだ逃げ遅れたやつがいるかもしれない。そいつらを放って置くわけにはいかないしな。それにあれがどんなに強いのか興味もある」

 

 そう言うとその女の子は驚いた。多分逃げ遅れたやつの事は頭に無かったんだろう。まぁ、無理もない。パニックになったらそんな事に気づきにくくなるからな。

 

 「じゃ、俺は行く。心配ありがとな」

 「ちょっ」

 

 そう礼をその女の子に言って頭をわしゃわしゃと撫でてから他の場所を見るために走った。

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 「おーい、誰かいるか!いるなら返事しろ!」

 

 走りながら声をかける。反応があればそこに行けば良いし反応が無かったらもう一回調べるつもりだ。そうした事をしていると

 

 「おーい!こっちこっち!!」

 

 声が聞こえたのでそっちの方へ走った。

 

 「大丈夫か!?」

 「ちょうど良かった!手伝って!!この娘瓦礫に埋もれちゃって!」

 

 そこにはオレンジのサイドテールの女の子と耳たぶがプラグのような女の子がいた。ちなみに埋もれていたのは耳たぶがプラグの方の女の子だ。

 

 「ちょっと待ってろ!」

 

 そう言って瓦礫の近くに近づき、瓦礫を個性を使って左右に投げ捨てた。幸いにも大きい瓦礫が少なかった。

 

 「立てるか?」

 「うん、何とか…ッ!?」

 「大丈夫!?」

 

 手を差し出して立たせると顔をしかめてしゃがみこむ。足を負傷したんだろ…

 

 「悪い…この娘任せても良いか?」

 「良いけど…君はどうするの?」

 「俺か?まだやることがあるんだ。…あのロボットを潰す」

 「はぁ!?君正気!?」

 

 オレンジ髪の娘が驚いていた。まぁ普通(・・)はそうだろう…。でも…

 

 (俺はその普通(・・)を越えないといけないんだ)

 

 「とにかくその娘は任せた。早く逃げろよ」

 「あっ、ちょっと!?」

 

 呼び止めようとしたが無視してロボットの方へ走った。

 

 (あの()を試してみるか)

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 (あーもう!?なんなのあいつ!)

 

 逃げようとしてたら瓦礫に埋もれた受験生がいたから助けてたら声が聞こえたので助けを呼んだ。そしてそいつが埋もれた受験生を助けてくれた。そこまでは良い。そしてその受験生を自分に任せた。そして次に言った事に衝撃を受けた。

 

 「あのロボットを潰す」

 

 (正気!?)

 

 そう思ったのが口に出てしまった。そしてそいつはロボットの方へ行ってしまった。

 

 「どうすんの?」

 「…とにかく一旦ここを離れる。歩ける?」

 「うん、ウチは大丈夫」

 

 そう言ったのでとにかく離れる為に歩き始める。そして大通りに出ると、

 

 「あ!大丈夫!?」

 

 声が聞こえたのでそっちを向くとピンク色の肌と頭の触角が特徴的な受験生がこっちに走ってきた。

 

 「うん、私達はなんとか。貴女は?」

 「良かった…あ!それとあいつ見なかった!?」

 「あいつ?」

 「黒髪で目が鋭い受験生!こっちに来なかった!?」

 

 その娘が探してる人の特徴を聞くと、

 

 (あいつか!)

 

 「そいつならさっきロボットの方へ行っちゃったよ」

 「やっぱり!?」

 「そいつと知り合い?」

 「いや、さっき話したばっかりだけど…ロボットに興味があるとか言ってたから止めようとしたら行っちゃって…」

 

 (あーもう、本当なんなの!?)

 

 「そいつならあのロボットを潰すとか言ってたよ」

 「ウソォ!?やっぱり止めておけば良かった!!」

 

 その娘も頭を抱えてた。

 

 「とにかく一旦ここを離れよう。この娘の怪我もあるし」

 「うん、分かっ…ってあれ!」

 

 その娘が指を指した。そこには巨大ロボットと…

 

 「何あれ?」

 

 そのロボットの上半身の周りに赤い円錐のようなのが現れてた。しかも結構な数だ。そして、

 

 「オラァ!!」

 

 さっきのあいつの声が聞こえ、そしてその赤い円錐がそのロボットに突撃した。そしてそのロボットが倒れたとき、

 

 「よっと」

 

 私達の少し前の所にあいつが現れたのだ。

 

 「ん?お前ら逃げたんじゃなかったのか?」

 

 私達を見て最初に言ったのがこれだった。

 

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 「よし、やってみるか」

 

 ロボットの近くに行き、これからやろうとしてることをイメージする。

 

 (うし、行くか!)

 

 ロボットの近くで個性を使い、高くジャンプする。そして、

 

 「オラァ!!」

 

 イメージした通りに準備が出来、攻撃をしてロボットを倒す事が出来た。そして着地するし、

 

 (まぁまぁか…もっと精度を上げないとな)

 

 そう思って顔を上げるとさっき会った受験生達が俺を見ていた。その顔は何かポカーンとしてたんだが…どうした?

 

 「ん?お前ら逃げたんじゃなかったのか?」

 

 そう言ってその受験生達に近づいた。

 

 「とにかく、その娘のケガを診て貰わないと…行こうぜ。歩けるか?」

 

 そう言って会場の入り口へ歩き始めた。すると…

 

 

 「ちょちょちょ!!今の何!何したの!?」

 「てか君大丈夫なの!?」

 

 そう言って俺に質問してきた。ちなみにケガしてる女の子は未だにポカーンとしてる。

 

 「俺は大丈夫だよ。てかそれ聞いてどうするんだよ?」

 「いや、まぁ、そうなんだけど…」

 

 そんな会話をしてると…

 

 

 『終~~了~~!!』

 

 さっきのプレゼント・マイクが試験終了を知らせた。てか声デケぇな…。

 

 「だそうだ。行こうぜ」

 「う、うん」

 「分かった」

 

 そう答えてくれたので入り口の方へ歩いていく。入り口に着くと白衣を着た年配の女性が現れてケガ人を治療した…個性だからだろうか唇が伸びたのに驚いたけども…

 

 




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