その男蜻蛉の如く(仮)   作:新参者基本読み専

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結果

 「いんや~今年もなかなか粒ぞろいだったなぁ」

 「救助ポイント0で2位とはな」

 「対照的ニ敵ポイント0デ8位カ」

 「あの0ポイントの仮想敵を倒す受験生などそうはいませんからね。今年は2人もいるとは」

 

 雄英高校ヒーロー科会議室には雄英高校の校長とその高校の教師のプロヒーロー達が重要会議を行っていた。

 

 「1人は典型的な不合格者の動きだったけど最後の最後で痺れさせてくれたわねぇ」

 「本当に大した奴だったぜ!何度もYEAH!と叫んじまった!」

 

 そう言うと話の話題になっている少年の映像が映し出された。緑色の髪が特徴の少年で常にオドオドしていた。言い方を変えれば挙動不審とも言われかねない少年だ。敵を見てもオドオドしていて他の受験生が倒すなどでポイントを一向に稼げずにいたが、最後の最後で他の受験生と協力して0ポイント敵をぶっ飛ばしたのだ。

 

 「だがその代償に腕を使えなくなるのは駄目だな。合理的ではない」

 「おいおいイレイザーそんなこと言うなよ。今は駄目でもこれからだろう?」

 「彼も凄いがもう1人も忘れてはいけないね」

 

 その声で緑色の髪の少年から黒髪の少年へと映像が変わった。

 

 「今年の受験生で俺の合図に唯一反応しスタートダッシュ出来たのはこいつだけだしな!」

 「攻撃に無駄な動きが少なくすぐに次の行動に移れてますね」

 「他の受験生が攻撃されそうなのを救助してるね」

 「そして極めつけがこれですね」

 

 0ポイント敵の上半身の周囲を囲む様に赤い円錐が出現しそれが突撃してロボットを倒した。

 

 「これは個性か?」

 「いや、こいつの個性は加速、これは別のでしょうね」

 「願書に個性以外も書かれてますね」

 「彼の願書の住所はどこですか?」

 「確か…《前田探偵事務所》ですね」

 

 その事務所の名前を聞くと教師全員が驚き、そして俯いた。

 

 「そうか、()の息子か、」

 「彼、一時期ひどく落ち込んでましたね」

 「まぁ無理もない…あの()で落ち込まない方がおかしい」

 「それもそうですが、あの事務所にはあの2人(・・・・)が所属してるのも忘れてはなりませんよ」

 

 その事を言われると教師陣はひきつった表情になった。

 

 「彼ら(・・)か…両方共癖が強い2人だね」

 「彼女(・・)もそうだが()は相当ですよね」

 「だが実力も実績もありますよ?」

 「ランキングには載らないが実力者なのは確かですね」

 「単にメディア嫌いってのもあるだろうけどなぁ。イレイザー、お前もそうだしな」

 「俺とあの人(・・・)と一緒にするな。で?こいつは合格で良いんですか?」

 「うん!むしろ不合格にする理由がないね!」

 

 そう言うと他の受験生に映像が変わった。

 

 

 

 ◆◆◆◆◆

 

 

 入試が終わって数日後、自宅でまったりしてると、

 

 「おーい進一、雄英から封筒が来たぞ」

 「サンキュー親父」

 「部屋に行って見てきたらどうだ?」

 「ああ、そうするよ」

 

 そう言って封筒を持って自室へ向かった。自室に入って封筒の封を切ると数枚の資料と小さい機械が入っていた。

 

 「なんだこれ?」

 

 こういうのは発目が詳しいんだよなぁと思い、スイッチらしきものを押すと

 

 『私が投影された!』

 「うぉ!?びっくりした!」

 

 映し出されたのはランキングトップのオールマイトだった。でも何でだ?

 

 『まずは初めましてだね!私はオールマイト!この度ここ雄英高校の教師をすることになったのさ!』

 「はぁ…そりゃまた豪華だなぁ」

 『さて前田進一くん!君の合否なんだが…』

 

 …何気に溜めるな。ドラムロールがなってるような気がするのは気のせいか?気のせいか。

 

 『文句なしの合格だ!!筆記試験も高得点だし実技試験も高く評価出来る!』

 「っしゃ!」

 

 だがここがまだゴールではない。新たなスタートラインに立つ権利を得たに過ぎない。

 

 『そして!先の入試で見ていたのは敵ポイントにあらず!』

 「え?マジで!何かあったのか?」

 

 映像のオールマイトが腕で×印を作ったので他にも評価するものがあると指摘した。何を見るんだ?

 

 『何を見るのか気になるみたいだね!我々が見ていたのは救助活動、すなわちレスキューポイントさ!しかも審査制のね!前田進一くん!君は人知れず他の受験生を助けたり他に逃げ遅れた人がいないか調べてたりしてたね!我々はそういう所も見ていたのさ!我々ヒーローはどんな状況でも人を助けるもの!偽善?だからどうした!?偽善上等!綺麗事を実現しようとするのがヒーローさ!君が実技試験で取ったのは敵ポイントは85、救助ポイントが45!合計130ポイント!文句なしの入試1位!』

 「マジかよ…これは驚いた」

 

 確かに人助けをしないヒーローは自分が知る限りいない。まさかそういう所も見てるとは思いもしなかった。

 

 『来いよ!ここが君のヒーローアカデミアだ!』

 

 そうオールマイトが自分に手を伸ばして言ってくれた。これは嬉しい。ファンとかならもう喜びのあまり発狂しそうだな。とにかく合格という事だ。素直に喜ぼう。親父や心操、発目にも報告だ!

 

 

 「親父!合格だってさ!」

 「おお!おめでとう!」

 「ああ!ありがとう!そういえば師匠(・・)居候(・・)は?」

 「あいつは今サポートアイテムを作ってて忙しくて、もう一人のあいつは今は海外の仕事だ。まぁ後で俺から言っておくよ」

 「サンキュー親父。俺はあいつらにも連絡しないと」

 「ああ、あいつらか。じゃあ自室でやれよ」

 「了解」

 

 そう言ってまた自室に戻りLINEからの電話で連絡した。ちなみに相手は発目だ。

 

 

 『もしもし!前田さん!どうでしたか!?』

 

 …なんでだろう…さっきのオールマイトと同じくらいのテンションだなおい。

 

 「ああ、無事にヒーロー科合格だよ。お前の方は?」

 『おめでとうございます!私もサポート科合格しました!』

 「そうか、おめでとう」

 『ありがとうございます!そういえば心操さんはどうでしたか?』

 「いや、これから連絡するよ。とにかくおめでとうな」

 『はい!また一緒ですね』

 「ああ、よろしくな。何かあったら頼むよ」

 『はい!是非!』

 

 そういうやり取りをして電話を切った。さて、次は心操だ。内心心配なんだがな…

 

 『もしもし』

 「もしもし、俺だ。どうだった?」

 『…』

 

 心操が答えに詰まった…やっぱり…

 

 『…よ』

 「うん?どうした?」

 『ヒーロー科、合格だったよ』

 は?

 

 「うおぉ!!マジか!?マジなのか!?」

 『ああ、おおマジだよ』

 「やったじゃないか!また一緒だぜ!!」

 『んな大袈裟な』

 「だって心配してたんだぞ!それが合格とか!やべぇ、自分の合格より嬉しい!」

 『まぁありがとよ』

 「またよろしくな!」

 『おう、こっちこそ宜しく』

 

 とにかくまた俺達は一緒だ!これほど嬉しい事はねぇぜ!その事を親父に報告してその入学式の準備を始めた。




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