純鉄の盾   作:NiguraSu

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3話

6月

それからの数日は、怒涛の日々だった。

念話や人脈を駆使して、あらゆる情報をあつめた。

結果、特に食事の問題が深刻であること

アキバ自体もかなり混乱している事などが判った。

 

ハロワさんが言う分にはアキバは『D.D.D』など大手ギルドが良くも悪くもアキバの混乱は収まる見込みらしい。

そのため、食事の問題を解決することになった。

 

テツ

「確かに、毎日この"湿気った煎餅"が主食ってなると、気が滅入るな。」

 

セラフ

「パスタの形をした"湿気った煎餅"。

 焼き鳥の形をした"湿気った煎餅"。

 ウェディングケーキの形をした"湿気った煎餅"

 いやぁー、意味判らないッス。」

 

そう、料理のコマンドで作れた料理は、どの料理も"湿気った煎餅"の味になってしまうのだ。

 

鍋将軍

「せめての救いは、調味料や果実はそのままの味であるという事だけですね。」

 

サクラ

「調味料をかけすぎたりすると、紫色のゲルという、名状しがたいモノになっちゃうけどね。」

 

しるきぃ☆

「このままじゃ、私たち揃ってベジタリアンになってしまいますわ!」

 

アクアびっと

「別にええじゃん。夏の昼飯麺類3コンボと同じで、果実コンボになるだけだろ。」

 

hello world

「どちらにせよ、食生活の乱れは人生の乱れだ。

この世界でも影響が出ないとは限らない。早急な改善策を……」

 

バタン!!

 

ハロワさんが、これからの議題に入ろうとしたときに、部屋の扉が大きな音を立てて開かれた。

 

アンナローゼ

「す、凄いのを見つけました皆さん!!」

 

急に入ってきたアンナローゼは肩で息をしており、纏まっていた黒のポニーテールも乱れ気味だ。

しかし、全員の視線はアンナローゼの右手のハンバーガーにいっていた。

 

そのハンバーガーは湯気がたっており、作りたてである事が判る。

一口食べたのか、歯形の残る断面からは肉汁がレタスを伝っており、美味しそうな香りを匂わせている。

 

しかし、それ所ではない。

ここに居るのは、食欲の限界を迎えた人という名の獣たちだ。

そう、全員は本能で理解した。

『これは、ホンモノだ!』と

 

アンナローゼ

「アキバの"軽食販売クレセントムーン"っていう所で売ってました!しっかり味がして美味しいですよ!」

 

それを聞いた獣たちは腕をだらんとさせ、まるでゾンビの如く、群れを成してギルトホームを出ていった。

現在この部屋に居るのは、テツ、hello world、サクラ、アンナローゼのみとなった。

 

hello world

「……アンナローゼくん。あいつらが馬鹿やらないか、保護者として付いていってくれ。もしヤバかったら念話してくれ。サクラくんを追加で派遣する。」

 

アンナローゼ

「あっハイ、了解です。」

 

目が点になったアンナローゼは、そのまま獣たちを追いかけていった。

 

後日、食料問題は金策問題へと変わった。

 

~解説~

ギルド『純鉄の盾』のサブギルドマスター。

アバターは30代後半のオールバックと、厳ついイメージのキャラ

The参謀を思うほど論理的かつ理知的な人物で、さまざまな戦略や考察で一定の成果を上げている。

裏では『ハロ衛門』と呼ばれ程、豆知識やエルダーテイルの知識に富んでいる。

付与術師としての腕前も申し分なく、本人は語らないが複数回のレギオンレイドの戦闘経験を持つ

ただし、他人にも自身にも厳しい所が玉に瑕。

大半は朴念仁や天然と思われて終わる事が多数である。

 

 

本名『荒井 直樹』

30代後半の髪型以外が全てアバターと同じ人物。

現実では救急救命士をしており、人命を第一とする信条を持っている。

そのため非情な理的人物ではなく、何としても誰かを助ける熱血漢である。

エルダーテイルは古参の方で、日々の疲れを癒す手段の一つでもある。

 

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