【旧版】GOD EATER〜神喰いの冥灯龍転生〜   作:夜無鷹

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読まなくても大丈夫な原作前エピローグのようなものです。
前回で締めるには微妙かなと思い、ササッと書いた『誰か』視点の独り言です。
なので文字数は圧倒的に少ないです。


第七話 『???』

こうして、モンスターになった彼は人と縁を結ぶことになったとさ。めでたしめでたし。

 

………え?めでたしじゃない?

うん、まあそうだね。

たった数人と縁を結んだだけで、モンスターとしての境遇が変わるわけじゃないし、そもそも彼の行動が報われたと言うにはまだ早い。

 

これまでも、これからも、救えなかった世界でその事象を改変できるかは、彼の努力次第。

お人好しだからこそ、知っているからこそ出来る、物語への抵抗。

これは僕の希望的観測だけど、この先も都合よく人を助けていけたらいいよね。

 

彼、内心じゃあテンパってるけど、意外と頭回転させてるよね。

慣れたら慣れたでアラガミ相手に色々と試行錯誤しているようだし、ゴッドイーター側でも良かったかもしれないね。

でも、モンスターになるのを夢見てたのは彼自身だから。まあ、結構ああだこうだ言ってたけど。

 

僕は少し手を貸してあげただけなのに。

叶ったら叶ったで文句言うって、人間って難しいなぁ。

確かに、色々と手続きとかで彼には代償を払ってもらったけど、そのおかげで生きていけてたって理解してくれてるのかなぁ?

………ああ、そうか。その経緯も代償に含まれてたんだっけ。

まあ、あれでこの過酷な世界を歩いて行けるなら、安いものだろうね。

 

あのネタキャラ風に言うと………君も人類の為に、華麗に頑張ってくれたまえよ、かな。

それか、馬車馬のように働け、かな?

あ、でもこれじゃあゴッドイーター側に言う言葉かな?

 

 

ん?さっきから話してるお前は何者だって?

 

あー………彼がちょこちょこ話してたと思うよ?

僕は介入する気は微塵もないからね。言うなれば、『傍観者』ってところかな。

夢を叶えてあげたのも、僕からの手向けの花のつもりだったんだよ。

それなのに、ありがた迷惑だコンチクショーなんて言われたら………うん、へこむよね。

余計な世話だったのかなぁ?他の人は泣いて喜んだのに。

 

さて、と。

物語に直接介入しない僕が、無駄に長くつらつらと語るわけにいかないね。

 

彼はこれからも、『悪戯』で送られた世界で頭を使って生き残るだろう。

今のところ終わりなんて全然見えないけど、始まりがあればいつか終わりが来る。

この世界で彼が潰えてしまったとしても、また気紛れな『悪戯』があれば彼の魂は終わらないだろう。

 

僕は、彼がこの世界を改変しようと別に興味はないけど、彼の行動自体は見ていて楽しい。

捻くれている?まあ否定はしないよ。僕は『傍観者』だからね。

本来は人間一人に傾倒しちゃダメなんだけど………その点を考慮すると僕は彼に興味があるってことになるね。

だから飽きずに『傍観者』を続けていられるのかもしれない。

 

話が脱線してしまったね。

それじゃあ僕は失礼するよ。

どうやら彼の物語に、しばらく変化があらわれないようだから。

一度結ばれた縁が再び巡り合うのは、物語が動く時。

 

それまでに彼は、特別な呼び名が付くくらいに強力なモンスターになっているだろうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

第七話『傍観者』

 




ゲーム発売後は私もアラガミ狩りに行くので、しばらく投稿はないかもしれないです。
一応書いておきますが、次回の物語自体の時間軸は飛ぶ予定です。

それでは、また次回。

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