ROCKMAN CROSSLINE   作:じゃすてぃすり~ぐ

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お待たせしました。
FGOで、BBちゃんをゲットするために頑張ってたり、ドルフロでコンデンターちゃんを当てるために製造を回しまくってたりリアルが忙しすぎて更新が遅くなってしまい申し訳ありませんでした(土下座)
少し、急すぎる展開がありますが、ご了承下さい。
では、どうぞ。


EP2-5「地域奪還 #2」

「M4!スコーピオン、ダイブマンとリングマンを」

「分かりました」

「了解!」

 

 M4とスコーピオンに指示を飛ばす。2人は頷くと、ダイブマンとリングマンを救うべく駆け出した。

 そうはさせじと鉄血兵は銃を構え発砲。だが、

 

「無駄無駄ァ!」

 

 返す刀で、スコーピオンが焼夷手榴弾を投げる。それが鉄血兵に着弾すると同時に爆発。多数の鉄血兵を火達磨にした。アツゥイ!アツゥイ!とのた打ち回り混乱に陥る鉄血兵達に、更なる追い討ち。

 

「ごめんなさい、貴方達にチャンスはないわ」

 

 M4の的確な射撃が一体一体を血の海に沈める。2人の活躍により、鉄血は総崩れとなっていた。

 

「今です、敵が総崩れになっている間に撤退を!」

「分かった、行くぞダイブ!」

「おう!」

 

 M4の言葉にリングマンは頷くとダイブマンと共に安全な場所へと向かった。

 

「に、逃がすか!」

「そうは!」

「行かないよ!」

 

 鉄血兵の一人が、2人を追いかけようとするも95式と97式に阻まれ、あっけなく蜂の巣にされる。

 一〇〇式の銃剣が、ロックマンのロックバスターが、ダネルの狙撃が、鉄血兵を次々と始末していき遂には隊長格であるヴェズビットただ一人となってしまった。

 

「さて、後はお前一人だけだ」

 

 ロックマンがバスターを構え、隊長格のヴェズビットに迫る。

 

「く・・・バカな、わが部隊がこうも簡単に・・・」

 

 一番隊の人形達もダミーと共に銃を構えヴェズビットを包囲する。これでもう逃げられない。

 

「か、かくなる上はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

 万策尽きたヴェズビットはいつの間にか持ってきたのかダイナマイトを身体に巻きつけそれに火をつけると、一人でも道連れにしようとロックマン達に特攻する。

 

「そうはさせません」

 

 だが、それも無駄に終わる。ヴェズビットの前に躍り出た一〇〇式が銃剣を目にも止まらぬ速さで一閃させる。

 

―はらり。

「な・・・?」

 

 ダイナマイトの導火線がはらりと落ちた。一テンポ置いて、ずるり。とヴェズビットの首が地に落ちる。最期まで何が起きたのか分からないと言いたげな表情で。そして首があった場所から血が噴出し、体が前のめりに倒れ、動かなくなった。

 

「ふぅ・・・これで最後です」

 

 ヴェズビットが斃れた事を確認し、一息ついて一〇〇式はそう答える。それを聞いて、安全な場所にいたリングマン達がロックマン達の方へ歩み寄る。

 

「終わったか・・・。ロックマン、またお前に借りが出来たな」

「無事でよかった、リングマン。君達はどうしてここに?」

「元々、俺達はこの地区の担当でな。野暮用でここを離れてて、帰ってきてみたらこの通りだ」

 

 ロックマンの問いにリングマンはそう答える。

 

「占拠する鉄血の連中を何とかする為に、戦っていたんだが如何せん、鉄血の数が多くてな。ナンバーズの殆どが鉄血の連中に捕まってしまった。無事なのは俺とダイブ、そしてブライトの3人だけだ」

「ブライトマンもいるんだね。にしては姿が見えないけど」

「ブライトは、建物の影に隠れてもらっている。ここの鉄血の連中と戦闘に入る前、負傷した戦術人形を保護していてな。その修理の為に俺の部下と共に残ってもらった」

「その負傷した戦術人形と言うのはどう言うのですか?」

 

 ロックマンの代わりに、M4がリングマンに問いかける。

 

「ああ、赤いメッシュの入った桃色の髪に、黒い服を着た戦術人形だ。確か、名前は『M4 SOP MODⅡ』と言っていたかな」

「「!?」」

 

 リングマンの言葉にロックマンとM4が顔を見合わせた。

 それを見て、リングマンは問いかける。

 

「その様子からすると、知り合いのようだな」

「・・・はい、SOPは私達の仲間です。任務の途中ではぐれてしまったんですが・・・生きてたんだ。良かったぁ・・・」

 

 M4はリングマンにそう言うと目に涙を滲ませて呟いた。余程、仲間の身を案じていたのだろう。

 ロックマンはそんなM4を見て、リングマンに問いかけた。

 

「リングマン、そのSOPちゃんがいる場所に案内してくれないかな?」

「ああ、いいぞ」

 

 ロックマンの言葉に頷くとリングマンはロックマン達を連れてSOPのいる場所へと案内する。

 

「ここだ」

 

 リングマンに案内されてたどり着いたのは路地裏であった。その角からひょっこりと顔を出す人形がいた。ブライトマンである。

 

「リング、ダイブ、お帰り。怪我は無い?」

「ああ、ロックマン達のお陰でな。彼らが来なかったら危なかった。ところで、あの戦術人形の容態はどうだ?」

 

 心配そうなブライトマンにそう返し、リングマンは保護したであろうSOPの事を問いかける。

 

「丁度意識を取り戻した所だよ」

「それは本当ですか!?」

 

 リングマンに答えるブライトマンに、詰め寄りながらM4が問いかけた。

 M4の問いに、うん。と頷き答える。

 

「とは言っても応急処置程度だから、激しい戦闘行動は避けた方がいいんだけど・・・」

「?どうかしたのかい?」

 

 歯切れの悪いブライトマンにロックマンは問いかける。ブライトマンがその事について、答えようとしたその時である。

 

「今の声、M4!?M4なの!?」

「ちょ、ちょっとSOPさん!安静にしてて下さい!」

 

 紅いメッシュの入った長い銀髪の少女が、金髪のツインテールの少女の制止を振り切り松葉杖をついてやってくるのが見えた。

 

「M4・・・M4!生きてたんだね!」

「SOP・・・」

 

 その少女はM4を見るなり顔を綻ばせて、M4にいう。M4も、彼女を見るなり嬉しさに目を潤ませて笑顔で少女、SOPの名前を呼び、互いに抱き合った。

 

「通信にも繋がらなかったから心配したよ・・・。でも良かった、生きてて」

「傷ついて倒れてたところを、ロック君に助けてもらったの」

「ロック・・・って、あのロックマン?・・・うわ!?本当だ!本物のロックマンだ~」

 

 M4の言葉に反応し、身体を離すとふとロックマンを視界に捉え驚くと共に、大はしゃぎするSOP。おもむろにロックマンに近づき、目を輝かせながらペタペタと身体を触る。

 

「こんな風に元気いっぱいだから、いつ怪我が開くか心配でヒヤヒヤするんだ」

「そ、そうなんだ・・・」

 

 そんなSOPを見ながら、ブライトマンはそうロックマンに言う。ペタペタとSOPに触られ顔を引きつらせながら、ロックマンはそうブライトマンに返した。

 

「そう言えばAR-15とは一緒じゃないの?通信ログだと、貴方AR-15と合流していたみたいだけど」

 

 ふと、思い出したことをM4はSOPに問いかける。すると、さっきまで無邪気にロックマンに触っていたSOPは思いつめたような表情となった。

 

「・・・AR-15は・・・」

「・・・え?AR-15はどうしたの?」

 

 ただ事ではない雰囲気に、M4はうろたえながら問いかける。SOPは言おうか迷う素振りを見せたが、覚悟を決め真剣な表情でM4を見て告げる。

 

「M4、落ち着いて聞いてね。・・・実は、合流した後鉄血の待ち伏せを受けたの。最初は対処しようとしたけど、如何せん数が多すぎて逃げたんだ。

 でも、逃げる最中ではぐれちゃって・・・通信も試みたんだけど、繋がらなかったの・・・」

「・・・そんな」

 

 AR-15の行方が分からないことに愕然となるM4。もしかしたら、鉄血の連中に・・・!?

 思わず最悪の結果を思い浮かべてしまう。そんなM4にだけど、大丈夫だよ。とSOPが安心させるように言う。

 

「AR-15の事だから、連中を巻いて何処かに隠れてるって。彼女だってAR小隊のメンバーだもん、鉄血の屑共にそう簡単にはやられないよ」

「・・・そうだね、SOP」

 

 根拠もない憶測ではあるが、AR-15の生存を同じ AR小隊(仲間)である自分達が信じないでどうするんだ。

 自分が今出来ることは、AR-15の生存を信じ、ロックマンや、皆と共にこのミッションを成功させること。

 そう自分に言い聞かせていると、一〇〇式が提案を出した。

 

「兎に角、捜索範囲を広げる為に第二、第三部隊の皆を呼びましょう」

「だとすると、飛行場に向かわなきゃいけないな。とはいえ、怪我をしているSOPや消耗してるダイブマンやリングマンを守りながら行かなきゃいけないからなぁ・・・」

 

 一〇〇式の提案に、ロックマンはそう言うと、うーん。と考え込む。そこへ、助け舟を出す人物が。

 

「それなら私がいいルートを知ってます。そのルートならば安全かつ迅速に最寄の飛行場にたどり着けるはずです」

「君は?」

 

 名乗りをあげたのはSOPを制止していた、ツインテールの少女。名前を問いかけるロックマンに、少女は敬礼をしながら答えた。

 

「申し送れました、私は戦術人形『ウェルロッド』。リング先輩の部下を勤めさせております」

「先輩?」

 

 首をかしげるロックマンに、リングマンが訳を話した。

 

「ウェルは人形警察(ドールポリス)時代の後輩なんだよ」

 

 ―人形警察(ドールポリス)

 ドクターワイリーの世界征服を皮ぎりに、起こるようになった自律人形による犯罪から市民を守る為に発足された警察機構の事であり、リングマンも所属していた組織である。

 

 ちなみにウェルと言うのは彼女、ウェルロッドの愛称である。

 

「そうだったんだ。よろしくね、ウェルロッド。飛行場までの案内よろしく頼むよ」

「分かりました」

 

 ウェルロッドはそう言うと、ロックマン達に飛行場へと案内した。

 

 鉄血に占領された地で、SOPを保護し、コサックナンバーズの一員であるリングマンらと協力する事となったロックマン。

 AR小隊捜索の任務を無事達成する事ができるのか?

 

―???

 

「やはり、ロックマンも来ていたか・・・」

 

 監視カメラの映像から、ロックマンを見る銀髪の女性・・・鉄血のハイエンドモデル『ハンター』である。

 

「しかも、M4A1まで居ると来た。奴と平和的(・・・)に会話する為にお仲間である『AR-15』を捕えた甲斐があると言うものだ」

 

 そう言ってチラリ。と別のモニターを見る。そこに映っていたのは檻であった。その中に捕えられているのは紫のメッシュが入ったピンクの髪の少女、AR小隊のメンバーである『AR-15』だ。両手を鎖で縛られ、吊るされておりぐったりと力なくうなだれていた。

 

「失礼します」

 

 ハンターの背後から声が聞こえ、振り向く。そこには、ドラグーンタイプの鉄血兵が敬礼をして立っていた。

 

「『例のモノ』を見つけたか?」

「はい。・・・ですが、よろしいのですか?『アレ』を蘇らせるなんて・・・。『アレ』もコサックナンバーズの一員ですよ。目覚めた瞬間に敵対する可能性がありますよ。

 別に『アレ』が無くてもAR-15を人質に連中を脅せば良いと思うのですが・・・」

 

 鉄血兵は心配そうにハンターに言う。ハンターは、視線をロックマン達が映っているモニターへと向け答えた。

 

「念の為ってやつだ。もしかすれば捕えてあるコサックナンバーズの連中が、何らかの方法で脱出してAR-15を助け出すかもしれん。足元はしっかり固めた方がいい。

 それにだ、『アレ』が敵対しても良いように対策は取っておいてある。だから、心配はいらん。安心して、『アレ』の蘇生作業に入れ」

「・・・了解しました」

 

 ハンターにそう言われ、鉄血兵は敬礼をすると部屋を出て行った。

 

「これで、狩りの準備は万端だな。・・・さぁ、来いロックマン。お前を狩り、M4A1は頂くぞ」

 

 獰猛な笑みを浮かべながらハンターはそう呟いたのであった。

 

Next EP2-6・・・




 初期のプロットでは、鉄血占領地区の各地で転戦していると言う設定だったコサックナンバーズですが、それだと予想以上に長くなってしまう可能性があったので、急遽リングマン、ダイブマン、ブライトマンを覗く全員、鉄血に捕えられてしまうという事になってしまいました。すまない・・・、コサックナンバーズの皆、すまない(すまないさん)
 ちなみに、リングマンが警察やってたと言う設定は有賀先生の『ロックマンメガミックス』から拝借しました。
そして、最後にハンター達が言っていた『アレ』というのも『メガミックス』関連のお方です(ヒント、復活の死神)
 ハンターとロックマンが対峙するのは次回か、その次の回になりそうです。
 では、次回もお楽しみに~。

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