ROCKMAN CROSSLINE   作:じゃすてぃすり~ぐ

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あけましておめでとうございます!
ロックマンXDiveとかにどハマりしてたのと、年末年始の用事で忙しく長い間待たせて申し訳ありません。
今年も、拙作『ROCKMAN CROSSLINE』をはじめとする小説を宜しくお願いします。
ではどうぞ。


EP3-10「進入禁止 その3」

『Gyaooooooooon!!!』

 

 改造されたメカドラゴンが吠える。それと同時に、翼を広げ一番隊へと飛びかかった。

 

「させません!」

 

 引き裂かんと振われた爪を一〇〇式が銃剣で受け止める。もう片方の手にある爪で追撃を行おうとした刹那、

 

「私達を!」

「忘れないでね!」

 

 95式、97式姉妹がメカドラゴンの頭部目掛けて発砲!狙い違わず頭部に当たる。が、

 

『GRRRR!』

 

 大して効いてる素振りは見せず、口からプラズマ弾を2人に向けて放った。

 

「わあっ!?」

「きゃあっ!?」

 

 何とか回避したものの、逃げ遅れたダミーが1、2体ほど吹き飛ばされてしまう。

 

「2人とも、下がれ!コレならどうだ!」

 

-ダギュン!!!

 

 ダネルの狙撃が火を吹く。狙いは、メカドラゴンの頭部!命中したのはいいが、軽くヘコむ程度のダメージだった。

 

「ちぃ・・・、硬いな」

 

 舌打ちしつつ次弾を装填。スキル『ブロックショット』で撃ち抜こうとした次の瞬間である。

 バサッと、翼を羽ばたかせ目にも止まらぬ速さでダネルに迫った。

 

「!?」

 

 不味い!と思った時には時すでに遅し、メカドラゴンはすぐそこまで迫り拳を振り上げていた。

 とっさに自身の持つライフルを盾に防御する。が、

 

-ガッ!

 

「うぐっ!?」

 

 メカドラゴンはガードの上から、思いっきりダネルを殴り飛ばした。ダネルはバッターに打たれた野球ボールのように吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられた。

 

「ぐっ・・・がはっ・・・」

 

 ダネルは生きてはいるものの見るも無惨な姿となっていた。服はボロボロ、盾がわりにしたライフルは真っ二つに割れている。そして何よりも・・・、

 

「右腕がイカれたか・・・」

 

 利き腕である右腕があらぬ方向に捻じ曲がり、折れた金属フレームが人工皮膚を突き破り露出していた。

 完全な戦闘不能である。おまけに全身は壁にめり込み、身動きすらもままならない。

 そんな状況にダネルは胸中で呟く。

 

(追撃が来たら、死ぬなコレ。ダミーは全機無事のようだし、ダミーに救助してもらって下がるか・・・)

 

 自分の状況を冷静に判断し、ダミーに救助する様に指示を飛ばそうとした次の瞬間である、

 

『Gyaooooooooo!!!』

「あ、やっば」

 

 メカドラゴンが咆哮を上げ、ダネルに向かって襲いかかってきた。

 ダミーの救助は間に合いそうになく、逃げようにも逃げられぬ状況、どう足掻いても死は免れない。そんな状況に思わずダネルはそう漏らした。

 口を開き、ダネルの全身を噛み砕こうとした次の瞬間である。

 

-ガシッ!

 

 突如、メカドラゴンが口を開けたままの状態で動きを止めた。あと少し進めば、ダネルを噛み砕ける距離である。実際、危機一髪だ。

 一体何が?そのダネルの疑問は、聞こえてきた声により即座に氷解した。

 

「ダネルはやらせないよ・・・」

 

 グリズリーである。グリズリーが、メカドラゴンの尻尾を掴み動きを止めているのだ。

 なおも振り解こうともがき、メカドラゴンはダネルを喰らわんとする。だが、グリズリーも負けてはいない。

 しっかりと腰を落とし、両足を地につけ踏ん張っている。それはさながら綱引きのようであった。

 メカドラゴンとグリズリーの力比べはグリズリーに軍配が上がる。

 

「どぉっせぇぇぇぇぇぇぇい!!!」

『!!?!?』

 

 渾身の叫びと共にグリズリーは、メカドラゴンを一本背負いで投げ飛ばす。

 ズズゥン!!と言う轟音と共に地面に叩きつけられるメカドラゴン。

 凄まじい勢いで地面に叩きつけられた為、メカドラゴンは目を白黒とさせていた。

 

「ダネル、今のうちに下がって」

「あ、ああ・・・了解した」

 

 グリズリーの言葉にダネルはうなずき、ダミーに救助してもらい下がろうとする。

 

『Guuu・・・』

 

 その時メカドラゴンがムクリと起き上がり、反撃しようと口を開けプラズマ弾を放とうとする。

 

「そうは!」

「行きませんよ!」

 

 躍り出たのは95式と97式姉妹。震脚で思いっきり踏み込み、地面を蹴り飛び上がる。

 

「「哈ァッ!!!」」

 

 そして、同時に飛び蹴り!狙うはメカドラゴンの顎!

 ガゴン!と言う鈍い音と共に、飛び蹴りが顎にクリーンヒット!開かれた口は強制的に閉まる。

 そして・・・、

 

-ドワオッッ!

 

 行き場を失ったプラズマ弾が、メカドラゴンの口の中で大爆発。ゴハァっと、メカドラゴンは口から黒煙を吐きよろける。

 

「やった・・・?」

 

 思わずそう呟くグリズリー、その言葉通りこのまま決着か?と誰もが思ったその時である!

 

-カッ!

 

 メカドラゴンの目が血走った様子で見開かれた。そのまま、一番隊の面々を射殺さんばかりに睨みつける。

 

「まだみたいですね・・・」

「うーん、決定打与えられそうなダネルは戦闘不能だしちょっとヤバいかもね」

 

 そんなメカドラゴンを見ながら、一〇〇式とグリズリーはそう言った。RFは分厚い装甲を持つ機械人形には有効な銃種だ。そんな彼女が戦闘不能になった今、メカドラゴンの装甲を突破できる火力を持つ戦術人形は居ない。

 

「はい。このまま長期戦になるとこちらが不利ですからね、『アレ』を使えば倒せると思いますが・・・」

 

 そう言って、どこからか持ってきた竹刀袋からあるものを取り出す。日本刀だ。一〇〇式はそれを抜刀すり。黒塗りの鞘から抜かれた刀身は、一種の芸術のように感じられる。所謂、業物と呼ばれるものだ。

 

「『アレ』ですか?隊長の奥義である『アレ』なら確かにヤツを倒せるかもしれませんが撃つには少々時間がかかるのでは?」

 

 95式の問いに一〇〇式は頷く。

 

「師匠と比べて、私は氣の練りがまだまだ未熟ですからね。撃つのに早くて3分ぐらいの時間が必要です。

 皆、それまで時間稼ぎをお願いできますか?」

「「了解!」」

「でも時間を稼ぐのはいいんだけどさ〜、別にt「言わせないわよ」ちぇー」

 

 一〇〇式の提案に賛同する1番隊の面々。何気に97式が余計な事を言おうとしたが、95式に黙殺された。

 95式達が時間稼ぎに向かったと同時に、一〇〇式は刀を構える。

 

-スゥゥゥゥ・・・ハァァァァァ・・・。

 

 そして深く深呼吸をする。それと同時に、一〇〇式の全身から蒼い炎のようなものが立ち上ってきた。

 

『!?』

 

 それを見たメカドラゴンは、本能的に一〇〇式を危険だと判断する。口のプラズマ砲は暴発で破損している為、近接で排除しようと翼を広げ、接近を試みようとするが・・・、

 

「お前の相手は私達だ!」

 

 グリズリーが牽制する様に銃を発砲。メカドラゴンに命中するも、大したダメージはない。が、気を引く事には成功したようだ。

 小うるさい蝿を振り払おうとメカドラゴンがその爪を振るう。それを上体を逸らして躱すとバックステップで距離を取る。

 

「95式、97式お願い!」

「はい!」

「まっかせて!」

 

 グリズリーの声に、95、97式姉妹がメカドラゴンの前に躍り出ると、ライフルを発砲する。

 メカドラゴンは体に当たる弾丸などものともせず、爪を振るい反撃する。

 

「おっと!」

 

 97式はそれに対して、アクロバティックに飛んで回避し、

 

「哈ァッ!!」

 

 95式は震脚で地面を力強く踏みしめてからの発勁で、メカドラゴンの爪を堂々と迎え撃った。

 

-バギィン!

 

 正面からのぶつかり合いで、軍配が上がったのは95式。メカドラゴンの爪は粉々に砕け散ってしまった。

 

「哈ァァァァァァッッ!!!」

『!!?!?!』

 

 続け様に、鉄山靠をメカドラゴンに叩きつける。声にならない叫びを上げながらメカドラゴンは吹っ飛ぶ・・・、が体制を立て直し、踏み止まるとこちらを睨みつけて来た。

 

「コレでも、ダメみたいですね。マンティコアとかの機械人形なら一撃でダウンする威力ですが・・・」

 

 まだまだ健在なメカドラゴンに舌打ちをしながら、95式はそう呟く。でもまぁ・・・。とちらりと氣を溜めている一〇〇式を見ながら続ける。

 

「あくまで私達は、『時間稼ぎ』ですからね。

 兎に角、隊長の氣が溜まるまでにコイツを食い止めないと・・・。グリズリー、今何分経ったの?」

「まだ1分ぐらいしか経ってないよ」

 

 95式の問いかけに、グリズリーは懐から取り出した端末を見ながら答えた。

 

「となると後2分・・・ですか」

「何とかそれまで持ち堪えないとね」

 

 グリズリーの言葉に、95式と97式はそう呟いた。そして、唸り声を上げるメカドラゴンを見る。

 

-ばっ!

 

 メカドラゴンは翼を広げ、高く飛び上がると急降下で95式達に向かって来た。食らいつこうと顎門を上げた瞬間、グリズリーが躍り出た。

 両腕で上顎を、両足で下顎を押さえ込み、口を閉じさせない様にする。

 

「外はダメでも中ならどう?!」

 

 その隙をついて97式が開いたままのメカドラゴンの口目掛け、ライフルを発砲。

 

『!?!?!?!?!?!?』

 

 流石に中は弱いらしく、声にならない悲鳴を上げメカドラゴンはのたうち回る。

 

「それ、ダメ出し!」

 

 その一瞬の隙をついて、突入前に敵兵から失敬した手榴弾を口の中に放り投げ様としたその時だ!

 

-ガチャン。

 

「!?やばっ!」

 

 メカドラゴンの口の中で何かが切り替わる音を聞き、咄嗟にメカドラゴンから離れようとしたその時だ!

 そのタイミングでバシュン!とメカドラゴンの口からミサイルが放たれる。回避出来そうにない!

 

ドォン!!!

 

「「グリズリー(さん)!?」」

 

 爆発と共にグリズリーが爆炎に包み込まれる。グリズリーの名を叫ぶ95式&97式姉妹、だが返事はない。爆発と共に木っ端微塵になったか?!・・・いや、爆炎の中から何かがこちらへと落ちてくる。

 どてん!と派手な音をたてて、倒れこんだのはグリズリーだ。

 

「いてててて・・・、ミサイル目掛けて手榴弾投げてなかったら死んでた・・・」

 

 爆発の影響で、服が所々破れてたり、手榴弾持っていた右手が吹き飛んで無くなっているのを除けば無事のようである。だが、安堵するのはまだ早い!メカドラゴンが咆哮を上げ襲い掛かってくるではないか!

 爪を振り上げ、グリズリーに迫る!

 

「グリズリーさん、危ない!」

 

 グリズリーを押しのけ、メカドラゴンに立ちはだかる。このまま、メカドラゴンの爪に切り裂かれてしまうのか!?否!

 

―ガキィン!

 

 羽織っているジャケットから折りたたみ式の棍を取り出して爪を防ぐ。爪がダメならば。と口を開き、ミサイルを放とうとした次の瞬間。

 

―ババババババ!!!

 

 97式がライフルを発砲。ミサイルが撃ち落された。

 

「ありがとう、97式」

「油断大敵だよ、お姉ちゃん!」

 

 そう会話を交わすと、95式は思いっきりメカドラゴンの爪を弾き返し、

 

「やああっ!」

 

 棍を思いっきりメカドラゴンの喉元に叩き付けた。当たり所が悪かったようで、メカドラゴンは苦しそうによろめく。

 

「!皆、氣が溜まりました!撃てます!」

 

 一〇〇式が声をかける。どうやら、氣が溜まったようだ。その証拠に、一〇〇式の体から蒼白い炎のような氣が立ち上っている。

 

「了解!思いっきりやっちゃって、隊長!」

「はいっ!」

 

 グリズリーがそう言うと同時に、グリズリーを含めた3人は一旦メカドラゴンから離れる。理由は簡単、今の状態では一〇〇式の切り札に巻き込まれてしまうからである。

 一〇〇式は頷くと、手に持った刀を構える。全身から立ち上る氣が、刀身に移る。そして、

 

「行きます!王虎寺超秘奥義!暹氣虎魂!

 

 気合と共に、一〇〇式が刀を振り抜く。そこから現れたのは巨大な蒼白い氣で出来た虎であった。

 これこそが、王虎寺超秘奥義、暹氣虎魂!

 「東に蒼龍寺あらば、西に王虎寺あり」

 中国剣術の2大宗家のひとつであり意巧象形術の始祖とされている王虎寺の秘奥義であり、一〇〇式がとある『男』に弟子入りをし、修行の果てに身につけた技なのである。

 

 その巨大な虎はメカドラゴンに向かうと、その牙で、爪で容易く引き裂き喰らいついた。そして、

 

ドガァァァァァァァァン!!!

 

 大爆発を起こす。後に残ったのはメカドラゴンの残骸だけであった。

 

「・・・ふぅ」

 

 メカドラゴンの撃破を確認した一〇〇式は、構えを解きながら深く息を吐きながら膝をつく。その顔や手には大量の汗が浮かんでいた。

それと同時に、グリズリーが、97式が、一番隊の面々が駆け寄ってくる。

 

「お疲れ様、隊長」

「ありがとうございます、グリズリーさん」

 

 そう言って、グリズリーが差し出したE缶を受け取り、グビグビと音を立てて飲む一〇〇式。

 

「うぬぅ・・・、一発撃っただけでへばっちゃうなんてまだまだ修行不足ですね」

 

 E缶から口を離し、気難しい顔でそう呟いた。先程の暹氣虎魂で、力を使い果たしてしまった様だ。

 一〇〇式自身、『ある男』の修行で様々な武術、剣術を扱えるが、氣を扱う技はまだまだ未熟であり、皆伝をもらっていない。その為、暹氣虎魂のような大技を使うとこうなってしまうのだ。

 ちなみにその男が何なのかはいずれ話そうと思う。

 

「兎に角、メカドラゴンは倒したし。早くここから出ようよ」

「そうですね、出口を早いとこ探さないと」

 

 グリズリーの言葉に頷く一〇〇式。さぁ、出口を探そうと動き出そうとした瞬間。

 

「その必要はない、出口は見つかったぞ」

「それは本当ですか、ダネルさん」

 

 負傷して下がっていたダネルが、やって来た。

 一〇〇式の問いに、ああ。と頷く。

 

「あそこだ」

 

 そう言って指さした先には・・・。

 

『お帰りはこちら』

 

 と書かれた転送カプセルがあった。それを見た一〇〇式達は・・・、

 

「「「「えぇ・・・(困惑)」」」」

 

 めちゃくちゃ困惑気味に、そう呟いたと言う。

 多少困惑したものの、一〇〇式達は転送カプセルに入ったのであった。

 

-一方、その頃。

 

『粘るわね、貴方達』

 

 ゴーレムの中でイントゥルーダーは、片膝をつきながらこちらを睨みつけるロックマンとM4を見ていた。

 その傍らではボロボロとなって倒れているロックマンチームの面々とAR小隊、そして9の姿があった。

 一体、彼女達の身に何があったのか?それは次回の講釈にて・・・。

 

 

 NEXT EP3-11・・・




いかがだったでしょうか!
今回は一〇〇式ちゃん率いる、一番隊にスポットを当てた回になっております。
・・・とは言っても、結構やらかしちゃったなと思っております。男塾から主人公、剣桃太郎が使う暹氣虎魂を一〇〇式ちゃんに撃たせちゃってます(汗)因みに、彼女に暹氣虎魂をはじめとする武術を教えたのは『彼』です(ヒント、男塾)・・・多重クロスタグつけたほうがいいかなコレ(汗)
次回は、お待ちかねロックマン達にスポットを当てた回となります!そして、M4がちょっとだけ覚醒する・・・かも?
お楽しみに!それではー。
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