ROCKMAN CROSSLINE   作:じゃすてぃすり~ぐ

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ドーモ、じゃすてぃすり~ぐです。
な・・・なんとか、年内に投稿できた・・・。
ちょいと駆け足気味ですが、温かい目でお願いします。
それではどうぞ。


Ep1-4「死闘決着」

―スケアクロウが倒される5分前・・・。

 

『こちら、スケアクロウ。エクスキューショナー、聞こえますか?』

「こちらエクスキューショナー。どうした、スケアクロウ?」

 

 本陣として陣取っている廃工場にて、通信を入れてきたスケアクロウにエクスキューショナーが答える。

 

『M4A1は確保しました。今、彼女をジープに乗せて帰還中ですわ』

「そうか、でかしたぞスケアクロウ」

『ですが・・・、思わぬ強敵と出くわし部隊は私を残して全滅。司令部の人形と人間は皆殺しに出来ませんでした』

「何だと?」

 

 スケアクロウの報告に表情を驚愕に染めるエクスキューショナー。以前の敗戦で、訓練と改造を重ねて強くなったはずのスケアクロウとその部隊。

 一度戦ったあそこの司令部の人形如きに遅れを取るはずが無い。あったとしても、全滅などありえないと思っていたのだ。

 

「(真逆、たまたま『あいつ等』がこの地区に来ていやがったのか・・・?)やったのは誰だ?」

 

 思い浮かぶは、「グリフィン最強」と名高い特務部隊。人智を超えた強さを持つ彼らの姿を思い浮かべ、エクスキューショナーはスケアクロウに問いかける。

 

『・・・ロックマン』

「何だと?ロックマンが何故S09地区(ここ)に来ているんだ?」

 

 予想とは違った、だが例の部隊よりもも有名な英雄がS09地区に来ていた・・・。それに驚きつつも、エクスキューショナーは問いかけた。

 

『さぁ?そこは私には分かりかねませんわ。・・・ちぃッ!?アイツもうここまで・・・』

 

 エクスキューショナーにそう答え、舌打ち。どうやら、言葉からしてロックマンが来ているのだろう。

 

『すいません、奴が来ました!一旦通信を切りますわ!』

 

 そう答え、スケアクロウは通信をきった。

 

「おい!スケアクロウ!・・・ちっ、仕方ない」

 

 通信を切った事にため息をつき、立ち上がる。

 

「エクスキューショナー様、どうかなされましたか?」

「出撃する、オレのチェバルを出せ!」

 

 問いかける部下の一人であるドラグーンにそう返した。

 

「ならば我々も!」

「いや、同行するのは『アレ』だけでいい。・・・これ以上、お前達に犠牲が出ては困るからな」

 

 同行を申し出る部下にそう言うと、バイクタイプの乗り物『チェバル』が置いてある場所へと向かい、チェバルに跨った。

 そして、出撃し現在に至る。

 

―そして現在。

 

「しゃああっ!!!」

「うわっと!」

 

 エクスキューショナーはロックマンと一対一で戦っていた。

 振るわれた大剣をロックマンはバック転で回避する。そして、バスターを連射して反撃。だが、

 

「甘い!」

 

 エクスキューショナーも負けては居ない。ハンドガンでバスターの光弾を撃ち落し相殺したのだ。

 近づけば大剣、遠ざかればハンドガンか斬撃波。隙のないエクスキューショナーにロックマンは攻めあぐねていた。

 

「ロックマンさん、援護します!」

 

 そんなロックマンを手助けしようと一〇〇式が銃を構える。だが、

 

「一〇〇式ちゃん、危ない!」

「ッ!」

 

 そんな一〇〇式を狙う『何か』に気づきスプリングフィールドが叫ぶ。それと同時に殺気を感じ取った一〇〇式はバックステップ。

 

―ズゥン!

 

 直後に起こる地響き。それと同時に、つい先ほどまで一〇〇式の居た場所に巨大な四足歩行の機械の獣がいた。

―巨大機械人形(メカニロイド)『マンティコア』、それがその獣の名前である。

 

「お前らの相手はそいつだ。遊んでやれ、マンティコア!」

『GUOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!』

 

 エクスキューショナーの声と共に、マンティコアが咆哮(ほえ)る。

 そして、下部に装備されてあるレーザーチェインガンが一〇〇式達に狙いをつけ、火を噴く!

 

「「「散開!」」」

 

 部隊長であるFAL、一〇〇式、スプリングフィールドの掛け声で、散らばる戦術人形達。だが、完全に回避できず何体かダミーに被弾、また一人また一人と倒れていく。

 

「くっ、皆!」

「他人の心配をしてる場合か、ロックマン!」

 

 その様子を見て、焦燥に駆られるロックマン。その隙を見逃さず、エクスキューショナーが迫る。

 

「うっ!?ふ、フレイムソー」

「遅い!」

「うわあああああっ!?」

 

 フレイムソードを展開し、斬り付けようとするが逆に大剣で弾かれてしまう。そしてそのまま腹に思い蹴りを叩き込まれ吹き飛ばされた。

 近くにあった瓦礫に叩きつけられる。

 

「ぐ、ううう・・・」

 

 何とか起き上がろうとするも、ダメージが大きく上手く起き上がれないロックマン。

 そんなロックマンにトドメを刺さんと迫るエクスキューショナー。

 

「・・・ロック君、・・・皆!」

 

 ロックマンはエクスキューショナーに押され、一〇〇式達はマンティコアの猛攻で身動きが取れない状況。正に絶体絶命の状況、それをM4は物影で焦燥の入り混じった表情で見ていた。

 

(・・・どうしよう、何とか・・・しなきゃ・・・!)

 

 自分がこの状況を招いた。と言う罪悪感も相成って、「この状況を何とかせねば」と言う焦りに支配されてしまう。

 だが、考えれば考えるほど打開策は思い浮かばない。・・・いっそ、このまま見捨てて逃げ出してしまうのも・・・。

 

(・・・ッ!そんなのはダメ!私はAR小隊のリーダーなんだ・・・。冷静にならなきゃ・・・冷静に・・・)

 

―ぴしゃり。と頬を打ち、弱気な思考を振り払う。

 何か、状況を打開できるものはないか・・・?と物影から顔を出し、探す。ふと、目に映ったのはFALがトドメを刺したスケアクロウの遺体であった。

 

(そう言えば、ロック君は確か倒した戦術人形の武器を自分のモノに出来るって聞いた事がある・・・。だとするなら!)

 

 M4が閃く。そして、エクスキューショナー達に気づかれないようにスケアクロウに近づいた。そして、ナイフを使ってスケアクロウから武器烙印チップを取り出す。

 

「ロック君、これを!」

 

 M4が叫んだ。ロックマンもエクスキューショナーも一斉にM4を見る。

 そして、それをロックマン目掛けて投げた。ナイスキャッチでそれを受け取るロックマン。

 

「これは・・・スケアクロウの武器烙印チップ?・・・ありがとうM4さん、使わせてもらうよ」

 

 そう言って、ロックマンはバスターにスケアクロウの武器チップを挿し込んだ。

 

―烙印締結完了、特殊武器『クロウファンネル』が使用可能になりました。

 

「よし!」

 

 視界の隅にスケアクロウが持っていたであろう特殊武器が使用可能になったメッセージが浮かぶ。

 さぁ、反撃開始だ!

 

「させるかぁ!」

 

 エクスキューショナーが咆哮(ほえ)る。

 大剣を振るい、斬撃波をロックマンに飛ばした。

 

「クロウファンネル!」

「なっ!?」

 

 同時にロックマンが叫んだ。それと同時に、スケアクロウの持つビットが召喚され、ロックマンの周りを浮遊。バリアを張って、斬撃波からロックマンを守った。

 攻撃が防がれた事にうろたえるエクスキューショナー。その隙を逃すロックマンではない。

 

「行けッ!」

 

 ロックマンの掛け声と共にクロウファンネルが空を駆け、エクスキューショナーにビームを放つ。

 回避し、切り払うエクスキューショナー・・・だが、

 

―ドォン!

 

「うっ!?」

 

 クロウファンネルの一基が、エクスキューショナーのハンドガンを破壊する。続けて、両足を撃ち抜いた。

 

「があっ!?」

 

 両足を撃ち抜かれ、倒れ伏すエクスキューショナー。だが、彼女の闘志は揺らぐ事はない。

 

「ま、だだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

 

 吼えた。吼えながら、渾身の力でロックマンに向けて斬撃波を放つ。

 その大きさは、今まで放ってきたものよりも凄まじく巨大。当たれば、只ではすまないだろう。

 

「ロック君!」

 

 M4が叫ぶ。ロックマンはM4に視線を移し、大丈夫。と言わんばかりにニコっと微笑み。再び、視線をエクスキューショナーに向ける。

 そして、バスターを構えた。

 

―キィィィィィィン・・・。

 

 バスターからエネルギーがチャージされる。そして、限界までチャージが完了した次の瞬間・・・、

 

「スーパーロックバスター!!!!」

 

 バスターから光が迸る。その光は、エクスキューショナー渾身の斬撃波とぶつかり合い、そして消し飛ばした。

 

「な、何ッ!?うおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!?」

 

 エクスキューショナーは斬撃波が掻き消された事に驚き、光にのまれていく。・・・そして、

 

―ドワオッッッ!!!

 

 爆ぜた。

 爆発により吹き荒れる突風に、M4は吹き飛ばされないように踏みとどまる事しか出来ない。

 やがて、風が収まりエクスキューショナーが居た場所は、太く抉れており地面がむき出しになっていた。

 

「・・・こ、これがロック君の・・・ロックマンの力・・・」

 

 圧倒的過ぎるロックマンの力に、M4はただ驚く事しかできない。

 この力さえあれば、鉄血との戦いに終止符を打つことだって可能かもしれない。

 M4はそう思っていた。

 その時である。

 

「さ・・・流石だな・・・ロックマン・・・・」

「なっ、エクスキューショナー!?生きてたの!?」

 

 M4が驚いたのも無理はない。掠れるような声、その方を見やると抉れた地面の所に両腕、下半身が吹き飛んでスクラップ同然のエクスキューショナーが息も絶え絶えにロックマンに語りかけていた。

 

「今回は・・・、オレの負けだ・・・。初めてだぜ、オレがこれほどまでに歯が立たないなんてな・・・」

 

 ゴホッ!ゴホッ!と咳き込み続ける。

 

「次はこうはいかねぇ・・・、必ずお前を地べたに這い蹲らせてやる・・・」

「何度でも来い。お前が、お前達が何度蘇っても、僕は負けない。・・・鉄血に伝えろ、お前達の野望は僕が・・・僕達が砕く!」

 

 ロックマンも負けじとエクスキューショナーに啖呵を切る。

 その言葉に、満足そうにエクスキューショナーは笑った。

 

「ハッ・・・良いねぇ・・・。そうこなくちゃ面白くない・・・ぜ、ロッ・・・ク・・・マ・・・ン・・・」

 

 そう言い残し、エクスキューショナーは今度こそ完全に息を引き取った。

 最期を見届け、ロックマンはM4に振り返る。

 

「M4さん、ありがとう。キミがスケアクロウの武器チップを渡してなかったら危なかったよ」

「いえ・・・そんな・・・。あっそうだ!それより、マンティコアと戦ってる一〇〇式さん達の救援に行かなきゃ!」

 

 ロックマンのお礼に顔を赤くして答え、ふと、一〇〇式達を思い出し、救援に向かおうとする。

 だが・・・、

 

「うぬぅ・・・疲れました。あっ、ロックマンさーん」

「チカレタ・・・」

「ちょっと梃子摺りましたね」

「お陰で服がボロボロだわ・・・」

「もう二度とあんなのと戦いたくないよ~」

 

 そうロックマンに手を振る一〇〇式皮ぎりに、ぞろぞろとこちらに向かってくる戦術人形達。その後ろにはスクラップと化したマンティコアが斃れていた。

 

「えぇ・・・(唖然)」

「救援・・・必要なかったみたいですね」

「まぁ、ちょっとダミーがやられたりしたけどそれぐらいよ。大した損失はないわ」

 

 唖然とするM4と苦笑いしながら言うロックマンにFALは平然と答える。

 じゃあ。とFALの部下である戦術人形『FNC』が笑顔で言った。

 

「これにて一件落着って事で、早く基地に帰ろ~。お腹ぺこぺこだよ~」

「そうですね、そう言えば基地の近くに美味いラーメン屋さんが来てるらしいけど、帰ったら皆で行きませんか」

「「「「賛成~」」」

 

 それに同上するように言う一〇〇式に戦術人形達が同意する。

 

 かくして、グリフィンの戦術人形達と共にS09地区襲撃を阻止したロックマン。だが、これは新たなる戦いの序章に過ぎない。

 再び、ロックマンは戦場へと向かう。だが、彼は一人ではない。S09地区の戦術人形達と指揮官リツカ・フジマルが居る。そして、ライト博士、ロールちゃん、ライトット・・・彼を支える仲間達が居る。

 戦え、ロックマン!皆の未来を守るために!

 

 第一戦役終了(First Stage Clear)

 

 特殊武器習得(You got Weapon)

・スケアクロウから入手『クロウファンネル』

・エクスキューショナーから入手『エクスブレード』

 

 Get ready for Next Stage・・・。




 コレにてEP1は終了。
 我ながら結構駆け足気味だったと思います・・・、反省せねば・・・(汗)
 ともあれ、これで一段落。次の章を書こうかなと思いますが、その前に登場人物紹介や世界観設定なども書かねばならないので若干遅くなると思います。楽しみにしている方は本当に申し訳ない(メタルマン(クソ映画のほう)の博士並感)

では、次戦役予告をば。

 エクスキューショナーを倒し、S09地区司令部を救ったロックマン。だが、その時の戦闘により「戦力となる」と判断された企業連により、グリフィンに所属する事を余儀なくされる。
 配属された基地はリツカの居るS09地区司令部。そこで、M4の仲間である『AR小隊』のメンバー捜索の命が下された。

 ROCKMAN CROSSLINE、NEXT STAGE!
 狩人のララバイ―lullaby Of Hunter-

 狡猾なる狩人の罠がロックマンを襲う!

 良いお年を、それでは~。

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