町内鎖鎌大会で六位のお兄様に転生したおっさんのはなし 作:藤林 雅
・リハビリのリハビリ……自分で言っておいてなんだソレみたいな超短編。
・自分なりにR15の限界えろえろに挑戦。
・本当は、ポッキーの日に合わせて11月11日11時11分に投稿を予定していました(現在、弥生)
・〇に入る文字はポじゃないよ? ほら、濁点に変換すると……今回のタイトルになる訳ですよ(超蛇足の蛇足)
・少しでも楽しんで頂けたら幸いです(本音)
―― 村雨 視点
「――ほら、先生。起きなさい」
まどろんだ心地よい感覚の中、優しい声が届いた。
しかしながら、未だ魅惑的な睡魔に勝てない俺は眠るという欲求を選択する。
「よいっしょ……」
そんな掛け声と共に上半身が起こされる感覚があった。
そして、ややあって顔に熱を感じた。火傷はしないが、熱いという感覚に俺の意識はすぐに覚醒する。
顔に押し当てられていたのは蒸しタオルだった。
そして、顔から離された蒸しタオルにより視界に俺の浮かび上がったのは、
「おはよ。先生」
ちょっといたずらっ子な表情を浮かべた両備ちゃんであった。
「……えっと」
俺が起きた途端に両備ちゃんが傍にいる事に思考を巡らすも、視界に映る灰色のセーターに赤のスカートを穿いた私服の上に白色でフリルのついたエプロン姿の両備ちゃんが可愛いという答えしか出てこなかった。
「斑鳩ー先生、起きたわよ」
両備ちゃんは、立ち上がり台所に向かって声を掛ける。
「ありがとうございます。両備さん」
そして、台所から居間に入ってきたのは、俺の義妹である斑鳩。彼女も、明るめのボーダーラインの入ったセーターを着て紺色のロングスカートに身を包み、俺の普段使用している黒色のエプロンを姿であった。
朝、起こされたら通い妻風の女子高生。しかもふたり。という、本来ならあり得ない状況に俺は――
「……夢か」
再び、ベッドの上で横になる。まだ暖かい毛布と布団が心地よい。
「ちょっと先生! 折角、起きたのに二度寝しないでよ!」
だが、俺の行動は両備ちゃんによってガードされてしまう。
「お兄様。今日は私たちと一緒に、新居を探す約束をしていたではありませんか」
続いての斑鳩の言葉で、俺は思い出す。
「そうだった!」
なんというか、みんなや生徒達がちょくちょく遊びに来てくれるので、一人暮らしのアパートでは手狭になってきた。そこで親父に相談したら、「現役JKに囲まれた淫乱教師とか絶許」とか言われた。――俺もそう思う。
しかし、続いて斑鳩の「お願いお父さま」の一言でデレデレになった親父は気分を良くして、不動産部門に良い物件が無いか探すように指示を出してくれた。
今日は、その候補にあがった物件の幾つかを内覧する約束を斑鳩と両備ちゃんとしていたのだ。
「ごめん、すぐ用意を――」
「そんなに急がなくても、まだ約束の時間までは余裕があるわよ」
両備ちゃんが凛とした顔に微笑みを浮かべながら俺を制し、ベッドに腰掛けてきた。
俺の鼻孔に両備ちゃんの良い香りが届き、思わず距離を開けてしまう。
そんな俺の態度にムッとした表情をする両備ちゃん。
いや、両備ちゃんに問題がある訳ではなく、俺自身に問題がある訳で――
こちとら、彼女いない歴イコール年齢な性欲を持て余す、悲しい男だ。
――つまりは、俺の愚息が朝からバースト状態なのである。
可愛い妹と思っている両備ちゃんにそんな俺の醜態を見せる訳にはいかない。
「……なによ、センセイ。両備に何か不満でもあるのかしら?」
そんな俺の必死な心中を知る由もない両備ちゃんはじとーっと非難をこめた視線をこちらに向けてくる。
そして当たり前のようにこちらに詰めてくる。
マズイと思い俺は、両備ちゃんの傍から離れようと腰をあげ――
「――お二人ともどうかしましたか?」
立ち上がった所を自然な形で斑鳩に制され、再びベッドに腰を下ろす形となる。
そして、俺をはさんで両備ちゃんと反対側に腰を下ろす斑鳩。
斑鳩が横顔にかかった髪を少しかきあげる。
そして俺に届く両備ちゃんと斑鳩の甘い香りにクラクラとしてしまう。
ますます収まりのつかないこの状況に生理現象とはいえ、これは非常にマズイ状況にまってしまった。
この窮地を脱するには……そうだ、とりあえずトイレにいけばこの場は収まると考えた俺は、善は急げとばかりにベットから腰をあげる。
「先生、どうしたの――」
「お兄様――」
「いや、ちょっとトイレに――」
そこまで言って俺は、気付いてしまう。
途中で言葉を止めた両備ちゃんと斑鳩の視線が、俺が立ち上がった故に――
膨張した愚息が膨張し、テントを張った状態になっている寝間着のズボンへと向けられている事に。
二人とも頬を真っ赤にさせながら俺の下半身をガン見して硬直している。
「いや、これは――」
俺は自分の失態に謝罪の言葉を紡ごうとしたが、立ち上がった両備ちゃんと斑鳩にガシッと肩を掴まれ、三人でまたベッドに腰を下ろす形となる。
部屋の中に気まずい空気が流れる。俺は、この期に及んでも未だ有頂天となっている己の愚息をせめての抵抗とばかりに両手を重ねて二人の視線から隠す。
「……コホン。お兄様」
未だ表情が赤い斑鳩がわざとらしい咳をする。
「わ、私も知識として若い男性が性欲を持て余し、朝起きた時にその、男性器が勃≪わんわん≫してしまうのは存じています」
「……」
さすがに義妹に幻滅されてしまっただろうなと思いながら俺は無言で身を縮めてしまう。
「――お兄様が性欲を持て余しその結果、女性を襲うなんて事があれば、鳳凰財閥としても看過できません」
さすがにそんな獣のようなことはしないし、俺としては『大切に想っている妹達に欲情』してしまっている今の自身の気持ちに問題があると思うのだが……
「で、ですので義妹であるわたくしが、お兄様のおにいさまを手でおしずめしましょう」
そんな魅力的なお誘い――ゲフンッ! ゲフンッ! イヤイヤ義理とはいえ兄妹でそれはマズイ。しかも何で、頬を赤らめて潤んだ瞳をこちらに向けてるんすか斑鳩さんっ!?
「ダメよ」
暴走気味の斑鳩に対して、頬を赤らめながも強く意志のこもった視線で制する両備ちゃん。
そう。ここは常識的な両備ちゃんに俺の醜態を注意して貰うのが正しい――
「先生の躾がなっていない子犬は両備が≪お口の恋人ロ〇テ≫で調教するから」
「君は何を言っているんだ!?」
両備ちゃんのトンデモ発言に俺は驚愕して声をあげてしまう。
「大丈夫よ先生。両備、いつも棒付きキャンディを先生の子犬を見立てて≪チュッパチャップス≫の練習しているから」
そう言って俺の手を取り、指先をペロッと蠱惑的に赤い舌で舐める両備ちゃん。――あががががっ!
そして、両備ちゃんはフフンと勝ち誇った表情を斑鳩に向ける。
斑鳩は、俺の身体を両備ちゃんから引き離そうとするが、両備ちゃんは俺の手を離さない。
そして、斑鳩はその状況に業を煮やしたのか、ムッと表情を浮かべ、空いているもう片方の俺の手を斑鳩自身の豊かなに実ったたわわな双丘で包みこんだ。――つきたてのおもちみたいにやわらかいのっ!
「――それでしたらわたくしは、お兄様のおにいさまをこの胸でご奉仕させて頂きますっ! ……えっと、お兄様が机に隠している秘伝忍法書には確か……」
「あいたっっ!!」
斑鳩のおっぱいでご奉仕発言に俺の手は両備ちゃんにガブリと噛みつかれた。
「斑鳩、アンタそれ≪おいしいサンドイッチ≫じゃないの! 両備に対する嫌味なのっ!」
うがーっと声をあげる両備ちゃん。
「――そう≪おいしいサンドイッチ≫でしたね。これは、両備さんでは無理かしら?」
挑発的な言葉を両備ちゃんに投げかけ、俺の手を胸から開放して、俺の指に絡ませてくる斑鳩。
――えっ、なんで恋人繋ぎ? いや、うん、嫌じゃないけど俺達、義兄妹だよね、斑鳩さん?
「でも先生は、斑鳩のその胸が一番好きってわけじゃないわよ?」
「何を――」
両備ちゃんの言葉を苦し紛れの発言と思ったのか勝ち誇った笑みを浮かべる斑鳩。
「――だって、先生いつも叢の胸を熱心にみてるもの!」
「ギャー!!」
両備ちゃんがその言葉を発した瞬間、斑鳩の指が絡めていた俺の指に襲い掛かり、俺の指がグシャッと聞いてはいけない悲鳴を上げた。
斑鳩に傾いていた俺の身体は、再び両備ちゃんの方に引き戻される。
「まあ、いくら斑鳩や叢が『村雨お兄ちゃん』をそのぶら下がった凶悪なモノで誘惑したとしても両備は負けないわよ!」
興奮のあまりか、俺の呼び方が昔の村雨お兄ちゃん呼びに戻っている両備ちゃん。
「両備が村雨お兄ちゃんの大好きな赤いブルマ体操服を着てあげて、お兄ちゃんの子犬をブルマを穿いた両備のお尻で≪すももももっ!≫してあげるんだからっ!」
「りょ、両備さんいけません! お兄様が確実に堕ちてしまいます! それは禁じ手です!」
「何よそもそも斑鳩がいけないんじゃないの! 村雨お兄ちゃんを両備から取り上げようとするから!」
「そ、そんな事はありません! わたくしはあくまでお兄様の猛ったお心を妹してお鎮めしようと――」
両備ちゃんと斑鳩が俺を放置して互いに言い争いをはじめてしまう。
――ほんと引っ越し先をはやくみつけないとなぁ。今日のコレもご近所さんに筒抜けだろうし……。
とりあえず、二人が落ち着くまでもう一度寝るか……
俺は、現実逃避をして、ベッドへ横になり布団を頭から被るのであった――
オマケ
――再び、まどろんだ意識の中で黒を基調としたゴスロリの服を身に纏った背に堕天使の羽を背負った姿の両姫が現れた。
(――村雨君。とっとと、両備ちゃんか両奈ちゃんと≪夜のプロレス無制限勝負≫をたくさんして、早く私を生ませてね?)
――オイ、俺の娘として転生してくる気満々かお前は。
(あっ、≪夜のプロレス無制限勝負≫の相手が叢ちゃんの場合、黒影さんが二人の息子として転生したいって――まあ、どっちにしても頑張ってね、村雨君♡)
そう言って満面の笑顔で人差し指と中指の間に親指を入れるジェスチャーを俺に見せてくる両姫。
――やっぱ、堕天使じゃなくて“駄”天使だな両姫は。
(パパ、ひっどーい)
――パパ、いうなし。
何だかんだで、両姫の笑顔に弱いと自覚する俺であった――
おしまい