カラスメが斬る!   作:カラスメ

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1話

1000年前、帝国を築いた始皇帝の命により造られた48の超兵器。超級危険種やオリハルコン等の稀少な金属、太古に滅亡した国の技術等、既に再現不可と言える物品や人材、技術を寄せ集めて生み出され、その性能は強大で、一騎当千と言える力を発揮する。

強大な性能を誇る反面、個人の技量や個性、特性に左右され、使用者が帝具へ抱いた第一印象が相性に左右するらしい。不適合者が装備すると拒絶反応を起こしたり、無反応を示したり、最悪の場合、発狂や即死するものも存在する。また、性能や能力を大きく発揮するほど、体力、精神力を著しく消耗してしまう。

始皇帝の「ずっとこの国を守っていきたい」という願いと国の安寧を不動のものとする為に開発されたが、開発から500年後の内乱により半数近くが行方不明となっている。

また、その高い性能さ故、帝具の所有者同士が戦えば必ずどちらかが死ぬと言われている。

そしてその中でも2つは群を抜いて強い帝具が存在した。

1つは対帝具に対して発揮する帝具

もうひとつは世界へ干渉する帝具

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「帰ってきたか帝都へ」

 

彼はそう呟いた

 

「とりあえずここで暮らすために何かを生業にしないと、そう言えばあいつら姉妹ここに連れ去られたと聞いてやってきたんだが如何せん手がかりがない。仕方ないか、向こうからアクションして貰えるように依頼の数をこなすかな」

 

彼はそういうとお尋ね者や討伐危険種のある酒場へ向かった

そこは良くも悪くも賑やかな場所で彼にとっても居心地いい所だった

 

「ところでおっさん!依頼欲しいんだが……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!?」」

 

2人は反応した。その僅かな気配に

 

そのうちの一人ナイトレイドにいるアカメが感じとった

 

「(この気配……嘘……ありえない)」

 

「?アカメどうした??」

 

とタツミが不思議そうに首をかしげる

 

「……もしかして……」

 

そうアカメはブツブツとつぶやくと

 

「ナジェンダ、今日は少し自室にこもる」

 

「?わかったが急にどうしたアカメ」

 

「少し考え事をしたい」

 

そういうとアカメは自室に戻って行った

 

「なーんかアカメらしくないわね~」

 

とマインはつぶやく。それに続きブラートもやはり気にかけていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてもう1人は

 

「(もしかして……いや……だってあの時……)」

 

「クロメどしたんだ???急に考え込んでらしくないぞ?」

 

ウェイドはクロメが急に考える動作を始め、戸惑う

 

「ごめん今日は少し考え事があるから自室に居させて」

 

そうランに言った

 

「わかったけど、何か困ってることあるなら何か言ってね」

 

それを聞いたクロメは自室へ戻る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー第1話 兄姉妹ーー

 

 

 

 

 

 

「おう、お前この辺では見ない顔だな??外から来たのか??」

 

そう酒場のおっさんは聞いてきつつ依頼の紙の束を取り出した

 

「外から来たんだよ。もう何年さまよってたんだろうか」

 

と過去に色々な所を転々と行ったのを懐かしむかのように答えた

 

「兄ちゃんは強いのか?」

 

酒場のおっさんは依頼の紙をめくりながら聞く

カラスメは1拍置いてから

 

「まぁそこら辺の奴らよりは強いだろうな」

 

とすこし自信ありげに答える

 

「そうか……俺もお前を見た感じ強そうだとは感じていた。この依頼、お前にならこなせそうだな」

 

そう言われて差し出された依頼は

切り裂きザンクの討伐依頼であった

 

「これは?」

 

「最近夜になるとこいつが無差別に人殺しをするんだ。帝国も探してるんだがどうやら帝具によって逃げ延びていて所在が掴めないらしい。全く困ったものよ。夜の居酒屋が開けなくなっちまってよ」

 

と居酒屋のおっさんは残念そうにため息をつく

 

「そうか、なら俺が殺ろう」

 

というとおっさんは驚いた顔で

 

「いやいや、やめとけやめとけ。冗談で出したつもりだったからな」

 

「いや、帝具もちが相手なら俺は力を出せる」

 

カラスメはそういうとおっさんは

 

「お前もしや……」

 

「想像におまかせする。とりあえずこれを受注したい。」

 

「……わかった……死ぬなよ」

 

「死にやしねえよ」

 

そう笑ってサインをして出ていく

 

そこに1人の女性が彼を見ていた

 

「(首切りザンクを依頼受けたやつがいるとは興味深いね、みんなに報告しておこうかな))」

 

レオーネが彼を見ていた。彼女は即座にナイトレイドのアジトへ戻る。

 

 

 

 

 

 

そうして数日経っていった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とある日

 

ーーナイトレイドアジト 夜 ーー

 

「今回はアカメ、タツミに首切りザンクの討伐を命じる」

 

「おっしゃーアカメ見とけよ!!!」

 

「タツミ、あまり調子にのると死ぬから」

 

とナジェンダが首切りザンクの討伐をアカメとタツミに命じていた

そこにレオーネがナジェンダに報告をする

 

「ねぇナジェンダ、ちょっと気になることがあるんだけどさ」

 

「なんだレオーネ」

 

「今日酒場で首切りザンク討伐依頼受けてる人が居たんだよね~」

 

「!?それは本当かレオーネ!」

 

ナジェンダは驚いた顔をしてレオーネに聞く

 

「うん、男の人だったけど若目の男の人だったよ」

 

するとアカメが前に出てきて

 

「そいつは!!そいつの名前はわからないか!!??レオーネ!!」

 

「い、いやそこまで見えなかったから……どうしたのアカメ?」

 

「…………実は」

 

アカメは経緯を話した

 

 

「へぇ妹いるのは知っていたが兄が居るとは知らなかったな」

 

「私たちが幼い頃に攫われてしまったからもう何年も会ってない」

 

「そうなのか……ちゃんと確認してくればよかったよ~」

 

とレオーネが申し訳なさそうな顔をする

 

「いや、こんな所にいるわけがないんだ……すまない……」

 

とアカメは凹んだ顔を見せる

 

「(アカメがここまで落胆するのは初めて見たな……どんな兄だったのだろうか)」

 

とナジェンダは思考する

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーイェーガーズーーーー

 

「みんなごめん心配かけゃったね」

 

とクロメがお菓子を食いながらもどってきた

 

「なんか悩みあるならここで吐きなよなークロメ」

 

「頼りなさそうなウェイドに言っても意味なさそう」

 

とウェイドを煽る

 

「な!?俺だってやる時はやるぞ!!!」

 

と言いながらズボンが下がる

 

「説得力ないわよ」

 

とボルスが言う

 

「みんなには心配かけたし言うね、この帝都に私のお兄ちゃんが来てる可能性が高いの」

 

「クロメの!?」

 

「お兄さん!?」

 

「居たのさえ知らなかったわ」

 

とウェイド、セリュー、ボルスの順に言った

 

「まだわからないけど、私ちょっと夜の見回りに行って確かめてくる」

 

とクロメが言うとウェイドが

 

「なら俺も付き添っていいか?逢えたなら挨拶したいし」

 

「うん、良いよ」

 

と了解する

 

 

 

そして……

 

 

「「(もし来ていたとしたら……お兄ちゃん……絶対逃がさない……)」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?」

 

突然寒気に襲われるカラスメ

 

「なんだったんだ今の寒気」

 

とカラスメはいうと

 

「風邪ひいたじゃねえの兄ちゃん」

 

と居酒屋のおっさんが答えた

 

「そろそろ時間だ、行ってくるよ」

 

「死ぬなよほんと」

 

「分かってるさ」

 

と手を振りながら居酒屋からでた

 

 

そして広場へ向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「出てこいよザンク」

 

「ありゃ?バレてたのね~君察しがいい方~?」

 

「察しは良いほうだ」

 

とお互い距離を保ちつつ話す

 

「君殺し甲斐ありそうだねーどういう殺し方がいい?」

 

「そうだなぁお前の肉片を眺めるのが俺は好きだな」

 

「面白い冗談いますねぇ」

 

「冗談ではなくそれは今ここで現実になると言う未来予知さ」

 

そういうと二人は地面を蹴ってお互い打ち合った

 

「君強いねほんとうに、帝具もってないのかい?」

 

「もってはいるさ、ただまだ使う機会じゃないと言うだけ」

 

「なら使ってくれるように頑張らないとねえ」

 

「安心しろそろそろ使うときになるだろう」

 

そう言うと彼はナイフを捨て刀に切り替える

 

「いいね君本当に強いね殺しがいがあると言うものだよ」

 

「それはどうも」

 

「だが私の帝具の前には無力、すべて手の内が見えるからなぁ」

 

帝具ースペクトルー

眼の形をした帝具で額に装着して使用する。洞視、遠視、透視、未来視、幻視の「五視」の能力を持ち、戦闘において使用者に絶対的な情報アドバンテージを齎す。

 

「お前は知らない本当の天敵を」

 

「ん?」

 

と答えるとカラスメは一瞬で間合いを詰め切り上げる

 

「おっとっとお少しけがをしちまったなぁ。だがここからが本番だ、最愛のものの姿を見てしねぇ!」

 

…………

 

「なぜだ!?なぜ発動しない!!??」

 

「言ったよな、お前は本当の天敵を知らないとなぁ」

 

そう言って彼は刀を収める

 

「これが俺の帝具だ」

 

そう、対帝具として帝具を使っていた人間が悪さをした時に使用した刀

 

封殺刀 ー黙示録ー

 

48の帝具のうちの1つである47の帝具の能力の相反する力を使い、封殺するいわば帝具アンチの帝具である。それ以外ではただの名刀として切ることができる。

条件としては相手の刀にその帝具が触れたり使用者が相手に触れたりする事で発動する帝具である。フィールドを展開してその効果領域範囲内の帝具を全て無効化することも可能

 

「お前は能力を俺に対して使うことはできない」

 

その瞬間ザンクの身体が引き裂かれた

 

「い、一瞬で……」

 

「ゴメンな、俺はお前よりも実験経験は多いんだ」

 

「ふへへへ、いいねぇ!殺されがいがあるってもんだ!!ありがとう。そう言えば名前を教えて貰ってなかった」

 

「俺の名はカラスメだ。ザンク、お前は帝国の被害者なのだな……お前の無念は俺が貰っておくさ」

 

「ふへへ……ありが……とう」

 

そう言ってザンクは目を閉じ息を引き取った

 

 

……いつみても帝具使いは無念だな

 

「俺にもいつかは……下るのだろうか」

 

そう言って黙示録を刀に収めた

 

そして両サイドから合わせて4人ほどの気配を感じ取った

 

「(まさか敵襲?いや、ザンクに味方など居ないはずだ。ということは討伐対象が被ったのか??)」

 

と、あれこれ考えていると

 

そのうちの2人がこちらへ来る

 

「…………」

 

「…………」

 

しかし武器を持ってる様子がない。どうしようかと悩んでいると

 

 

「「お兄ちゃぁぁぁぁん!!!!」」

 

「ぐはっ!?」

 

と両サイドから脇腹にタックルされる

 

「痛ててて……てクロメにアカメじゃないか!?」

 

 




はい、クロメとアカメの兄、カラスメでした~(´ー`~)
はぁ~クロメとアカメに抱きつかれてぇ……

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