ブリタニア帝国記   作:ADONIS+

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ブリタニア帝国の建国(シドゥリ暦の紀元)

 ブリタニア。未来では、次元世界一の繁栄を遂げているこの世界は、元々は現在の首都星ヒルデガルドにしか人間は住んでいなったし、まともな文明は存在しなかった。言葉こそあったが、地域によってまるで違っており、おまけに文字も無かった。人々は石を削って作った原始的な石器を使い、狩りをするなどして生活してた。

 その頃は、魔法も存在せず、身体上の武器を持たない人類は脆弱な存在で、獣に襲われて死ぬ者も多く、人々は獣から隠れるために洞窟や洞穴とかに隠れるように生活していた。食料の確保にも苦労して、食料不足に陥る事や怪我や病気で死ぬ事が多かった。

 当時の人々の平均寿命は30歳ほどで、40歳まで生きる者は稀だった。

 その時代は、現在では紀元前とか石器時代とか呼ばれている。だが、そんな状況が一変する歴史的大事件が起きる。

 ベルカという異世界から、シドゥリ・エルデルト・フォン・ヴァーブルがこの世界に訪れた。

 当時のブリタニア原住民は、原始的であったが、そのため力を持つ者には従う者が多かった。

 また魔法を知らぬ彼等にとって、シドゥリは驚愕の存在だった。どんな屈強な男であっても圧倒的な強さでねじ伏せ、魔法を用いて人間にできないはずの事をやすやすと行う。

 その上、彼女はこの世界の人々に、統一された言葉と文字を与えた。彼女が持ち込んだ知識と技術は、ブリタニアに大革命を起こすことになる。

 当時のブリタニア人が、彼女を神として認識するようになり、崇めて従うようになるのにさほどの時間は必要とはしなかった。

 シドゥリは、当初は翻訳魔法を用いて現住民たちと意志疎通を用いていた。翻訳魔法は次元世界を移動する者達にとって、必須なものであり、彼女も当然その魔法を多用していた。

 しかし、それも面倒になり、原住民の教育の手間を省く為に、この世界に持ち込んでいた設備で、言葉や文字を初めとする様々な基本知識を住民達の脳に直接書き込んでいった。これは後年でも、プロジェクトFで使われていた記憶転写技術を応用したものであった。それによって、彼女は使えるブリタニア人を増やしていった。

 余談だが、当時のブリタニアには文明がないので、当然ながら暦も無かった。だからといって、ベルカで使っていた元の暦を使う気になれなかった彼女は、自分がこの世界に来た年を記念して、シドゥリ歴1年と年号を定めた。

 こうして原住民を統率した彼女は、シドゥリ歴2年にブリタニア帝国を建国し、15年には惑星ヒルデガルドの全土を支配するにいたった。

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