『それにしてもOOOちゃんは凄いね。国内、海外の大会を総なめ、今度のオリンピックの代表の候補にも挙げられてるんだから』
『・・・ありがと。でもあたしとしては歌に集中したいんだけどな。そういうOOOのほうはどうなんだよ?』
『私?私は000ちゃんや悠一君みたいね、これといったものがないんだよね』
『000は何でもそつなくこなすからな。料理人にでもなればいいんじゃないか?000の料理はうまいから流行ると思うぞ?』
『お母さんからはいい会社に入りなさいって言われてるんだけどね。そういう悠一君のほうはどうなの?』
『剣術の大会なんてないから剣道の大会に出てはいるが・・なんか違く感じるんだよな』
『ここに誓おう。俺はお前を主と決め、仕えることを。この身とこの剣はお前とお前の大切な者の為に』
『そこまで硬くならなくてもいいだけどな~~。俺としては、切磋琢磨し、互いに競い、高めあう関係になりたいと思ってる』
「・・・・随分と懐かしい夢だったな」
小鳥のさえずりで目を覚ました悠一は身体を伸ばしながら見ていた夢を思い出し、感傷に浸る
「なんで今更、あんな夢なんて見ちまったんだ?」
閉じていたカーテンを開き、雲一つない空を眺めながら、悠一は見ていた夢について考えるが、答えは出ず、悠一は日課のランニングに行くために寝間着からジャージに着替え始めた
「どんだけいるんだこいつら?」
ジュエルシードが発動したとなのは達から連絡を受け、公園にやってきた悠一が見たのは無数の木の異形たちだった
「とりあえず数を減らすか。雷吼砲」
悠一が手を木の異形達に向けかざすと、特大の雷球が放たれる。雷球に触れた異形達は一瞬で焼け焦げ、灰へとかわる
「「「悠一お兄ちゃん/さん」」」
「3人ともよそ見をするな」
目の前の大群からの数秒とはいえ意識をそらした3人に悠一は注意すると、霊装を展開して薙ぎ払うように振るい、5体纏めて斬り払った。視線を少しだけ逸らすと、別の場所でフェイトとアリシア、アルフと呼ばれていた狼女も木の異形達と戦闘を行っているのが見える
「ユーノ・スクライア、ジュエルシードが宿主としているのはどれなのか解っているのか?」
「はい。奥にいるあの大きな木です」
ユーノの言葉を聞き、木の異形を斬り払いながら奥を見ると、巨木並みの大きさの木の異形が木に生える実を落として次々と手下である
「ジュエルシードを封印するにも次々と生み出されます。なのはは封印砲で封印しようとしたんですが、手下が盾になって、砲撃の威力を低下させ、封印できないんです」
「成程。つまり封印するには手下を全部倒さないといけないってわけか」
「そうなります」
「なら、それは俺がやろう。お前はなのはちゃんに封印をする準備をアリサちゃんとすずかちゃんにはなのはちゃんのサポートをするよう伝えてくれ」
「わ、解りました」
ユーノは戸惑うも悠一の言う通り、3人に伝言を伝えるべく、走っていった
「あいつらにも教えておくか」
悠一は懐から取り出した紙にユーノに行ったのと同じ内容を書くと、袖に隠していた刃欠けした苦無に紙を巻き付け、空中でフェイトを援護するアリシアに向かって苦無を投擲する。苦無が飛んできたことにアリシアは驚いたが、括り付けられた紙に気づき、それを読み、読み終えると数秒後にフェイトが飛び上がった
「さて・・・やるか。狂風が貴様らを斬り裂く」
悠一は鞘を展開し納め、自己暗示の言葉を紡ぐと悠一を中心に魔力で生み出された暴風と呼べる風が巻き起こる。悠一が刀を抜刀すると風は竜巻となって進み、木の異形達を飲み込む。竜巻に飲まれた異形達は風の刃で斬り刻まれながら一か所に集まっていく
「風刃閃」
刀を八相で構えると風が刀に集まり、圧縮され大太刀ほどの長さの刃となった。悠一は竜巻に向かって突撃し、大太刀ほどの長さになった刀を振り下ろし竜巻ごと、木の異形達を斬った
「「「「「「「・・・・・・・」」」」」」」
「っは!なのは!」
「っフェイト!」
「「封印を」」
一足先に我に返ったユーノとアルフがなのはとフェイトにジュエルシードを封印するよう言う
「う、うん」
「わ、解ってる」
「「ジュエルシード・・・封印!」」
同時に放たれた封印砲は巨木の異形のシールドを突破し、ジュエルシードを封印した
「それで本当にやるのか?」
ジュエルシードの封印も終わり、解散・・・という流れには至らなかった。封印したジュエルシードをどちらが回収するか?その勝負が始まろうとしていた
「私はお話を聞きたいだけ、なんでジュエルシードを集めているかを。だけど、フェイトちゃん達は絶対に話してくれない。だから、私達が勝ったらお話を聞かせて」
「いいよ」
「アリシア!?」
「話をするぐらなら問題ないよ。私達に勝てたら・・だけどね」
「この間のようにはいかないわよ!」
「アリサちゃん、落ち着いて」
熱くなるアリサをすずかが落ち着くよう言う。何を言っても無駄だと悟った悠一は傍観を決め込むことにし、ポケットからコインを取り出し、弾き飛ばす。弾き飛ばされたコインは回転しながらゆっくりと落ちていき、”チリン”という音と共に地面に落ちる
「「「「「っ!」」」」」
その音を合図に5人が戦闘を開始しようとした瞬間、謎の青いリングのようなものが5人に巻き付き、動きを封じた
「ストップだ!時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ。速やかに戦闘を・・・」
「「「クロノ!?」」」
「アリシア、フェイトにアルフ?なぜ君たちが地球に・・・」
「(知り合いか?)」
口調から今現れた少年とフェイト達が知り合いなのかと悠一が思っていると、何かが自分めがけて飛んでくる音が聞こえる。悠一は大太刀を振るい、斬る。斬られた飛来物は露散して消える
「“白雷”」
気配感知と魔力感知で相手の場所を特定した悠一はそこに指向け、指先からレーザーのような雷撃を放ち攻撃するも、相手は消えて躱した
「(今のは空間魔法と同じ原理の移動ほうか?)」
感知した気配が別の場所に一瞬で移動したことを感じた悠一はその場所に指を向け、魔法を放とうとしたが、別の場所から第2の襲撃者が襲い掛かってくる。悠一はその攻撃を捌き、肘鉄を繰り出すが片手で受け止められた。襲撃者から距離をとると悠一はその人物と一進一退の攻防を行う
「(妙に見覚えのある太刀筋だな)」
対峙している者の剣捌きに見覚えを感じた悠一は過去の記憶をたどっていると、悠一はその者に蹴り飛ばされ、置かれてあったゴミ箱とぶつかる
「っ~~~」
久しぶりに味わった痛みに悶えていると、何の前触れもなく、上空に人が現れ、手に持っていた弓から魔力で生成した矢を悠一に放つ。放たれた矢は途中で無数に分裂する。悠一は前回転して矢を躱し、反撃しようとするが前方から蹴り飛ばした者が斬りかかってき、後方には地面に着地した者が悠一に向け、矢を放とうとする。だが、それよりも早く両者の腹部と眼前に雷で構成された刃が突きつけられた
「・・・鈍ってはいないようだな」
「お前は・・・士!?」
急停止した際に被っていたフードが外れ顔があらわとなり、その顔を見た悠一は驚く
「驚くのはまだだぜ悠一?」
「その声・・・まさかクリス!?」
聞き覚えのある声に振り返り、さらに驚く悠一
「(どういうことだこりゃ?)」
あり得るはずのない友と幼馴染との再会に悠一の頭はオーバーヒート寸前だった