「こうやって手合わせをするのはいつぶりだろうな?」
「そうだな。お前が決戦に向かう前の調整の時ぶりだな」
「・・・あの時はすまなかったな。お前には苦労をかけたと思ってるよ・・・士」
「構わん。お前を支える者の一人として当然のことをしたまでだ」
時空管理局が所有する時空航行艦“アースラ”の訓練室で悠一と少年“進藤士”が昔を思い出しながら話をしているが、2人の纏う空気は別のものだった
「さて、昔話はここまでにして始めるか」
「あぁ」
「来い“天狼”」
「来たれ“不屈の聖剣(デュランダル)”」
2人はそれぞれ太刀と大剣を展開すると、構える
「この世界にはあっちみたく氷室家は存在しない。だからこっちの肩書を名乗らせてもらう。八葉一刀流皆伝、氷室悠一参る」
「時空間管理局嘱託魔導士、進藤士」
「「いざ、尋常に勝負!!」」
「そう貴方たちの事情は解ったわ」
クロノの案内されたなのは達は広間ほどの広さのある部屋で待っていた艦の艦長“リンディ・ハラオウン”にこれまでのことを話していた
「さて、遅くなったけど。改めて久しぶりね、アリシアちゃん、フェイトちゃん、アルフ」
「「「お久しぶりですリンディ/さん」」」
「こうやって直接会うのは2年ぶりになるけど、2人とも奇麗になったわね」
「ママの娘ですから」
リンディの言葉にアリシアは自慢げに胸を張って答える
「どうして3人はジュエルシードを集めていたんだ」
「クロノ、久しぶりの再会なんだからもう少し話そうよ」
「あいにく、今の僕は管理局の執務官としてここにいるんだ。再会の話なら調書が終わったら付き合うさ」
クロノの言葉にフェイト達は悩む。自分たちがジュエルシードを集めていた理由を話すのは問題ない。だが、なのは達3人に自分達に勝ったら集めている理由を話すといった手前、話ずらいのだ。どうしようかとフェイト達が考えていると突如、艦が何の前触れもなく揺れた
「な、何!?」
「エイミィ!いったい何があった!!」
『大丈夫、大丈夫、襲撃じゃないから安心して』
「じゃあ、今の揺れは何なんだ!」
クロノが急いで通信回線を開くと空中ディスプレイに女性の顔が映し出され、襲撃ではないことを伝える
『う~~~ん、口で説明するより、見てもらったほうが早い・・・かな?私が見ている映像をそっちに回すね』
「・・・・・何だこれは?」
エイミィと呼ばれた女性が言うと、もう一つの画像が現れ、映し出された映像にその場にいた全員が固まる。映し出された映像には、ボロボロになった訓練室の中央で笑みを浮かべながら剣を交えている2人の少年がいたからだ
「五の型“残月”」
「甘い」
試合が始まると同時に悠一は弐の型“疾風”で士に接近し、鞘に納めた太刀を抜刀するも士は大剣で悠一の斬撃を防ぎ
「大地斬」
上段の構えから大剣を勢いよく振り下ろすも、悠一は身体を半身に捻って士の一撃を躱す。だが、士の一撃はすさまじく、訓練場に斬撃痕が残った
「相変わらずの威力だな」
「よそ見をしている暇などないぞ。大地斬」
「っ!?」
予想外の一撃に悠一は太刀で薙ぎ払うように振られた大剣を防ぐ
「・・・まさか、振り下ろし以外にも繰り出せるようになってただなんてな」
「技の欠点をいつまでも改善しないわけがなかろう。今の俺の大地斬に死角はない・・・・天翔閃」
士は悠一を蹴り飛ばすと大剣を振るい光の斬撃を飛ばす。蹴り飛ばされた悠一は宙で耐性を整えると、身体を回転させ斬撃を避けると同時に、太刀の峰が光の斬撃に触れるように射線上に置く。斬撃と太刀が衝突すると、悠一はまるでこまのように回転し
「六の型・弧影斬」
その回転の力を利用して、特大の斬撃を士に向け飛ばした
「天翔四剣」
特大の斬撃に対し、士は4つの光の斬撃を飛ばし、悠一の斬撃を相殺することに成功するが
「一の型・螺旋撃」
斬撃の目くらましに使い接近していた悠一の螺旋の力を使った一撃に士を斬られる
「ぐぅ!?」
幻想形態で試合を行っているため血は出ないが、精神に多大なダメージを負う士。だが
「貫突」
「がぁ!?」
ふんばり、お返しとばかりに大剣を悠一に突き刺す
「っ!?零式・破甲拳」
精神にダメージを負った悠一だったが、士同様、ふんばり左手を士の腹部に添え、寸勁を叩きこみ、吹き飛ばす
「ふ~~~ふ~~~」
突き刺さった大剣を抜き取る、無造作に放り投げると、大剣は光となって消えたが、すぐに士の手元に顕現する
「精神ダメージとはいえ、やっぱり腹を突き刺されるのは痛いな」
「それはこっちらもだ」
大剣を支えに立ち上がった士の顔は笑っていた。そしてそれは悠一も同じだった
「雷吼砲」
「神威」
同時に放たれた雷と光の砲撃が中央でぶつかり、爆発する。そして
「はぁあああああ」
「おぉおおおおお」
爆発で生まれた爆煙をつっきり、2人は再び太刀と大剣を交え始めた
「とんでもないね」
かなり離れた場所で2人の戦いを見ていた明日奈はそれしか言うことができなかった
「レベルが違いすぎるな。命のやり取りを行ったことがあるとないの違いなのかもな」
クリスが冷静に状況を確認していると、青色のリングが2人に巻き付いた
「何をやっているんだ君たちは!アースラを鎮める気か!!」
訓練室に入ってきたクロノが2人を拘束魔法で縛り上げるが
「勝負の・・・」
「邪魔を・・・」
「「するな――!!」」
2人は力づくで拘束魔法を破壊して、クロノに近づき思いっきり殴り飛ばした
「クロノ!?」
クロノと一緒に訓練室に入ってきていたリンディが殴り飛ばされたクロノに近づき、安否を確認する
「もう少し斬り合っていたかったが、今の邪魔で気が萎えた。次の一撃でけりをつけるぞ士」
「望むところだ」
悠一の言葉に頷くと2人は距離をとり、悠一は大太刀を八相で構え、士は大剣を正眼で構え、魔力を練る。そして、
「肆の型・雷電斬光!」
「洸凰剣!」
魔力が最高潮まで高まったと同時に、悠一は雷を纏わせた太刀を士は光を纏わせた大剣を振るった。その衝突はアースラどころか、次元さえも揺らしたとかなんとか