剣聖の異世界転生禄~リリなの編~   作:白の牙

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目には目を歯には歯を痛みには痛みを

 

 時はすずかが安次郎に連れていかれたところまで遡る

 

 「坊主には悪いがここで消えてもらう。・・・・恨むなら運のない自分を恨むんだな」

 

 残った男が自分に銃を向けた。それだけで悠一はすべてを悟った。だが、口約束とはいえすずかを守ると言った手前、悠一は殺される気はなかった

 

 「なに!?」

 

 男は驚く、引き金を引き銃弾を撃ったが、縛れらた悠一が縄だけを残して忽然と消えたからだ

 

 「ど、どこに行った!?」

 

 事の成り行きを見守っていたほかの2人も突然のことに驚くが、背後から感じたことのない衝撃を受け、2人の男は声を上げることなく吹き飛び、壁にぶつかった

 

 「この」

 

 「遅い・・・破甲拳!」

 

 男は振り返り、何らかの方法で縄から抜け出した悠一を撃とうとしたがそれよりも早く悠一が男の懐に入り、腹部に強烈な拳撃を繰り出した

 

 「がっは!?」

 

 拳撃を食らった男は数歩後ろに下がると、膝をつき、息を吐きだす

 

 「やっぱこの体格じゃ気絶させるのは無理か。まぁ、今の一撃は倒すのが目的じゃないからいいとするか。さて、あの子がどこに連れていかれたか、目的は何なのか全てを洗いざらい吐いてもらう。ちなみに拒否権はない」

 

 男が悠一を見ると、とてもその年齢の子供ができる表情ではなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「降臨、満を持して・・・ってか?」

 

 月明かりに照らされた悠一は年相応の笑みを浮かべながら声高らかに話す

 

 「な、な、何故お前がここにいるんじゃ!?殺すよう部下に命じたはずじゃ!?」

 

 「殺されてないからここにいるそれだけだ」

 

 「あ、あり得ん。運よくあの場から逃げ出せたとしてもお前を監禁していた場所には10人近い部下がいたはずじゃ!?」

 

 「あぁ。そいつらなら今頃夢の中さ」

 

 

 「・う・・して?」

 

 「ん?」

 

 「どうして来たんですか?助かったら逃げればよか・・ったのに?」

 

 「口約束とはいえ守るって約束したからな。それを言っておいて逃げるなんてかっこ悪いことできないだろう?」

 

 「何をしておる!高い金を払って雇ったんじゃぞ!さっさとこいつらを始末せんか!!」

 

 気を取り直した安次郎が竜巻に捕らわれていない男たちに叫ぶが

 

 「そうは言われましても。竜巻に飲み込まれないよう踏ん張るだけで精いっぱ・・・

うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 「えぇい!役立たずどもが!!」

 

 「どうやら形勢逆転みたいね叔父様?」

 

 「っく!?(どうすれば・・・そうじゃ!)おい!そこの小僧!」

 

 「あん?」

 

 ゆっくりと近づいてくる忍を見て後ずさりながら安次郎は逆転の策はないかと考る。そしていい案を思いつき悠一に声をかける

 

 「ワシと取引をしないか?お主が抱えているその娘以外、あの3人を始末してくれれば、ワシが後で手に入る富の1、いや2割をお主に渡そう」

 

 「・・・・あんた馬鹿か?」

 

 「な、なんだと!?」

 

 子供にバカ呼ばわりされたのか安次郎は大声あげる

 

 「大方、自分が雇った連中倒した俺を雇ってこの場を乗り切ろうと思ったんだろうが、自分を殺すよう指示した奴と取引する奴がいると思うか?少なくとも俺はしないな」

 

 「当てが外れたみたいね叔父様?」

 

 「(少し、ほんの少し隙ができれば・・・)そう言えばガキ、お前はさっきその小娘を守るといっておったな?馬鹿な奴よ。自分が守るといった者がどういうものかも知らずに」

 

 「あ?」

 

 「小娘とそこにいる娘は守られる側でなくむしろその逆、狩られる立場の者達だ。なぜならその2人は・・・」

 

 「やめて!」

 

 「やめなさい!!」

 

 安次郎がなにを言おうとしてるのか理解したすずかと忍はやめるよう言うが

 

 「吸血鬼だからだ!!」

 

 言いたいことを言うと安次郎はスタングレネードを取り出し、地面にたたきつけた。まばゆい光が廃墟を照らす。光が長また時には安次郎はそこにはいなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 「はぁ、はぁ、はぁ」

 

 スタングレネードと忍とすずかにとっての禁句を使ってあの場から逃げることに成功した安次郎はどうにか車を止めている場所にたどり着いた

 

 「雇った男たちに払う金を後払いにしておいて正解だったわい。欲しかったものは手に入らなかったが、命あっての物種じゃ。しばらくどこかに身を隠してやり過ごし、チャンスを待つと・・・」

 

 「いや、あんたに次はねぇ」

 

 「!?」

 

 この場いるはずのない声が聞こえると、安次郎が乗ろうとした車が真っ二つに斬られ、爆発した

 

 「まずい状況になると逃げる。小物の考えは解りやすくていいぜ」

 

 片手ですずかを抱え、反対側の手に大太刀を持った悠一が爆発した車をバックに安次郎に歩み寄る

 

 「さてさてさ~~て、どう落とし前をつけさせようかね~」

 

 後ずさる安次郎に歩み寄りながら悠一は考える

 

 「そうだ、月村が味わった倍の苦痛を味わわせるか」

 

 どうするのか決めったのか、悠一は手に持つ大太刀の切っ先を安次郎に向ける

 

 「っひ!?た、頼む!い、命だけは!?」

 

 悠一が何をしようとするのか分かった安次郎が命乞いをするが

 

 「・・・こんな言葉を知ってるか?撃っていいのは撃たれる覚悟のあるやつだけだ」

 

 悠一はハイライトの消えた眼で安次郎に見ながら、躊躇いなく大太刀で安次郎を突き刺した

 

 「・・・・」

 

 人を殺す場面をまじかで見たすずかは恐怖に体を震わす

 

 「ごめんな。見なくてもいい場面を見せちまって」

 

 「ど、どうして、こ、殺したんですか?確かに叔父は私にひどいことをしました。でも、殺す必要なんて」

 

 「死んじゃいないよ」

 

 「え?で、でも、今その刀で叔父を」

 

 「このおっさんから血は流れてるか?」

 

 「・・・・血が流れていな・・い?」

 

 悠一に言われ、安次郎の体をよ~く見たすずかは、血が流れ出ていないことに気づく

 

 「こいつはちょっと特別でな。精神ダメージのみを与えることができるのさ」

 

 「すずか!?」

 

 「すずかお嬢様!?」

 

 すずかの問いに答えながら太刀をしまうと忍とメイド服の女性が血相を変えた表情で2人に駆け寄る

 

 「・・・気を失っている。もしかして君が?」

 

 「えぇ。まぁ、どうやったかは秘密ですけど」

 

 「とりあえず、警察が来る前に色々とやっておかないといけないわね。ノエル、彼を家まで送て行って頂戴」

 

 「畏まりました」

 

 「それと、申し訳ないんだけど明日もう一度、家に来てもらってもいいかしら?今夜のことで色々と話さないといけないことがあるの」

 

 「解りました。じゃあ明日」

 

 「えぇ。すずか、あなたも家に戻りなさい。いろんなことがあって頭が混乱してるでしょうからね」

 

 「うん」

 

 そして、悠一はノエルにはやての家まで送ってもらい。家に入った途端、鬼の形相をしたはやてからありがたいお説教を受けた

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