「変な夢を見た?なのはちゃんがですが?」
店の開店準備をしながら悠一は士郎とその妻である高町桃子から今朝の出来事を聞いていた
「えぇ。なんでも1人の少年が学校の帰りによくとおる公園で怪物のようなものと戦っている夢を見たといっていたわね」
「夢にしてはずいぶんとリアルですね」
「そしてこれだ」
士郎は新聞に書かれている一面を悠一に見せる
「何々“OO公園で橋、貸出ボート及び、近辺の木々が壊されているのが本日午前OO時に発見された”・・・偶然にしては出来すぎてますね」
「君もそう思うかい?僕はねなのはが見た夢は何かの予兆なんかじゃないかと思ってるんだ。っというわけで悠一君」
「貴方には今日、なのは達に迎えに行ってもらいます」
「・・・はい?」
いつにもまして真剣な表情で言ってくる2人に悠一は聞き返す
「もしかしたらこれをやった犯人が近くに潜んでいて、なのは達に危害を加えるかもしれないだろう?そのための保険さ」
「いやいや、俺、子供ですよ。太刀打ちできるわけないでしょう?」
「恭也と対等に打ち合っているのを僕が知らなとでも?」
「・・む」
「身体が出来上がっていないからかもしれないが君の剣はOOにまで至っているんじゃないかな?」
「・・・うぐ」
「まぁ嫌だというのなら仕方がない。少し遠いが美由紀にお願いしよう。その分、あの子の来月の小遣いは君の給料の3分の一上乗せしないとな」
「(横暴だ)解りました。行きます、いえ、行かせていただきます」
「そうかい?いや~~すまないねぇ」
「(無性に殴りたくなった俺は悪くないよな?)」
いい笑顔で言ってくる士郎をみて悠一は拳を振るわせながら我慢した
「ねぇ、あそこにいるのって」
「悠一さん?」
学校が終わり、仲良し3人組のなのは、アリサ、すずかの3人は一緒に学校を出ると正門で壁に背を預けて立っている悠一の姿を見つけた
「悠一お兄ちゃん」
「おぉ、なのはちゃんようやく来たか」
なのはが駆け寄り、声をかけると悠一は笑みを浮かべる
「ようやくって私たちのことを待っていたんですか?」
「店長命令でな。3人のお迎えを頼まれたのさ。新聞・・・はまだ見ないな。OO公園でボート、橋、木々が壊されていたことは聞いたか?」
「うん。今朝の朝礼で先生が教えてくれたの」
「それをやった犯人が周辺に潜んでいるかもしれないっということで3人のお迎えを頼まれたんだ」
「そうだったんですか」
悠一の説明に3人は納得しうなづいた
「合流できたし、行くぞ。このままだとまた説明しなくちゃいけないからよ」
「説明ってなんのですか?」
「小学生なのになんで学校に行かないでここにいるのかっていう説明。3人が来るまでここの先生に散々説明したんだ」
悠一の話を聞き、なのは達は苦笑いする
「悠一さん、ちょっとだけOO公園によって見てもいいですか?」
「おいおい、俺の話聞いてた?」
帰り道、好奇心の強いアリサが悠一に質問する
「勿論聞いてましたよ。でも、気になるじゃない。なのはとすずかもそうよね?」
アリサの言葉に2人は戸惑いがちになりながらもうなづく
「・・・少しだけだぞ」
こうと決めたらてこでも動かないことをこの1週間で知った悠一は渋々、アリサの願いを聞く。そして一同はOO公園に行く。警察も来ているのか立ち入り禁止のテープが張られそれ以上先に進めないが壊されたボートや橋の残骸等がチラチラと見えた
「確認もしたことだしそろそろ行くぞってこら!どこに行くんだ!?」
突然走り出した3人に悠一は怒鳴り声をあげるも、3人はそれを気にせずに走っていく
「あ~~~もう」
髪を乱暴に掻くと悠一は走っていった3人を追いかける。数分もしないで悠一は3人に追いつくと自分の言いつけを破った3人に拳骨を食らわせようとするも、なのはの手に乗る物を見て顔をしかめる
「(なんだこの動物は?普通じゃねぇな)」
怪我をした動物を見た悠一は何かが崩れるような音が聞こえた