東方虚偽録   作:COOPER

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お、お久しぶりです。COOPERです。なんと!今回!前に私が書いていた「東方虚偽録」を書き直す事に致しました。まぁ理由は単純に前に書いてたやつが訳分からなくなってしまったからなんですよね…と、兎に角!w第一話、どうぞ。


第一話 俺は唐突に人生とは儚いものであり、同時にクソであるという事を認識させられる。

その日は夕焼け空が綺麗だった。まるで人類、いや地球ごと燃やしつくしそうに輝く太陽。

しかし、あと少しすれば空は今とは全く異なるものになる。そう思っていた暑い日だった。太陽も大方沈み、逢魔時になろうとしていた時、

俺は死んだ。

何もない、ただただつまらない人生であった。

いや、人と違うところが一つだけあった。

俺、葉風智幸は「嘘」に関する出来事に関しては何一つ忘れた事が無かったのだ。

完全記憶能力なのか?と思い、病院を受診したこともあったが、どうやら違うようで医者も大変驚いていた。

ならばどういう事か?異能だと言うのか?

俺は考えるのをやめた。

やめなければ頭がどうにかしそうだった。

それからしてすぐだ。俺が死んだのは。

こんな下らない、生きてても死んでても同じような人生でも、終わってみればちょっとは寂しい。

さて、死んだわけですが俺は一体どうなったのかな?自分の遺体を上から見つめるとかできるのかな?

実を言うとあまり落ち込んでいない。むしろワクワクしてる。だってさ、死後の世界だよ?

誰が居て、何があるのか分からないじゃん!!楽しみじゃん!え?違うって?そっかぁ、悲しいなぁ…

兎に角、俺はワクワクしながら瞼を開けた。

するとそこにあったのは─────

薄暗い川だった。

なんじゃここ。俺が期待してたのはもっと、こう、何?華やかで「ここが天国ですよ~」って案内人の可愛い天使がいてってとこだったのに…

俺死んでもこんなんとかもう何も言えねぇわ。

 

「あんた、何やってんだい?」

「いや、ちょっと自分って良い事なさすぎるなって…どちら様でしょうか?」

「あたいは小野塚小町。死神さ」

 

俺に唐突に話しかけてきたのは、地毛であろう赤髪をしたツインテールの女性だった。

いや、誰だよ。

 

「あぁ、そうですか死神ですか、って…はい?」

「まぁそうだろうね。それが正しい反応だ」

 

二へへ、と少し笑うとその死神とやらはそう言った。その表情に思わずドキリ、としてしまう。いや、仕方ないじゃん。だってこの死神さんめっちゃ美人なんだもん。こんな人にそんな表情されて感情を出さない人間がいるか?いや、居ない。

そして、死神であるという発言は残念ながら嘘ではない様なので、俺は自分の解釈を述べる。

 

「てことは…此処は三途の川って解釈で大丈夫ですか?」

 

俺は今、自分でも引く位にヤバい発言をしたであろうが、残念ながらそれは俺の頭がやられた訳ではなく、現実であると思い知らされる。

やべぇ…中二の頃の記憶が…はっ!危ない危ない。俺は過去は振り返らない主義だった。

 

「ああ、間違ってないよ」

 

俺の解釈はどうやら大正解だったらしく、肯定の解答が飛んできたのであった。

やっぱり間違ってないのか…おいおい…唐突すぎて全く飲み込めねぇ…

 

「で、俺はどうしたら?」

「あそこの船に乗ってくれ」

 

そう言い小野塚さんが指さした先にあったのは、今にも沈みそうなボロっちい小舟だった。いや、小舟っていう表現よりカヌーの方が近いのかな?

 

「あれですか…」

 

あまりのボロさに思わず不満とも受け取れる言葉が口から零れてしまう。

しまった…失言だった…

 

「今ボロっちいとか思ったでしょ?」

「いいえ、とんでもない」

 

俺は顔を引き攣らせながら言う。

いや、仕方ないじゃん。俺嘘は見抜けても嘘を吐くのはあんまり得意じゃない方だろうし。

 

「あたいも新しいのが欲しいんだけどねぇ…予算不足で貰えない訳よ」

「大人の事情ですね…」

「ま、そんなことは良いんだ。ほれ」

 

小野塚さんがスッと右手を出す。え?何の事?

俺がいきなり手を出された事に困惑しておどおどしていると、

 

「渡し賃だよ」

 

小野塚さんの口から答えが出されたのであった。

渡し賃!?!?待て待て、金取られるとかそんな話聞いてないんですけど。なに?アレなの?このまま怖いお兄さんとか出てきちゃうやつなの?

 

「え?いや、俺金なんて持ってないんですが…」

「ポケットの中を見てみな」

 

うわぁ!四次元が!とかではなく、なんとジーパンのポケットの中はパンパンだった。しかも全て。どうやらこれが金らしい。俺はポケットから金をすべて出し、小野塚さんに手渡す。

 

「うわ、意外とっていうか、山ほどあるねぇ」

「やっぱ個人差あるんすね。ちなみに基準は?」

「生前どれだけ徳を積んだかだよ」

 

徳…?いや、徳なんか積んだ覚えないんですが…寧ろ捻くれて「神様とかいたらクソ野郎だろ」とか言ってたんですが…

 

「ほうほう」

「あんたは相当欲がなかったか、人助けをしていたんだねぇ」

「別にそんなことはないと思うんですが…」

「ま、詳しい話は船に乗ってからさ」

 

そう言って先に乗る小野塚さん。俺も後に続いて乗る。

小野塚さんが船をこぎ始めると同時に、心地よい揺れが身体に伝わる。

はぁ、やっぱりこういう船は良い。

 

「で、どんな事があったんだい?生前では」

 

口角を上げ、ワクワクしながら聞く小野塚さん。

しかし、残念ながら俺は小野塚さんを喜ばせられる様な話を持ち合わせてはいなかった。

 

「いや、これといって特に何もないっすよ。あ、でも」

「でも?」

「嘘という概念に関しての記憶は忘れた事がありませんでした」

「へぇ、それは人物とか日時もかい?」

 

小野塚さんは顎に手をやると、目つきを変えて話に食いついてきた。

 

「はい、勿論です。嘘を吐いた人物、場所、時刻…まぁ、言いだすとキリがありませんがね」

「じゃあ、誰かが言った言葉が嘘だという事も分かるのかい?」

「ええ。まぁ、ピンと来るというよりは、なんとなく靄がかかったみたいな感じですが」

「なるほどねぇ…」

「で、幻想郷ではどんな風にその能力を使ってたんだい?」

「幻想郷?……どこすか?そこ」

 

俺は聞いた事もない地名に戸惑い、思わずすぐに質問してしまう。

 

「え…?あんた、幻想郷で死んだんじゃないのかい!?」

 

慌てたように小野塚さんが聞いてくる。いや、だからどこだよ幻想郷って…

 

「いや、幻想郷ってのがどんなとこかは知りませんが、生前は普通に日本で高校生やってましたよ?」

「あんた一体…おっと、到着だ」

「もうですか?随分早いんですね」

「ちょっと事態が変わったからね。あたいは距離を操れるのさ。さ、降りた降りた」

 

成る程。さっきの「幻想郷」とやらの話を聞いてすぐに到着させたってわけか。

取り敢えず言われた通り船から降りる。

いや、待ってくれよ…幻想郷?んじゃなにか?俺は異世界の三途の川に来ちまったってことか?いやいや、だとしたらなんで小野塚さんは普通に俺を乗せたんだよ。それに小野塚小町と言う名前…死神の存在…どうして日本の文化が…?ここは一種のパラレルワールドというか、俺の住んでいた世界と並行してる別の世界って理解でいいのか?どうやら偽名や嘘では無いようだが、どうにも納得がいかない。いや、納得がいかないんじゃなくて現状がおかしすぎて脳の状況把握能力が追いついてないってことか。クソ、どうなってやがる。

 

「あたいについてきて。いいかい、絶対離れちゃダメだからね」

 

俺は無言で頷く。

そう忠告されたのも納得だ。鬼の像が二つ建った屋敷?の様な建物に入ると、中には妖怪の様なもの、動物の様なもの、人間の様なもの…様々な「異形」達がいた。なんじゃここ、見世物小屋じゃねぇよな…?

 

「あまり目を合わせ無い方が良い。喰われちまうよ」

 

その言葉に、俺は思わず生唾を飲み込んだ。決して生きてた頃には拝めなかったような光景だ。

こう思うのはアレかもしれないが、内心少し興奮している。

 

「エーキ様ぁ!!!!!」

 

小野塚さんが大声で誰かの名を呼んだ。

吃驚したぁ…せめてなんか言ってくれよ…と、まぁそんな文句を思っていると、小町さんが呼んだ「エーキ様」とやらが現れた。

 

「なんですか小町。今仕事中なんですが」

 

現れたのは何かのコスプレであろうか、中々に奇抜で特殊な恰好をした、深緑に輝く髪を持つ少女であった。

何、子供?誰?どういう事?

 

「いや、ちょっと厄介な奴を見つけまして」

 

小野塚さんが横目に俺を見てきたので、察して挨拶をする。

この女の子…物凄い威圧感とオーラだ…。何故であろう、全くそういったものからかけ離れている一般人の俺からも分かる。こいつはヤバい、と。

 

「こんにちは、葉風智幸って言います」

「こんにちは。私は四季映姫と言います。それで、小町。何が厄介なんですか?見たところ普通の妖怪ですが…」

「……妖怪?」

 

いきなり人外宣言されたのでポカン、としてしまう。

いやいや、妖怪ってどういう事だよ…俺は100%純粋の人間だぞ。

だが、この人は嘘を言っていない。おいおい…こりゃ認めるしかねぇのかよ…

 

「ええ。貴方、もしかして妖怪の自覚が無かったの?」

「全く…」

「そこがおかしいんですよ。どうやら生前は普通に現世で暮らしてたみたいで…」

「幻想郷の住人じゃないと」

「はい」

「困りましたね…何故此処の地獄へ…」

 

今の発言からするに、それぞれの世界によって地獄が違うみたいだ。つまり、本来なら俺が住んでいた世界の地獄に行くはずが、なんかの手違いでこの「幻想郷」とやらの地獄に来ちまったと。

 

 

「はぁ、分かりました。取り敢えずこちらに来て下さい」

 

そう言われたので俺はすぐに四季映姫さんとやらの後について行く。そして数十秒後に到着したのは会議室の様な場所であった。

 

「そこにかけて下さい」

 

言われた通り、俺は椅子に腰かける。

てかパイプ椅子なのかよ。地獄ってとかも予算とか結構キツキツなのかな?どこの世界もあんまり変わらないのかねぇ…世知辛い。

 

「で、貴方はどうしてここにきたのか…何か心当たりのある事は?」

「いや、特に無いです。普通に車に轢かれて死んだので」

「参りましたね…本人の情報も無い訳ですし…そうだ、貴方、幻想郷で暮らしてみませんか?」

「はい?」

 

いやいやいや、どうしてそうなるんだよ。

第一生活どうすんだよ。家もない、食べ物もない金もない。無責任すぎだろ。勘弁してくれ…

 

「現世で生活していたのにこちらの地獄に来たという事は、貴方は少なくとも幻想郷に関与していると考えられます。ですから、幻想郷に行ってみてはいかがでしょうか?」

 

確かに理にかなっているが、残念ながら俺はその意見に納得する事は出来ないであろう。いや、納得はしたんだけどね?やっぱり怖いじゃん?だっていきなり異世界もどきに飛ばされるって事でしょ?しかも此処がその幻想郷とやらの地獄ってことはさっきの変な見た目した「異形」みたいのがうじゃうじゃいる世界でしょ?やだよ。俺生きてける自信ないよ。絶対合った瞬間吹き飛ばされて撲殺される奴でしょ。えぇ…俺痛いのは嫌いだよ…いや、誰もが痛いのは嫌だと思うけどさ。

 

「そうだとしても、大丈夫なんですか?俺をそっちの世界に送るのは。貴方の仕事って天国へ送るか、地獄へ送るかを決断する事なんですよね?てかぶっちゃけもう生きるの疲れたんでさっさと成仏させてくれませんかね」

 

うん。なんでこれ以上辛い思いしてまで生きなきゃならないんすか(憤怒)。俺もう人生頑張ったと思うのよ?ね?人間じゃない貴方がたには分からないと思うけど、やっぱりやってたら辛い事ばっかりなのよ?ぶっちゃけやっと死ねれて結構清々してるって言うのに。てかよくよく考えたら俺人間じゃなかったわ。てへぺろ。

 

「何を馬鹿な事を言っているのですか…。それで話を本題に戻しますが、普通の者を幻想郷に送るのはまずいです。しかし、状況が状況なので仕方ありません」

 

この人…思った以上に強情じゃねぇか。いや、参りましたね…だが、俺は知っている。こうなったこういうタイプの者は絶対に自分の意見を曲げる事はない。

 

「はぁ…まぁ、分かりました…」

「じゃあ決定ですね。小町」

 

それと同時に、小野塚さんが部屋から出ていく。

はぁ、ってことは俺はこう返答しなければならない。

 

「はい、了解です」

 

そうして俺は自らの意思で幻想郷に行く事を決断した、否。決断させられたたのだ。立場を利用するのって卑怯だと僕思います!そんな事はさておき、俺はこれからどうなってしまうのか。

ま、楽しみだけどね、異世界もどき。




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