生きてはいたのですが、PCがちょっと壊れて書けてませんでした…と、言う事で第二話、どうぞ。
皆さん、こんにちは。こんばんはの人もいるかな?突然だが、今俺は落下している。何故かって?俺が聞きたいんだよなぁ、これが。
兎に角、俺どうしたらいいのかな?このままだったら地面に激突してお釈迦だよ?
って、ふざけてる場合じゃねぇ。まずいまずい!!
さぁ、いよいよ地面が近づいてきたぁ!
畜生…小野塚さんめ…いきなり「いってらっしゃーい」って言って
落とす人がいます!?普通!あ、死神でした。だからふざけてる場合じゃねぇんだって!
あ、やばい、これ死ぬわ。
と、思った瞬間だった。
いきなり自由落下が終り、俺は地面に寝そべっていた。
「……へ?」
唐突に冷たい土の感触が俺の皮膚に伝わってきたので、思わずマヌケな声を上げる。少し後にそれに反応してのものなのか、頭上から声が聞こえた。
リアルで「へ?」とか言うって確実に黒歴史モノじゃねぇか…。
「大丈夫?」
顔を上げて声の主を見る。すると、目の前には端麗な顔立ちをした女性が心配そうにこちらを覗きこんでいた。しかし、どこか不自然というか、本当に心配しているようには思えなかった。まるで心の隅でほんの僅か、嘲笑するような違和感。
兎に角、自分に対しての言葉だったので俺は返答する。
「…大丈夫です。ところで貴女は?」
俺が目の前に居た美人さんの正体を知る為に行った問いは、どうやら愚問であったとすぐに知らされた。
「私は八雲紫。妖怪よ」
「ああ、貴女が」
何故俺が彼女の存在を知っているかと言うと、実は映姫さんに幻想郷へ言ったら彼女の元へ行って家、金、その他諸々を援助してもらえと言われたからだ。まぁ、話は向こうでつけてくれたみたいだけど。
しかし驚いた。まさか先方さんからこちらに出向いてくれるとは。話早いのは助かるけどね。
「話は聞いてるわね?」
「まぁ、一応…」
俺の返答を聞くと、八雲さんは長い髪で空を描き、反対側へと振り向いた。
「ならいいわ。着いてきなさい、新居へ案内するわ」
「分かりました」
そう言い、俺は彼女についていく。なんか怖いな、この人。胡散臭いと言うか、美人局とかについて行ってる気分だ。ついてったこと無いけど。
まぁ、今は別の事でも考えよう。
取り敢えず、ここが幻想郷か。と言っても周りは森な訳だが。
俺が不自然に周りを気にしていると、八雲さんは少しだけこちらに顔を向け、微笑しながら話しかけてきた。
「どうしたの?キョロキョロして。ふふ、危険な妖怪なんかいないわよ?」
「で、ですよね」
…こりゃ嘘だ。いや、俺じゃなくても分かるとは思うが。
てことは、幻想郷は何にもしないでのんべんだらりと暮らしていても、いつ喰われるか分かんねぇって事だな。おぉ、怖い、怖い。
ま、夜はあんまり家から出ないで大人しくしてるのが賢明だな。
「どうかしら?幻想郷は」
唐突に妖怪、八雲紫は俺にそう問う。
しかし残念ながらまだ森の中を歩いているだけなので、八雲さんが期待している様な面白い解答を俺は持ち合わせていなかった。
「いや、どうって言われてもまだ森と空しか見てないんですが…」
「ふふっ、それもそうね」
「ハハハ」
いや、なんなんだこの人マジで…会話してるだけで独特の威圧感と言うか…。なんか嫌なオーラみたいなのがヒシヒシと伝わってくる。
あんなに「年上の女性最高!」とか言ってたけど、この人はちょっと違う感じするなぁ。
俺はそうやってどうでもいい事ばかりを考えていた。じゃなければ気が狂いそうだった。
この人が発する謎のプレッシャーのような何か…。いや、プレッシャーではないか。威圧感、存在感…駄目だ、残念ながらこれを上手く形容できる言葉を俺は知らない。分かり得ないが、兎に角ヤバいものだと言う事は分かった。
「着いたわよ」
「あ、ここですか」
俺の前に現れたのは、結構大きめの木製の一軒家だった。
簡単な物に喩えると、少し狭い旅館のような。
「一応、ライフラインはあるから安心していいわ」
「あ、はい」
驚いた。こんな山奥だと言うのにガスも電気も水道も通っているというのか。
いや、北海道の山奥とかでもあるけどさ…。しかし、映姫さんの話では俺が生活していた時代より数百年前の建造物ばかりだという事だったが。
「それじゃ、私はもう行くから。適当にやってて」
「はい、ありがとうございます」
俺がそう礼を言うと、八雲さんは長いスカートの量は市を軽く持ち上げ、頭を下げた。
「それじゃあ最後に。ようこそ、幻想郷へ…」
そして彼女は物凄く妖艶な笑みを浮かべると、俺が瞬きをしている間に消えちまった。
正直今のはかなりゾクッと来た。妖艶で美しいがどこか狂気を宿らした瞳、表情。
なんかあの人とは関わっちゃいけない気がする。考えとかじゃなくて本能的に。
ま、そんな暗い事は放っておいて!ついに俺もNEETだぜ!!
これからは毎日が日曜日だ!!
とか言ってる場合じゃねぇ…働かねぇと食ってけねぇじゃねぇか。
取り敢えず、その机に置いてある地図を見て…と。
なになに?あ、やっぱ妖怪は居るのね。じゃなきゃ「妖怪の山」なんて無ぇだろうし。
取り敢えず、この人里?に行きゃあいいのか?
まだよく分かんないが、俺はとりま人里へ向かう事にした。
さ、家のカギを閉め、れっつら探検!!!
と、言っても何事もなく人里に着いてしまったが。
まずはどうしようかな~……っ!これは!!
腹が、減った。
うん。腹減った。孤独でグルメしちゃうくらいに腹減った。
…意味そのまんまじゃねぇか…
まぁ、腹が減ってはなんとやらだ。取り敢えずその定食屋にでも入ろうか。
そう思い俺は近くにあった店の扉を開けた。
「いらっしゃいませ~」
店員の声が聞こえる。おぉ!!涼しい!!
ライフラインが存在すると八雲さんは言っていたが、どうやら電気もキチンと通っているようで、店の端を見ると家庭用エアコンが設置されていた。
「お客さん何にします?」
俺はライフラインが完備されている事に驚いてからか、はたまた暑い外からいきなり涼しい屋内に入った事で身体が対応しきれてなかったからなのか、数秒呆けていたらしい。
「えーっと…じゃあ、このざるそばを一つ」
「かしこまり!」
俺の注文に対して店員が勢いよく答える。なんでそんな気合い入っちゃってんの?
いや、でも元気ない店員も中々ウザいかもな…まぁこう言う事考えてる客の俺が一番ウザいんだろうけど。
「よう、あんた外来人か?」
注文も済み、そそくさとカウンターに座った俺の隣に、いきなりドガッと座り込んで話しかけてきたのは、金髪が似合う少女であった。
「え?外来人…?」
「なんだ、違うのか?」
唐突な問いに思わず困惑してしまうが、急いで頭を対応させようと頑張る。
いや待て、待て智幸落ち着けよく考えろ。映姫さんが言ってたろ…ほら…あれだ…
そう!幻想郷の外から来た人間!!
「あ、あぁ外来人だ」
「やっぱりな!で、何でこっちにきたんだよ?教えてくれよ!!あ、ちなみに私は霧雨魔理沙って言うんだぜ」
うわぁ、どうしよう…「地獄から送られてきました」なんて言えねぇよ…
ま、まぁ適当にはぐらかせば問題ないだろう。…多分……
「俺は葉風智幸だ。幻想郷には…た、偶々迷い込んだんだ」
「あ、そうなのか。なんだ、つまんねぇの」
危ねぇ…映姫様に幻想郷の事少し聞いておいてよかった…
んで、どうやらこいつは俺の返答等どうでもよかったらしく、次の質問を投げかけてくる。
「で、いつまでここに居るんだぜ?」
ぜ?ぜの使い方おかしくないですか…。等とどうでもいい事を思いながらも質問に答える。
「いや、ここに居るっつーか、住んでるんだよ」
「へぇ~、お前も風変わりな奴だな」
「ほっとけ」
やっぱりここに住んでる奴って変人ばかりなのね(こいつも含む)
そんな下らない雑談を話していたら、あっという間にそばは俺の胃袋の中へ消えていた。
「で、どうすんだこれから」
霧雨が言う「これから」と言うのは今日の事を指すのかそれとも俺のこれからの生き方を指すのか。どちらなのかを理解出来ないので、俺は取り敢えず今日の事を話した。
「うーん…特にすることも無いしな…なんか暇つぶせるとこ知ってるか?」
どうやら俺が予想した回答は正解だった様で、霧雨もすぐに話に食いついてくる。
「鈴奈庵ってとこがあんだけど、そこはどうだぜ?」
「いいな。ちなみに何屋?」
知らないで「いいな」とか言っちまったのかよ俺……
と、思わず自分に落胆してしまう。
「貸本屋だ」
「あぁ、そりゃ良い暇つぶしになるな」
「だろ?」
てな訳で、俺たちは早速「鈴奈庵」とやらにきた。
建物は見たところ普通の一軒家、と言った所か。まぁ、普通と言っても勿論俺が住んでいた世界の者とは違う。明治かそこらの「普通」であろうか。
俺は霧雨の後に続いて店の暖簾を潜る。
「いらっしゃい~」
「よう」
霧雨はどうやら店員と知り合いであったようで、店員は挨拶をした霧雨にすぐ返事を返す。
「こんにちは」
「あ、魔理沙さん!…と、どちら様ですか?」
「あぁ、今日越してきた葉風智幸だ」
見たところ店員は俺達より年下っぽいな。いや、決して年下とかもいいなぁ…とか思ったんじゃないからね!違うからね!!ロリコンじゃないからね!!!!
「私は本居小鈴といいます。よろしくお願いします」
「お、おう」
おどおどして吃っちまったよ…
「んじゃ、なんか適当に読んでくるわ」
「ちゃんと借りて下さい!!じゃないと商売になりませんから!」
「わーった、わーった」
そう霧雨が言い、俺はついて行く。
そして時は過ぎ、まぁ二時間程時間をつぶした訳だが…
そういや俺就職先決まってねぇや…
などと下らない事を考えていた時だった。カウンターの方から男の物凄い怒声が飛んできた。
「だからやってねーっつてんだろ!!」
「じゃあなんでポケットに本が入ってるんですか!」
うわーお、何なに、喧嘩?ひえー怖いなぁ…あーいう輩はどこにでもいるんだね。死ぬ前にも居たし。
いやー、それにしてもこう言う人間は見てて面白いね。何故そう振る舞うのか、何故相手を威嚇する必要があるのか、何故そう、自分を強く見せたがるか。
推測や仮説なら幾らでも立てれる。だが、本人にそれを聞くと、何とも意外な
解答が返ってくる。世の中はそういうもの。と、俺は17年間生きてきて学んだ。
「証拠はあんのかよ?ああ?」
うわっ、怖い!怖いよこの人たち!
取り敢えず、面白そうだし俺も入ってみるか。
「はいはい、ちょっと失礼。どうかしましたか?」
俺がちょいと入ると、坊主の男がわざわざ律儀に、俺に状況を説明してくれた。
「あぁ?あぁ、こいつがよ、俺たちはなんもしてねーのに万引きしたっつってくるんだよ」
「なるほど、なるほど。それで本居、証拠はあるの?」
「な、ないです…」
「ありま、ないのか。ならこの人たちは無罪って可能性の方がでかいよなぁ」
「そ、そうだよ!証拠もないのに!なんて店だ!」
俺が相手側の見方をした…とも受け取れる発言をすると、すぐに反応を示したのは霧雨であった。
「おい!智幸!明らかにそいつらが犯人だろ!」
「証拠がねぇんだ。この人らが犯人だと実証出来るものがない」
「だけどよ…」
霧雨は俺の言葉が真実と理解しているからこそ、そう言って黙り込む。
「ったく!話の分かる奴はこの兄ちゃんだけかよ!」
そう言い残し、男たちは去って行った。
「魔理沙、行くぞ」
「は?どこに行くんだよ!お前!本当に人間か!?悪い奴らを見逃してよ!!」
「勘違いすんな。“今のところ”は証拠が無いから見逃したんだよ」
俺が確信している事に霧雨はまだ気づいておらず、俺に疑問を投げかけてくる。
「は?どういう…」
しかし、ここで答えを言っても面白くない。どうせならこいつに見せて驚かしてやろう。
「いいから行くぞ」
「わ、わかったぜ」
そう言い鈴奈庵を出る俺達。……本居が泣いてたのは見なかった事にしよう。
しかし、何故だ?あいつらには能力が効かなかった。誰でも分かるとはいえ、八雲さんの嘘はいつもみたいになんとなく怪しい感じがしたのに…
あとで調べる必要があるな。取り敢えず、今はこれを片付けるのが先だ。
「霧雨、これなーんだ」
「?なんだそれ?見た事あるような気がするが」
「正解はスマートフォンでした。まぁ、言っても分からんと思うから説明するが、簡単に言えば、音声を録ったり、写真とか動く写真を撮れる優れものだ」
「そいつをどうすんだ?」
「少し考えれば分かるだろ…。こいつであいつらのボロが出たところを盗撮するんだよ!」
「ああ!そりゃあ名案だぜ!」
「だろ?だからわざと庇ったんだ」
さーて、あいつらは…あ、居た。さ、カメラ起動っと。
「いやー、簡単に盗れたな」
「あぁ、何処のマヌケか知らんが、俺らを庇ってくれたんだもんな」
「あぁ、あのバカには感謝だぜ」
酷い言われようだなぁ…多分お前らより頭良いと思うんだけど…
「んじゃ、こいつを売りさばきに行こうぜ」
「ああ、盗んだもんとバレなきゃ本は高ぇからな」
幻想郷は本が高く売れる土地なのか。まぁ周りの建物を見る限り、まだ書物は珍しい時代って訳じゃなさそうだが。
とりまこれくらい撮影すれば十分だろうか。よし。
「あのぉ~」
「ん?あぁ、さっきの兄ちゃんか。ありがとなぁ庇ってくれて」
「実はその事なんですが…」
そう言いながら俺はスマホで撮った動画を見せる。
「なっ!これは…!」
「何かはお分かりですよね?」
「テメェ!まさかわざと!!」
「これを幻想郷中にバラしたら…どうなるかな?」
「……はぁ、分かったよ。本は戻す」
「あれ?交渉決裂かぁ…残念だなぁ、取り敢えずこれを近くの誰かに…」
「他に何があるんだよ!!」
「一年分」
「は?」
「一年分、俺が暮らせるだけの金を用意しろ。それで許してやるよ」
「くっ……」
男は俺の発言がどのような事か、じっくりと考える。
いいぞ、いくらでも考えろ。
「俺が言った言葉の意味、分かるよな?お前は幻想郷に暮らしてる。だが、その幻想郷に居られなくなったら?」
「…分かった」
「分かればいいんだよ」
そう言い、俺は男たちの財布を受け取る。
「いや、悪いねー。んじゃ、またどこかで会ったらー」
「……」
男たちは黙り込むと、人ごみにまぎれていった。
「お前…外道なんだな」
「ほっとけ。欲望に正直に生きてるだけだ」
いや、マジでね。別に俺聖人じゃねぇし。
さ、そんなわけですぐに戻ってきましたよ鈴奈庵。
「よう」
「あ、あれ?その本…」
「さっきの兄さん方に頼みこんだら返してくれたんだよ」
「あ、ありがとうございます…!!」
「おう」
俺たちの前で泣き崩れる本居。そんなに泣く事じゃねぇだろ・・・
兎に角、これにて一件落着。
「んじゃ、俺たちはこれで」
「はい!またいらして下さいね!」
「あぁ、気が向いたらな」
「じゃあな、小鈴」
「はい、魔理沙さん!あと…智幸さんも!」
「ああ」
と言う事で鈴奈庵を出た俺達。
んじゃ、俺は帰って昼寝でもしますかね。
そう思って歩き出そうとすると、霧雨が声をかけてきた。
「なぁ」
「ん?なんだ」
「お前を連れて行きたい場所がある」
「参考までに聞くが…どこだ?」
「博霊神社っつうところだぜ」
神社、ねぇ…。こんな場所にも神社があるのか。いや、こんな場所だからこそか。この世界での宗教的な観念も少し気になるところだし、行ってみるか。
「分かった。別にいいぞ」
「よし!じゃあ今から行くんだぜ!」
「おう」
さ、そうして向かう事になったよ。博霊神社。果たしてどんな所なのかな?
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