やはり転生オリ主の青春ラブコメもまちがっている。(リメイク) 作:ヒラメもち
季節は巡る。
桜が咲いたと思えば、ドタバタと入学式の準備に追われる。新年度の仕事の山を片付けている間に休めたのは、俺やいろはの誕生日会くらいだった。由比ヶ浜先輩の誕生日会もあったし、これからもなにかと俺たちは特別な日を祝うのだろう。
夏休み前には先輩たちが受験モードに入ってしまい、奉仕部は事実上活動休止となった。しかしその行動理念は、俺たち生徒会に引き継がれているし、後輩に伝えていこうと思う。少なからず、奉仕部に影響を受けた人はいる。
文化祭、体育祭、生徒会選挙。
たのしいたのしい夏休み明けには多くの学校行事が続いて、また激動の日々である。生徒会にも新たな後輩たちが入り、牧人さんが引退することになった。八幡先輩の妹の小町さんと、川崎先輩の弟の大志君だったので、引き続き身内っぽさが溢れる生徒会である。
何かと海浜とは交流が続いている。
今回クリスマスパーティーは、スムーズに進んだ。
冬になれば、先輩たちは追い込みの時期に入り、そして俺たちが3年生0学期と言われ始めた。何度目かの進路相談会を開催したり、卒業式やプロムの準備を進めたり。雪乃先輩が主導していただけあって、保護者や外部との連携にはなかなかきついものがあった。
「あの人たち、なにしにきたのかなーって思ってたら、雪乃先輩見たいだけですよね。」
雪乃先輩の母親との打ち合わせとか、超緊張した。
ダメ出しされるのかと思って、ひやひやした。
1年前より、少し髪を伸ばし始めたいろはがオレンジジュースの入ったコップを手渡してくれる。この甘酸っぱさが疲れた身体に染みる。蛇口から出るオレンジジュースのブースにはちょっとした行列ができている。
「先輩たちの晴れ舞台だからな。」
将来の、義息子(義弟)候補な先輩は、濃紺のドレスを着た雪乃先輩にリードされている。
体力不足の雪乃先輩が踊り疲れた頃には、いつメンと合流し始めた。
「さっちゃんは?」
「牧人さんのところだ。」
制服を着た生徒会書記、新品スーツの元生徒会会計。
高校2年生、高校3年生。
今までのように、頻繫に会えなくなる。
それは、同級生であっても同じだ。
八幡先輩、雪乃先輩、結衣先輩。
牧人さん。
戸塚先輩、川崎先輩、材木座先輩。
三浦先輩や海老名先輩。
葉山先輩や戸部先輩たちサッカー部。
彼ら彼女らは卒業して、それぞれの道へ行く。
「比企谷!いいものを持ってきたぞ!」
「えっ、ちょ、それ、いつの作文ですか」
黒歴史作文を先輩に手渡した。
海浜に異動した平塚先生なのだが、もちろん忙しい。
今日のプロムだけは、絶対に来ると言ってくれた。
先輩たちに限らず、平塚先生のところへ卒業生は集まっていく。俺たちで、サプライズを画策したことは為になったようだ。
「先輩ってば、今じゃリア充ですよね。」
「シスコンから、愛妻家にクラスチェンジしそうだな。」
リア充爆発しろ、だっけか。
ふとした時に連絡を取り合って、同窓会で集まって。
この絆はかけがえのないものだ。
俺はかつて転生して、すべてを失った。
それでも、また本物を手に入れることができた。
「私たちも、あと1年ですね。」
彼女も少し背が伸びて、俺も元の身長に近づいた。
「卒業しても、好きでいてくださいね。」
「ああ。もちろん」