ブリタニア帝国記 If編   作:ADONIS+

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その十(シドゥリ暦2031年)

 大韓民国は、朝鮮半島南部にある国家で、特定アジア諸国の一角をしめる反日国家である。この国は先の大震災で甚大な被害を被っていた。いや、あの大震災でほぼ無傷なのは日本国だけで他の国は大小の違いはあれど被害を受けていた。

 

 地震は震度5とそこまで強いものではなかったが、一切衰えることなく地球全土に満遍なくそれが襲いかかったのが問題だった。実は日本の様に耐震基準がしっかりした国は他に存在しない。というよりも地震大国日本が特殊すぎたのだ。

 

 つまり大韓民国もそれが当てはまり、耐震基準など考えられていない建物は倒壊し、経済は滅茶苦茶となった。

 この場合、他国から支援を求めるというのは常道であるが、地球全土でそうなってしまったために韓国に支援をする国は存在しなかった。唯一余裕のある日本ですら、日韓関係の悪さから一切支援しなかった。

 

 日本がここまで韓国に冷たかったのは、彼の国の大統領が以前支持率の為に竹島の領有権問題、従軍慰安婦問題、天皇謝罪問題などを起こしたからだ。特に天皇謝罪問題は日本人を激怒させ、日韓関係は破綻した。

 

 要するに韓国の行いの悪さのツケがきたわけである。

 元より深刻な貧富の差を抱えていた韓国では不満が爆発して全土で暴動が発生した。当然、大統領の支持率も紐無しバンジーとなった。こうなった大統領の取った手段といえばワンパターンな反日だ。竹島訪問や従軍慰安婦で日本を非難するといった行動をした。

 

「芸がない」

「反日をやれば、なんでもごまかせると思っているのか?」

 

 当然ながら、これらは日本ではそう酷評されて軽蔑の眼差しで見られた。

 そんな彼らであるが、日本がブリタニア帝国との交渉で多くの利権を手に入れたという情報が彼らを増長させた。

 

 あの日本ですら容易く利権を手に入れたのだ。日本が莫大な利益を得たのに、我々が利益を得ていないのはおかしい。日本と同じ、いやそれ以上の利益を我々が得るべきなのだ。という他人から見れば意味不明な理論を展開。

 

 こうして切羽詰まった大統領は、こちらが押せば相手が引いて利権が手に入ると判断してブリタニアに謝罪と賠償を要求した。

 アズライトはこれを受けて「遺憾である」と発言しただけで、反応がかなり鈍かった。これに調子に乗った韓国大統領は即座に更に無謀な事を行った。

 

 それが後にブリタニアだけでなく、地球各国から「馬鹿が血迷った」「自業自得」「歴史に残る愚行」と後々にまで馬鹿にされることになる韓国大統領の皇帝謝罪発言だった。

『面倒な事になったわ。うちの連中はカンカンよ』

「やはり、そうですか」

 大韓民国は、ブリタニア帝国に艦隊来訪で迷惑を被ったとして謝罪と賠償を要求してきた。アズライトはとりあえず「遺憾である」とだけコメントして、帝国上層部にこの事を報告して指示を待とうと思っていたが、韓国はとんでもないことをしでかした。

「ブリタニア帝国の皇帝が韓国に来たければ、迷惑をかけた韓国人に謝罪するべきだ。『遺憾である』などというぐらいなら来なくていい」

 韓国大統領のこの発言は、帝国上層部を激怒させた。

 

 そもそも陛下やトリッパーたちが観光地として興味を向けているのは日本国であって大韓民国ではない。大韓民国に行きたいなどと意向を示してもしないのに、非常識極まりない。

 

 そして問題なのが、恐れ多くも三千世界の中でも屈指の列強国家であるヴァーブル朝ブリタニア帝国の皇帝陛下を、あの偉大なるシドゥリ様を未開惑星の弱小国家如きが侮辱した事だった。

 おかげでシドゥリは、「悪いのは大韓民国とそれを支持した韓国人である」と地球人すべてに敵意を向ける臣下を宥める羽目になった。こうなると、シドゥリとしても大韓民国と韓国人には甘い対応は出来ない。

「ではクロスゲート・パラダイム・システムの使用許可は下りたのでしょうか?」

 クロスゲート・パラダイム・システムとは、『スーパーロボット大戦α』のユーゼス・ゴッツォが作り上げた時空因果変動装置の事だ。限定された空間の因果律を自在にコントロールする事で、世界を自分の思いのままに作り替えることができる。ぶっちゃけると限定空間内で神様の真似事が出来るデタラメな装置である。

 元々は、『トップをねらえ!』の宇宙怪獣や『R-TYPE』のバイドといったブリタニア帝国であってもまともに戦えば苦戦は免れない存在を一掃するために監察軍はこれを完成させた。

 

 起動実験として過去に何回か使用されており、その威力は『マブラヴ』の世界で天文学的な規模で存在していたBETAを一掃するなど極めて強力である。

 その事からブリタニア帝国では戦略兵器として扱われており、緊急時(ブリタニア本国に敵が攻め込んできたなど)を除いて使用には皇帝の許可が必要である。

 

 現在、実際に配備されているのは皇帝専用艦であるレッドノアに搭載されているものだけで、アズライトは大韓民国の始末にこれの使用を要請した。

 ブリタニア帝国にとって大韓民国など歩けば容易く踏みつぶせるアリのような存在であったが、いざやると面倒な事が多い。下手に帝国軍を動かして武力行使をすると大量の難民が発生して周辺諸国に迷惑になるし、朝鮮半島南部を占領するのは余計な手間とコストがかかる。

 

 更に惑星ごと戦艦の主砲で破壊するにいたっては論外である。といっても、これがどうでも良い惑星ならばそれもありだろうが。

 

 結論を言えば、要はブリタニア帝国の面子を保つことが出来て、面倒事にならなければいいのだ。ならば、いっそのこと韓国人を丸ごと消去してしまえばいい。

『そうだ。宣戦布告の三日後に使用が決定した。宣戦布告の文章はお前の草案がそのまま通ったぞ』

 あの文章をそのまま採用ですか。あれは苛烈な宣戦布告に定評がある『銀河英雄伝説』のラインハルト・フォン・ローエングラムを参考にした物で、タダのジョークだったんですが(汗)。

 

 実際にやることを考えると、あれぐらい苛烈な方が丁度良いかもしれない。それにあれは韓国政府と韓国人に責任についても明言しているので要点は押さえているわけだし。

 

 今更あれはジョークでしたなんていえないし、採用されてしまった以上使うしかない。

 ちなみに宣戦布告の三日後に実行というのは、それぐらいが丁度いいからです。地球の情報伝達速度を考えると、三日もあれば地球各国に伝わって民衆にも広く知れ渡るでしょう。その上で実行すれば、誰も卑怯だなどと言いませんし、逆にブリタニアを畏怖するでしょう。

 アズライトは、早速日本政府に大韓民国の事でブリタニアの公式発表があるので、各国の記者を集めて記者会見を開きたいと申し込んだ。

 

 日本政府はこれに応じ、すぐに記者を集めて記者会見の段取りを整えた。

 記者会見に集まった各国の記者達は、今回の韓国の愚行に対して自国まで巻き込まれるのではないかと不安に思っていたので、皆表情に余裕がない。それだけ不安が蔓延しているのだろう。

「本日は、お集まり頂いてありがとうございます。まず最初にいっておきますが、これからこの場で発言することは皇帝陛下と帝国上層部の方々がお決めになったブリタニア帝国の公式発表です」

 そう前置きして、アズライトは書類を開いて読む。

「先日、大韓民国が余を侮辱したが、これは許し難い大罪である。彼らの行動はヴァーブル朝ブリタニア帝国に対する明確な敵対行為であり、我が臣民たちはこれに激怒している。ここにいたり極めて遺憾であるが、余は大韓民国政府に対して断固たる態度で当たる事を宣告する。無論、その韓国政府を選んだ韓国人も同罪である。民主主義において自らが選んだ政府の愚行の責任は主権者である国民が取るのは当然だからだ。彼らの誤った行動は正しい懲罰によって矯正されるだろう。罪人に必要なのは、会談でも説得でもない。彼らにはそのテーブルに付く資格も、その意志もないのだ。ただ力のみが彼らの愚かさを裁くであろう。今後いかなる犠牲が出ても、責任はすべて愚かな韓国政府とそれを選んだ韓国人にあることをここに明言する。ヴァーブル朝ブリタニア帝国初代皇帝シドゥリ・エルデルト・フォン・ヴァーブル。以上」

 それは間違いなく宣戦布告であった。それも彼らがこれまで聞いたこともないほどの苛烈な内容に記者達が動揺して、ざわめきがその場を支配した。

「ミス・アズライト、これは地球にブリタニア帝国の武力侵攻が行われるということですか!?」

「ミス・アズライト、説明して下さい!?」

 記者達が狼狽えて次々と質問してくる。

「軍機につきお答えできません。ただ大韓民国は虎の尾を踏んだとだけ言っておきましょう。では失礼致します」と一礼してアズライトはその場を後にした。

伊藤side

「何とも派手な事だな」

「トップニュースですね」とにこやかに笑うアズライトに伊藤は顔を引きつらせる。

 

 あの記者会見の翌日の朝刊は、ブリタニア帝国の苛烈極まる宣戦布告が一面を飾っていた。韓国人は恐慌状態らしい。なにせ公式発表の内容がアレだ。民間人だろうが韓国人であるというだけで容赦しないだろう。

 

 新聞でも「韓国人に対する民族浄化宣言か!?」などと過激な表紙が踊っている。

 

 日本でも多くの在日韓国人がいることから攻撃の巻き添えをくらうのではないかと不安が発生している。

 

 アズライトにその事を問いただしても軍機の一点張りである。唯一言ったことは「攻撃の巻き添えに関しては心配しなくてもいい。ちゃんと配慮している」といったことだけだった。しょうがないので、とにかくそれをお偉いさんに伝えた。

「なんだってこんなことになったんだ」

 伊藤は現状に思わず嘆きたくもなる。

「それは大韓民国にいうべきだよ。私たちは彼らに敵対行為をされたから対応しているだけですから」

「ブリタニアの本意ではないというのか?」

「ええ、こんな事になっても何の利益にならないからね」

 そう、ブリタニアや監察軍にとって今回のことは計算外であった。あれ程の力の差を見せ付けてやったのにブリタニアにケンカを売ってくる馬鹿がいるとは思わなかったのだ。

 そもそもブリタニアにおけるシドゥリの権威の大きさを考えれば、それがどれほど問題であるか一目瞭然だろう。本当に馬鹿な事をしたものです。

 そして、ブリタニア帝国の宣戦布告から三日後、突如として地球上からすべての韓国人が消失した。この日、大韓民国は滅亡した。




解説

■クロスゲート・パラダイム・システム(スーパーロボット大戦α)
 原作では未完成であったが、監察軍が完成させて配備している。ドラゴンボール並にデタラメであるが、当然ながら限界があって、トリッパーの復活とかは無理で、あくまで下位世界において万能を誇るだけである。監察軍ではベヅァー対策でこれが使えないか期待していたが、効果がなかったので彼らを大きく落胆させた。
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