目が覚めたら: Raccoon City.   作:新咲 葉月

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今回も少し短めです。


file.2: 「Birthday gift」

取り敢えず空港に到着した俺は、空港の中にある土産屋みたいな場所で土産とか特産品とかを物色していた。

 

 

 

旅行先でこういう場所をチェックしてると、地域ごとに違う商品が置いてあるから面白いんだよなぁ。

 

 

例えば北海道*1だったら「まりもっこり」のストラップやキーホルダーが大量に置いてあるとか。岐阜県に行った時は「さるのキャンディー」(ホラーにしか見えない)が並んでたりとか。

 

 

 

 

ちなみに俺的に一番面白かったお土産は、沢芽(ざわめ)市のソウルフードでもある「ユグドラ(しる)*2だな。

 

名前は沢芽市で有名な会社から取ったらしいけど、発音的にユグドラシルだけ取ったら北欧神話に出てくる世界樹と混ざらないか?とか思ってみたり。

 

 

お土産に買って帰ったけど、ユグドラ汁はパッケージに堂々とB級グルメの決定版って書かれているだけあって結構美味かった。

そういえば、沢芽市って聞いたことなかったんだが…俺だけか?

一体、日本の何処ら辺にあるのだろうか。

 

あの時はどうやって行ったのか覚えてなかったので、帰る時に困っていたのだが…。道中に仲良くなった眼鏡を掛けた親切なチューリップハットのおじさんに案内してもらったんだよな。

 

 

 

 

「鳴滝さん」って名前の人らしいけど偉い人なのだろうか?自分専用の電車持ってたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

(っと、化粧品とかも一応見とくか)

 

もちろんだが、俺が使うわけじゃない。日本にいる……友人?用だ。

あいつが普段化粧なんて使ってるとこなんて見たことないが、女なんだし喜ぶんじゃないだろうか。まぁ、実際に買うかどうかは見てから決めればいいさ。

 

そんなことを考えながら、見えやすい位置の商品棚に置いてある化粧品を一つ手に取る。

 

「えーと、AQUA CURE?」

 

近くに置いてあった商品説明を見ると今、女性に人気の商品らしい。

傾けてみると、容器の中の液体が揺れるのが見える。

 

説明欄を見れば、どうやら顔につけるタイプの化粧品らしい。

 

 

 

これにしようか…と、レジに持って行く前になんとなく商品の裏を見る。

 

 

 

 

『アンブレラ』

 

 

 

 

…………。

 

 

 

 

 

 

お土産はお菓子でいいか。

 

 

 

 

 

 

 

 

お菓子を買うなら帰る前に買った方が良いだろうと考え、ラクーンシティにそのまま向かった後は、無事に目的地に到着する事が出来た。

 

 

「やぁ!よく来たね、タクミ。 君のことはキョウジから聞いているよ。」

 

 

木製の扉の前で待っていると、ガタイの良い黒人の男が出迎えてくれた。事前に見せられていた写真を信じるなら、この人がお目当ての伯父さんの友人である。ちなみに「キョウジ」は伯父さんの事だ。

 

 

「はじめまして、だな。 ジャック…さん」

 

「ジャックじゃなくて良いよー! 僕のことは「ジェイ」って呼んで。

みんなそう呼んでいるからね」

 

 

彼の名前はジャック。 あだ名はジェイらしい。

多分、Jackの頭文字を取って「J」なのだろうが、安易過ぎではないか?あだ名とはそういうものなのだろうか?

 

俺のあだ名も原型を留めているのは頭文字だけだし。

 

 

ジェイと俺が少し話していると彼の背後からキャン、キャンと動物……犬の鳴き声が聴こえてきた。 鳴き声的に小型犬だろうか?

犬の種類に詳しい訳ではないが、そういうテレビ番組を見ていれば案外わかるもんだ。

 

 

これで間違っていたら恥ずかしいが。

 

 

「あぁ!そういえば説明する事を忘れていたよ。 ここには僕の他に同居人が二人居てね。

一人は今、 タクミを歓迎する為の材料を買いに行ってるから居ないけど、 もう一人は此処に居るから紹介するよ」

 

「僕の大切な家族のーー 「キャン!」

 

ジェイが背後のドアを開けると、小さな影が勢いよく飛び出してーー

 

って、うおっ!?

 

胸に飛び込んで来たその影を上手くキャッチすれば、目の前にベロをだらしなく出しながらハッハッと、呼吸をする小型犬の顔が。

 

「ーーチャコ、ってあれ?」

 

目の前にいる彼を見ると、俺を見つめ…いや、「チャコ」を見つめてひどく驚いた様に目を丸くしていた。

 

 

いや、驚くのはこっちの方なのだが……。

 

 

 

 

その後、暫くして落ち着いてから本題に入る。

 

 

 

 

 

「キョウジ、から誕生日プレゼント?」

 

 

話せばキョトン、とした顔を見せる。漫画なら頭の上に疑問符まで浮かんでそうだ。……誕生日、じゃないのか?

いや、もしかしたら伯父さんが誕生日を間違えたのかもしれない。

俺が来ることもジェイから聞く限りじゃあ、昨日伝えたばかりみたいだし…伯父さんらしくないミスだ。

 

 

「そうだけど……、違うの?」

 

 

持ってきたボストンバックと、行く前に預かっていた手紙を手渡す。

 

 

「ちょっとまって」

 

 

彼は受け取った手紙を広げて、困惑しながらも、最初は嬉しそうに読んでいたのだが2枚目に差し掛かると、何故だか視線を鋭くさせていた。

 

 

そして、手紙を読み終えた彼は、俺が渡したボストンバックのチャックを開けて、素早く中身を確認する。

 

 

少し、金属特有の光沢が見えたが…。機械か、それとも鉄製のケースか何かだろうか? ほら。映画やドラマで偶に見かける、大量の札束が入っているジェラルミンケースとか。怪物に対抗するために開発された特殊な武器が入っている……とか!!

 

 

 

 

ないか。

 

 

 

 

「ありがとう、タクミ。コレを届けてくれて。僕はとても感謝している」

 

 

 

と、彼は感謝の言葉を告げ、 数日間は此処に滞在してくれていいから、と言ってくれた。

 

 

 

 

 

 

……to be continued

*1
そういえば北海道に行った時は「白い恋人」を買い溜めして帰ったっけなぁ。

*2
他にも「沢芽まんじゅう」「レインボーライン 幕の内弁当」なんてものもあったな。




Q.なんで話が進むのが遅いの?
A.作品をじっくり仕上げたいから(建前)
一気に仕上げようとしても作者の気力が持たないから(本音)

Q.オルフェノク出るの?タグに少数って付いてるけど。
A.一応出ます…が、この世界では過去に色々あってオルフェノクの数が激減しているので、戦うとか以前にエンカウントすること自体がまず無いです。
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