二周目提督がハードモード鎮守府に着任しました   作:ベリーナイスメル/靴下香

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鎮守府に金剛姉妹が来たようです

「提督? 今回はクラッカーとか用意してないんだね?」

 

「あぁ、うちに所属するって訳じゃないからな。流石にそこまでフランクにしてしまうと礼を失ってしまいそうだし」

 

 執務室の掃除をしてくれながらそんな事を言う時雨。天龍と鳳翔、大淀はもうじき来るだろう金剛型姉妹を出迎えに行ってくれている。

 第三艦隊の皆は続くタンカー護衛任務に出ているし、残ったメンバーは南西諸島沖の偵察に出てもらった。

 

 とは言え何もしないって事もなく。

 食堂には既に歓迎会を行う為に時雨と一緒に料理を用意している。その後こうして軽く掃除をしながら待っているのだ。

 

「えっと、出向……って形になるんだっけ?」

 

「そうだな。あくまでも横須賀鎮守府所属のままうちに来てくれるみたいだ」

 

 残念な気持ちは少しあるけど、前にも思った通り異動って形がおかしいと思うべきで。

 やっぱりどんな艦娘であったとしても、着任した鎮守府で何もやることが無いなんて事は無いはずだから。

 

 そういう思いから見れば、今回の先遣隊として出向という形は喜ばしい事でもある。

 それはつまり、金剛型の皆には役目が与えられていて決して役立たずとして追いやられた訳ではないという事。

 この艦娘ならば、その役目を果たしてくれるという意図の下やってくるのだろうから。流石に各鎮守府合同であたるような作戦で役立たずの処理なんてクソ名目は適用されないだろう。

 

 そう思いたい。

 

「提督……」

 

 はは、そんな心配そうな目をするなって時雨。

 

 思わず時雨の頭を撫でてしまう。

 

「心配すんな、大丈夫さ。きっと今日来る艦娘は沈んでなんかないよ」

 

「ううん、違うよ。僕が心配してるのは……提督が辛い思いをしちゃわないかって事だよ」

 

 ……ったく。

 

「バッカ。それなら尚更心配するな、俺が傷つく事なんてねぇってば。艦娘(お前達)を迎える事で傷つくなんてありえねぇ話だよ」

 

「わぷっ……うん、それならいいんだよ」

 

 撫でる力に少し力を入れる。それでも時雨は目を細めて笑ってくれる。

 

 ほんとに、俺には勿体無い位で。

 

 あの出撃の時も、かつてヒキニートだった時もそう。

 俺は艦娘に救われっぱなしだ。

 

「ほれ、もうそんな時間ねぇぞ。さっさと終わらせちまおうぜ?」

 

「うん!」

 

 

 

 そんなこんなで時雨と執務室の掃除を終わらせ、ノックの音と共に艦娘の姿が現れた今。

 

 猛烈に感動している。

 

「横須賀鎮守府から先遣隊として来マシタ、金剛デース! よろしくお願いシマース!」

 

「金剛お姉さまの妹分、比叡です! 気合、入れて、お願いしますっ!」

 

「高速戦艦、榛名です。あなたがここの提督ですね? よろしくお願い致します」

 

「初めまして、横須賀鎮守府の霧島です。よろしくお願いします」

 

 予定時刻ピッタリに来てくれた、金剛型戦艦四姉妹。

 

 ニコニコと笑ってくれながらも自信を感じさせる雰囲気を放つ金剛。

 そんな金剛お姉さまを慕ってます、信頼してますと一目で分かる比叡。

 柔らかく微笑みを携えながらも、頑張りますねと榛名。

 キリッと出来る女風味を感じさせてくれる霧島。

 

 そのどれもがイメージ通りの姿だったからだ。

 

「よく来てくれた。俺がこの鎮守府の提督だ。南一号作戦の間、どうかよろしく頼む」

 

 敬礼してくれている皆へと答礼を返す。

 お互いにその手が下ろされた時、隣に居た時雨がほっと息を吐いたのがわかった。

 

 それは俺も同じ気持ちで、やっぱり何処か緊張していたのは否めないから。

 

 こう言っちゃ何だが、六駆達がかつて着任した時に比べてあまりに自然な金剛型皆の姿。少し緊張している様には感じるけど、それはまぁ当たり前だと置いておいて。

 俺に対して怯えた視線を向けるわけでも、敵意を持ち合わせているわけでもなさそうで。至って普通の挨拶が出来た事に安心する。

 

 だから、気を緩めた。

 緩めて、俺としては自然な動きで握手を金剛に求めた。

 

 そしてその手は。

 

「シェイクハンドはノーサンキューデース」

 

「な……!」

 

 軽々と乾いた音と共に払われた。

 驚き言葉が出ない俺の代わりに、天龍が驚いてくれたみたいだ。

 

「ワタシ達は馴れ合いをしに来たわけではアリマセーン。貴方が言った通り、作戦遂行の為に来マシタ。それだけデース」

 

 イメージと変わらない笑顔のままで、イメージと合わない言葉を続ける金剛。

 

「……ふぅ。そうだな、それは失礼をした。これから少しかしばらくか……それはわからないが、よろしくといった思いからだったんだ。他意は無い」

 

 いやまぁ触れたいと思う気持ちはあったから嘘になるか。

 やだなぁ、俺のスケベ心をまるっとお見通しか?

 

 ……いかんいかん。

 動揺してる暇はねぇぞ……?

 

「それなら良いデスガ……プリーズ、リメンバーミー。貴方はワタシの提督ではアリマセン。間違えないで下さいネ」

 

「あぁ、わかった。済まなかったな、以後気をつけることにしよう」

 

 そう答えた俺に納得したのか、頷いた金剛は一枚の封筒を手渡してきて中身を見るよう促してくる。

 

「ワタシ達が先遣隊としてここに来たのはそれに書いている通りデス。防衛線構築の手伝い、そして――」

 

「うちの戦力を確認するため、か」

 

 入っていた指示書に目を通すとそんな内容が書かれていた。

 

「イエース。ソシテもしもこちらが想定している戦力を下回る場合デスガ……ここに所属している艦娘はワタシの指揮下に入って頂きマース」

 

「……お待ち下さい。仮にそうなったとして、ですが。うちの提督はどうなるのです」

 

 鳳翔が一歩前に進み出てそんな事を聞く。

 指示書を見ながらも、横目で確認したその目は細められていて、少し怒気を放っている様に見える。

 

「南一号作戦を実際に指揮する方とは別に、後日ワタシが所属している横須賀鎮守府の提督が来られマス。ワタシの指揮下に入るということは横須賀の指揮下に入るという事。南一号作戦中、こちらの提督の指揮権は横須賀提督に預けて頂く事になりますネ。要するにパペット……作戦中大人しくしていてもらう事になるデショウ。ワタシとしてはそちらをオススメしますヨ?」

 

「なん……!? ふ、巫山戯るなっ!!」

 

「巫山戯ているわけではセーン。ぽっと出の新任提督よりも遥かに経験や実績を持っている方の指揮に入るほうがベター……当たり前でデショウ? あなた方もよりパワーをふるいやすいと思いマスガ?」

 

「て、てめ……っ!」

 

「天龍」

 

「ぐっ……」

 

 金剛の答えを聞いた瞬間声を張り上げた天龍に声をかければ、その怒りを無理やりといった様に沈めて一歩下がってくれた。

 

「すまねぇ……」

 

 まぁ怒ってくれたのは嬉しいんだけども、金剛に怒鳴るのは筋違いだし一理ある話。もしかしたら当たり前レベルなのかも知れない。

 そう思いながらふと大淀を見てみれば……あー。

 

「大淀も」

 

「は、はい……申し訳ありません」

 

 なんつー顔してるかね。

 あっ、ほら榛名がちょっとびっくりしてるじゃんか。まったく。

 

「うちの艦娘が失礼をした。ところで、その戦力を測る方法が書かれていないが?」

 

「オウ、それはこちらこそ失礼しまシタ。方法はワタシ達と演習を行って貰いその映像を横須賀に送り判断してもらいマス。勝敗は関係ないデスが、勝利すればまず間違いなく大丈夫デショウ……モチロン、その可能性は限りなく低いでしょうケド」

 

 なるほど、演習ね。

 

 こっちの世界は皆演習好きだねぇ……本来お互い切磋琢磨し合う物のはずなんだが……って、いや俺も人の事言えねぇか。

 まぁわかりやすくて結構だわな。

 

「委細了解した。日時はどうすればいい?」

 

「こちらは何時でもケッコウです。今からでも構いませんヨ?」

 

「じゃあ明日のヒトサンマルマルにしよう。流石に今すぐやって勝てる相手では無さそうだ」

 

 そう言ってみれば、形の良い眉をピクリと動かしながら。

 

「へぇ……勝てる、というのデスカ」

 

「失言だったか? 仮に負け戦と分かっていても勝つと思ってあたるのが筋だと思うが?」

 

 金剛はふっと息を吐き、愉快気に笑った。どうやら俺の返事に満足してもらえたらしい。

 

「さて、では改めて金剛達を歓迎したい。その気持ちからちょっとした料理を用意した。是非皆で食したいんだが……」

 

「オゥ! パーティーデスカ! それは嬉しいネ! ……と、言いたい所デスガ。そういう雰囲気でも無いデショウ。折角デスガ遠慮させて頂きマース!」

 

 まぁ、そうなるわな。

 と言うかあれだろ? 金剛が言った通り馴れ合いは御免って話だろうよ。顔にそう書いてる。

 

 やれやれ、今の所歓迎会をまともに開催出来た事が無いな……いつか出来れば良いんだけど。

 

「わかった。だがまぁ折角作ったんだ、後ででも食べてくれると嬉しい」

 

「イエース、それなら有り難く頂くネ!」

 

「天……いや、鳳翔」

 

「はい」

 

「金剛型の皆を用意した部屋に案内してやってくれ。一応四人でも大丈夫だと思うけど、何か不都合が無いかも確認頼む」

 

 天龍はちょっとまだ気持ちの整理が出来ていない様子、大淀も同じく。

 だから鳳翔ならと思って頼んでみれば一瞬何か言いたげな表情を浮かべた後頷いてくれて、連れて行ってくれた。

 

 うん、すまんな。

 

 しっかし……どうしたもんかねぇ……? 

 

 

 

 あの後はまぁ、通常通りの予定をこなしてもらうよう皆に指示を出して一旦解散。

 天龍にしろ大淀にしろ、鳳翔にしろ。皆何か言いたげではあったけど、まぁ業務が優先なわけで。

 今日の夜、いつもの訓練の後に話そうということで一旦納得してもらった。

 

「まぁ、俺もちょっと落ち着く時間欲しいんだよな……ちっと付き合ってくれな? カランコエ」

 

 我ながらどうかとも思うけど正直。

 

 嬉しい気持ちが大きい。

 

 いや、驚く気持ち以上にって話なんだけど。

 

 深く傷ついてここにやってくる艦娘という訳じゃなかったから。と言えば安心するには早いのかも知れないが。

 少なくとも提督という存在に傷つけられたって訳では無さそうと思える事が嬉しい。

 

 まぁバーニングラブを向けてくれなかった寂しさはあるけど、金剛の言う通り俺はあいつの提督じゃあ無いからな。

 そう思えば金剛は、提督というだけで誰にでもしっぽを振る様なケツの軽い艦娘じゃないって事で安心したりもする。

 

 とは言え、演習結果が芳しく無ければお飾りになっちまう、か。

 

 横須賀鎮守府の提督がどれほど優秀だったり、実力、実績のある提督なのかは分からないけど。

 もしも、俺よりも艦娘を大事にしてくれる様な提督なんだとすれば……。

 

「あ、あのっ!」

 

「……ん?」

 

 思考の海に沈んでいた所を持ち上げられる。声のする方を向けばそこには。

 

「榛名に霧島……いや、榛名さん、霧島さんと呼ぶべきか?」

 

「い、いえっ! 榛名は……榛名は榛名で大丈夫ですっ!」

 

「はい、私も霧島と呼び捨てで結構ですよ」

 

 何処か申し訳無さそうな表情を浮かべた榛名と、凛とした雰囲気を崩さないままでいる霧島が居た。

 

「そうか、ありがとう。どうした? こんな所に何か用事か?」

 

「えと、用事があるのはここにではなくて……」

 

「貴方に謝罪をと参りました。……申し訳ありません」

 

 謝罪?

 首を傾げる前に二人はがばっと頭を下げる。

 

「いっ!? いやいや! 意味がわかんねぇって! 何か謝られる様な事あったっけ!? とりあえず頭上げてよ!?」

 

「金剛姉さまが、その……あなたを傷つけたと思いまして」

 

「はい……。私のデータによるとあの様な態度を取れば殿方が傷つくと予想されますので」

 

 いやいやいや! 傷ついてないからっ! ちょっと寂しいなんて思っただけだからっ!

 

「あぁもういいから! 頭上げてってば」

 

「で、ですけど……」

 

「じゃあ、はいっ! 許した! 許しましたっ! 頼むから頭上げてくれないと俺が謝るぞ!?」

 

 そこまで言うとようやく困ったような顔を浮かべながらも頭を上げてくれた。ふぅ。

 

「ありがとうございます、けど……」

 

「殿方が人目に付かない所に居る理由……泣きたい時、やましいことをする時とデータが……」

 

「はいはい、榛名はそんな悲しそうな顔しないで笑ってくれ? なんだったらカランコエに水やって? 後霧島はそんなデータ捨てちまえっ」

 

 まだ満タンの如雨露を榛名に渡してみれば。

 

「は、榛名が……よ、よろしいのですか?」

 

「あぁ。そんなにやらなくても大丈夫だぞ? 土が軽く湿るくらいを目安に」

 

「はいっ! 榛名、感激ですっ!」

 

「女性が花を好きな確率……やりますね?」

 

 ぱっと笑顔になる榛名はまぁうん、わかる。

 だけど霧島さん。ちょっとデータにこだわり過ぎじゃねぇっすかね。

 

「だったら霧島もやるか? 新しい花壇に種植えたとこなんだよ」

 

「わ、私がですか!? えっと、その……は、花への水のやり方は……」

 

「教えるから大丈夫だって」

 

 新しく花壇に植えたのはガーベラ。カランコエと違って十分な水やりが必要だ。

 カランコエを育てあげた第三艦隊の皆に新しくプレゼントしたやつだけど、第三艦隊にもやることが出来た今、こうして世話を俺が代わりにやってたりする時もある。

 まぁ忙しい第三艦隊だけど、必ず毎日ここには来てるみたいで何かしらやっていってる。けど水やりのタイミングだけは合わない時があっても仕方ないからなぁ。

 

「そそ、そんな感じ。あんまり花自体にはかけないように……」

 

「は、はい……」

 

 恐る恐る水やりをする霧島の姿に六駆の姿が少し重なって思わず笑みが浮かんでしまう。今ではもう慣れたものでお世話する時間より愛でている時間のほうが長いけど。

 

「あの」

 

「うん? どうした榛名」

 

「このお花……少し頂いてもよろしいですか?」

 

「あぁ……それなら今は居ないけど第三艦隊の皆に聞いてみてくれ。後で俺から言っといても良いけど、挨拶がてらにでも」

 

「わかりましたっ!」

 

 にっこり返事をした榛名は再びしゃがみ込んでカランコエを眺める。

 あ、霧島さん? そろそろ止めようか。

 

「に、任務……完了です」

 

「はい、ご苦労さん。ありがとうな」

 

 そうしてしばらく三人で花を愛でる。

 

 ガーベラの花言葉は希望や前進という意味。

 六駆に宛てた物であり、俺自身やこの鎮守府に向けての言葉でもある。

 

 そう、前進。

 

 そうだったな。

 俺はここの艦娘達を守ると決めたんだ。横須賀鎮守府の提督が俺より遥かに優秀な人間であっても、それを理由に投げ出しちゃいけねぇよな。

 

「あなたは……不思議な人ですね」

 

「どうしたよ急に」

 

 カランコエに視線を向けたまま榛名がポツリと呟く。

 

「金剛姉さまに腹も立てず……理不尽な指示にも腐らず」

 

「あなたは軍人ではないと聞いています。ならば尚更あの様に言われて悪感情を抱くのが普通だと、私も思います。なのにあなたはそんな感情を持っていないように見えます」

 

 ……そんなもんなんだろうか。

 

 確かに、理不尽な指示なのかも知れないけど。より勝算を高めるためだと言うなら仕方ないとも思う。

 もちろん全力で抵抗と言うか、力を示してあいつらの提督で居続ける所存だが。

 

 それに。

 

「あぁいう風に言う、言ってしまう……いやもしかしたら言わなければならない理由があるんだろ?」

 

「っ!?」

 

 おお、二人揃ってこっち見るでない。照れるわ。

 

「それが何なのかわかんねぇけども。まぁ俺はあれだよ、艦娘に悪感情なんて抱けねぇよ」

 

 艦これに救われた、艦娘に救われた俺だから。

 現実になってもやっている事は今も変わらない、変わらないんだよ。

  

「その理由を……知りたいと思いますか? 理解したいと……思って頂けますか?」

 

「霧島?」

 

 意を決した様に唇をぎゅっと締めた後、口を開こうとしたその時。

 

「こんな所でカワイイ妹達とナニしているのデスカ?」

 

「こ、金剛姉さま」

 

 現れたのは金剛とそれに続く比叡。

 

「あぁすまないな。ちょっとお前らの弱点でも教えてもらおうかと花で懐柔してたんだよ」

 

「オウ! 中々ずる賢いネー! でもそんな手に乗る妹達じゃアリマセンヨ!」

 

「そうなんだよなぁ、懐柔されてくれねぇんだ。だから金剛教えてくれよ、お前らの弱点」

 

 バツが悪そうな顔を浮かべた榛名と霧島の前に立って、その顔を金剛に見えないようにする。

 俺の言葉にヤレヤレと肩を竦めながら呆れた様な金剛の表情を見るに、二人の様子には気づいていないようだ。

 

「諦めて泣きながら請われたら教えてしまうかも知れませんネ!」

 

「あはは、そりゃちょいと難しい注文かもなぁ」

 

 いや、それで教えてくれるならマジでやっても良いけど。

 まぁ、出来るわけないって思って口にしたことだろうしそれに乗っかっておこう。

 

「やれやれ、プライドは一人前なのデスネ。さぁ、榛名、霧島。戻りますヨー」

 

「は、はい!」

 

 後ろから二人が金剛の下へと向かっていく。

 途中こっそりと俺に向かって頭を下げてくれる二人だけど。

 

「霧島」

 

「は、はい?」

 

 これだけは言っておかないといけない。

 

「思わないよ、俺は」

 

「……そう、ですか」

 

 その言葉に少し肩を落とす霧島。

 

「話したいと、知って欲しいと思って貰う方が先だから」

 

「っ!」

 

「霧島? 早く行きますヨ」

 

 最後に俺に驚いた目を向けた霧島が思った事はなんだろうか。それはわからない。

 

 だけど。

 

「あぁ、思ってもらうさ。その為にもまずは」

 

 明日の演習。それに勝つ事を考えよう。

 




改稿のお知らせ。

装備以外の数字を漢数字に。
例)14cm単装砲 これはこのまま。 30隻>三十隻 こういう変更。

天龍の自人称を「俺」から「オレ」に。

変更済みです。表現とかに変更はありません。
慣れていたら申し訳ありません。
今後はこの形で書いていきます、ご理解頂ければ幸いです。

なおこの後書きは適当な時間を取った後削除します。

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