二周目提督がハードモード鎮守府に着任しました   作:ベリーナイスメル/靴下香

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閑章
約束していた一戦のようです


 戦い終わって日が暮れて。

 一旦墓場鎮守府に戻ってきた横須賀鎮守府の面々、大破者等損傷の多い艦娘は入渠し修復に勤しんでいるのだが……。

 今、金剛型戦艦姉妹は仮宿を後にするため荷物を纏めている。

 

 作戦は終了した。

 

 つまりここに居る理由がなくなったのだ。

 

「榛名? 大丈夫デスカ?」

 

「……えっ? あっ、はい! 榛名は大丈夫ですっ!」

 

 ぼんやりとした様子で手が止まっている榛名へと、心配そうに金剛が声を掛ける。

 大丈夫だと笑顔を浮かべられるものの、やはりぎこちないのは否めない。

 しかしそれを指摘する気は金剛に無かった。

 誰もがここから離れたいとは思っていないと確信していたから。

 

 ここにいない比叡でさえも。

 

 ――どっちを羨めばいいのか、わかりません。

 

 比叡は困ったようにそう言った。

 

 それは金剛が提督の心許せる戦友になれたことをさすのか、金剛と絆を深めることができた提督をさすのか判断がつかないという意味で。

 

「私達は横須賀鎮守府所属の艦娘……異動という手段はありますが、金剛姉さまが改へ至ったことを含めて戦力上の問題から叶わないでしょう」

 

 榛名の元気がない理由を金剛と同じように察していた霧島。

 叶うなら自分だってと、少し残念そうに困り顔で話す。

 

 だから事実を突きつけた。

 優しく、諦める理由を提示した。

 

「そう、ですね……うん。わかってます、霧島。ごめんね?」

 

「いえ。気持ちは……はい、わかりたくないくらいに、わかりますから」

 

 二人して落ち込む光景を見て金剛もまた思いを燻らせている、この鎮守府に残りたいという思いを。

 

 霧島が言った手段、それを誰か一人でも叶えてしまえば歯止めが利かなくなる。

 そういった危惧があった、故に諦めざるを得ないのだ。

 

 繰り返して言えば、誰もがこの鎮守府に着任したがっていた。

 

 作戦が、あの演説が終わった後。

 

 駆逐艦の朝潮は尊敬の念を煌めかしていたし、霞でさえ何処か感じ入ったように涙を浮かべていた。

 

 彼女たちにしてみれば、初めてなのだろう提督の存在。

 一度期待して、期待をやめて。

 

 それから示されたあの提督が提督だという証明に、強く心を惹きつけられた。

 大佐という臨時の提督はいたが、あくまでも臨時でいずれ違う人になると一歩線を引いてしまう。

 だからだろう、その引いてしまうのではなく、引かなければならないと意識して歯がゆい思いに囚われた様子だったのは。

 

 軽巡洋艦の川内、神通もそうだ。

 

 那珂と少し話が出来たようで、その後から目に見えて戦意の種類が変わっていた。

 そして大本の理由を目の当たりにして、想いを胸に留めておくため四苦八苦している。

 

 神通は何か言いたげに提督へと手を伸ばして、途中でやめて。

 

 川内もまた、今まで夜戦夜戦とはしゃぐ姿から想像ができないくらいしおらしい姿を見せた。

 二人の姿にやっぱり姉妹なんですね、なんて言った金剛へと誰もが頷いた位に。

 

 だからこそ、この人と一緒に戦いたい、戦える自分になりたい。その想いは横須賀鎮守府で一番強いかも知れない。

 

 重巡洋艦の摩耶と鳥海はとてもわかり易かった。

 摩耶など、ここに居たい! なんて憚らず言っていたし、鳥海ですら摩耶の言葉へ追従し何度も頷いている。

 

 古鷹や加古へ憧れた二人、そしてその憧れの二人が心から尽くす提督。

 そこにあれ程の男気を見せられてしまえば……摩耶はもう我慢できなかった。

 自分の心へと良くも悪くも素直な摩耶だからこそ、それが嘘偽り無い本音だと周りも理解していた。

 

 鳥海もまたそういった部分に好感を覚えると共に、あの危なげな人を守りたいというか、そういった庇護欲のようなものが生まれているのだから始末に負えない。

 

 正規空母の二人?

 

 あぁ、うん。もうあの二人は駄目かもしれない。

 演説の後、翔鶴と瑞鶴は提督と直に話す機会があった。

 それは偶然としか言えない機会ではあったが、そこで言われたのだ。

 

 ――翔鶴がいなければあの戦線は維持できなかった、ありがとう。

 ――瑞鶴のおかげで空母棲姫の艦載機と渡り合う事ができた、ありがとう。

 

 なんて。

 二人共自信というものが無かった。出撃前に少し改善は見られたものの、力を認められるような言葉へと無意識に飢えていた。

 そこにあの提督はそんな言葉を言ったのだ。

 

 翔鶴は顔を真赤に小さくなりながら弱々しい謙遜をしているものの、後ろ手でガッツポーズを隠せなかったし、瑞鶴はその場で強気なことを言ったものの、後でだらしない顔をしながら仲間に自慢していた。

 

 その自慢を聞いて摩耶の額に青筋が立っていたのは気にしないほうがいいだろう。

 

 そして。

 横須賀鎮守府現最高戦力、長門と陸奥。

 

 はっきり言ってしまえば。

 

 どうしてこんなになるまで放っておいたんだっ!

 

 その一言だった。

 

 二人共軍というものをよく理解している。

 上官の命令は絶対だし、命令違反なんてとんでもない。あの時零れた助けてという一言は理解していてなお出てしまった言葉。

 何より心とは別に理性で理解していた、こうしないと勝てないという思い。

 それを自身の命を賭して覆した提督に対して強い尊敬の念を覚えていた。

 

 長門は提督の姿を見る度に胸を熱くさせ、未だに涙を滲ませるし。

 陸奥にしても、つかめないあらあら口調を提督の前で出来ないまま顔を赤らめるという、まるっきり憧れ人の前で固まる少女といった様相を呈していて。

 二人が他の艦娘が思っているこの人と戦いたい、とは違い、この人に仕えたいと思っているあたり提督の罪深さが垣間見える。

 

 まぁなんだ。

 

 要するに提督への思いは各々違うものの、ここで戦いたい、この鎮守府に居たいという想いは強いのだ。

 

 だからこそ誰か一人の異動を認められてしまえば、歯止めが利かなくなると金剛は思っている。

 

「はぁ……テートクー……どうしたらいいのデスカ……」

 

 今は亡き提督へ胸の思いをぶつける。

 困っているのは金剛自身もそうだ。

 

 皆と同じようにあの人を提督と呼びたい思いとは裏腹に、二君に仕えずという言葉通り、何処か不義理だと思ってしまう心。

 そしていずれやってくるだろう横須賀鎮守府に着任する正式な提督。

 

 前者はまだ良かった、ある意味金剛にとって幸せな悩み、そうだと思えたから。

 だが後者はそううまくいかない。

 

 成果至上主義派。

 それは言い換えれば中立派とも言える。その派閥、最大権力である大佐が退役してしまえば、力を失ってしまうだろう。大佐だからこそ保っていた派閥であるが故に。

 ストッパーが力を失う。つまり、大きな派閥である兵器派の勢いが止められなくなるということ。

 

 横須賀鎮守府のような大きく力ある鎮守府には当然と言うべきか、兵器派の息がかかった提督が着任する公算が高い。

 ならばその思想通りに自分たちは使われていく。

 

 以前までならそれで良かった。

 だがもう駄目なのだ、理想の提督。いや、理想と思える提督の存在を知ってしまったから。

 どこでどんな指示を、命令を受けても、必ず墓場鎮守府の提督と比較する、してしまう。

 

 そうなればどうなるか。

 考えて、自分の中に生まれた想像に息を飲んでしまう金剛。

 

 ――艦娘の反乱、第二の深海棲艦となる、ネ。

 

 知るということはやはり罪なのだろう、知恵のリンゴが示した通り。

 提督が変えたのはそんな当たり前。

 提督が示したのは当たり前という幸せなのだから。

 

「ままなり、マセンネー……」

 

 一つの問題が解決すれば新しい問題がやってくる。

 複雑な思いが溢れ出ないように、手元のダンボールにテープを張った。

 

 

 

「……」

 

「……」

 

 全ての艦娘が修復を終え、予定されていた一つの行事が行われる。

 

 それがこの試合。

 

 道場の真ん中、少し距離を開けて初老の軍人と若き提督が手に竹刀を持ち相対していた。

 

 周りには多くの艦娘。始まる前から漂う空気に思わず息を飲んでいる。

 それもそのはず、まるで静かだと言うのに二人の間では既に試合が行われているのか見えない火花が散っていた。

 張り詰めすぎた緊張の糸。

 いつそれが途切れるのかがわからず、ただただ限界はまだかとその瞬間を見守っている。

 

「いいんだね? 防具をつけないで」

 

「……はい」

 

「クック……わし相手に剛毅なものよな」

 

 空気は変わらない。

 だが、相対する二人の口元は少しだけ歪む。

 

 片やこの試合を心待ちにしていた男。

 片や失われたはずの機会へと喜びを隠せない男。

 

 胸に期する物は違えど、間違いなく相手の打倒を心から望んでいる。

 

「三本勝負、審判は僕。……互いに悔いのないように」

 

「はいっ!」

 

「おうっ!」

 

 長官の振り上げた手が――

 

「はじめっ!!」

 

 緊張の糸を切る。

 

 その瞬間だった。

 

「一本っ!!」

 

 咆哮が上がった、それは双方から。

 一瞬の交差。

 そしてその瞬間に乾いた音が鳴り響き……。

 

「はぁっ! はぁっ!」

 

「……ほう」

 

 長官の手が上げられ、提督が、一本取ったことを示した。

 

「うそ、デス」

 

「お、お姉さま? 大佐って、確か――」

 

 一拍の間が開ければ沸き上がったのは墓場鎮守府艦娘の歓声。

 それを何処か遠くに聞きながら、目の前の光景に目を瞬いた。

 

「ハイ……唯一の、達人と呼ばれる方デス」

 

 この世界での大佐は剣道十段……達人と呼ばれる唯一の存在。

 そんな相手から、一本。

 

 手を抜いたのか? そんなことありもしないのは大佐の顔が物語っている。

 嬉しそうに。そう、嬉しそうに口元を歪めている大佐の顔が。

 

 そのことに提督は気づかない。

 一瞬だったのにも関わらず荒い息を整えることに必死で。

 

「長官も見習ってもらいたいものだな?」

 

「ははは……耳が痛いです」

 

 大佐が愛弟子である長官へと悪戯気に水を向けてみれば、背中に冷たいものを感じている長官。

 正直、長官ですらも上げた手を信じられずにいた。

 どこまで予想外、どこまで期待以上を示してくれるのかと。

 

「つ、次……お願いしますっ!」

 

「おうっ!」

 

 再び距離が開く。

 未だ肩で息をする提督に対して、余裕がある大佐。

 

「二本目……はじめっ!」

 

「うるぅああああ!」

 

「っぐ!!」

 

 振り下ろされた瞬間、大佐が突っ込む。

 竹刀が空気を、ありえない音を立てながら切り裂く。

 

 そんな面への一撃を、しっかりと受け止めた提督。

 受け止めてしまった提督。

 

「どうしたっ! さっきのはまぐれかっ!?」

 

「ちぃ……っ!!」

 

 挑発するような言葉とは裏腹に大佐の内心は驚きで満ちていた。

 まるで自身の攻勢を知っているかのような、経験したことがあるかのような受け。

 必死な様相は見て取れる、事実提督は必死だった。

 

 思い出すように、かつてに帰るかのように。

 

 あの頃必死に考えた受け方、返し方をその身に降ろす。

 二度と実現するはずなかったその方法を宿す。

 

 その過程で。

 

「ってえええええ!!」

 

「一本っ!!」

 

 現実に追いつけなかった思考。宿しきれなかったその方法。

 それより先に疾走った小手への一撃。

 

 上がった長官の手は大佐に向けて。

 

 これで、一対一。

 

「っ、はぁっ! ぷ……はぁっ! はぁっ!」

 

「……小僧」

 

 上がりきった息。忙しく上下する胸と肩。

 そんな提督へと大佐は静かに声を掛ける。

 

「誰に、教わった」

 

「はぁっ! っつはぁ! ……あんた、だよ……はぁ、はぁ……」

 

 目を丸くするのは大佐。

 それは事実ではない、自分の教え子は長官ただ一人。

 目の前にいる青年へは一度たりとも教えたことはないし、最近視界にはいってきたばかりだ。

 

「……そうか」

 

「はぁ……はぁ……」

 

 次第に整っていく提督の呼吸。

 そうして顔が上げられれば。

 

「こやつ……」

 

「さぁっ! 決着……つけようぜっ! ジジイ! もう俺は……負け犬でも、ガキでもねぇっ!!」

 

 ――わしを見ていない。

 

 大佐を通して別の誰かと戦っていた。

 それは恐らく、極めて大佐に似た誰かと。

 

 侮辱と捉えても良かった、大佐はこんなにも提督と向き合っているというのに。

 相手は自分と戦っておらず、ただただ乗り越えるべき壁、乗り越えなければならない壁として見られている。

 

「っく! ガハハハハハハ!!」

 

 だがそう捉えなかった。

 

「良いだろうっ! 小僧……いやっ! クソガキっ! 全力でかかってこいっ!!」

 

「ったりめぇだっ! クソジジイっ!!」

 

 ならば全力で立ちふさがるべき壁となろう。

 提督が何を乗り越えなければならないと思っているか大佐には理解できていないし、察することも出来ない。

 

 だが。

 

「あぁ……わしは幸せものだ」

 

 こんなにも、先は明るい。

 自身の目の前で、竹刀を向ける一人の青年はきっと大きくなる。

 その礎になれる、死を以てではなく、生きて意思を託すことができる。

 

 そのことを、ただひたすらに幸せだと思う。

 

「三本目っ! はじめっ!」

 

「うらああああああ!!」

 

「そうだ! 向かってこいっ! そこに這いつくばってしまえば貴様は負け犬っ! そうではないと示してみせろっ!!」

 

 提督は、何処か聞いたことのある台詞を耳にする。

 かつて、どうあがいても勝てなかった、床に這いつくばらされた。

 不必要と、断じられた。

 

「うるっ……せぇええええええ!!」

 

 だが、今は違う。

 自分が負け犬で居てしまえば、不必要な存在だとするならば。

 

「あああああああ!!」

 

 艦娘はどうなる。

 自身を提督と呼び慕う艦娘の気持ちは。

 

 負け犬の下で在らせて良いのか。

 必要ない者同士で傷をなめ合うのか。

 

「違うっ! 違うっ!!」

 

「むっ……!?」

 

 認められない、そんな存在にしてしまうことは認められない。

 

 想いを竹刀に宿して提督は腕を振るう。

 いつしか受け手は大佐、鋭い眼光を宿しながら機を伺う。

 

「そこぉっ!!」

 

「っ!!」

 

 裂帛の気合と共に放たれた、大佐の逆胴。

 

 その太刀筋、剣閃を。

 

「それはっ……知ってるんだよっ!!」

 

「なっ!?」

 

 一歩退いた、受けずに退いた。

 返される目的の逆胴は提督の胴を打つことも、逸らされることもなく空を切り。

 

「一本っ!!」

 

 提督の引き様に放った面打ちが、綺麗に大佐の頭へと吸い込まれた。

 

 多くの艦娘が見守る中、長官の手が提督に向けられる。

 

 静まり返る道場。

 今あの瞬間を理解できたものは極めて少数。

 だが。

 

「……誘われたのはわし、か」

 

「はぁ、はぁっ……は、い、答えは……見せて、もらってましたから……」

 

 提督が勝利したということは理解できた。

 

 

 

「小僧」

 

「はい」

 

 興奮の坩堝、鳴り止まぬ歓声。

 試合後の礼、その姿のまま顔を上げない提督。

 呼びかけられて尚、上げない。

 

 上げられなかった。

 言葉尽くせぬ想いがあった。

 もう二度と成立しない戦いだったそれが、今実現して勝利している。

 

 ぽたりぽたりと床に雫が落ちて、弾かれた水滴が王冠を描く。

 

「顔を上げろ、小僧。勝者は胸を張るべきだ」

 

「……はいっ」

 

 ようやく上げられた顔は涙で濡れていた。

 嗚咽はない、ただ静かに涙を流している。

 

「その涙はわしとの別れを惜しむものとしておこう」

 

「そうしてくれると、嬉しいです」

 

 苦笑いを向ける大佐。

 応じる提督は涙を止めることなく恥ずかしげに笑う。

 

「……長官」

 

「はい……こちらを」

 

 大佐に手渡されたのは一振りの軍刀。

 それを一度ぐっと握りしめた後。

 

「貴様にこれを託す」

 

「……え?」

 

 至極真面目に提督へと手向けた。

 

「貴様は軍人ではない、そしてわしはもうすぐ引退する身。だからこれは軍刀ではない……ただ戦友の勝利を祈った贈り物だ」

 

「……」

 

 言っている意味を理解できないまま呆然とする提督の手へと無理やり握らせた大佐。

 その重さを確かめるように、提督は軍刀へと視線を落とす。

 

「貴様の……いや、提督の勇姿に、想いにわしの意思を託す。日本を、海を……艦娘と共に、頼んだぞ」

 

 短く、簡素な言葉。

 既に会話は十分にしたと、そしてその上で提督を提督として認めた。

 

 提督の心は言っている。

 身に余るモノだと、到底背負えないと。

 

 だから。

 

「はいっ! 大佐の意思をこの海に刻みますっ!」

 

 最後に精一杯のつよがりを見せた。

 もう負け犬ではないと、クソガキでもないと。

 精一杯の虚勢を張った。

 

「良い返事だ」

 

 その虚勢を虚勢と理解して、大佐は微笑んだ。

 満足したような、憂いが全く無いような、清々しい笑顔で。

 

「……ふむ、じゃあこの際だから僕からも」

 

「……はい?」

 

 僕もいるよと存在感を示す咳払いをした後。

 ニッコリと……何処か悪戯気な笑顔を浮かべて。

 

「提督、君に辞令を言い渡す」

 

「じ、じれい?」

 

 どきりとしたのは提督だけではなく、この場にいる艦娘全員。

 

 その全員が。

 

「墓場鎮守府の提督、並びに横須賀鎮守府提督代理を兼任するように! ……あぁ、当面頼むよ? しばらく探すつもりも予定もないからね」

 

 妙に様になっている長官のウィンク。

 それすら気にする余裕なく。

 

「――!!」

 

 再び大きな艦娘達の声が上がったのだった。

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