ストライクウィッチーズの世界に転生して人型ロボットを造って乗る男の話。   作:メガテニスト(偽)

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ヒスパニア戦役の最後はパパっとやって終わり!閉廷!以上、そんじゃ解散!



ヒスパニア戦役の一幕。休憩中。
「今日は一段と冷え込むわね…。」
「そうですね。」
「暖かい紅茶が飲みたいわ…。」
「そうですね。」
「手がかじかむ~。」
「そうですね。」
「…何を言っても、」
「そうですね…なんでそのネタを?」
「あんまり寒そうじゃなさそうね軍曹。…ちょっとコクピット開けてみなさい。」
「いやですよ寒いじゃないですか。」
「やっぱり…その中暖房でもあるのね。」
「ええ。基本的に閉じた空間なので。」
「私たちは」「凍えているというのに」「ずるいわ!」「許せないわね。」
「まあまあ紅茶どうぞ。ふつうのお湯もありますよ。」
「ばんざーい!」「あったかーい!」「許す!」
「…どっからお湯を?」
「電熱線持ち込んでバッテリーから電流引いたんです。基本的に魔導エンジンの大きさも出力も違うので発電量も大きいんですよこれ。魔導増幅器じゃない原動機部分はただのエンジンですからね。
 陸戦ストライカーじゃ発電しても微々たるものですし、歩兵である都合上身体能力強化があって持ち運べたとしても重量のあるキャパシタやバッテリーとかデッドウェイトになりやすいですし意味が薄かったんですがこいつは車両みたいなもんですからね。
コクピット近くにバッテリーを配置してその他電気を使う機器を使用できるようにしてるんです。ライトとか。」
「ふーん。まあいいわ。と・り・あ・え・ず~寒いから中に入れなさい!」
「あ!私も!入りたい!」
「ああ!いきなり入らないでくださいよ!第一寒くても魔法で守られてるでしょう!ちょっ!冷たい!手ぇ冷たい!」


結局、二人ずつ交代であったまったとさ。


第6話

テルエルの戦いが終わった後、怪異の抵抗は散発的になっていた。

爆撃によって数を減らされ、進軍してきた部隊によって粉砕される。そうしてどんどん支配地域は解放され、怪異はその生存圏を追いやられていた。

そして12月。真冬のスペインにて最後の戦いが行われようとしていた。

マドリード。ヒスパニアの首都。ヒスパニアの中央に位置するこの都市に最後の怪異たちがいる。ここ以外では既に怪異の存在は確認されていなかった。

 

万全を期して入念な爆撃の後、地上部隊の進行が始まった。制空権は既に取られ、空と地上、二つから攻め込まれた怪異たちは実にあっけなく殲滅され、マドリードは解放された。そして終戦が宣言された。

 

戦役は、終わった。

 

 

 

 

戦役が終わったことで分隊は解散することとなった。最後に全員で宴会をして別れた。

その翌日、扶桑へ帰る便の船を探して帰ることになった。壊れてはいるが航空ストライカーユニット2機(壊れて修理できないことを伝えたら途中でもう一機送られてきた。それも壊れたがその後すぐに分隊に所属することになったのでその後は空に飛ぶことが無くなった。)

それと光武を乗せなければならないのでそれなりの船でなくては。そう思って港に行くと、扶桑の軍人がいた。

その軍人は俺に近づいて話しかけてきた。

「北郷一郎さんですね。私は扶桑海軍のものです。あなたを迎えに来ました。」

それはなんとも間のいいことである。終戦からしばらくの間、表彰や勲章の授与、それといろいろな手続きなど、諸々のことがあってすでにヒスパニア戦役が終わったことは扶桑にも届いていたのだろう。

詳しく話を聞くと迎えをよこしてくれたのは父と妹らしい。二人とも海軍の中でそれなりの地位にいるからな。

 

俺は迎えに来た軍人の申し出にありがたく乗って、乗機とともに手配された船で扶桑に帰った。

 

12月の26日。もう世間はとっくに年の瀬である扶桑。2週間ほどの船旅を経てようやく故郷に帰ってきた。

港には大勢の人がいる。…なんだか気のせいかカメラを構えた人が多いような…。

 

「あっ!きたぞ!」「写真撮っとけ!」

一斉にフラッシュがたかれてかなりまぶしい。一体何なのか。

「ヒスパニア戦役の英雄を記事にしたいのでしょうみんな。扶桑にも活躍の報せは届いてますよ。ほら。」

隣にいた海軍の軍人の人が海外の新聞を取り出して見せてくれた。

その見出しには、『扶桑の鋼鉄の巨人現る。』と出ている。

記事にはそのシールドは敵の攻撃を通さず、その火力は敵を粉砕し、その動きは神出鬼没。などとやや誇張気味に書かれ、テルエルの戦いのことやその他の戦いのことも詳しく載っている。中の搭乗員である俺のことも書かれていた。

テルエルの戦いのことやその他の戦いのことも詳しく載っている。中の搭乗員である俺のことも書かれていた。

 

なお、その経歴の中に空戦のことは書かれていなかった。なんでや。

 

とはいえ、これで合点がいった。しかし、カメラマンは多くても大歓待というわけでもなし。

遠い異国での出来事だ。そこまで国民の関心はないのだろう。

ひとまず、船を降りてまずは家族に無事を連絡しなくては。その後に諸々の荷物の手配を。

その前に…この取材を乗り切らねばならないが。

 

 

船を降りると人が殺到してきた。全員にこたえていたのではきりがないので代表者が一人だけインタビューすることになった。それが終わるとみんなさっさと引いて行ってしまった。

人が引いて行った後に見覚えのある姿が近づいてきた。

「兄上!」

「章香!迎えに来てくれたのか。」

「はい。お久しぶりです。兄上。ご無事でよかった。」

「ああ、なんとかな。そちらは変わりなかったか?」

「はい。ただ驚きましたよ。技術交流に行く最中に怪異発生に巻き込まれた挙句、その戦役に義勇兵として参加するなどと申されたのですから。父上も母上も気が気じゃありませんでした。」

 

「それは…心配かけてすまなかった。」

「ええ。父上は帰ってきたら説教してやると息巻いていました。そして軍人の心得をとくとその身に刻んでやると。母上も手伝いますと。」

「それは怖い。覚悟しておかなければ。」

「そうですね。まあ、積もる話は帰ってからです。それと兄上、おかえりなさい。」

「…ただいま。」

 

 

 

帰ってきた俺はまずは実家で実戦形式でこってりと絞られた。その後無事を祝ってどこかに食べに行った。

なお、実家は海軍なのに主に活躍したのは地上での戦いだったので何事かとも言われた。

実戦を経験して帰ってきたことで妹の教え子たちに話をせがまれたことも。

しかし、空を飛ぶ才能は妹やその教え子たちに到底及ばないので参考になったかどうか。

 

陸軍の軍人にも接触された。平たく言えば勧誘だった。俺は海軍の軍人の家系なのに勇気あるなと思った。

後は、光武に関することで質問された。機体を没収とかじゃなければ、個人製作で別に機密にしてることでもないし、全部答えた。

調べたいので持って行ってもいいかとも質問されたが返していただけるのであればと答えて渡した。

後、この時に陸軍のとある研究を見せてもらうことも条件にした。

どうせ術式とエンジンの大きさとか部品の精巧性以外に特異なところはないのだ。

動かすのに必要な術式だけでも真似してしまえばあとはエンジンを大きくして出力の上がったものに合わせた魔法力増幅器をつければできちゃうのだ。つまり技術的にそこまで目新しいものがないのですぐに返ってくるだろうと高をくくっていた。エンジンを分解されて直らないまま返ってきてもまた作り直せる。

恩を売れるに越したことはない。

 

 

とはいえ真似された挙句、権利とかいろいろ主張されてしまうのも面倒なので特許自体はとってあった。

(といっても操る術式以外だが。人から教わったものに権利を主張するわけがない。)

 

それに光武は割と無駄が多いのだ。同じものを作るくらいなら同じエンジンを作ってそれで陸戦ストライカーを作ったほうがまだいいと判断されるだろう。ちょうど宮藤理論という新しい理論によって原動機を脚の部分に収納できるようになったのだ、でかいエンジンでも背負う必要なく足に収められるなら作れはするだろう。

 

まあその場合もサイズゆえの問題が発生するだろうが。

それに同じエンジンで履くタイプのストライカーを作っても手は使えないだろう。使う必要もない。

より強固なシールドとより強い武装を持って敵を粉砕するだけでいいのだ。戦うだけなら。

だが光武は趣味の産物であるからこれでいいのだ。

 

 

長嶋飛行脚にも顔を出した。知り合いに口々に声をかけられた。

「よく帰ってきたな。」「戦闘データ持って帰ってきたんだろ!早くくれ!」「欧州の空はどうだった?」

「一郎!おかえり!」「ストライカーをあんだけ壊しちまいやがって、もっと訓練が必要だな。覚悟してろよ?」

 

「さっそく大人気じゃないか。」

「中島さん!ご無沙汰してます。ただいま戻ってまいりました。」

「ああ、いい、いい。かたっ苦しい挨拶はいらないよ。それより無事に戻ってきてくれて何よりだ。

 よしっ!みんな!一郎の無事の帰還を祝うぞ!」

「「「「よっしゃー!宴会だー!」」」」

やれやれ、のっけから騒がしいことだ。それでもこの感じ。帰ってきたって感じがする。

 

「ところで、海外のストライカーユニットも使ったんでしょう?どんな感じでした?」

「「「それは私たちも是非聞きたいなあ~?」」」

「…オテヤワラカニネ。」

 

 

 

しばらくして、長嶋飛行脚に光武の発注が海外から来た。どうやらあの活躍や兵士からの評判によって研究する価値ありとのことで調査用に一つ買ってみようとなったらしい。意外なことに扶桑陸軍からも発注が来た。

喧伝用に一つ買っておこうということらしい。

これに困ったのが俺と長嶋飛行脚である。なにせ個人製作の代物で、全部一からのハンドメイドなのである。

エンジンやフレームなどの設計図はあるので作ろうと思えばすぐにでも作れるが、

値段をどうつければいいかわからない。工場生産した場合の想定でもつければいいのだろうか。

それに長嶋飛行脚はその名の通り航空ストライカーの会社だ。陸戦ストライカー(らしきもの)の発注なぞされたらいい迷惑である。

 

とりあえず、工場生産した場合を想定した値段で一つを扶桑陸軍に収めた。

フレームが自動車のフレームを作るのとほぼ変わらない値段で、エンジンが普通の魔道エンジンよりかなりお高く、手首から先のパーツがそれなりのお値段でその他諸々の細部の加工を経て、人件費も入れて

お値段の想定、陸戦ストライカーが3つ分であった。

前世におけるティーガーⅠ戦車が30万ライヒスマルクでティーガーⅡ戦車が、35万ライヒスマルク、パンターが12万ライヒスマルクであったことを考えれば、妥当な値段ではないだろうか。

基本的にエンジンを乗せた張りぼての鋼鉄人形なのである。巨体のわりに胴体部分はそれなりに安かった。

というより大半がエンジンの値段であった。

ただし忘れてはいけないこととして光武は輸出時には何一つ武装されていないのである。

そもそも固定武装というものがないので、武装は基本的にあちらで用意してもらう必要がある。

それを込みで考えるとさらに値段が上がる。

 

国同士の交渉により海外への輸出は許可されていたので、仕様説明書、エンジンの設計図、光武の設計図、フレームの術式解説書、輸送費諸々の値段を込みで伝えたらさすがにしり込みしていたが結局買っていった。

リバースエンジニアリングなどのことでほかの国に後れを取ることを考えたら、高くても買ったほうがいいと判断したのだろう。

 

頑張ってエンジンだけでも解析してそれを基に独自の大型魔道エンジンでも作ってお国柄の出た光武のようなものでも開発してほしい。

 

 

このような形で長嶋飛行脚と俺に臨時の収入があったわけだが、今現在俺がしようとしてることに対してはかなり好都合なことであった。

今現在俺がしようとしてることに対してはかなり好都合なことであった。

俺には奇妙な予感があった。前世とは差異があるものの歴史上の大事件によく似たことは起こっているのだ。

前世ではこの後日中戦争を経て太平洋戦争、つまり第二次世界大戦が起きる。

それに近い規模の戦いが起きる。そんな予感があった。

むろん、そんなことは誰にも言えないので、ひそかに準備するだけだった。

その準備…技術開発に使うのである。(何の技術かって? むろん光武に使う技術ですが?)

 

 

ちなみに、この後陸軍の意向もあり、社長の判断もありで長嶋飛行脚に光武の開発のための研究室が置かれることになった。

大型魔導エンジンの開発・改良などが主な業務である。なぜうちでやるのだろうか。コレガワカラナイ。

地上用の魔導エンジンの開発なら陸戦ストライカーの会社にやらせればよいのでは。

 

とはいっても基本が大型魔導エンジンの開発であって名目上は光武の研究開発なのでかなり都合がいい。

俺のやろうとしていたことと目的が合致している。出された研究費用で早速あるものを作り始めるのであった。

 

あ、文句は言ったけどエンジンもかなり重要なので同時とはいえ研究してます。こんなに都合のいいことがあると思わなかった。

 

 

それと光武という単体の名称のものの研究じゃ格好がつかないから新しい分類の名称を考えることになった。歩行脚ともまた分類が違うだろうとのこと。

5分ほど考えたふりをして適当に光武の元ネタの霊子甲冑からとって、魔導甲冑(マギウスアーマー)と名付けた。

今度から魔導甲冑研究所という名称の研究所となる。

 




陸軍、迫真の離反工作を兼ねた援助。扶桑の軍人としてはそもそも士官学校に行ってすらないので陸軍に引っ張ろうとひいき中。
海軍「<●><●>」


ちなみに一郎君が単独で作った上に特許も取ってて(ただし、取らなくてもよかったけど後々権利関係で面倒くさいならないようにするためにとったためほとんどフリー状態。)第一人者なので、そいつに任せようというなんとも雑な判断で研究室は作られた。
ほかに陸軍の研究所の研究も、届け出て許可があれば見れるように。
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