ストライクウィッチーズの世界に転生して人型ロボットを造って乗る男の話。   作:メガテニスト(偽)

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追記。えー、コメント欄でのご指摘の通り、流石に色々と問題がありすぎたので修正しました。

頭が足りない状態で推敲もせずに投稿してはいけないってはっきりわかんだね。もうこういったことがないようにしたいです。

アウロラ姉さん好きの方、本当に申し訳ございませんでした。




エーススナイパーで学ぶ魔導甲冑 大修正版。

ストライカーのマッピングの変更、という言葉がある。これは魔導エンジンの回路をいじることによって魔法力の振り分けをいじることを指す。シールドの重点的な強化だったり運動性の強化だったり。航空ウィッチなら特に重要なことである。任務に応じてマッピングを変えることはざらであった。また、ウィッチ個人の嗜好にも応じてそれはなされる。だから整備士はそれの調整に追われることになる。

 

フィッティング、という言葉がある。それは整備、調整といった意味でも使われるが、服などの仮縫いの着付けや寸法合わせという意味でも使われている。

俺は魔導甲冑におけるマッピングの変更を“フィッティング”と呼んでいた。当たり前だが、魔女とて人間なのだから個人差というものがある。特に魔導甲冑はシンクロさせる都合上、個人に合わせたマッピングの変更というものが本当に大切になる。

兵器としては誰にでも使える汎用性が大切だが、まあこれはカスタムの範囲なので見逃してほしい。これをしないままでも動かせはするのだが、“フィッティング”こそが魔導甲冑をそこらの陸戦ストライカーユニットとは違う、それこそ“魔導甲冑”たらしめるものとする。

これからその一例を紹介しようと思う。

 

 

 

 

俺がカールスラントへと着任する前のこと。

 

輸送機に乗ってネウロイの範囲を避けて航行して、スオムスの北海側を通って遠回りをしながらカールスラントまで行く予定だったのだが、スオムスへと航行中、サンクトペテルブルグ近くで運悪くネウロイと接触。

光武改でシールドを張り続けている間にスオムスから航空ウィッチの部隊が飛んできて難は逃れたものの、防ぎきれなかった攻撃によって機体は損傷。急遽スオムスへと逆戻りすることになった。

診断の結果航行不可能。代わりの便が来るまで一週間ほどスオムスで足止めを食らうこととなった。

 

「あんた本当に運がないというかネウロイに好かれているというか。」

などとハーキュリーズのパイロットがぼやいている。

こっちだって好きで襲われているわけではない。

「まあなんにせよこれまでも命は助かったんだから悪運は強いほうじゃないか?北郷?」

と話を聞いていたアウロラ・E・ユーティライネン中尉が言った。

この人とはヒスパニア戦役時に知り合った。モロッコの恐怖などと呼ばれるやべー奴なのである。

偶然俺が近くに来たので顔を見に来たとのこと。

 

「まあ災難だったな。ちょうどここらへんにはネウロイが攻めてきてるんだ。ま、ゆっくりしていけよ。何だったら義勇兵として戦ってもいいぞ。」

 

まあやることもないし試したいものもあるのでそうさせてもらおう。

ついでだからここに来る前、バクーで受け取ったものを光武改に装備してその肩慣らしをすることにする。

 

バクーで受け取ったもの。それは開発途中だったが俺がオラーシャで戦っている間に完成した、光武改の眼…カメラアイである。とはいっても、モニターに映像を映すとかそういったものではない。どちらかというと光武改を動かす術式、シンクロ・同調機能に組み込んであたかも自分の目のように見れるようになるというものである。

これ自体はそこまで視界を改善するものではないのだが、これをつけることでより機体へのシンクロ率(と言えばよいのだろうか)が増し、カメラ機能に使う魔法力の消費の増大よりもシンクロ率が上がったことによる魔法力の消費の効率化による消費量の減少が上回りさらなる強化が望める。

また、術式による同調によって見るという動作の関係上、カメラアイにも魔法力が通るので視力の強化もできる。

今までもそうであったのだが、スコープとかなくても割と遠くを見れるようになるのだ。

オラーシャでは受け取ってすぐにロストフの戦いに巻き込まれたので組み込む暇がなかった。

それ故に時間も空いた今、こうして組み込んでそのテストをしている。

まずは前面の大きくあいたスリット部分に、レールで移動できるようにしてモノアイ式を2つ組み込む。

もう一つ、伏せた時に前が見えるようにキューポラ近くに。

そしてもう一つを伏射時の狙撃用に上部分の右斜め前の部分に。これには反射防止加工をした。

これまでもキューポラから覗いて撃つことはあったがやはり撃ちにくかった。

なので今回はつけてみたということだ。

なぜ後ろにつけないのかって?つけられないからです…。後ろは大体がウェポンラックな分、開けることがある可動部で、稼働しない腰もエンジンがあって無理。頭の後ろもウェポンラックで下がほぼ見えない。

ただこれはもう数とかでカバーするしかない。どうせ戦争なんて一人ではしないのでこれでいいのだ。

 

ついでに、音に関しても魔導マイクともいうべきものを追加して、音を拾えるようにした。

 

 

組み込み終わった後はさっそく慣らし運転である。

レールの移動、同調による視界の感覚、匍匐のやりやすさ。狙撃の感覚など、カメラを組み込んだことによる感覚の違いを確かめていく。

ちなみに狙撃に使ったのはスオムスの隣の国のバルトランドが開発したボフォース40mm機関砲を改造したものである。オラーシャから離れるときに借りてた砲は返したので何も砲がないところだったのだ。

アウロラ中尉はこれを空軍から無理やり借りてきていた。豪快すぎやしませんかね?

 

ボフォース40mmを人力装填部分をボルトアクションに改造して、連射力を犠牲に狙撃に向いた構造にする。給弾は元のボフォースのまま。

自動装填機構は外して、空薬莢は自動的に真後ろに出てきていたのを、レバーを後ろに引いて薬莢を引き抜いた際に下に落ちるようにした。そうでもしないと空薬莢が当たる。

それとボフォース用に狙撃用のサイトも作っておいた。上から給弾なのでボーイズ対戦車ライフルとかラハティL-39と同じように左に照星がついている。これもブリタニアのスティッフキーサイトを流用したものだ。

 

ボフォースはよく使う。なにせ自動装填装置と合わさって連射力の高い中口径のライフルとしてとても使い勝手が良かったからだ。ちょうどM1ガーランドみたいな感覚で使うことができた。

 

なぜそれを連射力を落としてまで狙撃用に改造なんかしたのかって?

 

「これを使え!ただし弾はこれだけだ!うちは貧乏なんでな!なあに、弾が切れたらその腰のやつでぶった切ればいい!シールドが強いんだろ?それ。いっちょ突っ込んでいけ!」

 

というこれを渡してきたアウロラ中尉のありがたいお言葉があったからである。

冗談ではない。確かに弾が切れたら近接でぶった切るのはよくやるがあくまで市街とか森とか視界の悪く障害物の多い場所に限る。いや、まあ別にその条件でなくともよくぶった切りに行ってるが余計なリスクは避けるべきだと思う。特にこいつは大きいので標的にされやすい。

弾が切れたら近接しない限り弾除けの壁にしかならないとか勘弁してほしい。

せめて機銃とかないのかと聞くと、

 

「あるにはあるがこれ以上空軍からとるとどやされる!」

 

陸軍からとってください。その後、なんとか重機銃と200発程度の弾丸はくれた。これ以上は無理と言われたが。

しょうがない。ちょうど狙撃用の穴とか作ったところだしいっちょボフォースを狙撃用に改造して使うか。

それでも弾が切れた時や大勢に接近されたら近接攻撃か撤退せねばならないが。

なに?そのシールドは飾りかって?移動砲台として運用するだけだよ。結局こんな大口径ぶっ放したら音でこっちの位置がばれるだろうしネウロイもこっち攻撃してくるだろうしちゃんと意味はあるよ!

 

…あと、ちゃんと使い終わったら元通りにして返しますよ?ほんとだよ?

 

 

 

 

 

 

 

ラドガ湖北部、コッラー川。ここには大量のネウロイが攻めてきていた。

対するはウォルデマル・ハッグルンド少将率いるスオムス陸軍。その中にはモロッコの恐怖、アウロラ・E・ユーティライネン中尉もいた。

そして、アウロラ中尉の部下にはモシン・ナガンM1891/30を背負ったある少女ウィッチがいた。

その少女は小柄だった。120cmを超える長さを持つモシンナガンと比べると少し大きい程度だ。

この少女は、陸戦ストライカーユニットもつけずに生身で狙撃を繰り返してネウロイを仕留めている。

スナイパーの家系で、いつも狙撃の練習をしていた。その努力もあってかなりの腕前だった。

彼女は“シムナ”と呼ばれていた。

 

そんな彼女にアウロラ中尉は特定の小隊に属さない狙撃兵としての任務を与えた。

その彼女のいる場所からちょっと離れた場所になんだかでかいものがいる。

ギリースーツっぽい迷彩に、雪に穴を掘って埋まってちょっとだけ顔を出している。

確かあれはマギウスアーマーとかいう兵器だ。結構いいお値段がするとか。けれどうちのような貧乏国家になぜこんなものが?

そんなものを買うならもっと陸戦ストライカーとか弾薬とかを優先してほしい。

と思う少女だったがプイと目をそらすと目の前に現れた敵に集中し始めた。

 

オープンサイトで照準を合わせて引き金を引く。モシンナガンを手足のように扱う彼女は次々にあてていた。次々になるモシンナガンの銃声に機銃の音。そして時折なる大きな砲の音。

マギウスアーマーが引き金を引いたのだ。結果は至近弾。つまり外れ。五発に一発は外していた。

少女はそれを見てとてもイライラしていた。弾だってただじゃないんだぞ。

口径が高い分お値段も高い。あんなことに使うくらいならもっと私たちの弾薬を増やして欲しい。

 

とはいえ、私には関係のないことだ。私は私のやるべきことをするだけだ。そう思ってまた狙撃に戻ろうとするも、

運悪く上から飛んできた攻撃が光武改に直撃した。シールドを貼るのが間に合わなかったらしい。

一応生死の確認くらいはしないとと思って少女は光武改に近づいた。

コクピットに穴が空いている。が、燃えてもいないし、パイロットも重傷なものの生きていた。

急いでコクピットから引きずり出して手当てをする。

 

 

 

突然目の前が爆発した。どうやら敵の攻撃が直撃したらしい。それも上からだ。目の前の敵への狙撃に集中していて上まで気を張っていなかった。

痛みとともに目を覚ますと目の前には少女がいた。どうやら手当てをしてくれていたらしい。

「無事?」

「ああ、助かった。ありがとう。」

 

そう言って光武改へと乗ろうとするが脚が痛む、右脚が使い物にならない。これでは光武改は動かせない。シンクロの都合上怪我に左右される。

 

「くそっ!」

「あまり無理はしない方がいい。…ねえ、使えないなら私に貸してくれない?」

「君が…?ウィッチなのか?」

「…そう。」

 

どうせ今の俺には使えない。ならこの少女に使わせた方がいいだろう。そう判断するとコクピットの応急処置を済ませる。幸い、コクピットの先端に当たっていただけだった。他の機能は無事だ。

 

そして、少女が乗り込んでエンジンを起動させると早速射撃を開始する。

一発目、ヒット。二発目、中心からやや離れてヒット。

なんだか不思議そうな顔をしている少女。

 

「マギウスアーマーは誰にでも手足のように使えるって聞いたのにそんなことない。誇大こーこくだ。」

「そりゃきみ、そいつは俺に合わせた調整をしてるからな。サイズの違う他人の服を着ているようなものなんだ。フィッティングし直さないと使いづらい。」

「まだいたの?ここも危ないからさっさと避難して。」

「そうもいかない。足は使えなくともできることはある。今から君に合わせたフィッティングをする。即興だからどこまでやれるかわからんがだいぶマシになるはずだ!」

 

腰部にあるエンジングリルを開ける。絶賛稼働中なのでかなり熱いがそんなことはどうだっていい。重要じゃない。魔導エンジン部分のマッピング領域を探り出す。そして固有魔法、金属操作を発動。

コクピットにいる少女に声をかける。

 

「今からフィッティングをするからまずは魔法を使ってみろ!魔法を使いながら撃ち続けるんだ!」

 

「…わかった。」

 

エンジンに少女の魔法力が送られてくる。エンジンを触って魔法力の大まかな流れや質などを調べて金属操作でマッピングを即興でいじっていく。また、体格に合わせた調整も同時並行で行う。

その間にも少女は撃ち込んでいく。撃ち込むたびに光武改の調整をしていく。

そして6発くらい撃った後だろうか、ひとまずこの場でできる最高のフィッティングを行った。

少女に声をかける。

 

「おい、どうだ!」

 

「…ねえ、お兄さん。私よく小柄だねって言われるの。」

 

唐突にそんなことを言い始める。まあ確かに少女は小柄なほうだ。同年代と比べても。

 

 

 

 

「けれど私、今はとっても大きくなったみたい。」

 

 

 

 

その瞬間、40mmが火を噴いて1kmほど先にいる中型ネウロイを仕留めた。

次々に火を噴く40mm。まるで吸い寄せられるかのように次々に仕留めていく。ただの一発も外さずに。

 

「なんか急に40mmの射撃の質が変わったな…。これは…シムナか?」

アウロラはなんとなくそんな風に思った。

 

 

そこから先はもうすごいとかひどいとかを通り越して惨いの域にまで達していた。

えげつない連射を畳みかける少女。1分間に16体ものネウロイを仕留めたこともあった。

当然全部あてていたとしても弾が足りなくなる。弾を求めて腕をすかすかさせるマギウスアーマー。

 

「持ってきたぞ!」

 

そこにボフォースの弾を持ってくる兵士。なくなることを見越してちょっと無線で無心していたのである。

 

「お兄さん、射撃は下手だけど気づかいはうまいね。」

 

うるせいやい!

 

 

結果大勢できたネウロイ達は狙撃になすすべなく撤退していった。途中反撃もあったが全部シールドにはじかれていった。その前にたびたび狙撃ポイントも変えていた。

俺はボフォースの弾を持ってきていた兵士に運んでもらって遠くから見ていた。

少女の操るマギウスアーマーはかなりの長距離でも正確に撃ち抜いていた。

 

「これの弾道にも慣れてきた…。」

 

2kmとか3kmでも狙撃しかねない精密さだ。いくら何でもここまでくると固有魔法の領域だ。

そう、これが魔導甲冑の魔導甲冑たるゆえん。高められた同調率による魔導甲冑側への作用。固有魔法の増大。

魔導甲冑を通して増幅された魔法力で己の特性を拡張する。それ故に魔導甲冑なのだ。

ただマッピングを変えるのとはわけが違う。

そのままでも使えはするが個人に合わせた調整で個性を発揮するのがこれの真骨頂である。

 

まあ、それしちゃうと交代で使うことがかなり難しくなるのでエース専用のカスタム処置なんだけどね!

 

 

「確かに言うだけのことはあってとんでもない腕してるな、君。」

「…シムナ。シムナって呼んで。みんなそう呼んでる。」

「わかった。シムナ。」

「…ねえ、これ気にいったかも。まだ使ってもいい?」

「…しょうがないな。いいぞ。」

 

結局一週間、シムナが光武改を使い続けたのだった

フィッティングは通常何回かに分けて調整していく。もとになった術式の関係上、使い続けるうちに自然とフィッティングされる受動的フィッティングと今回みたいな人の手で調整する能動的フィッティングがあるので、受動的なものを含めたうえでフィッティングしていくからだ。

 

「だんだん使いやすくなってきた…。」

 

 

一週間後、ようやく明日、カールスラントへの便がやってくる。これでスオムスともお別れである。

シムナは聞いてきた。

 

「行っちゃうの…?」

 

「ああ。」

 

ここで困ったことがある。シムナ用にフィッティングした光武改である。

彼女、「お別れさせてといって」光武改と見つめ合っている。普段クールな印象なのに凄く目をウルウルさせている。

 

その光景になんだかとても嬉しくなってきた。ここまで気に入ってくれると作ったこっちも嬉しい。光武改をあげてもいいかなとも思ったが流石に現行機を渡すのは問題がある。

 

アウロラ中尉がこちらに近づいてきた。そして小声で、

 

「なあ、どうにかならないか?あれ。」

 

どうにか、ねえ…。うーん、どうにかしてあげたいのは山々だが…。

 

「そうだ!アウロラ中尉、確か三号突撃戦闘脚が壊れたとか言ってましたよね、それと壊れた戦車をちょっと貸してもらえませんか?無償で修理しますよ!今ここで!」

 

「ん?…ああ、なるほどそういうことか。よしっ、ちょっと上司に相談してくる!」

 

と言ってどこかに行ってしまった。そして、すぐに戻ってくると、

 

「許可ももらってきたぞ!物資が無くて修理できなかったからな!無償ならありがたいとのことだ!」

 

と言って三号突撃戦闘脚を持ってきた。

よし、あとはこれと壊れて使えなくなった戦車を…!

 

 

 

後日、スオムスにて、いつのまにか届いていた魔導甲冑で狙撃して回る少女が見受けられたという。

そして、魔導甲冑の支援を受けて、冬戦争が終わった後にスオムスから感謝の意を込めて、支援された魔導甲冑とパイロットが派遣されたという。

 

 

おまけ。

 

第一次スオムスネウロイ戦争。その戦争で活躍して白い悪魔と言われた少女がいた。

 

そのあまりの活躍ぶりにネウロイは彼女に集中砲火するようになった。

そしてある時、彼女の光武が被弾した。そしてすぐに回収された。

 

 

「シムナ!無事か!」

「私は無事…。だけどこの子が…。グスン。

 

そこには大破した魔導甲冑が。最後まで彼女を守ったのである。

 

「あっちゃあ…。…これ、直せるか?」

「わかりませんが、手を尽くしてみます。幸い、エンジン部分は無事だったんで…。」

 

そうして直った光武改はちょっと歪んでいたという。

その後、復活した彼女たちにネウロイがやられまくったのは言うまでもない。

 

 

 

帝国華撃団整備班の戦い。

 

ある日、帝国華撃団に新型の魔導甲冑が届いた。しかもそれは一機とか二機ではなく、魔導甲冑を使う団員全員の分だった。北郷一郎は整備班を集めてこう言った。

「さあ、諸君、楽しい楽しいフィッティングの時間だ。ネウロイの襲撃予測日は…3日後。…デスマーチだな。」

新型魔導甲冑の受領の時、それは整備班のデスマーチの合図でもあった。

フィッティングには時間がかかる。だけどエースが本領を発揮するにはやらなければならない。特に魔導甲冑はエンジンが大きいのでフィッティングも一苦労なのである。

スオムスでやったようなことは例外中の例外。データを取ってその都度調整が入るので、頻度が多く、その分苦労も多い。とはいえ、前の機体のデータもあるので、完全新規からフィッティングするよりかはましではある。

それでも基本的に時間をかけてするものなのに、今回は時間がないので間に合わせるためにもデスマーチということになった。

襲い掛かる眠気…。飛び交う怒号、嘆きの声…。それらを超えた先にフィッティングは完了した。

 

リベリオンの新型マギウスアーマーが持っているリボルバーから瞬時に12発とんだ。それも正確に。

「オー!だいぶなじんできたねー!整備班の皆さん、センキュー…、グ、グッナイ…。」

アリサ軍曹はその場で生気を失っている整備班を背に立ち去ろうとするが、

 

「敵襲ー!ネウロイです!付近の友軍から支援要請が来ています!」

 

「さっそく敵ね!新型の力、試させてもらうわ!」

 

「ネウロイ!?」

 

整備班に交じってフィッティングをしていた北郷一郎ががばっと立ち上がる。

 

「ふはははは!早速フィッティングした新型のちからをみせつけてやる~!」

 

なんだかテンションがおかしい。明らかにやばい状態であった。こんな状況でまともな指揮ができるはずもない。

その背後から横山少佐が近づき、裸締めで落とす。頭らへんに何か柔らかいものが当たっていた気もするがそんなことを気にできる状況ではなかった。

 

「えー、北郷隊長が過労で倒れたので、ミカエラ少尉、代わりに指揮をお願いね♥」

 

「了解しました!」

 

「他のものも整備班を医務室に運んだら出動!」

 

「了解!」

 

号令とともに医務室に運ばれていく整備班。その顔はやり遂げた男の顔をしていた。

 

「まったく、隊長なのに整備の仕事は譲らないなんて言って無理するんだからもう…。」

 

横山少佐に連れられて北郷一郎も医務室へと運ばれていくのであった。




スオムス「陸戦ストライカーと戦車の修理を任せたら魔導甲冑ができた。な、何をいっているかわからないと思うが私にもわからない。ただなんかそれで狙撃手がネウロイをどんどん撃ち抜いてくれているから、まあ、いいか!」
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