トリッパー列伝   作:ADONIS+

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テレサ(CLAYMORE)

 私の名はテレサ。『CLAYMORE』のクレイモア歴代最強のナンバー1というチートキャラなのですが、原作開始前に死亡したという死亡フラグ満載なキャラです。

 

 そもそも私がテレサとなったのは、トリッパーとしてスカウトされたからだ。その時の事を少し回想してみよう。

 

 

 

 私はオタクな女で、普通に生活して、ちょっとした事故で死亡した。そんな私の前には死神がいて、私に転生を持ちかけてきた。

 

 テンプレな死神の手違いで死んでしまったワケではなくて、普通に死んだ人間からスカウトしているだけらしい。スカウトの理由は、創作物が元となって作られた下位世界を維持するためらしいが、転生先とお決まりの特典は死神がもう決めているらしい。

 

「このライトノベルが、私のマイブームでね」

 

 そういって、死神がライトノベル『ゼロの使い魔』第一巻を私に見せた。

 

「そんなわけで、これに登場する四つの虚無の使い魔に、それぞれ適当な転生先と、他のチート能力を付け加えたらどうなるかと思いついて、試してみたくなりました。勿論、嫌なら断っても良いですよ。その場合は、他の方をスカウトするだけですから」

「ちなみに、そのスカウトを受けた場合は、私はどうなるのですか?」

 

 一応、条件を確認しておく。断れば生前の記憶を消して転生するらしいが、あまりにも悪い条件で転生するならば、転生者などになるべきではない。

 

「ああ、そうですね。その場合はこうなります」

 

 そういって、死神は一枚の紙を渡した。

 

 

 

・転生する世界『CLAYMORE』の並行世界

 

・転生する人物 テレサ

 

・転生特典

 

①『ゼロの使い魔』のガンダールヴ

 あらゆる武器や兵器を自在に扱えるルーンで、改良により未使用時はルーンが見えないようになっている。

 

②武具創造

 下位世界に存在するあらゆる武器、防具、兵器を無制限に作り出せる。また、オリジナルの改造も可能。型月の守護者エミヤが使う投影魔術をパワーアップさせたようなもの。

 

③特殊武装の発動

『封神演義(藤崎竜版)』の宝貝や、Fateシリーズの宝具の様に、特殊な力や資質が必要な武装であっても、対価無しの無条件で発動できる。

 

④『CHAOS;HEAD』のギガロマニアックス

 ギガロマニアックスの能力。ちなみに思考盗撮は、同じトリッパーにはできないようにリミッターがかけられている(トリッパー同士の信頼関係に支障が出る為)。

 

⑤『とある魔術の禁書目録』の光の処刑

 あらゆる物の優先順位を変更できる。正確には左方のテッラが使う光の処刑を魔術ではなく、異能として行使可能。

 

 その紙にはそう書かれていた。

 

 

 

「……すごいチートですね」

 

 エミヤの投影を発展させたような能力に、ガンダールヴって反則だと思う。あらゆる武器を作り出して、それを自在に使いこなせるワケですから。

 

「いや『ゼロの使い魔』のサイトを見ていて、折角のガンダールヴの能力なのに上手く使われていないと思ってね」

 

 それは、そうだろう。ガンダールヴは、あらゆる武器を自在に使いこなし能力者の身体能力も底上げするが、元々の能力が低くて、実戦経験も乏しければ宝の持ち腐れだ。あれは歴戦の戦士や軍人が手に入れて初めて効果がある。

 

 少なくとも平和ボケして、まともに体を鍛えていない日本人に向いていないだろう。というか、サイトは実戦経験どころか格闘技などもやっていない。原作では、デルフリンガーもサイトがガンダールヴだと気付く前は、剣を振るうのが分不相応と言っていた位だ。

 

 例えFateのサーヴァントや英雄みたいな強者でなくても、それなりの戦士がガンダールヴになっていれば、もっとマシだっただろう。

 

「おまけにテレサに転生ですか」

 

 テレサは半人半妖の女戦士の中でも最強と名高いキャラだ。なんか反則的に強いですね。

 

「ちなみに、今回は君の他にも虚無の使い魔に対応した三人のトリッパーを作るけど、彼女たちとは転生する世界はバラバラにしているし、他のトリッパーがいない並行世界を選んでいるので、トリッパー同士がぶつかることはないので、安心して下さい」

 

 確かにSSとかでは、同じ世界に転生したトリッパー達が抗争を繰り広げるという物も珍しくないから、それは有り難い。

 

「転生先がテレサなので、実戦経験には事欠かないでしょう。頑張って活躍して下さい」

 

 そして、私は転生した。

 

 

 

 転生してからは、家族は妖魔に殺されてしまうし、人に裏切られて組織に売られた。その辺りは原作知識で知っていたのでどうでもいいけど、普通なら軽く鬱だね。

 

 そんなわけで、クレイモアとなった私は、訓練生時代を地道に頑張った。その後、戦士となって頭角を現し、トントン拍子にナンバー1となった。チート能力を使わなくても、ぶっちぎりで最強になったから、やっぱテレサのスペックはすごいね。

 

 そんなワケでクレイモアをやっていたけど、組織の男から黒の書を渡された。それはナンバー2のローズマリーの物だった。

 

 原作ではローズマリーはテレサが現れるまではナンバー1だったのにテレサにナンバー1を奪われてしまった事を恨んでいて、覚醒を切欠にテレサを誘き出して殺そうとした。原作ではテレサが強すぎたから返り討ちになったけどね。

 

 原作とは違うかも知れないけど、よく考えれば特に接点もないテレサに黒の書を送るわけがないから、罠の可能性が大でしょう。

 

 ……一応確認しておくか。

 

 テレサは、ギガロマニアックスの能力で、ローズマリーの思考盗撮をした。この思考盗撮というのは、『CHAOS;HEAD』で登場するギガロマニアックスの能力の一つで、相手の考えている事を読みとる能力だ。その為、テレサの妖気を読んで相手の動きを先読みする能力と合わせて、戦闘ではかなり使えるし、情報収集にも便利だ。

 

 結果は黒。ローズマリーはとっくに覚醒済みで、やはり罠だった。

 

 さてと、これからどうする? 今の私は真面目にやっていたから、素で原作のテレサ以上の強さで、その上チート能力もある。だから、ローズマリーは苦戦するような相手ではない。でも、別にローズマリーが弱いわけではない。

 

 元ナンバー1の覚醒者だけあって、深淵の者に匹敵する強さはあるだろう。テレサが強すぎて弱く見えるだけだ。

 

 面倒ね。無視するか? うむ、良い機会だから、ここで組織を抜けましょう。この間、トリッパー支援組織の監察軍と接触したので、元々適当な時期に組織を抜けるつもりだったのだ。

 

 確かにクレイモアとして活動していれば、実戦経験には不自由しないが、組織の目があるので折角のチート能力も大っぴらに使えない。ギガロマニアックスのディソードや、型月の宝具とかで戦うと怪しまれるから、普通の大剣で戦わざるをえなかったのだ。

 

 それに組織にあごで使われるのにも嫌気がさした。

 

 確かにクレイモアであるテレサには、人々のために妖魔と戦うという仕事があるが、そもそもこの大陸の悲劇の大元は、組織の所為だ。

 

 人々を捕食する妖魔を狩るための組織という建前であるが、その妖魔を製造してこの大陸にばらまいているのは組織だ。つまり盛大なマッチポンプである。というか、ここまで酷いマッチポンプは数多ある下位世界でも珍しいだろう。

 

 この大陸の人は、組織が作りだした妖魔の被害にあって家族や友人などを殺されて、妖魔を退治して貰うために、組織に高額の金をむしり取られる。おまけに人々にとんでもない被害を与える覚醒者という化け物も、元は全て組織の所為なのだ。真実が人々に知れ渡ったら、組織の人間は八つ裂きにされるだけじゃすまない。

 

 そして、ただでさえクレイモアは半分妖魔だから人々で嫌われているのに、もしそうなったら間違いなく激しい迫害の的になるでしょうね。というか、私の家族が死んだのは組織の所為だ。

 

 なんかむかついたので、この世界を去る前に仕掛けておくか。

 

 テレサは武具創造で、極東の地「スタフ」にある組織の本拠地に『新世紀エヴァンゲリオン』のN2爆弾を出現させた。この武具創造という能力は、下位世界に存在するあらゆる武器、兵器、防具を創造するという物であるが、その気にならば自分の側ではなくても好きな場所に武器を出現させることができる。

 

 エミヤの無限の剣製とは違って汎用性があるし、魔術基盤の有無を問わない結構便利な能力です。

 

 そもそも『無限の剣製』は有名で、トリッパーの間でも人気がある能力ですが、使い道が限定されているが、私の武具創造の凄い所は、制限がないのと汎用性に優れている所です。ハッキリ言って、ハイテクな軍艦を何万隻と創造したり、『新機動戦記ガンダムW』のビルゴを数十万機も用意したりと、その気になればいくらでもチートできます。

 

「3、2、1、0」

 

 そして、スタフの方で、クレイモアの妖気が一気に消えた。

 

 テレサは、N2爆弾が出現してから10秒後に爆発するようにセットしていた。戦術核をも上回るすさまじい破壊力は、彼等を一気にふっとばした。

 

 いくらクレイモアの身体能力が常人より優れていても、N2爆弾にはかなわない。大量破壊兵器なんかくらえば、一溜まりもないのだ。

 

「これで良しと」

 

 訓練生と戦士の多くは、これで死亡したでしょう。そして組織の奴らもね。同じクレイモアも殺したのはやりすぎでしょうが、私はミリアの様に甘くはない。邪魔なら殺す。それだけです。

 

 組織を潰せば妖魔も増えることはないし、覚醒者もこれ以上増えない。プリシラ、アリシア、ベスといった邪魔な戦士も消えてもらった方がいい。

 

 さて、監察軍と合流するなら、私と同じ虚無の使い魔に対応した三人のトリッパーにもあっておきたいな。

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