君たちの使ってる魔法と私の使ってる魔法何か違くね? 作:croto
皆様、はじめまして。
私、アイリスフィリア・メイリアルリリー・テスタメントと言います。
えぇ、名前が長いと思われますがこれが私の名前なんです。
私は所謂、異世界転生をしたわけなのですが特典として貰ったのは魔法の力。具体的には五大元素である火、水、風、土、エーテルを扱える力を貰いました。
転生させた神様曰く、魔法のある世界へ転生するとのことでファンタジー系の異世界と判断して、人の域を出ない魔法チートがいいと思い、この特典を選びました。
そして、転生して最初に知ったことは生まれた場所が海鳴市だったことと、両親が魔法使いだったこと。しかも私のことを転生者だと知っているという。
転生当時私は3歳だったわけですが、転生直後に両親から、私が転生者であることを知っていたり、特典の五大元素についても知っていることを教えられた。そしてここはリリカルなのはの世界の海鳴市だ、なんて言われた私が最初に感じたことは『何故性別が女なのか』だ。
両親が転生者であると知っていたり、ここがリリカルなのはの世界だということにも勿論驚いたが一番は私の性別が変わっていたことだ。
確かに、前世からは童顔、男の娘、女男と呼ばれていた私だがまさか神様にまで間違えられるとは思わなかった。いや、もしかしたら原作介入をさせるためにわざと私を女にしたのではないのだろうか?
まぁ、転生から3年経った今では、女としての生活が当たり前になってしまっているし今更そんなことを考えても仕方がない。
今はこの状況をどうにかして欲しいのだ。
「おい!俺のなのはに近付くんじゃねぇ!!」
「キミのなのはではないだろう?現に彼女はキミから遠ざかっているわけだし」
「なんだと!?」
「やめてよ二人とも!それと私は弦木君ともギル君とも友達になりたいだけだから」
「なのはちゃん、それは何か違うんじゃないかな?」
「なのは、アイツらはいつも通りだから放っときなさいよ」
まあ、テンプレよろしく俺様系転生者とソレに対抗する転生者がいるわけです。
俺様系転生者の名前は
そしてもう一人は
思えば小学校に上がった時から嫌な予感はしていました。
何せ入学する学校が聖祥大付属小学校であり、その入学式前のクラスの中に明らかに派手な装いの金髪イケメンと白髪イケメンがいたから一目で分かりました。
因みに、席は何の因果か介入させる為なのかアリサの隣でした。
名前順に座る結果、アリサ・バニングスとアイリスフィリア・メイリアルリリー・テスタメントがどういうわけか隣同士になった。後、最初は男子と女子で別れて座っているため雅欧と白雨はかなり離れている。で、それが不満なのかめっちゃ文句いった挙げ句先生に怒られていた。
アリサとは見た目や外国出身という事で早い内に仲良くなった。
それからは、なのはがアリサをひっぱたいたり、その成り行きで私はなのは、すずかとも友達になったりした。
そんな訳で3年に上がり、原作開始の時期になったんだが、イケメン二人がウザイ。
具体的には今までだとなのは、すずか、アリサに近づいていただけだったが3年に上がったころから何故か私まで標的にされるようになったのだ。
あり得ねぇ。
取り敢えず、二人が言い争いを始めたのでこれをチャンスと隣のアリサに話しかける。実は初めてアリサの隣になってから、つまりは入学してからずっとアリサの右隣に私がいるのはきっと仕組まれたことなんでしょう。でなければあり得ませんからね。
「アリサ、帰りましょうか」
「そうね。すずか、なのは、帰るわよ」
「分かったの」
「はーい」
3人もこの状況に慣れているからか急ぐように帰り支度をする。
あの二人は無視するが一番です。
さて、帰り道のことですが、フェレット擬きをなのはが発見しました。
あれ?このフェレットってユーノだよね?念話届いてないんですけど。
昨日の夜に変な夢を見て声が聞こえたらしいなのはは爆発事故があったらしい場所から少し離れた位置に倒れていたフェレットもとい、ユーノを保護すると急いで動物病院に走る。
幸い大事には至ってないようで暫く病院の方で預かることになった。
さて、ここまでの展開は原作通りですが、夜に起こる騒動があの転生者たちによってどう変わるのか分からないため夜に備えておく。
両親も知っているようで、もしイレギュラーが起こったら介入してこいと言われた。
因みに、何でユーノの念話が来なかったのかはわからなかった。
で、夜になったんですが念話は聞こえないのに結界に巻き込まれた。
なんで?
あと、今更なんですが魔導師が使う魔法と私達魔法使いが使う魔法って全くの別物なんですよね。
魔導師が使う魔法にはリンカーコアやデバイスが必要になるんですが、魔法使いの魔法は素質と知識があれば誰でも思うだけで発動できるんです。
まぁ、普通は家系の関係で今は私か両親くらいしか使える人はいませんが。
あと、一応言葉にすればそれだけ威力は上がりますが滅多にないとは両親談。
さて、なのはがジュエルシードを確保したところで結界は解除されました。今回は見ているだけで済みましたね。
私はあまり介入したくないので放っておきますが、巻き込まれたら全力で抵抗しますので巻き込まないでくださいね?
家に帰ったら両親からどうだったか聞かれたので簡単に説明したのですが、どうやら転生者たちが出てこなかったのは彼らの両親が家から出さなかったかららしい。
ザマァ。
side:アリサ
私が彼女と出会ったのは入学式前の教室でだ。
見た目が周りと違うことから人付き合いがあまりよくなかった私は、同じ見た目の彼女に目を惹いた。
蜂蜜のような艶のある、糸のようにさらさらの金髪、幻想的な色合いをしている七色に光るガラス玉のような瞳、それでも何処か陰りのある視線。
あぁ、彼女はきっと私と同じくこの教室に馴染めないのだろう。
その時は何故かは分からなかったが後に私の考えは正しかったと知った。
彼女とは仲良くなれそうだ。
そう思い、勇気を振り絞って名前を聞いてみた。
彼女は話しかけられるとは思ってもいなかったかのように少し驚きながらも名前を言う。
アイリスフィリア・メイリアルリリー・テスタメント
それが彼女の名前だった。
正直に名前が長い、と第一に思ったが彼女は「名前、長いでしょ?」なんて自虐のように言ってきた。
それに釣られ、私も「確かに長いわね」なんて言ってしまった。
「名前は長いからアリスでいいよ」なんて彼女は言ってきた。
どうやら海外にいた頃や、両親からはそう呼ばれているらしい。
彼女をあだ名で呼んだら私と名前が似ているな、なんて思いながら私も自己紹介をする。
私の名前はアリサ・バニングスよ
見た目や名前、そしてバニングスというファミリーネームから今までは同い年の子からは珍しげな目で見られ、大人からは媚を売るように近づかれてきた。
それが私が人付き合いが上手くない理由だ。
今よりも子供の頃から周りからそんな奇異な目で見られれば誰だってそうなると私は思う。
彼女もバニングスという名前からか驚いたような顔を見せたが、あまり気にしてないような様子で、「宜しく、アリサ」と呼ばれた。
嬉しかった。
思わず、私も「宜しく、アリス」なんて声を大にして言ってしまうくらい嬉しかった。
幸い、教室はざわついていたため私の声は目立たなかったが、アリスには聞こえていたようでクスクスと笑いをこらえながら笑顔で握手、ハンドシェイクをした。その時の笑顔は今でも忘れないくらいに可愛かった。
そして、この日が私の人生初の大切な友達が出来た日だった。
それからは、アリスと一緒にいることが多く、家にお邪魔したり、逆に招待したりと楽しかった。
驚いたのは、アリスの両親がパパとママとちょっとした交流があって、知り合いだったことくらいだ。
このことにはアリスも驚いていて、言葉が乱れてごちゃ混ぜになった方言なのかよく分からない言語で、「何ですか!?知っちゃあなら教えてくれとぉよかないですか!」と言っていた。正直に何を言っているのか分からなかったが。
でも、そんな楽しいのは毎日ではない。
ある日、アリスが珍しく風邪で休んで、私の隣に誰もいなくなってから、私はあることに気付いた。
私にはアリス以外に親しいと言える友達がいなかったのだ。
そして私はこのときはまだ人付き合いが上手くなかったようで、ふと、見かけた紫に似た黒髪の少女のカチューシャが気になり、少し見せて貰おうとした。
でも、それは失敗して私は嫌がる彼女の気持ちを考えずカチューシャを取ろうとして、別の茶髪の女の子に頬を叩かれた。
その瞬間、私は目を覚ましこれじゃあ友達になんかなれないなんて考え出した。
茶髪の女の子、高町なのはは話し始めた。
「痛い?でも大切なものを取られたほうの心はもっと、もっと痛いんだよ?」
そんな彼女の言葉が、頬の痛みとともに心に突き刺さる。
あぁ、私はなんてバカなことをしてしまったのだろうか、これじゃあおもちゃをねだって暴れるガキではないか。
そうして私は黒髪カチューシャの彼女、月村すずかに丁寧に謝る。
「ごめんなさい。本当は少しカチューシャを見せてほしかっただけなの、それとお友達になって貰えるかもって思ってやっちゃったの。そのカチューシャが大切なものをだったなんてわからなかったの。本当にごめんなさい」
私は意外にも素直に謝れた。
もし、アリスと出会っていなかったら私はガキのように更に癇癪を上げて、奪うように彼女の大切なものを取ろうとしていたかもしれない。
頬を叩かれても「別にいいじゃない」と言っていたかもしれない。
大切なものを、初めて出来た大切な友達がいたから私は思い直せたのだろう。
そんなことを思っていると月村すずかはこう言ってきた。
「実は私もずっと気になってて、アリサちゃんとお友だちになれたらなって思ってたの。私とお友だちになってくれる?」
なんていい子なのだろうか、此方は勝手に大切なものを取ろうとしたのに、それなのに友達になりたいだなんて、嬉しい。こんなにも嬉しいのはアリスと友達になったとき以来だろう。
「いいの?」
私は不安げにそう聞いていた。
「うん。これから宜しくね、アリサちゃん」
「な、なのはも!なのはとも友達になろう?」
え?
「え?」
私をひっぱたいた女の子も友達になりたいと言ってきてビックリしてそれが声にまで出ていた。
「私は高町なのは、なのはって呼んで?」
「私は月村すずか、すずかでいいよ」
「じゃあ、これで私達は友達なの!」
「うん!宜しくね!二人とも」
「宜しくね、すずか、なのは」
雨降って地固まるとはこの事だろうと私は思う。
新しい友達が出来たことで私は変われたのだろう。
そうだ、アリスとも仲良くなってもらおう。
「ね、ねぇ。早速なんだけどね?アリス、アイリスフィリアとも友達になってくれないかな?」
「アイリスフィリア・・・あぁ、アリサちゃんといつもいる今日お休みのあの子?」
「うん。今日は風邪で休んでるからこの後お見舞いに行こうと思ってるんだけど、どう?」
アリスにはちょっと悪いかもしれないけど友達が増えるんだからいいよね?
それからは私とアリス、なのは、すずかと一緒に弁当を食べたり、私の家やアリスの家、すずか、なのはの家で遊んだりしている内に家族ぐるみでの付き合いもするようになった。
アリサの話はおまけのようなものです。
アリスが語らなかった話の補足とでも思ってくれればそれでよろしいかと思います。
2話以降は執筆が溜まり次第投稿となるので大分遅くなると思います。