ラブライブ!~合同企画短編集~【完結】   作:薮椿

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《薮椿より》
 本日は、原作『真・仮面ライダー 序章』にて『真・仮面ライダー -新章-』を投稿している、間邦人さんの企画小説です!


まぶしいほどに輝くもの…

 

 

 

 

 

「いよいよ本日ファイナルを迎えるラブライブ!どのグループの頭上に栄冠が輝くのか!!」

 

ピクっ

 

アナンウンスの声が響き渡り、自分の肩が少し震えるのが分かる。

でも、それは決して怖いから不安というものから来ているのではない。

 

 

みんなで、9人で、この場所に立てるから。

 

あの時の、2年前のAqoursがたどり着けなかったその先へ、この9人で来れたから。

 

自分のやりたいと決めたスクールアイドルを全力でできるから。

 

そんな嬉しさが高揚感が、ここまで来れた奇跡に自分は今、奮えている。

 

 

 

 

 

 

…もうすぐ自分達の番が来る。

 

すると、自分を含めた9人がステージ裏に集まり、それぞれの表情を確認し合う。

みんなの表情には不安なものは一欠片もなく、そこには純粋に、

ー勝ちたい!!ラブライブで優勝したい!!ー

という気持ちが溢れ出ていた。

 

 

 

「0から1へ!1からその先へ!!」

 

千歌さんの声が…Aqoursの救世主の声が聞こえる。

 

…あなたがいてくれたから、わたくし達はまたひとつになれた。

互いにすれ違いあって、バラバラになりかけた3人をまたひとつにしてくれた。

 

もちろん、わたくし自身

また、浦の星にAqoursが蘇り、スクールアイドルとして活動できるようにと、裏でコソコソと動いてはいましたが、結局は、自分1人の力ではどうしようもなかった。

ですが、千歌さんが…いえ、梨子さん、曜さん、花丸さん、善子さん、ルビィが、あなた達が居てくれたから、また果南さんや鞠莉さんと、スクールアイドルをすることができた。

 

 

わたくし、黒澤ダイヤがこうして、この場所に立って歌えるのもあなた達がいてくれたから…だからこそ今日は精一杯歌おう。

 

世界中のラブライブを好きな人たちのためにも

 

自分達を応援してくれている沢山の人のためにも

 

Aqoursのこの9人のためにも

 

自分自身のためにも

 

そして、一年前、スクールアイドルという夢を諦め、心の中の火が消えかかってるいたわたくしに、また火を灯してくれたあの人のためにも…

 

だから、行こう!!

この9人で、Aqoursとして最高に輝いてみせよう!!!

 

 

「Aqours!!サンシャイン!!!」

 

 

ラブライブ決勝戦会場、アキバドームに、9つの声が響き渡り、直後、9つの輝きがステージに現れる。

その9つの輝きの名はAqours。

 

そして、その名は今大会の優勝グールプの名でもあった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

…少し時が進み大会翌日の夜。

 

「それでは、Aqours優勝おめでとう!!ということでぇー乾杯!!」

「「「「「「「「「乾杯!!」」」」」」」」」

ある高級ホテルのバイキングで、Aqoursメンバー達は祝杯をあげていた。

 

「さぁー今日は、小原家の力でここを貸し切りにしてあるから!みんなジャンジャン好きなものを食べていってネー!!」

 

「いいんですか…?ここ都内でも結構有名なホテルのはずじゃ…」

 

「いいのよ。梨子!だってついに成し遂げたのよ!!ラブライブ優勝という夢を!!だから、遠慮せずに楽しんでほしいの。

それに、この祝賀会はパパが独自で用意してくれたものなの。」

 

「鞠莉さんのお父さんがですか!?」

 

「ええ、娘とその友人達へのささやかなプレゼントだーってね!

浦の星のために活動してくれたAqoursへの感謝の気持ちを込めて用意してくれたものなの!」

 

鞠莉と梨子がそのように談笑している横では、善子と花丸がデザートコーナーで一悶着起こしていた。

 

「うわぁ、美味しそうな食べ物がいっばいずらー!」

 

「ちょっ! ずら丸。ちゃんと食べれる分だけよそりなさいよ!!そんな山盛りにしてあんた、それ1人で食べるつもり?」

 

「まるは平気だよー そういう善子ちゃんも結構お皿によそってるずら 」

 

「嫌だからヨハネ!! それに私は自分で食べられる分しかよそってないわよ!!」パクっ

 

「あ、それまるのケーキずら!返すずらぁぁ」

 

 

「あはは…またあの2人やってるよ」

 

「全く、モグっ みんなの食い意地の パクっ 悪さには呆れるよー」

 

「…千歌ちゃん?その様子を見てると、千歌ちゃんも人のこと言えないんじゃ…」

 

席に座わり、柑橘系の料理に舌鼓を打つ千歌を尻目に曜は苦笑いをする。

しかし、そういう曜の皿にもちゃっかり食べものがよそらている…

 

「うゅ…2人とも喧嘩はダメだよー」

 

「ルビィちゃんもたべるずら〜 プリンあげるずら!」

 

「ふぇ!? いいの!? ありがとう花丸ちゃん!!」

 

「なっ! あんたが買収されてどうすんの!?」

 

それを見かねたルビィが2人の間に入っていくが、花丸にいい感じに丸め込まれてしまう。

そして、プリンを美味しそうに頬張るルビィに善子…もとい、ヨハネが鋭いツッコミを入れる。

 

 

「さぁー みんな!シャイ煮もあるわよーどんどん食べて!食べて!!」

 

「なっ!?先越された!…堕天使の涙もあるわよ (ギランッ)」

 

その言葉を聞いてより一層沸き立つ一同。

そんな中、果南とダイヤはその様子を少し離れたところで見ていた。

 

「あらあら、鞠莉も、善子ちゃんも、みんなもはあんなにしゃいじゃって まぁ、気持ちはわからないでもないけどねー」

 

「ふふっ そうですわね。本当にスクールアイドルをやっていてよかったですわ。」

 

「そうだね、本当に….よかったよ。もし、あの時の諦めたままだったら私は、もう二度とここに立っていないしラブライブで優勝するって夢を叶えることもできなかった。」

 

「果南さん…」

 

「だから、ダイヤには本当に感謝しているんだよ。今更なんだけど、ちゃんとお礼を言っておきたくてね。」

 

「そんな…決して私だけの力ではありませんわ。千歌さん達がいてくれたからこそ、いえ、9人が居たからこそ、今こうしてここにわたくし達はいるのですわ。」

 

「ふふっ そうやって謙遜するところ、 ダイヤらしいなー。」

 

果南はそう言いながら微笑む。すると、ハッと何かを思い出したようにダイヤを見た。

 

「あ!そういえばダイヤ。お礼といえば、結局ダイヤの言っていた人には会えたの?」

 

「え!?」

 

ダイヤは不意をつかれたのか、素っ頓狂な声を上げててしまった。

すると、果南が付け加える。

 

「ほら、一年前。東京に修学旅行できた来た時、会ったていう…」

 

「なるほど…急に聞かれたものですからびっくりしてしまいましたわ。あの人の事ですか。それが、昨日大会が終わってから探してみたのですが、会えなくて…」

 

「what's? ダイヤー あの人って誰のことデース?」

 

「ま、鞠莉さん!? いつの間に?」

 

そんな声が聞こえ、ダイヤと果南は後ろを振り返ると、

スッと鞠利がダイヤの後ろに立っていた。そして、ジト目でこちらを伺ってくる。

 

「いつまでたってもこっちにこないからよ! で、その人って誰の事デース?もしかして…彼氏?」

 

「な、何を仰いますの!? あの人はそんな人ではなくてですね…」

 

突然の爆弾発言にダイヤはとっさに怒鳴ってしまった。しかし、その声は他のメンバーにも聞こえたらしく、

 

「えー何々?何の話? 」「私にも聞かせてー!」「千歌ちゃん、曜ちゃん、せめてお皿は置いて行って…」「恋バナずらぁ? パクっもぐっ」「ずら丸!あんたいつまで食べ続けてるの?太るわよ!」「ピィ! おねぇちゃん。彼氏さんいたの?…いつのまに…」

 

と、3年生の方へと集まってきた。果南以外の面々はダイヤの顔をまじまじと見つめ 早く続きを! とせがんできた。

 

「ええっと…そのぉ…」

ダイヤは少し顔を赤くさせながら下を向く。

 

「こらこら、みんな。そんなにジロジロ見ないのー。ダイヤが恥ずかしがってるじゃん。ねぇ?ダイヤ。私も、この間さわりを聞いただけだし、もし、よかったら私を含めみんなに話してくれない?ダイヤが東京であったていう不思議な人の話。」

 

果南がみんなをなだめ、ダイヤにそう促す。

すると、「そうですわねぇ… 」と、ダイヤが少しずつ頭をあげる。

 

「少しこの話は長くなりますし、それにそこまで面白い話ではありませんわよ。後、鞠利さん。あの人は、彼氏とかそういうものではありませんわ。あの人はわたくしの恩人ですの。そこだけは勘違いしないように!」

 

少し強めで口調手間ダイヤがみんなに念を押す。

 

そして、ダイヤはゆっくりとその人について語りはじめた…

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

1年前

わたくしは、東京に修学旅行に来ていました。

東京…と聞いてわたくしも色々思うことはあったのですが、

人生一度しかない高校の修学旅行。

去ったことはあまり気にせず、せっかくの東京ですし、楽しもうと踏ん切りをつけていましたの。

 

学校側もあるわたくしのことを配慮してくれたのか、ここ、秋葉原周辺では観光を行わず、他の場所を観光コースに設定してくれました。そして、修学旅行の3日間はあっという間に過ぎ去り

いよいよ沼津に帰ろうとした時…事件が起きたのですわ…

 

***

 

修学旅行3日目の昼下がり 都内某公園

 

「こ、ここは…一体どこですの…」

 

ダイヤは1人都内の公園に佇ずみ途方に暮れていた。

 

「まさか、こんなことになるとは思いもしませんでしたわ…」

 

そういうと、ダイヤは頭を抱え落ち込んでしまう。

 

今、ダイヤがどのような状況に置かれているのか、それは先ほど起きた方を順を追って説明しなくてはならない…

数十分前、修学旅行最後の班行動も終わり、ダイヤ達は集合場所である東京駅に向かっていた。

しかし、最寄りの駅に着いたときに最悪の事態が起きた。

いくら探しても財布が見つからないのだ。多分、最後に寄ったお土産売り場で忘れてきてしまったのであろう。そのため、ダイヤは一緒に行動していた友達に売り場に財布を取りに引き返すことを伝え、元来た道を走った。

幸いにも、売り場に財布はあったのでことなきを得たのであったが、そこからが大変だった。

 

来た道がわからない…

 

ただ、売り場から駅までの道を往復すればいいだけの話なのだが、ちょうど時刻が正午を周り、人通りが激しくなってきた。そのため、駅に向かおうにもダイヤは人波に流されあっちへフラフラこっちへフラフラ…と、

しばらくすると全く知らない場所に来てしまっていたのだ。

 

「とりあえず、緊急時には先生方に連絡を取らなくてはいけませんわ。…え!?」

 

携帯を取り出し、緊急連絡用の電話をかけるが中々繋がらない。

よく見ると、携帯の左上には『圏外』の文字が出ていた。

 

「う、嘘ですわよねぇ…流石に日本の首都、電波の届かない場所などあるはずがないと思うのですが……このまま、連絡も取れずにここで一人ぼっちなってしまうのでしょうか…うぅ(グスッ)」

 

普段は冷静さ保っているダイヤだが、このように困難に直面にした場合、結構打たれ弱いところがある。

 

「去年といい、今年といい、ここ(東京)に来ると本当に良いことがありませんわ」

 

その様は、1年前。自分のわがままで親友に無理をさせてしまい、アキバドームで一曲も歌うことができなかった…あの日の姿に似ていた。

 

その時、不意に後ろから声をかけられた。

 

「おい、嬢ちゃん?」

 

「ピィッ!? 」

 

急に後ろから声をかけられたためダイヤの口から変な声が出てしまう。

一体誰が…

そう思い後ろを振り向くと、そこには

 

よれたロングコートを羽織り、中には朱いTシャツ、それに薄汚れたズボンを履き、頭にはキャスティング帽をのっけた長髪の男が立っていた。

 

そう、この男こそダイヤが言っていた東京であったという恩人その人であった。

 

 

***

 

 

その男はダイヤを指差した。

 

「…ピィぃ? ふはっははは なんだよその声は。変な声で驚くんだな」

 

そういうと男は、腹を抱え笑いはじめた。

 

「なっ/// で、出てしまったものはしょうがありませんわ! それに、急に後ろから声をかけられたら誰だって驚きますわ!!」

 

「いやぁわりわり。なんでぇ、しょぼくれてたと思って声をかけたら案外元気あるじゃねぇーか。」

 

ダイヤは恥ずかしくなり男に食ってかかるが、男はそれを軽くあしらうとおもむろにダイヤのそばによる。

 

「…なんですの。あまり近くにやらないでください。大声をあげますわよ。」

 

「おいおい、なんだよ。俺がそんなに怪しいやつに見えるのか?…別に変なことしようってわけじゃねぇよ。ただ、ここら辺じゃ見かけねぇ顔だなと思って声をかけたのさ。」

 

そういうと男は、ロングコートの後ろから紙袋を出すと、その中から真っ赤なリンゴを取り出し、それをダイヤの方に向かって差し出す。

 

「へへっ 一個どうだい? 」

 

「え!? …ええっとその…よろしいんですの?」

 

今はちょうどお昼。先程からの出来事で食事を摂ることすら忘れていたダイヤにとって、そのリンゴはとても魅力的なものであった。

 

「ああ もちろん。」

 

男が言うのと同時に、

ダイヤは男からリンゴをもらい、手に取るとそれを少し眺める。

そのリンゴはまるで燃えている炎のように、見事なまでに真っ赤に熟れていた。

しばらくして、ダイヤは「いただきます」と小さくいうと、リンゴを一口ずつ食べっていった。

シャリッ シャリッと心地よい音が響く。男はその様子を微笑みながら見ていた。

 

「…美味しい …このリンゴすごく美味しいですわ!」

 

「そうかい。うまいかぁ。流石は林屋の一押しの一品なだけある。こりゃ西や紀ちゃんが聞いたらきっと喜ぶぞ。」

 

男の声色が少し嬉しそうになる。

そして、男はダイヤの顔がだんだんと笑顔になっていくのを確認すると、こう切り出した。

 

「嬢ちゃん。さっきやけに落ち込んでたじゃねぇか?それに、その制服。ここら辺じゃ見かけないな…何かあったのか?」

 

ダイヤは、その言葉を聞き少し戸惑った。

果たしてこの状況を初対面の人間に話していいものなのだろうか?

だが、少なくともこの男の今までの行動を見ると悪い人間では無さそうだ。それに、もしかしたら東京駅までの行き方を教えてくれるかもしれない。

 

そう考え、「実は…」と、今起きている状況について説明し始めた…

 

 

 

***

 

 

 

「なるほど…そいつは災難だったな。」

 

男はリンゴを頬張りながらダイヤの話を聞きそういった。

 

「それで…その、差し支えなければわたくしに、東京駅までの道をわたくしに教えてくださいませんか?」

 

「よし、わかった。東京駅に行くならならこの先の××駅まで行った方がいい。そこからの方がはやいしな。」

 

「本当ですか! ありがとうございます!」

 

ダイヤがそういうと、男はおもむろに立ち上がり、手に持っていたリンゴを全部食べ尽くした。そして、ぎゅーっと背伸びをすると準備体操を始める。その様子を見てダイヤは少し不思議に思った。

 

「うん? なんで急に体操始めてるのか?って顔だな。俺も駅までついていくんだよ。久々のロードワークを兼ねてな。」

 

「そんな…リンゴまでいただいたうえ申し訳ありませんわ。」

 

「気にすんなよ。ロードワークも兼ねてって言ってるだろう?」

 

「ロードワーク…あなたは何かスポーツをやられているのですか?」

 

何故?ダイヤがこんな質問をしたのか。それは男の様子が健康志向のための走り込むにしては、何か気合が入りすぎているような印象を受けたからだ。

 

「お? 嬢ちゃん結構鋭いな。さて、なんでございましょうかねぇ。

…そろそろ行くか。ついでに、答えは俺に追いつけたら教えてやるぜ。」

 

そういうと男は、踵を返しスッと走り始めた。

それに対して、ダイヤは「え!? ちょ、ちょっと待ってください!!」と男の急な行動に対応できずにいた。男の走るスピードは、案内しておくと言うにはかなり速いもので言っている事とやっている事が矛盾していないか?

とダイヤは感じた。

しかし、ここで男を見失えば駅への行き方も分からなくなる。

 

それだけはまずい…

 

そして、ダイヤは男の背中を追いかけていた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

「oh! ダイヤは高校2年生になっても、迷子になっていたんだねー」

 

「あはは…なんかダイヤさんらしいね」

 

鞠莉と千歌がここまでのダイヤ話を聞いて率直な感想を述べる。

 

「だーかーらー!!そういうことが言いたいわけじゃありませんわ!話を腰を折らないでくださいまし!

…後、千歌さん?らしいって、わたくしのイメージについて色々誤解があるようですわねぇ。これは少しお話が必要みたいですわね…」

 

「ピィッ!お、おねぇちゃん。落ち着いて!顔が怖いよぉ!ルビィのプリンあげるから機嫌なおしてぇ」

 

スルーして欲しかった自分の恥ずかしい過去を掘り返され、もはや赤面を通り越して威圧感を漂わすダイヤをルビィがなだめる。

 

「でも、ダイヤの恩人ってそういうことだったのね。迷ったダイヤを助けてくれたいい人じゃない。」

 

「なんか、ぶっきらぼうだけど優しそうな人だよねー。まるも会ってみたいずら! 」

 

「ダイヤさん。それでその後どうなったんですか?なんか、話を聞いている限りまだ何かありそうな気がするんですが…」

 

善子や花丸が男への印象を言った後、曜が疑問を呈した。

 

「ええ、そうです。まだこの話にはつづきがあるのです。むしろ今までの話はまだ本題ではありませんわ。」

 

そして、ダイヤはメンバー全員に向かって微笑みかけた。

 

「もしかしたら、わたくしがみなさんと一緒に、今ここにいることが出来たのは、あの人のおかげかもしれません。」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

あの後、わたくしはあの人の後を追いかけていきましたわ。

 

公園を出ると、すぐに商店街にでました。

先程の人波よりかは少ないのですが、人混みが凄いところでしたわ。

すると、彼はそこをまるで風のようにスッスッと流れるように駆け抜けていきます。

わたくしの方は…スクールアイドルとして活動していたからでしょうか、追いつけこそしませんでしたが、速いなと思われた彼のペースにだいぶ着いていけているような感じでした。

 

走って少し経った頃でしょうか?

商店街を抜けた外れに今では珍しい、木造の橋が見えてきましたの。すると、急に彼が止まり私に向かってこういったのです。

 

「嬢ちゃん…勘違いだったら悪いが、お前さん…燻ってやがるな。」と…

 

 

***

 

 

 

「燻っている…?」

その言葉をかけられた時、ダイヤは最初、何を言われているのかわからなかった。しかし、少し思い当たる節もある、だが、わかるはずない。

そう思っていた。

 

「あぁ、俺のこのペースについて来た事にも驚いちゃいるんだが、それと同時に()()()()()()()でペースがガクッとと落ちるのを感じたんだよ。」

 

そう言いながら、男はポケットに手を突っ込むと一枚の紙を取り出す。そこには、大きくデカデカとした文字で『ラブライブ!』と書かれたポスターが…

そう、男の手には今年のラブライブ本戦の告知ポスターが握られていた。

 

「…そ、そのポスターがどうしたんですの…」

 

ダイヤの声が少し震える。

何故だ?なぜわかった?そのポスターには、極力目を合わせないよう気をつけていたはずなのに。もうその事(ラブライブ)は関係ない。そう自分に言い聞かせていたはずなのに…

 

「やっぱり、当たりみたいだな…こいつが貼り付けられている場所で嬢ちゃんの走るペースが少し遅くなっていたのさ。」

 

「…関係ないですわ…」

 

「関係ないことは無いな。こいつ(ポスター)を見たときの嬢ちゃんの目つきに表情も変わってた。遠目から見てもよくわかったぜ」

 

男そう言いながら、パンパンッと手に持っているポスターを弾く。

 

「まだ、会ってたかが十数分しか経ってないけどよ。これだけははっきり言える。さっきの目つき、まるで、何か昔に嫌なことがあって、今まさに自分の夢を諦めかけちまってるような、そんな感じがしたぜ?」

 

なんで?なんでこの男は、こんなことを言うのだろう?そんな疑問を抱きつつ、ダイヤは目の前の男を背けた。

何故なら男のその言葉は、あまりにも的確に自分の急所を突いてからだ。

 

「う… …さ…い…すわ」ボソッ

 

「ん?」

 

「うるさいですわ!!そのポスターをわざと見ないようにしていた理由も、わたくし達の事も、何も知らないくせに!!知ったような口をきかないでください!」

 

男に向かってダイヤは怒鳴る。目に涙を浮かべながらこの3日間知らず知らずのうちに溜め込んでいた気持ちを吐き出していた。

 

そして男は、ダイヤの叫び聞いた後、静かにこう切り出した。

 

「…そうか…だが、それにしちゃ目の奥の火はまだ消えちゃいないな。」

 

「!?ッ」

 

「スクールアイドル…だっけか?お前さんはまだそいつを諦めきれてねぇ。嬢ちゃんは何かに理由をつけて、その気持ちを封印してる。違わないか?」

 

「…違います。わたくしはもうスクールアイドルは…だって…」

 

「たしかに、俺は嬢ちゃんのことは何も知らない。でもな 職業柄そんな風に苦しそうな様子をした奴らを何度も見てきた。ブスブスと燻っている奴らをな。」

 

そういうと、男は少し悲しそうな顔をした。だが、口元は少し笑っている。

 

その言葉と表情に、ダイヤは頭にきた。

何も、知らないくせに、よく言う。

この男は何様だ? 他人の思い出したくもない過去をほじくり返すのはそんなに楽しいか?

 

ドス黒い感情が胸の中でグルグルと駆け巡る。

この東京の3日間何も思わないわけないだろう。

自分の夢のせいで、危うく2人の友達の人生を狂わせかけたのだから。

3人の友情に亀裂を作った自身の夢に…スクールアイドルというものに嫌気がさしていたこの1年間。

 

何も思わなかったわけない。

 

気づけばダイヤの口からはその想いが溢れ出していた。

長い間閉じ込めていた。2人への想いと自分自身の本音を。

 

 

「だって…もう、終わったんですもの。わたくしのわがままは…『スクールアイドルをやりたい』というわがままは終わったんですの!!」

 

「わたくしがスクールアイドルをやろうと、果南さんと一緒に鞠莉さんを誘って…自分の好きな事で学校を救えるかもしれない。そんな事を思ってた。…でもそれは、結果として鞠利さんに無理をさせて、果南さんにも嫌な思いをさせてしまった。

…私は、自分の思い描いていた夢で2人を傷つけてしまったんです!!」

 

「だけど…だけど…」と首を左右に振りダイヤは苦しそうに叫ぶ。その様を男はただじっと何かを見据えるように、見守っていた。

 

「あの頃に戻りたい…果南さんや鞠莉さんと一緒にもう一度!スクールアイドルやりたい!!

でも、でもぉッッ もう…無理なんです。Aqoursは…もう終わってしまったのですからッッ!!!」

 

全てをぶちまけたダイヤはガクッと膝をついてしまった。そして両手で肩を抱きしゃがんだ体をを震わせる。

そして、伏せている顔からはポタポタと数滴の雫が落ち地面を濡らし始めた。

それを見た男は「…」と何も言わずにダイヤにコートをかけた。

「何をするんですの….同情なんて…」とダイヤはかけられたコートを払おうとするが、今度は男のゴツゴツとした手に頭を撫でられた。

 

「優しくしないで…ください…」

 

ダイヤは1年間誰にまで言うことのできなかった溜本当の気持ちをぶちまけ、最後の感情が溢れ出す。

あの後、何もできずにだだ友情に亀裂が入っていく様を諦観することしかなかった自分への後悔。

3人で同じ夢を追いかけているあの頃へ戻りたいという虚しい思い。

 

それらがぐちゃぐちゃに混ざりった感情が…男に優しくされたことで決壊した。

 

「うっわぁぁぁぁぁぁぁん」とダイヤの泣き叫ぶ声が、橋の前にこだました…

 

 

 

***

 

 

 

「だから、もうわたくしはスクールアイドルはやめました。もちろん、やりたい気持ちは今でもありますわ。でも、もう友達を巻き込み傷つけるのは嫌なんですの…」グスッ

 

少し経ち、落ち着いてきたダイヤが泣き止みそう言った。

そしてそんな彼女に男はゆっくりと語りかけるように話し始めた。

 

「…友達を傷つけた…か。なるほどな…その気持ち。俺にもわかるような気がするな。」

 

「え…?」

 

「俺の場合は、傷つけた….というよりかは殺した。というか言い方が正しいな。昔、俺は文字通りこの手で、友達…って言葉じゃ足りないな。生きがいってヤツを殺しちまったんだ。みんなは事故だと言ったがな。」

 

「….ころ…した? 事故…?どういう事ですの?」

 

「俺は、ボクサーでな。

ずっと昔に、ある男と試合をしたんだ。ソイツは俺との約束を守るために過酷な減量に耐えリングに上がってきた。そして、俺たちは全力で戦った。」

 

男はそう言いグッと手に力を入れる。そしておもむろにその手を前に突き出した。

 

「燃えた、真っ赤にこれまでかッ!!ってほどにな。

そして、俺は負けた、完敗だったさ。

でもよ….アイツは俺の放ったテンプルの一撃、後頭部をリングロープに強打したのが原因で死んだ。さっきまでリングで死闘を繰り広げた奴が、目の前でぶっ倒れてそのまま逝っちまったんだ。」

 

「…」

 

「俺はそのあとショックで、ボクシングをやめようと思った。俺のことを始めて好敵手として認めてくれた奴を、俺との奇妙な友情とを守ったアイツを俺はこの手で殺したんだ。

でも…俺はボクシングって奴を拳闘って奴を辞められなかった!!」

 

「なぜ…ですの?」

 

「…なぜか、か。」

 

そこまで言うと男は突き出した手を戻し、その顔をダイヤの方に向けた。

そしてこう言った

 

「よくわかんねぇけどひとつだけはっきりしてるんだ。

俺、拳闘ってやつが好きだからやってきたんだ。これは本当なんだ…俺は俺なりに燃えるような充実感を何度も味わってきた。あの血だらけのリングの上でさ。」

 

そういう男の目は真っ直ぐにダイヤを見ていた。そして、男は大きく手を振り上げ叫ぶ。

 

「『そこいらの連中みたいにブスブスとくすぶりながら不完全燃焼しているんじゃない。ほんの瞬間にせよまぶしいほど真っ赤に燃えあがるんだ。そして、あとにはまっ白な灰だけがのこる。燃えかすなんかのこりやしない…まっ白な灰だけだ。』

…ってな、俺は、拳闘には嘘をつかなかったんだよ。だから辞めずに今でも続けてる。」

 

「それに、殺しちまったアイツのためにも俺は拳闘を続けなきゃっても思った。命って言う炎を真っ赤に燃やしてアイツは、見事に真っ白な灰になったアイツのためにもよ…」

 

 

男のその叫びを聞いた時、ダイヤの中の何かがボッと燃え上がった気がした…

 

燻った心に火が灯った気がした…

 

 

 

***

 

 

 

その後、男とダイヤは駅に着いた。

あの後、お互いに何も喋ってはいない…でも、嫌な雰囲気ではなかった。むしろ、ダイヤからは先程時折見せていた影が消え、その表情は明るかった。

 

「…その、ありがとうございました。」

 

先に口を開いたのはダイヤだった。

 

「ああ、どういたしまして… 俺はそろそろ戻るよ…」

 

男はそういう、ダイヤに背を向け走り去ろうとする。

 

「ま、待ってください!!」

 

「!?…どうしたんだ?また何か落としたのか?」

 

「ち、違います!…あの、わたくし!あなたの最期の言葉を聞いて…」

 

「ああ、あれは忘れてくれ….あまり人に言うもんじゃなかった。」

 

「いえ! あの言葉を聞いて、わたくしもう少しスクールアイドルを続けて行きたい!!そう思えたんですの。

わたくしは好きだから…スクールアイドルが大好きだから!

灰…にはなりたくないですけども、わたくしはもう一度輝きたい!3人で、Aqoursとしてもう一度輝きたい!!そう思えたんです…」

 

男の最後の言葉を聞いた後、ダイヤはずっと考えていた。

3人を自らの夢で傷つけてしまったのは事実で、それは変えることはできない。しかし、だからといって、自分がやりたい。本当に好きだ。と思う夢を諦めるのは違うのではないかと感じたのだ。

 

それに。今、ダイヤの夢にもう一つの夢ができた。

『Aqoursを復活させてまた3人で歌いたい』という夢が…

0からのスタートというにはマイナスからのスタートといった方がいいのかもしれない。でも、それでも私はやりたい。そう思った。

 

「そう….か。ふふっ 嬢ちゃん。ひとつだけ、最後に俺から言える事はな。多分これから先、嬢ちゃんは苦しい事や辛い事にぶち当たってくと思う。でもな、その気持ちだけは絶対に消しちゃいけない。それが消えちまったらもう二度とその火はつくことはないからな。」

 

男のいう言葉にダイヤは首を縦に降る。

 

「その火さえ消えなければ、また人は真っ赤に燃え上がってる事ができる。そうさ、まぶしいほどに輝くものになれるんだ!!」

 

一つ一つの言葉がダイヤの胸にストンとハマっていく。

駅に電車の近づく音が聞こえる。もう直ぐ別れの時だ。そしてダイヤ最後にこう訪ねた。

 

「わかりました。後、わたくし申し遅れましたが、浦の星女学院生徒会長兼()()()()()()()()()A()q()o()u()r()s()()()()()()()黒澤ダイヤと申します。…最後にあなたの名前を教えてください。」

 

「俺か?俺は…」

 

ダイヤの問いに男がそう言いかけるた瞬間。

ピンポンパンポーンっ と駅のアナウンスが流れ男の声を搔き消す。そのそして、そのアナウンスはダイヤが乗らなくてはいけない電車が着いたという合図でもあった。

 

「え….すみません。聞こえなかったのでもう一度!もう一度お願いします! 時間が、時間がないんです!!」

 

ダイヤはそう叫ぶが男はニッコリと微笑みながらこちらに手を振る。駅に西日が差し男を隠す。ダイヤはその光に思わず目をつむりすると、光の中から男の声がした。

 

「….互いにそろそろ時間見たいだな。もう少し、見守っていたかったんだかな…どうも、天国のリングでアイツが俺の事を呼んでいるらしい…」

 

「じゃあな。ダイヤ、お前ならきっと輝けるはずさ。他の8人と一緒に、まぶしく輝くものにな…」

 

そして、男の声が途切れると、西日がさらに強くなり一気にカッとあたりが光り輝いた。当然ダイヤは目を開けることができず、呆然と立ち尽くす。

 

しばらくして、西日の光が弱くなりダイヤが目を開けると、そこには男の姿はもう無かった。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「これが、私が一年前にあった不思議な人の話ですわ。どうでしたか?そこまで面白い話ではなかったでしょう?」

 

「「「「「「「「……」」」」」」」」

 

「うっ!?な、 なんですの皆さんそんなに静まり返って、面白くないとは言え、何か反応をください!はなしたわたくしもわたくしですが、正直傷つきますわ(汗)」

 

「違うよダイヤ…みんなね…」ハグゥゥゥゥ

 

果南がおもむろにダイヤに抱きつく。いきなりのことにダイヤも混乱し「ちょっ、ちょっと果南さん!?一体どうしたんですの!」と驚く。

すると、2人に鞠莉も抱きついてきた。

 

「ダイヤ…やっぱり私たちスクールアイドルを続けていて良かった…今のダイヤの話を聞いたらなおさらそう思えたの…」

 

「ふ、2人とも/// 恥ずかしいですわ…」ダイヤがそう言っても、ぎゅうっと2人はダイヤを離そうとしない。

 

そんな様子を見ていた他のメンバーは、3年生達から離れたところに固まり何かヒソヒソ話していた。

 

「ちょっと!貴方達いい加減に…ってほかの皆さんも何しているんですか、2人を止めてください!」

 

6人は互いに顔を見合わせて、ニコっと笑う。

そして、千歌が声を上げた。

 

「ダイヤさん…わたし達、本当にこの9人でAqoursとしてスクールアイドルをやれて良かった!だから…もう一度歌いませんか?」

 

「歌う?」

 

「はい!最後にこの東京でもう一度!ダイヤさんの言っていたその人にも届くように!」

 

 

 

 

***

 

 

 

急遽、ラブライブで優勝を果たしたAqoursが都内の高級ホテル屋上で一曲だけの単発ライブを行う。という情報がTV関係者やライブ関係者に入った。

それを聞きつけた、各局、スタッフはすぐさまホテルへと直行。ものの1時間で全て機材を揃い集め、ステージを作り上げた。

 

なぜ?Aqoursは急にライブを行うのか?しかも、一曲だけ…

AqoursにTVの報道陣のそういった質問が殺到する中、リーダーである高海千歌はこう答えたという。

 

「スクールアイドルを応援してくれた人達へ感謝の気持ちを込めて、そして、9人でAqoursとして活動することができた事への感謝の思いを、全てが始まったこの東京でもう一度歌いたかった。」

 

 

そして、9人がステージに立つ…

 

 

 

 

 

 

 

そして、ホテル屋上を1人の男が見下ろしていた。

 

「へへっなんだよ。こっちがお天道様の方だってのにあっちの方が眩しいじゃねぇか。 なぁ…本当に輝いているぜ。」

 

「なにしてんだよ、ジョー…そんなに下を見下ろして。お? さぁ早く行くぞ!なにせ今日のメインイベントさ。ささ、リングで力石君が待ってる。」

 

「分かってるよおっつぁん。そろそろ行くか… こっちも負けてられねぇしな。」

 

 

 

そういうと、男は下を向いていた顔を上げ、遠く見える『約束へのリング(天国)』へと駆けて行く。

 

はるか下から聞こえるAqoursの歌声を背に聴きながら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

 

 




《間邦人さんより》
この度は、企画小説の方に参加させていただきました。間邦人(はざま くにと)というものです。
ラブライブの短編ということで、初めてラブライブを題材とした話を書いたわけなんですが、私がコレを書きたい!と思ったものが、あしたのジョー×ラブライブのクロスオーバー作品だったんです。

何故?と思った方が大半だと思います。

それは、あしたのジョーという作品とラブライブという作品は、社会に及ぼした影響力やテーマ性が同じ物を持っているのではないかと思ったからなんです。

知っての通り、
ラブライブという作品は世の中に、二次元という枠組みを飛び出したシンクロライブと言った概念や、ラブライバーと呼ばれる年齢層にこだわらないファンを生み出し、その社会現象はとどまるところを知りません。

そして、あしたのジョーという作品は、一昔前には、二次元のキャラである力石徹の葬式を実際に行うと言った異例の事態を起こし、今やスポ根漫画の金字塔として語り継がられいます。

そして、テーマ性。ここでいうテーマとは、「美少女アニメ」「スポーツ根性もの」「可愛い」「古臭い」などと言った上っ面のものではなく、

両作品ともに共通する『何かに挑戦することの大切さ、そして、その過程で起きる挫折や苦悩をいかに振り切り成長していくか。』というものことです。

そんなこんなで、
共通点も有りつつも、異質なこの両作品を題材に書いてみたら、一体どんなものができるんだろう?という好奇心からこの企画小説の方に参加させていただきました。

大トリの作品。というよりもラブライブの作品として「なんじゃ!?こりゃ!?」というものになってしまいましたが、この企画小説は自分の力の足りなさと表現力を再認識できる、良い経験になりました。

最後に企画主の薮椿さんを始め、企画小説に参加されている皆様。本当にお疲れ様でした。これからもよろしくお願いします。

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