エンドスタート   作:まゆう

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今回は前の続きからで、チーム戦になります。






篠宮束のチーム戦

「はぁ、この5人でランク戦ですか…」

 

「おう!よかったら双葉も混ざらないか?」

 

「そうね!よかったら一緒にやりましょう!」

 

「はぁ…、まぁいいですけど」

 

「うっ…」

 

 相変わらず双葉は藍に冷たい、なぜかはわからないが。おかげで藍が落ち込んでしまってる。

 

「もうちょっと藍に優しくならないのか双葉?」

 

「無理です。諦めてください」

 

 まるで、ガーンと擬音がつくかのように膝から崩れ落ちる藍を見て苦笑い。双葉は冷めた目つきで藍を見ている。これがさらなるダメージになってしまっているのがちょっと見ていられない。

 

 あいも変わらず藍と双葉の仲は絶対零度のようだ…。

 

「でも、この6人でチーム戦だと偏りませんか?」

 

「確かに!ほぼ攻撃手しかいないもんね」

 

「これだと弾バカいるチーム有利だな」

 

「おい、うるせーぞ槍バカ!」

 

「誰か他の射程持ち探しますか?」

 

「それだと人数合わなくなるんじゃない?」

 

 全員でうーんうーんと唸っているとランク戦ブースが少しざわつく。なんだと思って見てみると人数の問題も射程の問題も全て解決してくれる2人組が現れた!

 

「カゲさんとゾエさんみっけ」

 

「お、これでちょうどいーな」

 

「4対4だと少し多くないですか?」

 

「ま、その辺はどうにかしてこーぜ」

 

 おれたちの中では参戦はすでに決定しているがこちらに歩いてきたカゲさんとゾエさんにこの状況を説明する。

 この人たちならまず間違いなく乗ってくるだろうけど。

 

「あ?面白そーじゃねぇか。全員軽くひねってやるよ」

 

「ゾエさんも大丈夫だよ」

 

 やっぱり2人なら混ざってくれると思ってた。

 

「チームはどうすんだ?」

 

「適当にくじでいいんじゃない?」

 

「ま、それが妥当かな」

 

「くじ作んの面倒だしグッパーでよくねーか?」

 

「「それだ!!」」

 

 カゲさんの質問に緑川が答えおれが同意して陽介先輩に2人で賛成する。

 

「じゃ、射程持ちは分けるって事で。せーの」

 

「「「「「「ぐっとぱー」」」」」」

 

 藍と双葉は掛け声を出さなかったがこれでチームが決定だ。

 まずはグーチームがおれに双葉に藍、射程持ちで出水先輩。

 パーチームがカゲさんに陽介先輩に緑川、射程持ちとしてゾエさんだ。

 

 うん、こっちには藍と双葉の仲悪いコンビがいて、あっちはカゲさんとゾエさんが一緒になったしコンビネーションはしっかり取れるだろう。

 

「おい、篠宮」

 

「…どうしたの出水先輩…」

 

「不利じゃね?」

 

「言わないでよ…」

 

 もうすでに藍と双葉の空気は最悪だ。こっちサイドは色々とゴタゴタしているが、向こうは和やかなムードだ。

 

「設定どうするよ?」

 

「ランダムでいいんじゃない?極端に不利になるステージあんまりないだろうし」

 

 陽介先輩からの質問におれが答え全員がブースに移動し、いよいよチーム戦だ!

 

「さて、こっちの作戦はどうする?」

 

「近い人から合流でいいんじゃないですか?」

 

「だな、それが1番妥当だろ。双葉もそれでいいな」

 

「はい!大丈夫です!」

 

 こちらの会話がひと段落したところでカゲさんから通信が入る。

 

「んじゃ始めんぞ」

 

「うん。よろしくカゲさん」

 

 転送が始まりいよいよ開戦だ!

 

 

 

 ・

 

 MAPは工場地帯で天候は快晴。環境設定もランダムにしてたから、変な設定にならないか不安だったけどこの環境設定なら特に問題はない。

 

 レーダーを確認すると1人足りない。おそらくゾエさんあたりがバッグワームを起動してるんだろう。おれたちの位置はおれと双葉が1番近くて少し離れて出水先輩、藍は大分距離があるな。

 おれも一応バッグワームを起動して通信を入れる。

 

『藍だけ大分遠いな、どうする?』

 

『そっち側で合流してくれていいわ。バッグワームで隠れながらそっちに向かうから』

 

『オーケー、カゲさんに気をつけろよ』

 

『ええ、わかってる』

 

『おれと双葉、出水先輩は合流しましょう』

 

『オーケーオーケー、どう合流する?』

 

『1番近いのは私と束先輩なので先に私たちですか?』

 

『ああ、それがいいだろ』

 

『了解です!』

 

『んじゃお前らくるまで俺は見つかんないようにしとかねーとな』

 

 まずは双葉と合流だ。不安要素があるとすればカゲさんだな。合流を無視して突っかかってくる可能性がある。

 

「よぉ、篠宮ぁ〜遊ぼうぜぇ!!」

 

 とか思ってたらカゲさんがこっちに来てしまった。藍にカゲさんに気をつけろって言った手前くそ恥ずい…。

 

『影浦先輩に気をつけろじゃなかった?』

 

『うるせぇよ…』

 

 藍からの茶々入れの通信一方的に切って、カゲさんと斬り結ぶ!

 

「オラオラ!行くぞ篠宮ぁ!!」

 

「一旦落ち着こうよ、カゲさん!」

 

 カゲさんに捕まってしまった以上、この人を振り切って合流は厳しい。ここはカゲさんを俺が抑えて、双葉と出水先輩に合流してもらうのがいいだろう。

 

 カゲさんをこの場で押さえつつ、出水先輩と双葉に通信を繋ぐ。

 

『すいません、カゲさんに捕まっちゃいました』

 

『オーケーと言いてぇとこだが、こっちも槍バカと緑川に捕まっちまった。黒江フォローにもらっていいか』

 

『マジっすか…。双葉!出水先輩のフォロー行けるか?』

 

『もう向かってます!』

 

『流石だな。こっちはカゲさん抑えるんでそっち任せました!』

 

『任された!下がりつつ黒江の方に向かうぞ!』

 

『わかりました!できる限り急ぎます!』

 

 とりあえずあっちは任せてていいだろう。ゾエさんがこっちに来られると厄介だし、できたらここでカゲさん落としたいけど相手が相手だ。そう簡単には行くわけない。

 

「さて、どうするかな」

 

「隙だらけだぞ!!」

 

「くっ…!」

 

 一瞬カゲさんから注意が逸れたのを見計らった鋭い一撃をかろうじて避けるが、頬をかすったせいでうっすらとトリオンが漏れる。

 

 そしてまたカゲさんと斬り合いだ。

 

 ソロでカゲさんとやるならリスクを冒してでも強引に攻めるのはありだけど、今回はチーム戦だ。無理に攻めて俺が落とされたら元も子もない。

 

 俺の役目はまずカゲさんを抑えること。双葉と出水先輩が組めば押し負けることはまず無いだろうし負かすことも可能だ。そうなれば一気にこっちが有利になる。

 

 ならおれはこっちが優勢になるまでこの人を抑えて待ち続ければいい。

 

「おいおいどうした!篠宮ぁ!圧が足りねぇぞ!」

 

「今回はチーム戦だからね、ここは落とされないで抑えること優先だよ!」

 

 大振りの一撃と見せかけてグラスホッパーを踏み込み後ろに飛ぶ。その瞬間にスコーピオンを左右同時に起動しマンティスでカゲさんの腕を狙う!

 

「ちっ!」

 

 流石にそう簡単には腕はくれないけど、多少はかすった。ずっと近距離で斬り合ってたから意表はつけたみたいだ。

 

 マンティスでも届かない間合いもとってひと息つこうとしたタイミングでそれはきた。

 

 ドガガガガガッ!!!

 

 という連射音とともに銃撃が背後から襲ってくる!

 

 これを間一髪で回避はできたけど足が削られた!ゾエさん今回はメテオラで場を荒らすんじゃなくておれを取りに来たか!

 

「おい、ゾエてめぇ追い込んでやったんだから決めやがれ!」

 

「ごめんごめん、でも足は削れたから大丈夫でしょ」

 

「はっ!まぁな。さてこっから2対1だぞ篠宮ぁ」

 

「それは困ったなぁ、ゾエさんかカゲさんあっち行ったりしない?」

 

「無理だ!」

 

 このカゲさんの言葉と同時に第2ラウンドが始まった!カゲさんの攻撃だけでも手一杯のところにゾエさんの射撃まで加わるとなればこれはもう逃げの一手しかない。

 

「逃げてんじゃねぇ!」

 

「いや、これは逃げるしかないでしょ!」

 

 カゲさんの変幻自在のスコーピオンとゾエさんの連射からグラスホッパーとシールドを併用しつつ逃げに徹する。

 攻撃するにしても左右両方でスコーピオンを起動するマンティスは他のトリガーが使えなくなるで使えない。

 

 とくれば、攻勢に出るにはカゲさんに寄るしかないが、ゾエさんがそれをさせないように動いてる。そう簡単に寄らせてもくれない!

 

「とっに!強いなぁカゲさんたちは!」

 

『篠宮くん、出水先輩たちのフォローに入って1人落としてから出水先輩に向かってもらおうと思ってんだけど、大丈夫?』

 

 カゲさんたちから逃げ回ってると藍からの通信がきた。こっちを助けて欲しい気もするけど、おれがここで2人止めれればあっちに人数をかけられる分余裕が生まれる。

 

 藍の作戦はおおいにありだ。そしておそらく、藍はおれならカゲさんとゾエさんを抑えられると踏んでの案だろう。

 

 なら、ここは乗るべきだ!

 

『頼んだ!こっちはどうにかしとく!』

 

『ええ、了解。出水先輩ということでいいですか?』

 

『オーケーだ!こっちで追い込む、落としやすい方から落としてくれ!』

 

『…お願いします』

 

『ええ、了解』

 

 

 

 ・

 

 

 

 バッグワーム奇襲という戦法がある。

 レーダーステルスを実現するこの対電子戦用のステルストリガーは体を透明にするカメレオンとは違い、あくまでレーダーステルスを実現するだけであり体を見えなくすることは不可能だ。

 カメレオンはレーダーに映るという欠点はあるが。

 

 基本的には狙撃手が愛用するこのトリガーだが、隠密行動に長けた隊員ならこのトリガーを用いて暗殺とも呼べるような奇襲戦法を取ることが可能になる。

 

 木虎藍もその1人だ。

 

(さて、出水先輩と打ち合わせた奇襲のポイントにはついた。あとはタイミングね)

 

 出水と木虎が打ち合わせたポイントは工場内部の機材などが積み重なり死角の多くなっている一角だ。

 木虎はそこの屋根を支える鉄骨の上に位置取っている。

 

「ふぅ…」

 

 木虎が一つ息をついたタイミングで戦闘音が聞こえてくる。

 

(きた!)

 

『木虎!そろそろ追い込むぞ!』

 

『了解です』

 

 戦闘音が徐々に大きくなり姿が捕らえられるようになってきた。

 

 黒江が攻撃手から1番の人気を誇るバランス重視のブレードトリガー『弧月(こげつ)』で、鍔迫り合いを演じていた米屋を押し返す!

 

 米屋もそれに逆らわずに距離を取り、弧月を振り切った体勢の黒江に緑川がスコーピオンを構え追撃しようとしたタイミングで、出水の射撃用トリガー『誘導弾(ハウンド)』が米屋と緑川を襲う。

 

 ハウンドは敵を自動で追尾する誘導弾だ。追尾の方法はトリオン体の反応を追尾する「探知誘導」と視線で対象を正確に追尾する「視線誘導」がある。弾速が早すぎると誘導性能が落ちる欠点はあるが、牽制や撹乱、その名の通り敵の誘導にも使える優秀なトリガーだ。

 

「うおっ!あっぶねーな弾バカ!」

 

「とっとと撃ち抜かれろ!」

 

 軽口を叩き合いながら出水の攻撃が徐々に米屋と緑川を押し込んでいく。

 

「うわっ!やっべっ!」

 

 ついに出水のハウンドが緑川を捉えそうになった、そのタイミングで緑川がグラスホッパーを使い上へと逃げる。

 

「おしおし、飛んだな緑川」

 

「えっ⁉︎」

 

 緑川が声を上げたときには既に木虎による奇襲が完璧にはまっていた。

 狙いすましたスコーピオンの一閃は緑川の頭と体を泣き別れにした。

 

「うわ、まじか。ごめん、よねやん先輩」

 

 緑川が光とともに『緊急脱出(ベイルアウト)』していく。

 

 緊急脱出は正隊員のトリガーに標準装備されているトリガーだ。これにより、万が一防衛任務のときなどにトリオン体が破壊されても、生身のまま戦場に放置されるのではなく基地まで脱出させてくれる、なくてはならないトリガーだ。

 

「おいおい、まじか。これはやべー」

 

「出水先輩、予定通り篠宮くんの援護に」

 

「あいよ、こっちは頼んだぞ」

 

「ええ、任せておいてください」

 

 出水が束の方に向かって走っていく。ここで緑川を落としたことで戦局は一気に束たちに傾いた。出水が援護役として加われば影浦と北添と、互角に戦えるだろう。

 

「さぁ、双葉ちゃん仕事を果たしましょう」

 

「…はい、束先輩のためなので」

 

 相変わらずの黒江にダメージを受けた様子の木虎だが拳銃を構えて戦闘態勢をとる。

 

 米屋、黒江も戦闘態勢をとりこちらでも2対1の第2ラウンドが始まった!

 

 

 

 ・

 

 

 

 お、緊急脱出の光が見えた!藍たちがやってくれたみたいだな。

 

「これでこっちもイーブンまで持ってけそうだね」

 

 カゲさんたちも誰か落ちたらこっち側に出水先輩が来ることは当然わかってる。

 

「早く落とさないと出水くん来ちゃうね」

 

「けっ!来る前に仕留めりゃいいんだよ!」

 

 その言葉とともにカゲさんの攻撃の圧がさらに増す!

 カゲさんの間合いと手数は攻撃手の中でも随一と言ってもいいくらいだ。本気になったこの人とゾエさんから生き残るのはいくらなんでもきつすぎる…。

 

 カゲさんの四方八方から襲って来るスコーピオンを、ゾエさんの隙間を縫うような連射を、グラスホッパーだけでなくテレポーターも併用して避けまくる!

 

 カゲさんが攻撃に専念できるのはゾエさんが常にシールドを張れる状態を保ってるからだ。相変わらず体に似合わずサポートもできるのが凄いとこだ。

 

『篠宮シールド張りな!』

 

 出水先輩からの通信が入り、指示通り前面に左右両方のシールドを起動して両防御(フルガード)の体制をとる!

 

 カゲさんとゾエさんが下がったのと同じタイミングで出水先輩の弾丸が飛んで来る。

 この弾は自由に弾道の設定が可能な『変化弾(バイパー)』というトリガーだ。

 もっとも、その場その場で弾道を引いて撃てるのは出水先輩とB級那須隊の隊長那須怜先輩くらいで、大抵の人は予め弾道を設定しておく。

 

 バイパーがカゲさんたちの張ったシールドに衝突する。普通のバイパーならここで防がれて終わりだ。

 だけどこの弾はシールドに衝突した瞬間、爆発した!

 

『トマホーク』バイパーとメテオラを合成して放つ合成弾、言わば射手版両攻撃(フルアタック)だ!

 

 合成弾は強力な分作るのにも時間がかかるし、扱いにくい。一部の射手しか使えない高等技術だ。

 ちなみにこの合成弾は出水先輩がなんとなくでやったら成功したというとんでもエピソードがある。出水先輩が弾バカと呼ばれるゆえんだ。

 

「まじかよ!あれでほぼ無傷とか!」

 

「カゲさんにはあれあるからね。だいぶ早めに下がってたし」

 

 カゲさんとゾエさんは早めの退避が功を奏してほぼ無傷だ。あのタイミングでここまで防げるのは流石としか言いようがない。

 

「ちっ!めんどーになったが仕方ねぇ。削りきるぞゾエ!」

 

「了解、カゲ」

 

「出水先輩援護任せました!」

 

「任しとけ!しっかり仕留めろよ」

 

 出水先輩の両攻撃ハウンドが開戦の合図だった。

 

 ハウンドをゾエさんのシールドが防ぎ、カゲさんは前に出ながら合間を縫ってマンティスで切りかかって来る!

 

 おれはマンティスをさらに前に突っ込むことでかわし両手にスコーピオンを構えてカゲさんに突っ込む。

 ゾエさんの弾を出水先輩がシールドで防ぎ、バイパーを使いゾエさんとカゲさんを狙うがカゲさんは身のこなしだけでそれを避けさらにおれに向かって攻撃してくる。

 ゾエさんもシールドを使いつつ弾幕を切らさない。

 

 射手と銃手は撃ち合いになれば銃手が有利だ。トリガーを引いてトリオン有る限り弾を撃ち続けられる銃といちいち弾速や威力などを設定して撃つ射手では連射性能に差があるからだ。

 

 だが、出水先輩はボーダーの中でも屈指の射手だ。連射性能の差を特殊弾を絡ませたり、時間差で弾を打ち込んだりしながら発想でカバーしていく。

 

 工場地帯の中でも大きな広場だからこそ、弾を縦横無地に走らせる!

 

 基本的に出水先輩はゾエさんもカゲさんも両方狙うように撃っている。これも射手の利点の一つだ。銃と違い弾をある程度浮かせたり、散らせたりしながら様々な角度で射撃できる。

 

 出水先輩のハウンドがカゲさんに食らいつく!

 

 流石に避けきれなかったカゲさんがシールドを張り防ぐ。

 今まで動くことで回避してきたカゲさんがやっとシールドを使ってくれた。

 この瞬間はカゲさんはマンティスを使うことができない!

 

 おれはテレポーターを起動し一気に距離をゼロにしてカゲさんの後ろに移動する!

 

「もらった!」

 

「あめぇよ!!」

 

 隙をついた筈なのにカゲさんの反応は早い。カゲさんとは何度も戦ってるから予測されてた!

 

 カゲさんのカウンターを体を後ろにギリギリまで逸らしてよけた上でカウンターとしてスコーピオンを水平に振るった。

 

 カウンターとして辛うじて振っただけだったが、カゲさんの腹を薄く裂くことができた。

 

 そして、離脱のためにもう一度テレポーターで飛ぶ。

 

「ちっ!やるじゃねぇか」

 

「今のはほんと危なかった!やっぱ強いなぁ」

 

「今ので落としきれなかったのでかいなぁ」

 

「次を考えよう!出水先輩!」

 

 そして、動き出そうとしたときだ。緊急離脱の光が2つほぼ同時に飛んで行く。

 

『すいません…、落とされちゃいました』

 

『いやなに、陽介先輩と相打ちなら充分だ!』

 

『私はそっち向かってるわ』

 

『は〜しんどかったけどなんとか勝てそうだな』

 

『まだ油断できる相手じゃないけどね』

 

 内部通信で話していると「ちっ!!」という大きな舌打ちがカゲさんから聞こえてきた。間違いなくチームが自分たち2人だけになったのがわかったのだろう。

 

「さて、藍もこっち向かってるみたいだし勝負決めようか!」

 

「これはしんどいねカゲ」

 

「うっせぇよ!できるだけ粘って死にやがれ」

 

「ひどい⁉︎」

 

 無駄口を叩いていてもこっちへの注意は全く切らない。まだ負けるとは思っていない、勝つつもりだ!

 

「行くぞ篠宮」

 

「こっちこそカゲさん」

 

 同時に一歩目を踏み込み最後の戦いが始まった!!

 

 

 

 ・

 

 

 

「いや〜どうにか勝てたぁ〜」

 

 ぐ〜っと伸びをしながらブースから出ると違うブースからは不機嫌オーラを振りまいているカゲさんを先頭にパーチームのみんなが出てくる。

 

「お疲れ様です束先輩」

 

「双葉もおつかれ」

 

「双葉ちゃんお疲れ様」

 

「…お疲れ様です」

 

 珍しくいつもの不機嫌さが少しなりを潜めたかな?この言葉で藍の顔は輝いている。

 

「いや〜危なかったなぁ」

 

「ですね…。まさかあそこから藍が落とされておれも出水先輩もここまで削られるとは…」

 

「やっぱつえーわ影浦隊」

 

 本当に最後はギリギリだった。

 

 あの後戦いの最中に藍が参戦。不意打ちが効かないカゲさんを狙わずゾエさんを狙いに行くもギリギリのところで躱されてそのまま3対2の乱戦に突入。藍の一瞬の隙をつきカゲさんが藍を落とし、落とされながらもゾエさんを崩したところで出水先輩がゾエさんを落とした。

 その後はカゲさん1人になったがそれでも強かった。結局おれは腕一本を犠牲にしてカゲさんを落としたけど、それまでにかなり削られて結局腕を落とされて緊急離脱してしまったので事実上の相討ちだ。

 

「でも楽しかったぁ!」

 

「次は負けないからね!」

 

「木虎に落とされたのがムカつくなぁ」

 

「今度もまた落としてあげますよ」

 

「次は1人で勝ってみせます!」

 

「ゾエさん疲れたよ〜」

 

「篠宮ぁ!またやんぞ!」

 

「了解!」

 

「おっと、俺は防衛任務だった!先戻るぜ!またな!」

 

 出水先輩が防衛任務でブースを後にしたのを合図に全員が解散する。

 

 おれは藍と一緒に嵐山隊の作戦室に向かう。

 

「楽しかったか?」

 

「ええ、まぁそれなりに楽しかったわ。あなたは?」

 

「もちろん、すっげぇ楽しかったぁ!今度は藍と1対1でやろうな」

 

「ええ、考えておくわ」

 

 こう言ってるがきっと藍は戦ってくれるだろうし、また楽しみが増えた!

 

 今日は疲れたけど本当楽しかったぁ!

 

 程よい疲れを引きずりながらおれは藍とともにボーダー本部の廊下歩いた。




読みにくいとこがたくさんあったかと思いますが、読んでいただきありがとうございます!

もう少しまともな文才を、手に入れられるように頑張りたい!

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