後、本作のオラクル細胞はオリジナル要素が強いものとなっております。
その子供が産まれ落ちたのは俗に言うスラム街とも呼ばれる治安の悪い地域だった。
悪意を煮詰めたようなこの場所に身を寄せざるを得なかった者達は自らの境遇を嘆き諦め惰性のままに強い者に巻かれて生きる事を選ぶか、それとものしあがろうと足掻こうとして悪意あるものに目をつけられるか、はたまた何も出来ずに何もかも奪い取られるか。どちらにせよろくな最期は迎えられないだろう、そんな場所。
子供は産まれて間も無く母親の下を離れることになった。理由は単純で、母親には子を養う金がなかった。日々の食事すらままならず、とてもではないが赤ん坊を養える様な環境では無かったのである。
ーー珍しい『個性』を持った子供を欲しがっている業者がいる。彼等にその子供を売ったらどうか
どうするべきかと途方に暮れていたその赤ん坊の母となった女に話を持ち掛けたのは客の一人であるとある男。
弱肉強食の法則がまかり通るこの場所では、食い詰めた女一人なぞ無力に等しい。何かしら役に立てる『個性』でも有れば話は別だったのだろうが、であればこの町に身を寄せてなどいない。
必然的に自らの体を使って生きるしかなかった。だが、生きるのに精一杯の女には避妊する金等当然無く、そんな生活を続ける内にいつの日か誰が父親とも知れぬ子を身籠った。そうして産まれたのが今手に抱いている赤ん坊だった。
やがて、悩んだ末に女は子供を手放すことに決めた。お腹を痛めて産まれた自分の子供に何の感慨も無かったかと言われればウソになる。
が、今の女の現状では近い将来子供共々共倒れになるか、先に子供が命を落とす未来しか見えず。それだけはどうしても避けたかった。
(だったら少しでも生き残る可能性に賭けたい。それに・・・)
女は腕に抱いている赤ん坊を覗き込んだ。見つめる先は、赤ん坊の右腕の部分。
その赤ん坊の右腕は肩から指先まで白に染まっていた。月明かりの中で観察しても微かな光を反射しているのか白であるとハッキリ認識でき、最早純白と形容出来る程である。その他の身体的部位には異常は見られず。それが余計に右腕の異常さを物語らせていた。
(幸いこの子は既に『個性』が有ることは分かってる。どんな事をされるのかは分からないけど、このまま死んでしまうよりは良い・・・筈・・・。)
ふと、何となくであるが赤ん坊の右腕を壊れ物を扱うかのようにゆっくりと撫でる。寝ている筈であるが、ぴくりと反応した赤ん坊は無意識に手のひらに触れていた女の指を握りしめる。
指先から伝わってくる見た目とは裏腹の力強さ、赤ん坊特有のさらさらとした肌の柔らかな感触、そしてじんわりと感じる高い体温。それら全てが赤ん坊が生きていると強く認識させられ、女の胸中に締め付けられるような痛みが走った。同時に本当にこれで良いのか?という疑問が脳裏を過る。
しかし女はかぶりを振ってその考えを自ら否定する。既に件の業者には話を通し、引き取りに来るのを待つばかりだ。後の祭り、手遅れ、そう自分に何度も言い聞かせ理性で納得しようとする。
抱き締めている赤ん坊の体温を感じながら。
次の日、うっすらと空が明るくなった早朝に一台のワンボックスカーが女の居る建物の前に止まった。中からは体格の良い、見るからに荒事慣れしていると分かる男達が数人降りてくる。
男達は車や建物の周囲にバラけ、各々の武器を構えて警戒するように辺りと建物前にいた女を注意深く観察し始めた。罠を警戒しているのだろう。
その様子に女は思わず気後れするように一歩後ずさる。そんな時車の中からスーツ姿の男が一人現れた。スーツの男は車内にずっと居たにも拘らず、周囲の男達に”敵対する人間はいない”ことを伝え警戒を解かせると女の前に立った。
「怯えさせてしまって申し訳ない。彼らは私のボディーガードの様なものですのでお気に為さらず。貴女が依頼人で腕に抱いているのが例のお子さんで間違いないですか?」
「え、ええ間違いないです・・・。」
「それは良かった。では早速ですが取引を致しましょう。お子さんを一度確認させていただいても?」
スーツの男は赤ん坊を抱き上げて暫く観察し、本当に『個性』があるかの確認と事前に女に伝えていた本人確認のための質問を幾つかははさんだ後、女に金を払い赤ん坊を連れてトラックに乗り、走り去った。
たった数分で行われた取引はあっさりと終了した。まるでそこらの露店で買い物をするかのような手軽さで。
女は手に残されたお金を見る。節制していればしばらくは不自由なく生活できるだろう金額。彼女にとっては大金である。
しかしついさっきまで腕の中にいた、直前まで引き渡すことを心の何処かで惜しんでいたあの赤ん坊がこの程度の価値しか無いのだと突きつけられているようで、凄まじい喪失感が胸中を支配する。
女は朝日が上りきるまで、地面に染みを作りながら踞りその場を動くことは無かった。
「良いんですかい?今回の取引あんなに簡単にして」
いつもならもう少し入念に確認するはずなのに、とスーツの男に向けてを言葉をこぼしたのは周囲を警戒していた男達の一人だ。この男だけでなく周りの男達も不安げにスーツの男を見ている。
普段彼らが行う取引ではもっとしっかりとした手順で本当に『個性』が有るのかを見極めた上で子供を引き取っている。異形型等の分かりやすい『個性』持ちであれば問題はなかった。それこそ簡単に取引が出来るし楽で良い。
しかし、今回の赤ん坊は片腕の色が違うだけ。過去にも似たような事をして騙してくるような輩が居た事もあって早計だったのではと考えたのだ。もし、単なる『無個性』の子供を掴まされたとしたら・・・もしそれが”あの方”に知られたら・・・と想像して男は身震いする。その顔は青ざめていて恐怖の表情が張り付いていた。
「問題ねえよ。大体そんなことこの俺が考えてねえとでも思ってんのか?あの女が見てねえとこで確り確認は取ってる」
車に乗るや否や直ぐにスーツを着崩しどかりと勢いをつけて座り込んだ男はそう言って嘲るように笑う。続けて運転手役の男にジェスチャーで発車の指示を出した。その口調や態度は先程のやり取りをしていた同一人物とは思えないほどに乱暴なものだ。これがこの男の素なのだろう。
「まあ、あの女がこのガキに執着してたのはあるがな。偶に居るんだ。ああいうのは途中で愚図り出すのも居るからさっさと済ませるに限る。今回は分かりやすくて助かったぜ」
「分かりやすかったと言うと?」
じゃあ見せてやるよ、とスーツの男は徐に隣に置いていた赤ん坊が入ったバスケットに手を伸ばし、赤ん坊の真っ白な手だけを男達にも見えるように露出させ、手で抑え込む。そしてもう片方の手には手入れの行き届いた切れ味の良さそうなバタフライナイフが握られていた。
まさか、と驚く男達を尻目にスーツの男は勢いよく腕を降り下ろし、その白い手のひらにナイフを突き立てた。
『おお!』
ナイフはその小さな手の皮膚を容易く食い破り貫き、赤い血が撒き散らされるだろうと男達は想像していたが実際は予想とは反していた。
赤ん坊は突き立てられた際の衝撃で驚いて泣いてはいるが肝心のその小さな手は全くの無傷、ナイフは肌に僅かに沈み込んでいるものの、薄皮すら切る事が出来ず手のひらで止まっていた。
「流石に他の部位は普通だろうがこれで分かっただろう?このガキは立派な『異形型』の個性持ちだ。少なくとも防御は中々だな」
「それを聞いて安心しやした。これをあの女の前でやったんですかい?もし切り落としちまってたらどうするつもりだったんで?」
「こういうのは見えねえようにこっそりゆっくりやるんだよ。発動型やパッと見で分からねえガキは感情の発露で発動することも多い。生まれたてのガキなら尚更よ。この頃なら余程でもなけりゃ『個性』の強さも大したことねえしな」
そう自慢げに笑いながら平然と話すスーツの男を、その生まれて間もない赤ん坊にすら容赦の無い男の異常とも言える精神性に男達は心底恐怖した。同時にだからこそこの裏社会で『運び屋』として何年も生き残ってきたのだろうと畏怖の様なものも沸き上がった。裏社会の住人である彼らにとってはスーツの男は人生の大先輩に見えているのかもしれない。
「まあ、ダメだったんならそれはそれでしょうがねえ・・・親子共々俺たちを騙そうとした報いを受けてもらうしかなかったな」
泣いている赤ん坊を尻目に男は笑う。その目の奥には狂気が宿っているようにしか見えないほどに暗く淀んでいた。
手に持っていたナイフの先端が何かで削り取られたかのように、ほんの僅かだが無くなっていることに気付かないまま
――――――――――
目には見えないほどの小さな彼らは目を覚ました。
最初は数個。本来ならば時間を掛けて徐々に目を覚ましていき、彼ら全員が目を覚ますまでは最低でも数年の歳月が必要だった。
突然大きな衝撃が彼らを襲った。彼らにとってその衝撃自体は何ら大したことが無く、眠りを妨げるものでもなかった。強い力で何かが押しつけられ、つい反射的に取り込んでしまったものの『
無視できなくなったのは彼らの宿主がその衝撃に対して生存本能を強烈に刺激する程の恐怖を感じたことだった。
宿主から伝わる感情に対して彼らは恐慌状態に陥った。少なくとも眠っていた彼ら全員が一斉に
彼ら自身の生物としての本能は非常に希薄。それも本来ならば宿主が成長し自己を確立すると共に支配され、やがて宿主とは別個の生物であると認識する前に宿主の身体の一部と化してしまう程度には希薄なものだった。
だが、今の宿主は自我すら芽生えていない。ただ宿主から送られる強烈な感情に彼等も恐怖した。
ここで宿主から送られる感情は自分達が晒されているものと同義であるとこの時点で刷り込まれた。同時にこれが彼等にとっての初めての『指示』或いは『命令』となり、宿主のことを自分達の上位者『主人』と認識させる切っ掛けとなったのである。
「何とかしなければ」と送られ続ける感情に発破をかけられた彼等は直ぐ様宿主の安全を確保しようと動き出す。しかし、目を覚ましたばかりである彼らには何があって、何が原因か分からない。彼らが必死にお互いに情報を共有しあう事で、辛うじて外部に有るらしい堅く鋭い何かによるものであると突き止められた程度だ。
ーーあるじ・・・アブない・・・
ーーコウゲキ・・・マネ・・・さんぷる・・・タべた
ーーカタい・・・トガってる・・・どうやる?
ーーワからない
ーーワからない
ーーモット
ーーモットタべたい
ーーさんぷる・・・ ドコ?
彼らの思考を文字で表すとこうなるだろうか。小さな彼らはまだ何も知らない。知識がなければ何をすれば良いか、どうなるのかさえ分からない。
不意に、未だにパニックを起こしていた赤ん坊が右手を振り回し自分を包んでいたブランケットや座席のシート等に触れた。その様子を見て苛ついた男達は力尽くで赤ん坊を黙らそうと動こうとしたが、スーツの男は商品を傷つけるだけだ放っておけ、とたしなめる。
しかし、耳を劈く泣き声に耐えられなくなった男の一人が誰も座っていない後部座席に赤ん坊は置かれ、少しでも声を軽減できるように備え付けられたカーテンで隔てさせた。
誰も赤ん坊のあやし方を知らないが故の放置だった。
ーーさんぷる・・・タべた・・・ドウスル?・・・ワからない
ーードコで・・・タべた?
ーーあるじ・・・ウゴく・・・タべれた
ーーワレワレ・・・ ウゴく・・・さんぷる・・・タべる
赤ん坊に動かされた事で情報を得た彼らは学ぶために外の世界を探るという概念を得た。直ぐ様行動を開始。しかし直ぐに壁にぶち当たった。赤ん坊の手はあまりにも小さく短すぎたのだ。
ーーセマい・・・タべれない
ーーワレワレ・・・ウゴく・・・あるじ・・・アブない
ーーあるじ・・・ウゴく・・・トドいた
ーーワレワレダケ・・・ノびる・・・さんぷる・・・タべる
「届かないなら今度は自ら動けば良い」と判断した彼等は赤ん坊の右腕を変化させる。小さな手がぐねぐねと動きだし、不規則なアメーバの如く様々な方向に伸び出した。こんなことをすれば男達にバレるものだが、幸いなことに彼等が見えない位置に追いやられたために見られる様なことはない。
ーーイロイロタべた・・・デモワからない
ーーあるじニてるさんぷるたべた・・・ツカえそう
ーーアンゼン・・・デキる?
ーー・・・ワからない・・・モット・・・モットタべる・・・モットワかる
ーーモットトオく・・・モットヒロく
ーーワレワレ・・・タりない・・・タべれない
ーー・・・さんぷるタべる・・・ワレワレフえる・・・モットトオく・・・モットタべる
彼らは貪欲だった。捕食と学習することに掛けては右に出る生物はいない程に貪欲だった。その上宿主の生命の危機に反応し、大幅に加速してしまった。
より広範囲に自らを広げ、捕食することで情報――つまりサンプルを入手するか糧にして仲間を増やす、増えた分だけ範囲が広がりまた捕食して新しいサンプルを求める。少しでも危機から脱却する手段を得るために。
彼らの伸ばした手は赤ん坊を中心にして壁や天井を伝い、より遠く、より深くへと車内に広がっていた。
車内の男達は気付かない、いや気付くことが出来ない。より速く遠くに伸ばすことを優先していたこともあって、目で認識するのが難しい程に細く長く彼らの手は伸びていた。
男達が気付いたのは彼らが車の奥深く。エンジンやブレーキ等の内部の重要な機関にまで彼等が手を伸ばし、何もかも手遅れになってからだった。
――――――――
「おい!どうした!?」
もう一、二時間も走れば一つ目の目的地に着くと景気よく車を飛ばしていたはずの運転手の男が突如計器をガチャガチャといじりだし、顔色が悪くなったかと思えば焦りだして突然運転が荒くなった。これには乗っていた男達も座席に必死で捕まりつつも浮き足だつ。
「わからねえ!突然ブレーキが利かなくなった!メンテナンスは欠かしてねえのに!!」
「だったらエンジンブレーキかけろ!!」
「・・・ダメだ。こっちも利かねえ!!それどころか他もろくに作動しねえぞ!?」
男の一人がスーツの男に叫ぶように問いかけた。
「敵の『個性』か!?」
「・・・いや、周囲に敵意のある反応は無い。誰かの罠って線はねえ」
彼らがスーツの男に頼ったのは一重に彼の『個性』は敵の強襲等に対し非常に有用な個性だったからだ。
スーツの男の個性名は『危機感知』。自分含む数メートルの範囲の中の人、物に対する害意、悪意、殺意などの悪感情を向けられた場合に感知、大まかであるが出所も特定出来るというもの。戦闘能力こそ無いものの、その利便性から組織では重宝され、彼が裏社会で何年も生き残る事が出来た彼自身最も頼りとしている『個性』。
その頼りにしていた個性ですら感知できない。車内の混乱は益々強まるば。
「兎に角どっかに軽くぶつけて無理矢理にでも止めろ!!そうすりゃ運が良ければ生き残れる!」
「わ、分かりやした・・・。今は林道なんで出来ませんが間もなく峠が見えます。危険ですがそこの壁にすり付けて止めてみます」
まだ運転手の動揺は未だあるがパニックからは抜け出せたようだ。運転は少しずつ落ち着いてきている。男達も慌ただしさは抜け、何時車をぶつけてもいいように一部はもたついているものの、手際よく体を固定し始めている。
「ったく、これだから経験の浅いやつは・・・っ、しまった!ガキは・・・・・・!?」
一息付いたスーツの男は、今更ながらにトランク側に押し込んだ赤ん坊に気付いた。あれだけ泣き叫んでいた声が泣き止んでいる。固定していたわけでも無い。まさかさっきの運転で・・・。
想定できうるなかでも最悪のイメージがスーツの男の脳内を過る。いてもたってもいられず最後尾に座っていた男を強引に押し退け、カーテンに顔を突っ込む勢いで後部座席を見渡した。すると――――
「何だ・・・これは・・・?」
赤ん坊は無事だった。泣き疲れたのか眠っており、身体には傷一つ無い。これだけならば安心できただろう――――異形の証である白い右手だったものを除けば。
小さく柔らかかった右手は指先から肩口までの殆どが消失している。さらに消失した肩の断面を中心として、まるで蜘蛛が無差別に吐き散らしたかのような白い糸状の物があちらこちらに伸びていた。
赤ん坊はその白い糸に引っ掛かっているように宙に浮いており、先程の荒い運転による異常な揺れでも反応していなかったのはこの糸がハンモックの役割をして衝撃を吸収していたからだと見てとれる。
しかし、男達にとってそれ以上に問題だったのはその白い糸達が伸びている先。天井や壁、床に至るまで糸が伸びて、幾つかその先を良く見ると小さな穴が空いている。赤ん坊により近い所は更に大きく見るも無惨に穴だらけだ。
(まさか―――!?)
改めて自分達が乗っている車内を見渡す。すると間近で目を凝らさなければ見えないほどに細いが、逆になぜ今まで気付かなかったのか疑問に思えるほどの大量の白い糸状の何かに自分達が囲まれている事に気付いた。
そして漸く気付く。この赤ん坊こそがこの異常事態を引き起こしている元凶であることに。
突如、運転していた男が叫ぶように声を張り上げた。
「!・・・畜生っこんな時に!!ハンドルまでイカれちまった!?」
「何だと!!」
だが気付くのが余りにも遅すぎた。アクセルを踏んでいないため先ほどよりは減速しているものの、未だに飛び降りれば人の命を奪うのには十分な速度を車は保っている。さらに不運なことに現在は丁度林道を抜け、カーブの多い峠に到達したところだった。
そして進行方向には待望の壁では無く、今の車の速度では到底耐えられないだろう頼りないガードレールがあった。その先には壁も地面もなく、眼下に青々とした森林が見えるのみ。
この事態に対処できる個性を持つものは、対人戦に特化した男達には存在しておらず。最早詰み、と言える状況。
彼等に出来たことは、裏社会にいたが故に一度も信じたことがない神に奇跡を祈ることだけだった。
十数時間後、ガードレールの破壊痕を見つけたとの通報から警察や消防隊、ヒーローが駆けつけた。しかし、車が落ちたらしき事故現場には広範囲に撒き散らされた細かい破片や血痕が見つかったものの、他の残骸や乗員の死体等が全くなかった。それどころか周囲の木々、地面が何かに削り取られたように抉れている。更には小さな何かが這ったかの様な血痕すら無い這いずり跡。
誰がどう見ても事故とは考えられなかった。警察やヒーローが直ぐに生存者の物と思わしき這いずり跡を追ったが、しかし最終的に誰も見つけ出すことは出来なかった。
結局犯人処か証拠足り得る物すらも大して見付からず、やがてこの事件は事故と見なされ御蔵入りとなった。
「おナカ…すい…タ」
その後、事故現場から少し離れた町で髪から肌に至るまで全身白一色の小さな子供の姿が見られるようになる。
本作のオラクル細胞は、生まれた当初は本能に乏しく宿主に従順な寄生生物です。なので人間の意思で簡単に制御出来る為、そのまま成長していれば単純に原作ゴッドイーターの雨宮リンドウの様になっていました。
今回は完全に主人公の支配下に置かれる前に目覚め、主人公に迫っている危機に対抗しようとしている内にある程度の自己を確立しました。これにより宿主を最優先として時には宿主の意思を無視して行動するようになる。という妄想しております。