僕の過去すら分からずに   作:西村そら

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心、それは誰もが秘密を隠す場所

心、それは人に見られたくない場所

心、僕にとっては見たくないもの

心、あなたにとっての心とは?


心を読める僕と巫女の君

人の心を読める…

 

バケモノ…バケモノ…!近寄るなっ!

 

伸ばした手を震わせゆっくりと下に下ろす。

 

私に…二度と関わらないでっ!

 

彼女の本心は違った。言葉と気持ちが矛盾していた。

 

僕は勝手に逃げ出しそうな足を必死に止めようとする。

 

怖い…怖いんだ…誰か助けて…。

 

うるさい!あっ、あんたみたいなバケモノ誰が助けるってのよ…

 

そう言いながらも彼女はそばに居てくれた。

 

 

 

 

……うっ、頭がいたい。頭は鈍器で殴られたようにズキズキと痛む。

目をゆっくりと開けると見覚えのないところにいた。頭を持ち上げ辺りを見渡すとそこは家の中で和室に布団が敷かれていて、そこに僕は寝ていた。一体僕は何を…?そこで気づいた、僕は自分の記憶がすっからかんなことに。自分が何者かさえ分からない。ここはどこだ?僕は布団から抜け出しこの家から脱出しようとした。しかしそれはできなかった。人が来てしまった僕はおとなしく布団に戻った。布団に入った後にあのまま走って投げればよかったのになんで戻ったんだよって今更ながらに思った。

「あら起きたのね、あんた森の中で倒れてたのよ」

と赤と白の巫女服を身にまとっている女性がそう言う。巫女服を着ていると言うことはここは神社か?

「あ、すいません。ひとつ聞いてもいいですか?僕って何者ですか?」

と僕が尋ねると巫女服の女性は困った顔をしてこう言った。

「記憶ないの…?困ったわね…」

「いや、あの僕の名前ってなんですか?」

「知らないわよ、私だってあんたに会ったの初めてなんだから」

「そうですか…ありがとうございました、後日お礼させていただきますので失礼します」

ここに居ても時間の無駄だと判断した僕はここからおさらばする事にした。僕の荷物と思われるものを持ち、さあこれからどうしようかなんて考えながら出て行こうとした時、目の前に変な空間が現れ中から金髪の不思議な人が出て来た。僕はびっくりして腰を打ってしまった。

「ユカリ…?」

「霊夢よく聞きなさい…その者はこれからの幻想郷にとって大事な人物…しっかり見ておきなさい」

とだけ言い残しその人は先程の変な空間の中に消えた。

「事情が変わったわ。あんたはここに住みなさい」

と巫女服の女性…霊夢って呼ばれてた人がそう言う。

なんだか面倒な事になりそうな気がする…

 

手が冷たい…今僕は霊夢に洗濯を任され川で洗っているのだけど、あいつは鬼なのか?この真冬にしかも記憶がなくて困惑してるやつにどうせ暇なら家事手伝ってよねって…と言いながらも洗濯物を洗う僕。

洗濯物を干し終わりゆっくりしようとしたら霊夢が晩御飯の魚を釣って来てっていい釣竿を押し付けて来た。しかも餌はないから頑張れとか魚も食いつくわけないだろ…

僕は近くにいたミミズを餌にし川に向かって竿を張る。

結局2匹しか釣れなかった。四時間も粘ったのに…

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