開発チートのレギオス   作:雅蓮

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あれ? チートは念威の方ですか

頭が割れるかと思うほどの頭痛と共に、病院の様な施設で目が覚める。

 

いや、知識に間違いがなければ、出産の時胎児の実際に頭蓋骨は割れていた気がする。

 

どうやら転生は成功したらしい。

 

どのような世界に転生するのか、少し不安だったがどうやら現代程度の科学水準は保たれているようだ、病院の器具などから容易に想像できた。

 

石器時代なんかに転生しようものなら、開発チートをもらった意味が半減しそうだし、中世ヨーロッパのような環境なら間違いなく異端審問だ・・・。

 

しかし、両親の会話から何やら不審な単語が聞こえて仕方ない。

 

武芸者・念威操作・錬金鋼・汚染獣・天剣授受者などなど。

 

聞き間違いでなければ、現世で愛読していた小説、鋼殻のレギオス。

 

  汚染獣と呼ばれる荒廃した大地に巣食う、大地の新たな支配者。

 

  その汚染獣を討伐し、移動都市を守護する者、武芸者と念威繰者。

 

  その中でも最強の移動都市、槍殻都市グレンダン。

 

  超常の力を持った12人の天剣授受者、そしてその12人を従え上回る力を持つ女王の統べる移動都市。

 

なかなかすごいところに転生してしまったようだ。

 

死亡フラグもそこそこ満載だが、それでこそチートがいきる。

 

しかし悲しきかな赤子の身、睡魔には勝てない。

 

ふっと意識を失い、目覚めると夜なんてことも多々ある。

 

 

 

 

   寝

 

 

 

 

 

そんなある日の夜、窓の外を見上げると赤々と燃える建物、空を舞う蝶の形の念威端子。

 

原作知識が正しければ、蝶型の念威端子は天剣授受者デルボネ・キュアンティス・ミューラの物だろう、天剣中唯一の念威操者であり、おそら現時点で世界最強の念威操者。

 

鋼殻のレギオスの時間軸で一体いつに当てはまるのか気になっていたが、デルボネ・キュアンティス・ミューラが生存しているということは少なくとも、原作中盤までのどこかということになる。

 

残念なことだが、原作通りの運命なら原作中盤の汚染獣戦で戦死してしまう。

 

そんなことを考えながら、端子を見つめていると不思議な感覚に襲われる。

 

『消化はA~C班は東北から残りの班は周囲の民家へ燃え広がるのを防いでください』

 

何やら頭に声が響く、もしやこれが念威というものなのだろうか? 声のように振動として耳に届くのではなく、直接脳に響く感じだ。

 

どうやら、俺には念威操者としての才能があるらしい。

 

火事の光で目立たなかったが、生後間もないはずの頭部から蒼い光が発せられていた。

 

『おや? その子たちはどうしたのですかデルクさん』

 

デルク? デルクといったかデルク・サイハーデンのことか?

 

デルク・サイハーデンが出動した火災現場で子供たちが救出される事件・・・。

 

原作の主人公とヒロインであるレイフォンとリーリンをデルク・サイハーデンが救出することになる事件。

 

この時点で、原作開始まで最悪でも15~6年は猶予がある。

 

 

 

 

   数時間

 

 

 

 

しばらくして、窓の向こうに再び夜の帳が降り始める、飛び交う念威端子の量が減り静かになる。

 

『おやおや起こしてしまいましたか? ごめんなさいね まさかこんなに小さい同胞さんが盗み聞き出来てしまうとは思わななかったものだから』

 

何を言っているのか全く分からない風に、首を傾ける。 そういえば首が座っている・・・。

 

『あらあらさすがにまだわからないわね でもなかなか良い才能をお持ちねもう少し大きくなったら孫の娘を紹介しようかしら? ではまたいずれ』

 

一方的に言うと周囲から、端子の気配が消える。

 

やれやれ、やっかいな人間に目をつけられた可能性があるな、これも身体能力チートのおかげか? 念威の使い方を覚えないとな・・・。

 

そう決意すると、再び襲う睡魔に身をゆだねる。

 

 

 

 

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