開発チートのレギオス 作:雅蓮
検査入院から1週間がたった・・・。
自宅で母と念威の修行をしているが学ぶべきことが少ない。
目の前で実演してくれる母の手前、申し訳ないのだが・・。
言われたことや見たことは、全部できる。
練習用に念威があれば誰でも起動できるタイプの錬金鋼を渡され、念威を流す訓練からはじめた。
呼吸を整え、通常時の呼吸とは異なる念威を練る為の呼吸である剄息に切り替える。
剄息を覚えた頃は続けるのも厳しかったが、今では意識しなくっても息が切れかけても剄息を続けることができる。
母の手前、続けることに抵抗を感じる演技をしている。
母によると、このタイプの錬金鋼は一定量の剄を流し続け復元単語を唱えることで変形するらしい。
念威を流す訓練をした後、錬金鋼に念威を流すと錬金鋼が発熱し変形せずに亀裂が入り熱さの余り床に落としてしまった。
「え?」
驚愕する俺と母。
「これって、どういうこと」
落ちた錬金鋼を拾おうとして、その熱さの余り解けているカーペットを見た瞬間・・・。
「大丈夫シュルティス!! やけどしてない?」
あわてた様子で話しかけてくる。
「大丈夫だよ」
脊椎反射で、錬金鋼を話していたため冷やす必要すらない火傷すら負わなかった。
念の為、母に手を冷やされて今日の修行は終わった。
錬金鋼を通す念威の量は最小限にしたはず。
母が錬金鋼を復元した際と流した量は一切同じはずだった。
この場合考えられる可能性は、錬金鋼がそもそも不良品、もうひとつは念威の密度の問題だ。
俺が発生させられる念威の最大量は莫大な量になる。
実際に放ったことは無いが、神の転生特典という意味でも折り紙つきだろう。
今まで念威の量にのみ意識を向けていたが、仮に密度が関係している。
だとしたら、錬金鋼の動作不良も納得がいく。
錬金鋼を発動した瞬間、俺から操作が離れた念威がその密度を保ちきれずに開放され、念威の力に耐え切れず錬金鋼が破損した。
錬金鋼の復元機構ゆえに起こった事故ということだろう。
体中に念威を流す、流した剄の一部を手に集める。
集めた念威の密度を意識的に下げる。
体内に収まりきらなくなった念威が青い燐光とともに体外にあふれ出す。
体外に出ると同時に大量の情報が脳内に入り込むが今までより情報の質が若干落ちる。
念威の密度により、情報収集の精度が変化するようだ。
次に逆に圧縮する。
念威の密度が上がるほど、得られる情報の質が変化する。
物質の表面的情報から内部の情報も得られるようになった。
さらに密度を上昇させるとさらに細密な情報が、脳内に数値として現れる。
これは念威による情報収集能力の向上がもたらした効果なのだろうか?
しかし、あらゆる測定結果が通常以上の量で脳内に蓄積され処理の限界を迎え始めた。
『急に強い力を使ってはいけませんよ。』
ふと、耳元で懐かしい声が聞こえる。
その声と同時に、脳内に入る情報の殆どが消えた。
辺りを見回すと数枚の蝶型の念威端子が飛んでいた。
・オリジナル設定
錬金鋼は復元時に込められた剄を用いて復元作業を行う。
復元時に過剰な剄を込めると復元できずに破損する。
脳内の情報の現れ方は個人差あり。
念威を出す呼吸法でも剄息
念威及び剄は体積と密度で計測する。
体積と密度は反比例する。
錬金鋼内では起動する瞬間を除き任意の密度を保つことができる。
念威が強くても剄と同様に錬金鋼が破損する。