戦姫絶唱シンフォギアAL 不思議な歌と錬金術士達   作:東山恭一

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序章
邂逅


ギャラルホルンのアラートが発生したという事で呼び出された装者達。司令が出撃前のブリーフィングで装者達に話していたが「エルフナイン君から話がある」とエルフナインに話を引き継ぐ、それを受けたエルフナインが口を開いた。

 

「実は今回のアラートが特殊でして」

 

エルフナインの言葉にクリスが眉をひそめた。

 

「特殊…?」

「はい、今までに見た事のないアラートです。強いアラートと言うわけでも無いですし…特殊と言うほかありません。ですので一層の注意を払って欲しいんです」

「そいつはまた…」

 

クリスが唸っていると真剣な面持ちで翼が切り出した。

 

「と言うことは移動したらすぐに非常事態と言うこともあり得ると言う訳だな?」

「ええ、十分考えられる事かと」

「なるほど…では人員の選出も慎重に行った方がよさそうだな」

「そんなの決まっているじゃない」

 

マリアが会話に割り込むと翼が疑問の表情でマリアに聞いた。

 

「決まっている、と?」

「ええ、ここはLiNKERを使わない貴方達で行った方が良いんじゃないかしら?」

「…なるほど」

 

翼が合点がいったように頷くと切歌と調が食い下がってきた。

 

「どう言う事デスかマリア?」

「私達じゃ、実力不足って事?」

「そう言う事じゃないわ」

 

マリアが首を横に振ると続けて話し始めた。

 

「向こうで何が起こるかわからない以上、いざという時にLiNKERが切れてしまってはどうしようもないわ。行くにしても安全が確保されてからね」

「確かに…その通りデス」

「決まりね、悔しいけどとりあえずは貴方達に譲るわ」

 

話を聞いていたエルフナインは翼に向き直って話し始めた。

 

「では響さん、翼さん、クリスさんが行くと言う事で良いですね。3人も大丈夫でしょうか」

 

それを受けて3人は頷いた。そしてギャラルホルンの前で響が弦十郎に言った。

 

「じゃあ行ってきます師匠ッ!」

「ああ!いつも通りガツンとかましてこいッ!」

 

その会話を最後に3人はギャラルホルンでのワープを開始する。ワープ途中には特に何もなく無事に先の世界へとたどり着く、そこはいつもの公園ではなく森の中だった。

 

「ありゃ、早速違いますね」

「ああ、まずは周辺探索としよう。場所が違うのかもしれん」

「ギアはどうする」

「もしもの時のためにつけたままにしておこう」

「了解です!」

 

3人は一度ギアをつけたまま周りの探索を始める。すると翼が二人に小さな声で言った。

 

「立花、雪音、隠れるぞ。大きな声を出すな」

「えっ…?」

「早く」

 

翼は困惑する響の手を引いてクリスと共に近くの草むらに隠れる、困惑した響が翼に聞いた。

 

「急にどうしたんですか?」

「足音がした」

「? それだけだったら…」

「バカ、用心するに越した事はねえだろ」

「そっか、そうだよね」

「シッ、近づいてくるぞ」

 

3人が息を潜めていると足音の主が現れた。現れたのは二人の少女で両方とも背が同じくらいで片方はピンクの長髪を後ろで団子状にまとめたおっとりとした雰囲気で両手で杖を持っていた、もう片方はベージュの長い髪をそのまま垂らしている快活そうな少女だった。

 

「女の子ですけど…」

「うむ…盗み聞きするようで悪いが少し会話を聞いてからにするか」

「だな、いきなり襲われねえとも限らねえし」

 

3人は引き続き二人を見ていると会話が聞こえてきた、快活そうな少女がもう片方に話しかけていた。

 

「ねえリディー、これで材料は集まったかな?」

 

リディーと呼ばれた少女は快活そうな少女の持っているカゴを少し漁ったあと答えた。

 

「うーん、もう少し植物を集めてからにしよっか」

「りょうかーい!ね、帰ったらどうする?」

「そうだねぇ…おやつにしようか」

「やった!よーし、はりきって集めちゃうぞー!」

「あ!スーちゃん待ってー!」

 

そこまで聞こえたが二人は走り去ってしまい視界からも消えてしまった。3人は草むらに隠れたまま話し始めた。

 

「植物集めてたみたいですけど」

「植物…?植物を集めて何をするのだ…?」

「アレだろ、草使った料理。七草がゆとかあるだろ」

 

クリスの言葉に二人は納得すると同時に少し悲しげな顔をした。

 

「まさか食べるのに困っているのか…?」

「だとしたら可哀想…」

「いやおやつって言ってたしそりゃねえだろ。そんな事より一つ気になることがあったんだが…」

「何かあったのクリスちゃん?」

「あのやんちゃそうな方…ハジキ持ってたぞ」

「えっ」

 

3人の中にどよめきが広がる、その中で翼がクリスに聞いた。

 

「なあ雪音、それは本物だったのか?」

「なんとも…モデルガンと言われてもおかしくはない感じでしたけど」

「そうか…」

 

翼は少し考えた後周りを見てから立ち上がって言った。

 

「考えても仕方ない。もはやここで得られる情報はなさそうだ、とりあえずはこの森を出るとしよう」

「はい」

「おう」

 

3人が歩き出そうとすると後ろから鳴き声が聞こえた。振り向くとそこには青いブヨブヨとした質感の生物がいた。それを見て3人は一瞬で戦闘態勢に入る。

 

「まさか新手のノイズッ!」

「どうやら特殊アラートも伊達ではないと言った感じだな」

「ハッ、どんなノイズでもすぐに風穴開けてやらあッ!」

 

が、その意気込みとは裏腹にその生物はクリスの銃弾一発で弾けて消えてしまった。

 

「あ?大分脆いノイズだな」

「もしかしたらその分量が多いとか…?」

「いや…周りに同じようなノイズは見られないが…なっ!?」

 

翼が後ろを向いて驚くと二人もそれに合わせて振り向くと響達よりも巨大な先ほどの生物がいた。

 

「デカっ!」

「だが大きさ如きで私達を脅かせると思わないことだ!」

「そういうこったな、さてやるぜ!」

 

3人が再び戦闘態勢に入ると後ろから大声が聞こえた。

 

「あー!デッカいぷに!」

「スーちゃん、誰かいるよ!助けなきゃ!」

「おうよリディー!援護お願い!」

 

スーと呼ばれた少女は銃を取り出し弾丸を連発する。リディーと呼ばれた方は爆弾を出して青い生物に投げつける。3人が唐突のことで一瞬動きが止まった内に少女二人は手早くその生物を片付けてしまった。そしてスーと呼ばれた方が3人に向かって話しかけた。

 

「大丈夫だった?…ってあれ?貴方達ここらじゃ見ない服装してるけど…」

 

その問いに翼が答える。

 

「あ、ああ。すまない、服装の件については今は話せないが…その辺りは見逃して欲しい」

「えー?変なの、まあいいけど。それで、こんなところでどうかしたの?」

「うむ、初めての土地で迷っていてな。どこかに街がないだろうか」

「あるよ。アダレットって言うんだけど…」

「アダレット?」

 

翼が首をかしげると少女もまた疑問の表情で返した。

 

「あれ?アダレット知らない?」

「ああ。ここの辺りはよく知らなくてな」

「そっか、本当に知らないんだね。んじゃ案内してあげる…えっと…」

 

少女が言い渋っていると翼が察したように自己紹介を始めた。

 

「私は風鳴翼。こっちは雪音クリス、こっちが立花響だ」

「よろしく」

「よろしくね」

「えーと…カザナリ…さん?」

「翼で良い」

「え?…そっか、じゃあそう呼ばせてもらうね。私はスール ・マーレン。気軽にスーって呼んでね!こっちはリディー・マーレン…ってリディー?少しは喋ったら?」

「だってスーちゃんが一人で喋るんだもん…あ、リディーって言います。スーちゃんの姉です、よろしくお願いしますね」

「ああ、よろしく頼む」

 

互いの自己紹介が済んだ後にスールが切り出した。

 

「んじゃアダレットにしゅっぱーつ!ちゃんと付いて来てね!」

「ああ」

 

二人の後ろをついて行く3人。その途中でクリスが翼に小さな声で話しかけた。

 

「信用して良いんですかね」

「向こうも同じ感情だろう、腹の探り合いをするにしてももう少し落ち着いてからだ。しかし「服装」と言われた以上下手にギアを解除出来んな…」

「まあそこら辺はどうにかするっきゃねえ…にしてもアダレットか…」

「もしかしたら並行世界じゃなくて異世界だったり?」

 

響が横から割って入る、その言葉に翼は少し顔をしかめた。

 

「ありえるが…もし本当ならあまりぞっとしないな」

「ちげぇねえ、こっちの常識がまるっきり通じないって事もあるからな」

「まあとにかくは街についてからだ」

「わかりました」

「おう」

 

そして五人は一路アダレットに向かった。




ヤリタカッダケーなので他二つより更に投稿が落ちるかもしれませんがよろしくお願いします。あとクロスオーバーは初めての試みなので色々多目に見てくれると嬉しいです。
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