◇◆◇◆◇◆
グラ・バルガス帝国
とある航空基地
そこでレーダーに反応があった。
「……!! レーダーに機影!
3機の機影です!」
「迎撃隊、出撃用意!!」
2機のアンタレス型戦闘機が飛び立って行く
◆◇◆◇◆
イリューシンIl-2の攻撃隊が、
ドイツ軍の集積所を攻撃する為に向かっていた。
「なぁ、こんな話聞いたか?」
「なんだよ」
「今俺らのいる世界がどうも変わっちまったって皆んなが噂してんだ」
「どういう事だよ」
「ええと、なんか俺らの国が別世界に飛ばされったって言ってたっけ……」
「怖くておかしくなっちまったか?」
そういうと、パイロットは自分の頭をトントンと指で叩く仕草をする。
「やろう! 馬鹿にしてんのか?!」
などとわちゃわちゃしていたが、急にパイロットの目つきが鋭くなる。
そして無線機のスイッチを入れ叫んだ。
「敵機!」
◆◇◆◇◆◇
「あいつか!」
ここ最近ケインの奴らは新型を投入しているとの噂だ。
しかし奴らがどう足掻こうと、我々帝国に追いつけるはずがない、この世界の支配者は我々第八帝国人なのだ。
「さぁ、今日もスコアを伸ばすぞ!!」
グラ・バルカス帝国の戦闘機乗りであるレジーは、そう言い牽制も兼ねて7.7ミリ機銃を撃ち込む。
……が
「おかしいな……いま弾を弾かなかったか?」
イリューシンの必要以上に分厚い装甲にはほぼ無傷であった。
◇◆◇◆◇◆◇
「くそ、痛かったな今のは!」
「おい! 新型に後ろを回り込まれるぞ!!」
イリューシンの2人も飛び回るアンタレスに向かい後方機銃で応戦する。
タイミングよく12.7ミリが敵機の横っ腹に当たったと思ったら、その敵機は瞬く間に火達磨となり落ちて行く。
「え……よっわ……」
後方機銃手は唖然となった。
◇◆◇◆◇◆◇
僚機が目の前で火達磨になって落ちていくのを見たレジーは復讐に燃える。
「この野郎! よくもドレグを!」
今度は20ミリに切り替え、後方から攻撃する……が。
「……嘘だろ?!」
何発かしっかりと被弾している様だが、それでも何発かは弾いている。
「バ! バケモノめ!!」
そうこうしているうちに敵機は基地上空まで来てしまう。
◇◆◇◆◇◆
「ちょっと、これ報告と違くないか?!」
イリューシンのパイロットは目をパチクリさせて攻撃目標である集積所があろう場所を見る。
[恐らく芋野郎が急いで飛行場を作らせたんだろ、お前は滑走路付近を破壊しろ、俺は格納庫を攻撃する」
「よし! いっちょやったるかぁ!!」
パイロットは滑走路付近に並ぶドラム缶やトラックに向けて23ミリ機関砲のトリガーを引いた。
◆◇◆◇◆◇◆
ダガタガタガタガタガタガタガ!!!
およそ飛行機から撃ち出されるものではない弾が容赦無くトラックやドラム缶を蜂の巣にする。
そして燃料に引火し大爆発を起こし、次々と誘爆する。
滑走路が穴だらけになり、僚機の2機も攻撃を終えた様なので帰途に就くこととなった。
「……なぁ」
「なんだ」
「あの敵の新型よぉ」
「おう」
「国籍マークみたか?」
「おう」
「あれ、ドイツじゃねぇよな」
「おう……でも最初に撃ってきたのはアイツらだよな……」
(でも攻撃しようとしたのはこっちだけどな……)
心の中でそう思いながら彼らは帰途についた。
次回から本格的にソ連とグ帝の探り合いが始まります。
流石にゼロ戦擬きのアンタレス型でも12.7ミリで直ぐ落とされることは無いでしょうが、まぁ目を瞑ってもらって・・