設定などナルトの父母はおらずうちは家に引き取られていたというだけの勢いで書いてしまった作品がこうなるとは。期待に添える気がしませんがちょくちょく更新していこうかなと思っています。
それでは久しぶりの投稿どうぞ~
オレは今の自宅となっている場所から、一直線に秘密の修練場所へと向かった。サスケばかりが指導してもらっていると思うと腹が立ってくるから、その怒りを力に変えて全速力で向かう。
「うおぉぉぉぉぉ!って、うひゃぁ!」
森の中を全力疾走しているとクナイが飛来してきた。ある程度の余裕を持って避けたけど、なんとなく殺気を含んだ攻撃だと思ったのは気のせいじゃない。
「やいサスケ!刺さってたらどうしてくれるんだってばよ!?」
目的地について第一声がそれだった。すると今まさにクナイと手裏剣を投げようとしていたサスケが、不満そうな眼を向けてくる。
「うるさいウスラトンカチ、ちょうど良いタイミングで声かけるな。お前を的にしてもいいんだぞ」
「んだとこらぁ!?俺だって負けねぇぞ!」
「まあまあ2人とも。落ち着きなさい」
「ナルトが!」
「サスケが!」
2人が言い争っていると、サスケの練習を見守っていた少し大人びた青年が微笑みながら仲裁に入った。仲の良い2人にさすがの青年も苦笑するしかないのか。言い争いを再開したことを咎める様子はない。
「1時間も見てやったんだから、サスケが引いてあげなさい」
「でもさぁ」
「そうだそうだ。今度は俺が教えてもらう番なんだから、サスケは引っ込んでろ!」
「なんだとナルトぉ!」
喧嘩を止めさせたはずなのに、三度言い合いを始めるので青年は額に手を当てることしかできなくなっていた。
「ナルトもサスケも喧嘩はダメだぞ。母さんに怒られたくなかったら今すぐ止めることだ」
「「う…」」
母さん(ナルトにとっては義母)の立場を出されては、さしもの2人も止めざる終えなくなるようだ。それだけ母さんの立場が強いのかなって思うよ。たまに父さんだって尻込みしているから、もしかしたら一族で強いのは女性で一番強いのが母さんなのかも。
「じゃあナルトの修行を始めようって言いたいところだけど。まずはこれを持ってほしい」
「「これ?」」
ナルトとサスケに、縦7cm横5cmの紙切れのようなものを4枚それぞれに2枚ずつ渡す。2人が首を傾げるので、取り敢えず受け取るように押し付ける。
不思議そうに眼を向けてくるので、自分もポケットから取り出し右手に持つ。指先に少し力を込める。すると炎が立ち上り紙を焦がし灰へと変えた。
「おぉ…」
「うそ…」
その様子に2人が驚きの声と表情を見せる。それを見て自分の顔に笑みが浮かんだことを、自覚するのに少しばかり遅れた。どうやら自分は、こういう年下の子供が見せるあどけない仕草に飢えているみたいだ。
「これは〈チャクラ紙〉というんだ。特別な栽培方法で育てられた木から構成された紙。取り敢えず2人もチャクラを流し込んでみてくれ」
「といっても流し方わかんないってばよぉ」
「兄さん、どうすればいい?」
そういえば2人はまだアカデミーに入ってないから、チャクラについては知らなかったな。でも早めから知っていても損はないだろうし、
「わかった。まずチャクラについて教えておこうか。チャクラとは人体を構成する膨大な数の細胞一つ一つから取り出す〈身体エネルギー〉、修行や経験によって蓄積した〈精神エネルギー〉の2つから構成される。あらゆる《術》を発動するために必要な源だ。ここまではいいか?」
「なんとかだってばよ」
「このウスラトンカチが」
「なんだとこらぁ!?」
「はいはい、落ち着きなさいナルト」
余計な合いの手は入れるべきではないかなと後悔したけど、後の祭りだったから考えるのをやめておいた。
「コホン、とまあ簡単に言えばこれがなかったら忍者にはなれないということだ。おっとナルト、君は気にしなくていいぞ。君には俺以上のチャクラが流れているのが
「おっしゃぁ!」
「なっ!」
喜びにガッツポーズを決めるナルトと、予想外の真実を告げられて呆然とするサスケの反応は対照的だった。
「だがそれを使いこなせるかどうかは君次第だ。どのように進化させるかも君の努力次第だぞ」
「そんなぁ…」
持ち上げて落とすのが俺の性ではない。今のは不可抗力だと知っておいてもらいたいかな。地面に力なく落ち込むナルトを立たせて、チャクラの流し方を説明することにした。
「なんて言えばいいんだろう。人間って慣れると感覚で行動するようになるからね。機械的に言ってしまえば、指先から体内の力を外に出すって感じかな」
「体内の力を指先から出す感覚…」
ぶつぶつと呟きながら紙に一生懸命力を込める2人に苦笑するけど、その気持ちは理解できるしこつを覚えるまでは難しいのも知ってる。だからこそ短期間でこつを覚えてもらうことで、この先のあらゆる難関をも乗り越えられるようになってほしい。
「おっ?!」
「やった!」
「上出来だ2人とも」
ナルトの両手の紙は真っ二つに切れている。対してサスケは右手の紙が自分と同じように燃え尽き灰になり、左手の紙には数多の皺が走っている。
「これは一体?」
「ナルトは風遁、つまり風の性質を現している。サスケの右手は火遁で火の性質、左手は雷遁で雷の性質だ」
「風遁は全距離、火遁は中距離、雷遁は近距離でその秘められた威力を発揮する」
「俺は性質が1個か…」
「これが才能の差だナルト」
「それは違うぞサスケ」
ナルトより使える術が多いことで、優越感に浸っているサスケに注意した。怒られるとは思ってもいなかったのか、サスケは驚いて俺を見ている。
「性質を1つしか持たなくとも名を馳せた忍びはどの里にもいる。逆に性質を2つ以上持っていたにもかかわらず、使いこなせなかった忍びだって多くいただろう。結局はその人が使いこなせるかどうかによって変わるんだ」
「ごめん兄さん・ナルト。そんなこともわからなかった自分は馬鹿だ」
「そう落ち込むなってばよサスケ。オレだって本気で怒るつもりもねぇってばよ」
「ナルトの言う通りだぞ。反省しているならそれでいい」
人間という生き物は、他人より勝っている才能があると優越感に浸って見下すことがある。けどサスケは自分の過ちを受け入れ、丁寧に誠心誠意謝罪したからナルトも気にしていない。
だから微妙な空気にならずに、楽しげな空気が今のこの森に流れているんだろうな。もしこれが赤の他人だったとしたら?それほど仲が良くない人だったら?そんなことを考えると気分が落ち込むところまで落ち込みそうだった。
そんなことを考えるのは野暮かな。
「そろそろいい時間だから帰ろうか2人とも」
「何も教えてもらってないぞオレは!」
今にも拗ねそうだったので苦笑してしまう。ちょいちょいと手でナルトを招くと、不思議そうな顔をしながら近づいてきた。
タイミング良く、人差し指と中指でナルトの額を小突く。
「許せナルト、また今度だ」
「いてっ」
額を抑えイタチを睨むナルトの眼は、恨めしそうだったが何処か嬉しそうだった。
「ということで、ドロン」
「あっ、イタチさんずっこ!」
「兄さんが逃げた!」
イタチは2人がまだ忍術を使えないと知っていながら、忍術を使って逃げることを決断した。れは可愛い弟と、家族同然の存在である義弟の悔しそうな顔を見たいという想いがあったのかもしれない。なんにせよイタチは大人びて見えても、意外と悪戯っ子なのだということがわかった。
「追い掛けるぞサスケ!」
「俺に指示するなウスラトンカチ!」
2人は同時に走り出し、先にイタチを捕まえるとばかりに互いを抜かし抜かれつつを繰り返し森の中を疾走した。イタチが気付いていたかどうかは定かではないが、確実に2人は気付いていなかった。
イタチさんみたいな兄貴がほしいなと思っています。それはNARUTOファンであれば誰しもが思うことでしょうとも。
カッコいいなぁ。最後の別れの言葉とか涙腺崩壊させられるかと思いました。