A smile of a goddess ~僕たちのウォーズ~ 作:御沢
「だから、きっと助けだせる」
昨日の運営側の様子からして、それは確かに・・・。
「確かに、これ以上は俺たちでは・・・」
「ジンさんたちに任せたほうがいいかもな」
ハルキとヒカルがつぶやく。
そして、ユノが口を開いた。
「あの、博士を救出できたとして、その時セカンドワールドはどうなるんでしょうか?」
「・・・管理コンピュータが不具合を起こし、機能しなくなるだろう」
「・・・つまり、セカンドワールドが崩壊するって事。
すなわち、代理戦争のシステムも終わり、世界には再び戦争が戻る」
「いいこと、なんだよな・・・?」
アラタの問いかけに、私は横に首を振る。
「でも、運営側としてはここを維持する必要はなくなる。
―――つまり、この学園は・・・廃校になるってこと」
わかってはいても、やっぱり受け入れがたいよね・・・。
「やっぱりそうか・・・」
―――ヒカルは、なんとなくそんな予感がしてたから、昨日あんなことを聞いたのかな・・・?
「そんなんでいいのかよ、兄貴」
そう声をかけたのは、アリスだった。
「アリス・・・でも・・・」
「無駄に前向きでとにかくバカで面倒くさくって熱くって・・・最高にかっこいいのが、俺の兄貴だ。
後ろ向きな兄貴は、瀬名アラタでも、俺の兄貴じゃない」
アラタは、前を向いて話しだす。
「アリス・・・俺、この学校が好きなんだ。
そりゃ、大人たちに利用されていたことには腹が立つ。そうだろ?」
「あぁ、当然だ。
人の命が奪われて保たれている世界の平和に、意味がないことも・・・わかっているんだろ?」
「あぁ。・・・でも、ここでの生活は本当に楽しかったんだ!
楽しいこと、辛いこと・・・ここでいろんなことを知ったし、ここに来なかったら会えなかった仲間もたくさんいる。
高性能のLBXを使う苦労だって、今思えば楽しかったぜ!
これからはいってくる奴らや、入ってきたばっかりの奴らにも、そういう経験をしてほしい!
俺だって、やりたいことがまだいっぱいあるんだ!
プロになるために、もっとLBXの腕も磨きたいし!」
「・・・それでこそ、俺の兄貴だって。
ミヤビの兄貴やヒナの兄貴、サナの兄貴の仲間の、最高に誇れる瀬名アラタだ!」
・・・やばい、感動しちゃった。
この兄妹・・・本当にすごいよ・・・。
そして、アラタはいつもよりずっと真剣な目で、猿田教官を見た。
「猿田教官!残したいんです!この、神威大門統合学園を!
戦争とか、大人の都合とか関係なく、入学するときに思っていた純粋にLBXを勉強するための学校として!」
「僕からもお願いします」
「俺もです。このままでは、今までLOSTされてきたものたちに、顔向けできません」
「私からもです。ここは、私がやっと見つけた唯一無二の居場所なんです」
すると、猿田教官は目をつぶった。
「おまえたちの気持ちはよくわかった」
「だが、運営側を動かすのは難しいぞ。
ミクも・・・もう、運営側には入れないだろう」
確かにそう。
あんなの、謀反に等しい。
そんな中、口を開いたのは・・・
「・・・方法はありますよ」
―――リクヤだった。