A smile of a goddess ~僕たちのウォーズ~ 作:御沢
コントロールポット内で、少し意識が戻った。
震える手で、ポットを開く。
まぶしい景色に見えたのは、皆の絶望。
―――LOST、したんだ・・・。
皆・・・死んじゃったんだ・・・
あれ・・・私、何してたんだっけ・・・?
会長は、皆を守るんじゃなかったっけ・・・?
なのに、なのに・・・ッ
「守れてないッ!!!リクヤも!!キャサリンも!!皆も!!
・・・守れてない!!!」
そんな大きな声出して、そりゃ気付かないほうがおかしいか。
でも、私の意識はまた飛んでいて。
皆の声はかすかに聞こえたけど・・・やがて消えた。
―――気づけば、私は保健室にいた。
頭はガンガン痛いし、目もよく見えない。
その癖に、色々な音が聞こえすぎて頭が混乱する。
気分が悪いし・・・起き上がれない・・・。
「ミク、気づいたか」
―――この声・・・
「ジ・・・ン・・・?」
「あぁ、そうだ。
なんで、本気のオーバーロードを使った?」
「・・・わから、ない・・・。
セレディに・・・怒り、を・・・感じて・・・
気付いた、ら・・・わかん、な、かった・・・」
するとジンは、ちょっと怖い顔。
「あの時の君は、瞳はアラタとは比にならないくらいに紅に染まっていた。
そして、その髪だが・・・」
ジンに言われて、気付いた。
「・・・ッ!?」
―――肩のところくらいまでの髪の毛が、すべて白くなってしまっていた。
「な、んで・・・っ」
「体に異常が起こっているんだ。
こんな事態じゃなかったら・・・本土の病院に搬送しなきゃいけないくらい衰弱していたんだ」
「そ・・・なんだ・・・。
そう、だ・・・みん、なは・・・?」
「・・・生き残っている人は、教室にいる」
その瞬間、ドアが開いた。
―――そこにいたのは・・・。
「ア、ラタ・・・」
「ミク!大丈夫か!?」
「うん・・・それ、より・・・アラタ、は・・・なんで・・・?」
話しを聞けば、アラタは何か体に異常を感じたみたい。
その話の内容は、私にもいくつか当てはまって。
「ジンさん、これって・・・」
「オーバーロードの影響だ。ミクの場合、ひどく出ているがな」
「・・・皆、精神的に追い詰められているからな。
誰だって、あんな戦闘を体験して、冷静で居られるわけがない」
日暮先生の言うことは、もっとも。
「とにかく、君は極限状態にあるということだ。
そして、ミク、君は極限を超えた。だから、衰弱してしまっている。
これは・・・美都博士も予想していなかっただろう。
オーバーロードが、人をこれほどまでに消耗させてしまうとは」
「―――俺、死ぬんですか?」
アラタのその言葉に、私は何も言えなかった。
―――4年前、オーバーロードを初めて使った時。
私は心肺停止状態にまで陥った。
初めて使っているのに、あまりに大きく出過ぎたからだという。
私は、4年前・・・死にかけた。
でも、アラタは強くって。
「そうだとしても、俺やります。
オーバーロードじゃなきゃ、セレディには勝てない!」
・・・そうだよね。そうだよ・・・。
「ジン・・・」
体を無理やり起こした。
「ミク!起きるな!」
「・・・大丈夫、だから・・・。
私も、オーバーロード、使う。じゃないと・・・勝てない・・・」
「でも!」
「わかってる・・・4年前の、こと、あるし・・・。
でも、それでも・・・私が、誰よりも、子供、で・・・わがまま、って、ジン、知ってる・・・でしょ・・・?」
「だが・・・」
ジンが心配してくれてるの、すごくよくわかる。
だけど・・・。
「アラタ・・・私も、連れて、って・・・!」