A smile of a goddess ~僕たちのウォーズ~ 作:御沢
「セレディ、テロリストがいい加減なこと言わないでよッ!」
『やっぱりミクもいたね。
でも、己の利益のために人々をだまし、弾圧する・・・。
貴方達のような連中と戦っているだけだよ?』
そんなつもりじゃない!
学園長は、絶対にそんなつもりで、やってるんじゃない!
「お黙りなさいッ!貴方たちこそッ、世界を混乱させようとしているだけじゃないのッ!」
かたくこぶしを握って、うつむいてる学園長。
・・・私だって、本当にムカついてる。
こんなことする意味が、わからない・・・。
『あくまでも、自分たちは正しいといいはるおつもりですね、学園長』
・・・でも、私たちが本当に正しいかどうか分からないのが、もどかしい。
『美都先生、聞いていますか?』
話は、美都先生に。
セレディと美都先生・・・何の関連もなさそうだけど・・・?
『貴方はお父上である、美都英輔博士の行方を捜している』
この話は、私も詳しく知らないけど・・・
・・・やっぱり、行方不明なんだ・・・。
『博士がこのセカンドワールドを管理するコンピューター・グランドマスターの開発者であることは、当然ご存知ですよね?』
え・・・。
待ってよ・・・私が確か、前聞いた話だと・・・
“グランドマスターの開発者は”
“世界平和のために、自身が部品として中に入っている”
―――つまり、開発者である美都英輔博士―――玲奈さんのお父様は、部品として・・・ッ!?
セレディの話は続いている。
『その博士が3年前、この神威島を赴いたまま、行方を絶った。
貴方はこの神威島、特にセカンドワールドの中枢部・ロストエリアにお父上の手掛かりがあるのではないかと考え、ジェノックの司令官として学園に入り込んだ。
そして、ロストエリアへの侵入経路を、ずっと探していた。
・・・お気持ち、お察しします』
「何がお察しします、よ!
貴方のその人の心を考えない発言が、どれだけ人のころを・・・ッ!」
私が急に叫んだから、皆も驚いてるけど・・・
そんなの関係ない!
今は、この気持ちをぶつけるしかない・・・!
『それが私は楽しいんだよ、ミク。
・・・美都先生、お父上はロストエリアにいますよ』
先生は、驚いて目を見開いている。
「えっ!?ロストエリアに・・・ッ!?」
『本当です。ただし・・・』
そして、学園長がたちあがって叫ぶ。
「やめなさいッ!」
―――学園長、博士のこと、隠してたんだ・・・ッ!
娘の玲奈さんが、どれだけ心配してるのかしっときながら・・・!
「学園長、知っていたんですか!?あの事を!!」
「ッ!!」
「どれだけ玲奈さんが・・・血眼でお父様を探していて・・・事情を知っていたのに・・・ッ!」
「ミク、黙りなさい!」
『ミク、続けてもいいよ。
でも、私の見せ場を取らないでくれるかな?
―――ここからが一番面白いんだ。学園長、やめるわけないだろ?』
『美都博士は、管理コンピューター・グランドマスターに閉じ込められているのです!
―――“部品”としてね』
「ッ!!!」
玲奈さんの表情は、本当に信じられない、といった感じ。
今まで以上に瞳を大きく見開き、呆然と私と学園長を見つめている。
『セカンドワールドはそのシステムを制御するために、人間を必要とするのです!
つまり、博士はセカンドワールドのいけにえにされたのです!世界平和を“名目”にして!』
「そんな・・・ッ・・・お父さっ・・・」
力なく倒れこむ玲奈さんを、アラタとハルキとユノが受け止める。
いつもしっかりしてる玲奈さんなのに・・・
・・・辛いに決まってる。
『わかったでしょう?セカンドワールドが、どれだけ非人間的なものか。
そんなものが、世界平和のための存在であるわけがない』
セレディの放送は、ここで終わった。
―――でも、私たち運営側が失った極秘情報は、多大なるものだった。