遊戯王 精霊と共に歩むデュエリスト   作:ヒャル

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お詫び

 最終チェック前の、一部修正されていないデータを最新話として投稿してしまっていました。
 最終チェック後の修正版に差し替えました。大変申し訳ございませんでした。



不屈の獣戦士デッキVS不滅の不死者デッキ

「先攻は譲るよ」

「では遠慮なく。ドロー!」

 

 先攻は吹雪さんだ。

 

「《ミノタウロス》を攻撃表示で召喚!」

 

ミノタウロス

星4/地属性/獣戦士族/攻:1700/守:1000

効果なし

 

「そしてカードを2枚伏せ、ターンエンド」

「では、私のターンだね。ドロー」

 

 父がゆっくりとカードを引く。

 

 

「貴方のお父さんって強いの?兄さんは強いわよ?」

「吹雪さんはたしかに強いけど…家の父親も下手なプロより強いよ?まあ、見てれば分かるよ」

 

 

「私は永続魔法、《ミイラの呼び声》を発動する」

 

ミイラの呼び声

永続魔法

(1):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。

手札からアンデット族モンスター1体を特殊召喚する。

この効果は自分フィールドにモンスターが存在しない場合に発動と処理ができる。

 

「その効果により、《ヴァンパイア・ロード》を特殊召喚させてもらおうかな」

 

ヴァンパイア・ロード

星5/闇属性/アンデット族/攻:2000/守:1500

このカードが相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、

カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言する。

相手は宣言された種類のカード1枚をデッキから墓地へ送る。

また、このカードが相手のカードの効果によって破壊され墓地へ送られた場合、

次の自分のスタンバイフェイズ時にこのカードを墓地から特殊召喚する。

 

「さらに、《ミスト・ボディ》を装備だよ」

 

ミスト・ボディ

装備魔法

装備モンスターは戦闘では破壊されない。

 

「そして、フィールド魔法《荒野》を発動する」

 

荒野

フィールド魔法

全ての恐竜・アンデット・岩石族モンスターの

攻撃力と守備力は、200ポイントアップする。

 

「この効果によって、《ヴァンパイア・ロード》のステータスは200アップするんだ」

 

ヴァンパイア・ロード

攻:2200/守:1700

 

「さあ、バトルだ。《ヴァンパイア・ロード》で《ミノタウロス》を攻撃」

「リバースカードオープン!《攻撃の無力化》!」

 

 《ヴァンパイア・ロード》が動こうとしたが、吹雪さんの伏せカードによって阻まれる。

 

「防がれちゃったか。モンスターをセット。カードを1枚伏せてターンを終了するよ」

 

 ダイレクトアタックを狙わずセットしたか…。

 

『あのセットモンスターは《デス・ラクーダ》かな?』

『さてな。あのデッキはリバースモンスターが結構入ってるし、単なるブラフという可能性もあるから何とも言えん』

 

「僕のターン、ドロー!《強欲な壺》を発動して、さらに2枚ドロー!」

 

 カードを引くと、吹雪さんは手札を見て暫し考え込む。

 

「…《闇への手招き》を発動!《ヴァンパイア・ロード》を破壊!」

 

闇への手招き

通常魔法

相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを1体選択して発動する。

選択したモンスターを破壊する。

 

 《ヴァンパイア・ロード》が闇に引きずり込まれて消滅する。

 

「さらに《忍犬ワンダードッグ》を召喚!」

 

忍犬ワンダードッグ

星4/風属性/獣戦士族/攻:1800/守:1000

効果なし

 

「《忍犬ワンダードッグ》でセットモンスターを攻撃!」

 

 《忍犬ワンダードッグ》が音もなく伏せられたカードへと接近。姿を現したローブ姿の骸骨を切り裂く。

 

「よし!次は《ミノタウロス》でダイレクトアタックを…!?」

 

 吹雪さんは続けて《ミノタウロス》に攻撃させようとしたが、異変に気付いてそれを止める。

 

「ダイレクトアタックはできないよ?セットモンスターは《魂を削る死霊》。決して戦闘では滅ぼされない亡霊だからねえ」

 

魂を削る死霊

星3/闇属性/アンデット族/攻:300/守:200

このカードは戦闘では破壊されない。

このカードがカードの効果の対象になった時、このカードを破壊する。

このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、

相手の手札をランダムに1枚捨てる。

 

「ああ、勿論《魂を削る死霊》もアンデット族だから強化されるよ」

 

魂を削る死霊

攻:500/守:400

 

「…カードを2枚伏せて、ターンエンドです」

 

 吹雪さんは砕かれた骨がくっつき、何事もなかったかのように佇む《魂を削る死霊》を厳しい表情で見つめる。

 

「私のターン、ドロー。そしてスタンバイフェイズに《ヴァンパイア・ロード》が復活する」

「くっ…」

 

 荒野に亀裂が入ると、地下から棺が現れ《ヴァンパイア・ロード》が中から身を起こした。

 

 

「《ヴァンパイア・ロード》が…」

「今の《ヴァンパイア・ロード》は戦闘でもカード効果でも破壊できない不死身の上級モンスターよ。それを1ターン目から召喚するなんて…やるわね、貴方のお父さん」

「まあ、ある意味プロ以上に命を賭けてデュエルしてるからね…」

 

 

「《強欲な壺》で2枚ドロー。そして、《ヴァンパイア・ロード》で《忍犬ワンダードッグ》を攻撃」

 

 《ヴァンパイア・ロード》が《忍犬ワンダードッグ》へ向けて飛翔する。

 

「罠カード発動、《強制脱出装置》!《ヴァンパイア・ロード》を手札に…」

「無駄だよ。カウンター罠発動!《ツタン仮面》!」

 

ツタン仮面

カウンター罠

フィールド上に表側表示で存在するアンデット族モンスター1体を対象にする

魔法・罠カードの発動を無効にし破壊する。

 

 《ヴァンパイア・ロード》へ向かってカプセルのような装置が射出されたが、割り込むように飛来した仮面と衝突して諸共に砕け散った。

 妨害を退けた《ヴァンパイア・ロード》はそのまま飛び込み、《忍犬ワンダードッグ》を切り裂く。

 

「くっ…」

 

吹雪 LP:3600

 

「さらに《ヴァンパイア・ロード》の効果を発動。…そうだね、デッキの魔法カードを1枚墓地に送ってもらおうかな」

「…………」

 

 吹雪さんがデッキから《魔性の月》を墓地に送る。

 

「モンスターとカード1枚をセットしてターンエンドだよ」

「僕のターン、ドロー!…《不屈闘士レイレイ》を召喚!」

 

不屈闘士レイレイ

星4/地属性/獣戦士族/攻:2300/守:   0

このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。

次の自分のターン終了時までこのカードは表示形式を変更できない。

 

「カードをセット。そして、《不屈闘士レイレイ》で《ヴァンパイア・ロード》を攻撃!さらに、《援軍》を発動!」

 

援軍

通常罠

(1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。

そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで500アップする。

 

不屈闘士レイレイ

攻:2800/守:   0

 

「この瞬間、《不屈闘士レイレイ》の攻撃力が変化したことで《遺言の札》を発動!」

 

遺言の札

通常罠

(1):自分フィールドのモンスターの攻撃力が変化した場合に発動できる。

自分は手札が5枚になるようにデッキからドローする。

 

 吹雪さんがデッキから5枚ドローする。

 さらに《不屈闘士レイレイ》がフィールドを駆け、《ヴァンパイア・ロード》に殴りかかる。

 

「速攻魔法、《武装再生》!墓地の《ミスト・ボディ》を《ヴァンパイア・ロード》に装備する!」

 

武装再生

速攻魔法

お互いの墓地の装備魔法カード1枚と、その正しい対象となるフィールドのモンスター1体を対象として発動する。

その装備魔法カードをそのモンスターに装備する。

 

「《ミスト・ボディ》の効果により、《ヴァンパイア・ロード》は破壊されない!」

「でも、戦闘ダメージは受けてもらいますよ」

「ぐ…」

 

東郷教授 LP:3400

 

「バトルフェイズ終了時に《不屈闘士レイレイ》は守備表示に変更。《ミノタウロス》も守備表示に。これでターンエンドです」

 

 ターンの終了と共に、《援軍》の効果が切れる。

 

不屈闘士レイレイ

攻:2300/守:   0

 

「デメリットを利用したんだね。良いプレイングだ。では私のターン、ドロー。《ヴァンパイア・ロード》で《不屈闘士レイレイ》を攻撃だ」

 

 《ヴァンパイア・ロード》が、守備力0の《不屈闘士レイレイ》を難なく破壊する。

 

「ふっ、この時を待っていましたよ!」

「…何をするつもりだい?」

「速攻魔法、《リベンジ・サクリファイス》発動!自分のモンスターが攻撃され破壊された時、その相手モンスターを生贄にモンスターを特殊召喚する!」

 

 

「上手い!生贄なら、破壊ではないから《ヴァンパイア・ロード》の耐性を突破できる!」

「流石は吹雪さんです…」

 

 

「僕は《ヴァンパイア・ロード》を生贄に《カイザー・ブラッド・ヴォルス》を召喚!」

 

カイザー・ブラッド・ヴォルス

星5/闇属性/獣戦士族/攻:1900/守:1200

(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合、このカードは生贄なしで召喚できる。

(2):このカードが戦闘で相手モンスターを破壊した場合に発動する。

次の自分のスタンバイフェイズまで、このカードの攻撃力は500アップする。

(3):このカードが戦闘で破壊された場合に発動する。

このカードを破壊したモンスターの攻撃力は500ダウンする。

 

「はっはっは。やるじゃないか。カードを1枚伏せてターンエンドだよ」

 

 

「これで、兄さんが有利になったかしら」

「で、でも、まだ教授のフィールドには戦闘で破壊されない《魂を削る死霊》がいますよ?」

「正体不明のセットモンスターも残っているし、まだ何とも言えないね…」

 

 

「僕のターン、ドロー。《リロード》を発動して手札を引き直します。……!」

 

 カードを引いた吹雪さんが笑みを漏らす。

 

「フィールド魔法、《深き森》を発動!さらに《激昂のミノタウロス》を召喚!」

 

 乾いた荒野に次々と木々が生えだし、赤茶けた風景が一気に緑に飲み込まれていく。

 そんな光景の中で、もう1体の牛人が姿を現した。

 

魂を削る死霊

攻:300/守:200

 

激昂のミノタウロス

星4/地属性/獣戦士族/攻:1700/守:1000

(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、

自分の獣族・獣戦士族・鳥獣族モンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、

その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

 

「《激昂のミノタウロス》の能力により、僕のフィールドにいる3体のモンスターは貫通効果を得ました。そして、《魂を削る死霊》は戦闘では破壊されません。…後は、わかりますね?」

「ま、まさかサンドバッグにするつもりかい!?」

「その通り!《ミノタウロス》、《カイザー・ブラッド・ヴォルス》、《激昂のミノタウロス》で《魂を削る死霊》を攻撃!」

 

 《ミノタウロス》が斧を振りかぶって《魂を削る死霊》を空中に吹き飛ばし、続けて《カイザー・ブラッド・ヴォルス》が地上へと叩き落とす。そして最後に、大きく跳躍した《激昂のミノタウロス》がトドメとばかりに《魂を削る死霊》を踏み潰した。

 

「う、うわぁぁぁぁぁ!」

 

 

「《魂を削る死霊》の守備力は200。攻撃力1900のモンスターが1体と1700のモンスターが2体攻撃したから、与える戦闘ダメージは合計で4700。兄さんの勝ちね」

「ライフが4000でも、耐えられない数字です…」

「…………」

 

 

「やったよ明日香!これで、IS社の名誉会長さんに…」

「…待った。まだデュエルは終わっていないよ」

「えっ?」

 

 吹雪さんが振り返ると、そこには少々くたびれた様子の父がまだ立っていた。

 

「いやはや、酷い目にあったよ。まさか、ここまでボコボコにされるとはねえ」

 

東郷教授 LP:200

 

「どうしてライフが…」

「ああ、攻撃される直前に伏せカードを発動していたんだよ。この《ピラミッドパワー》をね」

 

ピラミッドパワー

速攻魔法

次の効果から1つを選択して発動する事ができる。

●自分フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの攻撃力は、

エンドフェイズ時まで200ポイントアップする。

●自分フィールド上に表側表示で存在する全てのモンスターの守備力は、

エンドフェイズ時まで500ポイントアップする。

 

 

「なるほど…《魂を削る死霊》の守備力を上げて、なんとかライフを削り切られるのを防いだわけか」

「ギリギリで踏みとどまったわけね…」

 

 

「…でも、戦局は僕が圧倒的に有利になりましたよ!ターン終了!」

「私のターン、ドロー。《魂を削る死霊》を生贄に捧げ、《龍骨鬼》を召喚!」

 

龍骨鬼

星6/闇属性/アンデット族/攻:2400/守:2000

このカードと戦闘を行ったモンスターが戦士族・魔法使い族の場合、

ダメージステップ終了時にそのモンスターを破壊する。

 

 どうにか《魂を削る死霊》を処理して、再度のサンドバッグ化を阻止したか。

 

「《龍骨鬼》で《激昂のミノタウロス》の攻げ、き……?」

 

 《龍骨鬼》が攻撃しようとしたが、攻撃対象の《激昂のミノタウロス》が森の中へと隠れてしまった。

 

「無駄ですよ。《深き森》の中では、獣戦士族モンスターを攻撃することはできませんからね」

「何だって…!?」

 

深き森

フィールド魔法

お互いのプレイヤーは、フィールド上に存在するレベル4以下の獣族・獣戦士族モンスターを攻撃対象に選択する事ができない。

このカードのコントローラーのフィールドに獣族・獣戦士族モンスターが存在する限り、相手プレイヤーに直接攻撃できない。

 

 そう、これが吹雪さんのデッキの軸となる凶悪ロックカード、《深き森》だ。

 これを出されると俺のデッキはフィールドの塗り替えでアトランティスを消されるわ、ダイレクトアタッカーで直接攻撃できないわで酷いことになる。お世辞にも強いとは言えないこの時代の獣戦士族で、カイザー亮のライバルとなり得るだけのことはある。

 

「…私はターンを終了する」

「僕のターン、ドロー!《カイザー・ブラッド・ヴォルス》でセットモンスターを攻撃します!」

 

 《カイザー・ブラッド・ヴォルス》が父のセットモンスターを一閃する。守備力が1700以下ならこれで吹雪さんの勝ちだが…

 

「…セットモンスターは、《ポイズンマミー》だ」

 

ポイズンマミー

星4/地属性/アンデット族/攻:1000/守:1800

リバース:相手プレイヤーに500ポイントダメージを与える。

 

東郷教授 LP:100

 

「リバース効果で、500ポイントのダメージを受けてもらうよ」

 

吹雪 LP:3100

 

「《黒い影の鬼王(オーガ)》を守備表示で召喚し、ターンエンド」

 

黒い影の鬼王

星4/地属性/獣戦士族/攻:1200/守:1400

効果なし

 

 

「何とか耐えましたね…」

「でも、兄さんの優位は動かないわ」

「だが、貫通ダメージが入るとはいえもう守備力の低いモンスターは出さないと思うよ。《龍骨鬼》がいれば戦線は維持できるしね」

 

 鉄壁に入ったしな。

 

 

「私のターン、ドロー」

 

 さて、この状況で手札もフィールドも枯渇気味の父はどう出るか…。

 

「…カードを1枚伏せてターンエンド」

「僕のターン、ドロー!《女豹の傭兵(レディパンサー)》を召喚してカードを1枚伏せ、ターンエンド」

 

女豹の傭兵

星4/地属性/獣戦士族/攻:1400/守:1300

表側表示のこのカードを生け贄に捧げる。

このターンに戦闘によって破壊され自分の墓地へ送られた

モンスター1体をデッキの一番上に戻す。

 

 父が《深き森》のロックで動けないのに対し、吹雪さんは《龍骨鬼》の攻撃力2400が大きな壁になっている。

 《カイザー・ブラッド・ヴォルス》を自爆特攻させれば1900まで下がるが、それにしたって《ブラッド・ヴォルス》や《キャット・レディ》あたりを引く必要がある。

 膠着する可能性が高いと言えるだろう。

 

「私のターン、ドロー。…よし」

 

 何か良いカードを引いたようだ。

 

「《悪夢の蜃気楼》を発動してターンエンドだよ」

 

悪夢の蜃気楼

永続魔法

相手のスタンバイフェイズ時に1度、自分の手札が4枚になるまでデッキからカードをドローする。

この効果でドローした場合、次の自分のスタンバイフェイズ時に1度、ドローした枚数分だけ自分の手札をランダムに捨てる。

 

 あ、これはあのコンボが来るパターンだな。

 

「僕のターン、ドロー!」

「吹雪くんのスタンバイフェイズに、《悪夢の蜃気楼》の効果で手札が4枚になるようドローする。そして、速攻魔法《非常食》でライフ1000ポイントに変換するよ」

 

非常食

速攻魔法

(1):このカード以外の自分フィールドの魔法・罠カードを任意の数だけ墓地へ送って発動できる。

自分はこのカードを発動するために墓地へ送ったカードの数×1000LP回復する。

 

東郷教授 LP:1100

 

「僕は《黒い影の鬼王》を生贄に《ジャッカルの霊騎士》を召喚!」

 

ジャッカルの霊騎士

星5/地属性/獣戦士族/攻:1700/守:1600

このカードが戦闘によって破壊し墓地に送った相手モンスター1体を、

自分フィールド上に表側守備表示で特殊召喚する事ができる。

 

 ゴヨウ効果を持つモンスターか。ライフがいくらか増えたとはいえ、父の下手な低ステータスモンスターを出せない状況は続くようだ。

 

「これでターンエンドです」

「では私のターンだ。ドロー」

 

 父がまたゆっくりとカードを引く。

 父の手札は一気に5枚まで増えている。戦況を動かすカードが入っている可能性は高い。

 

「…これは、通るかな……?」

 

 父が何やら考え込んでいる。

 

「魔法カード、《ディーペスト・インパクト》を発動。フィールド上のモンスター全てを破壊し、お互いのプレイヤーのライフを半分にする!」

「!?」

 

ディーペスト・インパクト

通常魔法

フィールド上のモンスターを全て破壊する。

その後、互いのライフポイントを半分にする。

 

 天空から降り注いだ巨大隕石がフィールドに激突し、全てのモンスターを吹き飛ばす。

 

吹雪 LP:1550

東郷教授 LP:550

 

「モンスターがいなくなったから、《ミイラの呼び声》の効果を発動できるようになるよ。手札から《カース・オブ・ヴァンパイア》を特殊召喚!」

 

カース・オブ・ヴァンパイア

星6/闇属性/アンデット族/攻:2000/守: 800

このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、

500ライフポイントを払って発動できる。

次のターンのスタンバイフェイズ時に、このカードを墓地から特殊召喚する。

また、この効果によって特殊召喚に成功した時に発動する。

このカードの攻撃力は500ポイントアップする。

 

 

「お。エースモンスターがようやく出たみたいだね」

「あれが?攻撃力は大したことないようだけれど…」

「まあ、ステータスだけならもっと高いのがいるけど、本来は他のカードとコンボして使うカードだからね」

 

 

「《カース・オブ・ヴァンパイア》でダイレクトアタック!ネイルファングブロー!」

 

 《ディーペスト・インパクト》で獣戦士族モンスターが全滅した為、《深き森》は機能していない。

 このまま通れば勝負あり、だ。

 

「罠カード発動、《六芒星の呪縛》!」

 

六芒星の呪縛

永続罠

相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。

選択したモンスターの攻撃力は700ポイントダウンし、攻撃できず、表示形式の変更もできない。

選択したモンスターが破壊された時、このカードを破壊する。

 

 《カース・オブ・ヴァンパイア》の足元に六芒星の魔法陣が出現し、その動きを封じ込める。

 

カース・オブ・ヴァンパイア

攻:1300/守: 800

 

「…カードを2枚伏せて、ターンを終了するよ」

「僕のターン、ドロー!《ベイオウルフ》を召喚!」

 

ベイオウルフ

星4/地属性/獣戦士族/攻:1650/守:1000

効果なし

 

「《ベイオウルフ》で《カース・オブ・ヴァンパイア》を攻撃!」

 

 本来の攻撃力なら《ベイオウルフ》の方が格下だが、呪縛に囚われた《カース・オブ・ヴァンパイア》は大きく弱体化している。

 《ベイオウルフ》の斧を受け止めようとするが、徐々に力負けして刃が身体に食い込んでいく。

 

「《リダクション・バリアー》で、戦闘ダメージを軽減するよ!」

 

リダクション・バリアー

通常罠

相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動する事ができる。

自分が受ける戦闘ダメージを10分の1にする。

 

 ついに《カース・オブ・ヴァンパイア》を貫いた《ベイオウルフ》の斧が父に向かって飛ぶが、突然現れたバリアに阻まれる。

 

東郷教授 LP:515

 

 そして《カース・オブ・ヴァンパイア》が破壊されたことで、《六芒星の呪縛》も同時に破壊された。

 

「後はカードを1枚伏せて、ターンエンド…」

「待った。君のエンドフェイズにこのカードを発動するよ。《底なし流砂》!」

 

底なし流砂

永続罠

相手のエンドフェイズ時に1度だけ、

フィールド上に表側表示で存在する攻撃力が一番高いモンスターを破壊する。

自分のスタンバイフェイズ時に自分の手札が4枚以下の場合、

このカードを破壊する。

 

「この効果で、《ベイオウルフ》が破壊される!」

 

 突然現れた流砂に飲まれ、消えていく《ベイオウルフ》。

 

「そして私のターン、ドロー。スタンバイフェイズに《底なし流砂》は自壊してしまうけど、ライフ500を対価に強化された《カース・オブ・ヴァンパイア》が復活する」

 

カース・オブ・ヴァンパイア

攻:2500/守: 800

 

東郷教授 LP:15

 

 王国編でもまず見ないライフになってる…鉄壁を超えた超鉄壁とでも言うべきだろうか?

 

「そこまでライフを減らしてしまって大丈夫ですか?」

「このターンで片を付けるから問題ないよ」

 

 たしかに、吹雪さんのモンスターは全滅してフィールドはがら空きだ。

 

「でも、残念ながら伏せたカードはこれです!《リビングデッドの呼び声》!」

 

リビングデッドの呼び声

永続罠

(1):自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。

そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚する。

このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。

そのモンスターが破壊された時にこのカードは破壊される。

 

「《カイザー・ブラッド・ヴォルス》を蘇生!」

 

 《カース・オブ・ヴァンパイア》の行く手を遮るように、《カイザー・ブラッド・ヴォルス》が復活する。

 

「ああ、残念だけどそれは悪手だね」

「え?」

「まあいいさ。《生者の書-禁断の呪術-》発動!」

 

生者の書-禁断の呪術-

通常魔法

(1):自分の墓地のアンデット族モンスター1体と相手の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。

その自分のアンデット族モンスターを特殊召喚する。

その相手のモンスターを除外する。

 

「《魂を削る死霊》を復活させ、君の墓地の《激昂のミノタウロス》を除外!」

 

 獣戦士トリオに袋叩きにされた死霊が復活する。

 

「《魂を削る死霊》?何故そんなモンスターを?」

「言っただろう?このターンで片を付けると!《強制転移》発動!」

 

強制転移

通常魔法

お互いはそれぞれ自分フィールド上のモンスター1体を選び、

そのモンスターのコントロールを入れ替える。

そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。

 

「…僕のフィールドのモンスターは、《カイザー・ブラッド・ヴォルス》1体」

「私は《魂を削る死霊》を選択。…《深き森》はたしかに強力なロックカードだよ。だがその弱点は、範囲外のモンスターが紛れ込むと守り切れないということ!《カース・オブ・ヴァンパイア》で《魂を削る死霊》を攻撃!シャープスネイルブレード!」

 

 《カース・オブ・ヴァンパイア》が、《魂を削る死霊》へ向けて飛翔する。

 

「…まさか、そんな方法でこの森を突破されるとはね」

 

吹雪 LP:0

 




 この時代の獣戦士族弱すぎ…劇場版で社長が《カイザー・ブラッド・ヴォルス》を使っていなかったら、攻撃力1900の通常上級モンスターな《キャット・レディ》を召喚させる羽目になっていました。
 このデュエルの勝敗をどうするかは執筆中も悩みましたが…今後の話の展開を考えてこのような結果にしました。

 では次回、『親子の絆』にてお会いしましょう!


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