闇のポケモンとシントの少年   作:アドゥラ

1 / 11
スタートダッシュ編
プロローグ・誕生


 ポケットモンスター、縮めてポケモン。

 この星の、不思議な不思議な生き物、海に森に町に、その種類は、100、200、300……いや、それ以上かもしれない。

 ジョウト地方の北部に存在するシント遺跡。

 そこで、ある少年の物語が今、始まろうとしていた。

 

***

 

「機材を運び込めぇ! 吹雪が来るぞぉ!!」

 

 鍛えられた体を持つ男達が、ポケモン――ゴーリキーやカイリキー達――と共に遺跡を発掘するための機材らしきものを小屋に運んでいた。

 

「精が出るわね隊長さん。何か手伝うことはあるかしら?」

「でも譲ちゃんの細腕じゃ……」

「あら、じゃあこの子に手伝ってもらいましょう」

 そういうと、金色の長い髪の女性は腰からモンスターボールを取り出し、中からポケモンを出す。

 

「ガァアア!!」

「ガブリアス、おじさんたちを手伝ってあげて」

「ガブ」

 

 ドラゴンタイプのポケモン、ガブリアス。ジョウトより北の方に位置するシンオウ地方のポケモンである。

 ガブリアスは声と共に頷き、女性の言葉に従い、荷物を運び始める。

 

「譲ちゃん、学者じゃなくてトレーナーだったのか?」

「いいえ、ちゃんと学者も兼任していますよ。まあ普段はトレーナーをやっているほうが多いですが……それより、吹雪が強くなってきましたね」

「ああ……何もなけりゃいいんだが」

「遺跡の内部は大丈夫でしょうか?」

「さぁな。しっかりしたつくりだから大丈夫だとは思うんだが……」

 

 そう男が言ったとき、突如として辺りがゆれ始めた。

 グラグラと揺れるというより、まるで何かが爆発したかのような強い衝撃だった。

 

「なんだ!?」

「地震っ、いえコレは!?」

 

 女性が見る方向、遺跡の内部から強大な光が漏れ出していた。

 不思議と、ゆれの原因はアレであると直感した女性。

 

「見てきます!」

「お、おいアブねえぞオイ!? シロナさん!!」

 

 男にシロナと呼ばれた女性は走り出した。

 ただ一直線に遺跡への入り口へと。

 

 ***

 

 シロナは我が目を疑っていた。

 遺跡内部で、通常では考えられない事態に陥っていた。少し、思考回路がおかしいのではないかと自分を疑いたくもなった。だが、これは現実だ。

 目の前には大量の文字のようなポケモン、アンノーン。

 そして、その中心には……

 

「あ、ある……せうす」

 

 アルセウス。宇宙の全てを想像したといわれるポケモンである。

 歴史からは風化しており、その存在を詳しく知る人はほとんど居ない。

 伝説によると、宇宙が生まれるの混沌から生まれたタマゴより誕生し、この世界を創ったとも言われる神様である。

 特にシンオウ地方の伝説のポケモン、ディアルガ、パルキア、今は伝説からは風化しているギラティナの三体はアルセウスの分身であり、アルセウスが生み出したとまで言われるポケモンである。

 シロナも極わずかな資料でしか見た事が無い神話の中だけに伝えられる命を生み出すことの出来るポケモン。

 

「――」

 

 アルセウスから音楽のようなものが響き始める。

 それに合わせてアンノーンが飛び回り始める。

 まるでダンスを踊るかのごとく、原始的な音楽と踊り、それに合わせて舞台が輝き始める。

 

「これは……?」

 

 舞台から光が溢れる。アルセウスの体からも大きなプレートのような物体が飛び出す。

 アンノーンの動きも活発になっていく。

 

「――――!!」

 

 辺りが真っ白になった。

 そして、シロナの頭の中にイメージが伝わる。

 

「ううっ!?」

 

 宇宙、銀河、太陽、惑星、空、山、川、ポケモン、人、分岐、文明の発達、多種多様なポケモンたち、トレーナー達、タマゴ、誕生、様々な終わりと始まりが頭の中を駆け巡る。

 そして、気がつくと目の前には光り輝くタマゴが浮いていた。

 辺りにはアルセウスもアンノーンも消えていた。

 そして、タマゴの光が消えていく。

 いや、タマゴの形をした光とでも言えばいいのだろうか。

 『中身』のみをだして殻は残ろうとしていない。

 シロナは思わず『中身』を抱きとめる。

 

「……赤ん坊?」

 

 そう、人間の赤ん坊――どうやら男の子のようだ――がそこに居た。

 すやすやと気持ち良さそうに眠っていたのだった。

 

「…………これからどうしましょうか」

 

 まずは発掘隊の人たちとかにどう説明したらいいかしら?

 そんなことを考えるシロナであった。

 

***

 

 こうして少年は生まれた。

 そして舞台は7年後、少年が生涯の相棒と出会うまで進む。

 

 




プロローグなので短いです。

アンチなどは基本的に含みません。
設定はなるべく新しいものを参考にするので、モンスターボールに洗脳設定なんかありません。
BWでシャガがその気になれば、ポケモンは自分でトレーナーの元を去ることが出来るとか言っていましたし。

あと、ポケモン世界って何を食べているのか色々説があったので、この話では菜食文化説で行きます。
いくつかのポケモンは食べれるけど、食べる人はほとんどいないって感覚で。ごく一部の民族だけは肉食的な感じで行きます。(出ませんけど)

オリジンが放送されたので、そちらに設定を合わせるために色々と編集します。
設定も少し変えようかと。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。