闇のポケモンとシントの少年   作:アドゥラ

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7才編の終了です。最近忙しかったので、ようやく投稿。
またしばらくかけませんが。

やっと、物語のキーキャラを出せた……


第5話・出会いと新天地

 カトレアの別荘で数日を過ごしていたアル達だったが、シロナに急な仕事が入りライモンシティに行くこととなった。

 

「うう……海底遺跡が」

「折角、装備とか整えましたからねー無駄になって残念です」

 

 サザナミにある海底遺跡を嬉々として調べようとしていたシロナだが、遊んでいるのなら仕事しろと協会のほうから連絡があり、泣く泣くライモンへ文字通り飛んできたのだ。

 アルとしては、シキミ辺りが絡み酒にあった腹いせに報告したのではないかと思っている。ちなみに、本当はシンオウでチャンピオン業務代理のヒカリがカトレアと連絡を取り合った際に、シロナが飲酒でハメを外しすぎたのを知ってしまったからである。シンオウの殿堂入りトレーナーで暇だったのが自分だけだったからという不運な結果である。

 

「仕方が無いわね……ミュージカル頑張るわよ」

「あ、ボクはその間観覧車にでも乗っているので――」

「残念ね、ライモンの大観覧車は二人乗り専用よ」

「食い気味に言わないでください!」

 

 なんでそんな決まりがあるんですか! 思わず咲けばずにはいられないアルだった。

 実は最初からアルの頭にのっていたツララも最近のダメナさんっぷりに白い目だった。

 

「ちゃんとゲストとしての仕事はするわよ」

「その後ハメを外しすぎないか心配なんですよ」

 

***

 

 結果的に言うと、トゲキッスを使う辺り本気の演技だった。久しぶりな感じのする真面目なシロナさんにアルとツララはホッとするのだった。ホッとするのは良かったのだが、ライモンのポケモンミュージカルはポケモン主体なのに、何故シロナさんまでドレスを本気で着ているんだろうか……その答えはシロナさん本人にしか分かりえない。

 演技の方はトゲキッスが派手かつ、観客へのサービス精神旺盛。まあ、シンオウのコンテストを参考に動いていたので、そうなるのか。

 バックで演奏していた人たちやコロトックらもかなり力が入っていた。

 そろそろシロナさんも出てくるころかな、そう思ってアルは控え室に向かおうとするが……眼の前には肉の壁がある。

 どうやら、サインを貰おうと人が詰め掛けてしまったようだ。後ろからも続々ときそうで、ここにいるとつぶれるかも知れない。

 

「ツララ、出るぞ」

「グレ」

 

***

 

「なんとか助かったな」

「グレェ……」

 

 まるで、カビゴンの群れのようだった。出てくる感想がそれだけだったことに恐怖を感じてほしい。そう呟きながらゆらゆらと歩いてきたのはサブウェイ。

 

「地下鉄……だよね」

「グレ」

 

 ライモンシティだけでなく、イッシュの各地に延びているらしい地下鉄。ポケモンリーグなどにも通じているらしい。イッシュもそれなりに広いから料金は高そうだが。

 

「おや、どうかなされましたか?」

 

 路線図をみて固まっているアルに声がかかった。誰だろうと振り向いてみると、黒い服を着た長身の男性だった。服の感じからすると駅の職員のようだ。

 

「迷子にでもなられましたか?」

「い、いえ保護者の人が用事で動けないので目立つ場所にいようかと」

「おや、そうでしたか。まだ小さいのにしっかりした考えをお持ちで」

 

 職業柄なのか、やけに丁寧な喋り方だった。あと、なんか目つきが怖いとアルは少し後ずさっている。

 というか、表情筋が固まっているのではないだろうかと思う。

 

「またいずれ会うこともあるでしょう。それでは」

「さ、さようなら」

 

 できればもう会いたくない雰囲気をお持ちなんですけど、そう呟きたかったアルであった。

 なんというか、シロナレベルのキャラクターの濃さを持っていたのだ。絶対にトレーナーを兼任している。コンテスト専門のコーディネーターはイッシュにはいないから間違いない。

 ポケモンソムリエとかいうのはいるらしいが、アレは違うだろうなぁと、どこか遠いところで思考していた。

 

***

 

「こないなぁ」

「グレー」

 

 そろそろツララも融けるんじゃないかと思ってしまう。いや、融けないけど。

 

「ふむ、全国図鑑ナンバー471番のグレイシアか。いい毛並みだ」

「おわっ!?」

「ぐ、グレッ!?」

 

 いつのまにか、白衣を着た同い年くらいの女の子が後ろにいた。というか、誰だろうとアルは目を白黒させていた。

 

「別に驚くことではないじゃないか」

「驚くよ! ポッポ肌になるよ!!」

「本当にブツブツだな」

 

 一体なんなんだこの子は……思わず脱力するアルであった。

 ポッポ肌という発言に、肌を触るのもどうかと思う。というか、撫でないでほしい。

 と、そこで少女の横にいたポケモンへ目が向いた。

 

「ゴビィ」

「ゴビット?」

「私のゴビット……ゴレムだ」

 

 人型のゴーストタイプのポケモン、ゴビット。イッシュに生息しているが、本当にゴーストかよと言いたくなる見た目だ。

 

「袖を引っ張るな……ああ、すまんなゴレム、急がねばいけなかったな。それじゃあまたいつか会うこともあるだろう。またな」

「いや……それ流行っているのか?」

 

***

 

 おかしな外見や喋り方の少女が何処かに行ってしまい、再び路線図の前で待つ。そろそろ自分から戻ってもいいかもしれないが、肉の壁が怖い。

 悩んでいても仕方が無いし、早速戻ろうかとおもったのだが……なんか視線を感じる。

 

「えっと、何か用ですか?」

「…………グレイシア、はじめてみた」

「あ、うん」

 

 また変な女の子が現れたっていうか、さっきの子じゃないですか。

 

「さっきも会ったよね?」

「……?」

「いや、首を傾げられても」

 

 隣にはゴレムとか呼ばれていたゴビットもいる。こっちは普通に自分のことを覚えているらしく、律儀にお辞儀をした。出来たやつだ。

 

「…………あっちの子が出ていたのね」

「えっと?」

「……気にしないで。こっちのこと。それよりもいい毛並みのグレイシア」

 

 ツッコミたい。さっきもそれ言ったよねってツッコミたい。というか別人名キャラにしたいならその白衣を脱げ。

 

「……残念だけど、帰らなくちゃ。ゴレム、肩車」

「ゴビッ」

 

 子供なら普通に乗れるだろうが、それでいいのだろうかと少し疑問に思ったがアルは少女は去っていくのをみてホッとしたのだった。

 

 

 

「ああ、またいつか会いましょう」

「だから流行っているのかそれ!?」

 

 

***

 

 変な人が多い日だ……本当に、疲れたとアルは遠い目をしていた。もう、ゴールしてもいいよね……ジラーチ様にお願いすれば願い事はかなうよね。現実逃避も始まったようだ。

 それほどまでにキャラが濃かった少女。相手をする時間は短かったが疲れた。ツララもこれ以上変なのに関わりたくないのかボールにこもってしまった。

 

「あー……デオキシスでも降って来ないかな」

「もれなくレックウザも降って来るけどそれでもいいのかしら」

「……シロナさん、遅かったですね」

「山男がね、肉の壁を作っているのよ」

「…………帰りたい」

「そうね」

 

 二人はそろそろ沈み始めた夕日をどこか遠い目で見つめ続けるのだった。

 長いようで短かったイッシュ滞在はこうして幕を閉じるのであった。

 

***

 

 シロナたちが遠い目をしている頃、イッシュの何処かにある研究所。そこにアルがであった少女がいた。

 

「おお、リリーよ、帰っておったのか」

「……お爺様、ですか」

「いい素体は見つかったのか?」

「…………はい。ですが、少々厄介かと――なにせ、チャンピオンシロナの保護下にありますから」

「む、切り替わったようじゃな」

「あなたがそうしたのでしょう? リリーに植えつけたダークオーラ。お忘れじゃないでしょうに」

「……まあいい、それでその話は本当かね」

「ええ、今日一日観察していましたが間違いないようです。ロケット団の残党の証言からするに、彼がリライブを行った存在でもありますゆえ、手を打たねばなりませんが」

「チャンピオンめ……しばらくは様子を見よう。もし我らの邪魔をするときは容赦なく潰す」

 

 老人と少女が一人ずつ。ゴビットのゴレムは少女を心配そうに見つめるだけであった。

 

***

 

「もうすぐアルの誕生日ね」

「あ、そういえばそうでしたね……」

 

 帰りの飛行機のなか、シロナとの会話で自分の誕生日を思い出したようだった。

 

「ヒカリに悪いことしちゃったし、今年はシンオウでパーティー開こうかしら」

「でも隊長さんたちは?」

「発掘も一段落つきそうだし、一旦引き上げるとは聞いていたんだけど……一度連絡を取ってみましょう。それから考えるわ」

「……結局先送り」

「なにか言った?」

「いえ、何も」

 

 空港に到着した後、連絡を取ってみるとみんそれぞれ故郷に帰る予定だそうだ。隊長の家族も心配しているだろうし、久々に家族サービスに専念したいとのことで、今年はシンオウで誕生日を迎えることになりそうだとアルは思っていた。

 

「そういえば、ヒカリさんって1、2年ぐらい前に殿堂入りした人ですよね?」

「ええ、ホウエンやジョウト……フィオレ地方とかを旅していてね、たまに連絡も取り合っているのよ。最近はコンテストキャラバンを任せられていることもあるって聞くわね」

「コンテストが広まっていない地方とかで公演を行うサーカスみたいな人たちのことでしたっけ?」

「ええ、地方によってはトレーナーがいなかったりするところもあるから交流ということでそういう団体が結成されていることも多いのよ。最近はジョウトのアルトマーレに行ったって聞いたわね」

「で、チャンピオン業務を押し付けてしまったと」

「……ああ、それで協会にばれたのね」

「お酒はほどほどにしてくださいね」

 

 今頃、そのヒカリさんは怒っているんだろうなぁ……少し会いたくなくなったアルであった。




キャラバンの話は聞き流してください。
自分のオリ設定みたいなものです。
アニメで似たようなことはあったので大丈夫かなと。

……デントさんの正確はアニメ版かゲーム版どっちの方が面白いだろうか? 出すとしたらかなり先ですが。

ちなみに、今までのゲーム主人公は一応、トレーナー以外の職業にも就いている設定です。
知りたい人がいたら次回のあとがきにでも書きます。
出せるか分からない人が多いので……

一応、誰が主人公だったのかというのだけは書いておきます。

FRLG レッド (女主人公、通称リーフも一応いる)
RSE  ユウキ 
DPt  ヒカリ
HGSS ヒビキ
BW   トウコ
BW2  キョウヘイ

なお、今書いている話だとBWは始まる前です。
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