短編及び中編集   作:ADONIS+

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俺のセフレは変身ヒロイン その二

ヴィヴィアンside

 

「エスカレイヤーですか?」

「そう、嫌なら断っても構わないわ。候補者は他にもいるから」

 と、17歳ほどの美少女が私にそういった。

 

 その少女は見た目こそうら若い美少女にしか見えないが、私は少女が不老長寿のブリタニア貴族であり、その実年齢は相当なものであることを知っていた。

 

 私の名はヴィヴィアン・グラーフ、ブリタニア帝国に住む平民の青年だ。といっても私は性同一性障害を患っているので、悪い意味で普通ではない。

 

 この性同一性障害というのは、『生物学的性別(sex)と性の自己意識(gender identity、性自認)とが一致しないために、自らの生物学的性別に持続的な違和感を持ち、自己意識に一致する性を求め、時には生物学的性別を己れの性の自己意識に近づけるために性の適合を望むことさえある状態』をいう医学的な疾患名で、やや簡潔に言えば『性の自己意識(心の性)と生物学的性別(身体の性、解剖学的性別)が一致しない状態』とも説明されるものだ。

 

 つまり私は身体は間違いなく成人男性であるのに心理的には女性だった。当然ながら男でありながら男を好きになったり化粧や女装を好んだりして家族を含めた周囲との摩擦が大きく、正直な話、私としては性転換手術を受けて女性になりたかったが、世間体を気にする家族はそれに猛反対した。

 

 特に父は古風な人間で、そんな私を叩き直すとして格闘技を習わせたりしたが、一向に状況が改善することがなかった。

 

 そんな私であるが、総合技術大臣アスマン侯爵と合う事になった。余談であるが、ブリタニア帝国の政府要人は法衣貴族(宮廷貴族ともいう)が勤めており、宰相が公爵で、省の大臣が侯爵、庁の長官が伯爵、局の局長が子爵がなっていた。

 

 

 

 アスマン侯爵の話をまとめてみると、どうもブリタニア帝国はエスカレイヤー計画という戦闘用バイオボディを開発する計画を進めているらしい。その最大の特徴は戦闘用バイオボディへの意識転送で、ただの一般人が超人的な戦闘能力を持つ肉体を使う事ができる事だ。具体的には魂をバイオボディに移してバイオボディを己の肉体として使用するという仕組みらしい。

 

 この利点は必要な時にバイオボディに魂を移して使用して、必要がなくなったら生命維持装置で保存しておいた本来の肉体に魂を戻せば元通りになる事だ。何でも前から人間を改造して超人的な強さを持つ人造人間を作る技術はあったが、一端改造してしまったらもう普通の人間に戻す事はできなかったらしい。まあ、それ以前に人体改造という人道的な問題をはらんでいた為に研究自体あまりされていなかったとの事です。

 

 私はこのエスカレイヤーのテスターとしてスカウトされていたわけで、正直言って最初は乗り気ではなかったが、エスカレイヤーの容姿を見て考えを改めました。戦闘用バイオボディと聞いていたので、どんな厳つい容姿かと思っていたのですが、厳ついどころか金髪碧眼のとんでもない美少女でした。

 

 実はブリタニアでは性転換手術は可能ですが、私は男性として育っていた為に予想図として知らされた将来的な顔や体つきがあまりにも男性的でした。まぁ性転換手術といっても性別を変えるだけですから元々女と間違われるほどの中世的な男ならともかく普通はそうなるのは当たり前です。

 

 整形手術でもすれば話は別ですが、ブリタニアでは犯罪対策としてその手の顔や容姿を変える事は厳しく規制されています。まあ、犯罪者が姿を変えて逃亡すると面倒だから規制されるのは仕方ありませんが、私の様な人間には不便な話です。

 

 そうした事情もあり、合法的に美少女になれるというのは私にとってとても魅力的な事で、その話を受ける事にしました。

 

 こうしてエスカレイヤーとなった私はアスマン侯爵からフィーネという少女を紹介されました。フィーネは人間ではなくエスカレイヤー専用サポートロイドで、私のサポートの為に製作されたアンドロイドです。

 

 それでテスターとして私が受けた任務は、異世界の地球に行って現地世界の地球を侵略しようとするダイラストという勢力と戦う事でした。つまりダイラストの侵略に立ち向かう正義の味方という役割をやればいいらしいです。

 

 ここで重要なのが、あくまでデータ収集が目的なので無理に地球を守る必要はなく、必要とあればその世界の地球を見捨てても構わない事。肝心なのはブリタニアの技術を地球人ダイラストに関わらずその世界の者たちに流出させない事です。

 

 

 

 そんなこんなで私たちが地球に来て早一年が過ぎました。私は戸籍の偽造などでドイツから日本に留学してきた少女として一条学園に入学することになり、晴れて女子高生として生活しています。ここでは男であった以前の私を知る者はおらず、気兼ねすることなく人生を楽しめています。

 

 しかし、肝心のエスカレイヤーの強化が思ったよりも進んでいないという問題があります。エスカレイヤーは以前の人造人間と違ってDDDから発生するDエナジーを用いて強化されるという特性があり、ブリタニア帝国政府はこの強化機能のデータを欲しているのですが、未だ十分な成果を出せていません。

 

 私もこの一年間何もしていなかったわけではありません。DDDからDエナジーを得る為に興奮状態になる為にいろいろとやりました。といっても薬物とかを使って興奮状態になるなんて事はしていません。さすがにそれはアスマン侯爵から禁止されていますし、私もそんなトンデモない事をするつもりはない。

 

 では、何をしていたかというと、自慰とフィーネとのレズ行為です。これは最初はそれなりのエネルギーを得ることができましたが、すぐにマンネリ化して得られるエネルギーが低下してしまい効率が悪くなりました。その為、フィーネから男性と性行為をしてより効率的にエネルギーを確保するように言われています。

 

 これは要するに男性と肉体だけの関係を結ぶようにという事です。といっても、そもそも私が一条学園に入学したのはその相手を探す為なので、当然その相手はすでに決めています。その人は同じクラスの田中一郎さんです。

 

 彼は肥満気味のオタクで、高校生にも関わらずエロゲーをやるような猛者であった。当然ながらクラスの女子からはキモオタ扱いされているモテナイくんであるが、私はあえて彼を選んだ。というのもエスカレイヤーのセックスフレンドは毎日のように私とセックスしなければならないので人一倍エッチでなければならず、更に私が飽きないように様々な趣向をこらさないといけない。おまけに下手に女にもてると私に構ってくれなくなるから競争率の低い方が望ましいという点もあり、それらの条件を考えると彼は優良物件だった。

 

 勿論、なりふり構わず複数の男性と肉体関係を持つというやり方であればマンネリを防げ効率よくエネルギーを得られるでしょうが、流石にそれはビッチすぎるのでセックスフレンドは彼一人だけにするつもりです。

 

 この時の私は知る由もありませんでしたが、エスカレイヤーの原型である高円寺沙由香がこの問題から複数の男性と積極的に性行為をする並行世界があったらしいので、マンネリ化はかなり深刻な問題です。

 

 一郎に目を付けた私は一郎に積極的に話しかけたりしていろいろとアプローチをしています。彼をセックスフレンドに選ぶにしても手順というものがあります。親しくもない女の子がいきなり抱いて欲しいなんて頼んでも相手は引くだけですから、まずは彼と仲良くならないといけません。




あとがき

 ヴィヴィアンと田中、そしてブリタニア貴族のアスマン侯爵はいずれもトリッパーではありません。フィーネにいたってはアンドロイドだから論外ですね(笑)。さてヴィヴィアンはエスカレイヤーの都合で田中のセフレになりましたが、実はヴィヴィアンは気付いていませんが、田中は微妙にヴィヴィアンの好みだったりします。こうして始まった田中とヴィヴィアンのイチャイチャ生活ですが、次第に二人の思いが変化して行く事になります。
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