短編及び中編集   作:ADONIS+

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俺のセフレは変身ヒロイン(超昂天使エスカレイヤー)

 ピピピピピピピピィーーー!

 

 目覚まし時計のうるさいチャイム音に、ベットから身を起こした俺はそれを止めてベットから上半身を起こした。そんな俺の隣では金髪碧眼の白人美少女が眠たそうにしながらも身を起こしていた。

 

 ちなみに言うまでもないが、俺とこの少女は一糸まとわぬ全裸で同じベットの中で眠っていたのだ。俺はここ最近は彼女と一緒に寝ることが多く、昨夜も激しいプレイの末にそのまま眠ったのだった。

 

「おはよう、一郎くん」

「ああ、おはよう、ヴィヴィアン。今日もいい朝だな」

 と、俺は彼女に出来るだけ爽やかに挨拶した。

 

 俺の名は、田中一郎(たなか いちろう)。日本の地方都市の一つである閂市在住で、同じ閂市にある一条学園に通う高校二年生だ。俺はマンガやアニメが大好きで二次元にハマったオタクで、普通よりも肥満体なのもあって、クラスの女子からはキモイとか言われている所謂モテナイ男だった。そんな俺が外国人の美少女とベッドを共にする事になったのはそれなりにわけがあった。

 

 彼女の名はヴィヴィアン・グラーフ。去年一条学園にドイツからの留学生として入学してきた少女。色彩が美しく王冠のように輝いていて見える長い金髪に、黒子どころかシミ一つない美しい白い肌、そして類まれな美貌。そうヴィヴィアンは美少女、それもクラスの女子がかすんで見える程の超絶美少女であると断言してもいいほどの類まれな美貌の持ち主だ。

 

 そんな彼女は俺のセフレ(セックスフレンドの略)になっていた。そこで「お前どんな汚い手を使って彼女をものにしたんだ?」とか思った人もいるだろうが、俺は別に無理強いとかはしていないぞ。そもそも彼女の方からセフレにして欲しいと頼まれたんだしな。

 

 どこのラノベだと突っ込まれそうですが、これは地球の平和の為なのだ。ここでトンデモない大風呂敷を広げていると思われるかもしれないが、これは本当の事だったりする。

 

 事の始まりは宇宙からダイラストと名乗る侵略者が日本の閂市で侵略行為を始めた事だった。「何故、日本なのか?」「どうして首都東京ではなく、地方都市にすぎない閂市を狙っているのか?」と突っ込み処は満載であるが、やってくるものは仕方ない。

 

 勿論、警察や自衛隊もこのダイラストに対処しようとしたが、ダイラストの戦闘員たちは異様に強く後手に回っているのが現状だった。

 

 ここで閂市の市民たちがパニックになっていなかったのはダイラストの侵略行為で大量の死者が出た事もないし、建設物に甚大な被害が出たとかいう事もなかったからだ。ぶっちゃけるとダイラストの行動は組織的な迷惑行為に終始していた。とはいえ市民としては迷惑極まりなく、またダイラストを恐れて閂市及びその周辺から疎開する者も後を絶たない。実際、俺の両親もその疎開組だったりする。

 

 そんなダイラストの傍若無人な振る舞いに「誰かあいつらを何とかしてくれ!」と市民たちが思っている状況の中で、ダイラストに戦いを挑む正義の味方が現れた。その名はエスカレイヤー。明らかに十代のか弱い少女にしか見えないその容姿とは裏腹に、エスカレイヤーはダイラストの戦闘員を圧倒的な戦闘能力で撃破したのだった。

 

 特撮ヒーローじゃあるまいし、謎の怪人が侵略してきたからといって都合よく正義の味方が現れるとは思わなかったが、現れてしまったものは仕方ない。というか、そのエスカレイヤーの正体こそがヴィヴィアンだったりする。

 

 何でもヴィヴィアンは本当は異世界に存在するブリタニア帝国の人間で、ダイラストの地球侵攻を察知したブリタニア帝国がこの地球を保護する為に彼女が派遣されたらしい。何とも非常識な話であったが、実際にダイラストの侵略があったために彼女の言う事を信じるしかないだろう。

 

 最もここで「地球とは何の関係もない異世界の国が地球を救う為に動いてくれるなんてブリタニア帝国は良い国だ」と能天気に思う俺ではない。ブリタニア帝国とて国家であるからには何らかの思惑があってダイラストの妨害をしている筈だ。それが分からないのは一抹どころかかなり不安であるが、信用できないから地球から出て行けと言える立場ではない。それだけ地球は危機的状況なのだ。

 

 やむえず、俺はヴィヴィアンに協力することにしたが、その一環として彼女をセフレにしたのだった。というのも実はヴィヴィアンは生身の肉体ではなく、エスカレイヤーという戦闘用バイオボディを使っており、このエスカレイヤーには永久エネルギー炉と昂エネルギー発生装置『ドキドキダイナモ』略してDDDが埋め込まれているのだ。

 

 エスカレイヤーには永久エネルギー炉によって半永久的にエネルギーが尽きる事がないが、エスカレイヤーの強化にはDDDによって発生するD2エナジーが必要だった。

 

 このDDDはいかなる精神の興奮状態でもエネルギーを発生できるが、ヴィヴィアンは性的興奮が一番手っ取り早いという結論から自分とセックスして興奮させてくれるパートナーを探していたらしく、俺が選ばれたのはヴィヴィアンとの相性が良かったことと人一倍スケベだったかららしい。まあ、高校生なのにエロゲーをやりこんでいたからな。その所為でクラスの女子からの評判は悪かったが、ヴィヴィアンにとっては都合が良かったらしい。

 

 結果として、地球を守るために俺が腰を振る羽目になったのだった。すごくおいしい思いができて役得なのは認めるが、ちょっとアレだな。彼女がいないやつが聞けば「リア充がわがまま言ってるんじゃねえ!」と怒鳴られそうな事を思いながら、俺はヴィヴィアンと一緒にベッドから降りてリビングに向かうのだった。

 

 

 

「おはようございます。一郎さん、ヴィヴィアンさん」

「ああ、おはようフィーネ」

「おはよう、フィーネ」

 

 俺たちがリビングに行くとそこには一人の少女がいた。彼女はフィーネ・グラーフ。ヴィヴィアンたちが偽造した戸籍上ではヴィヴィアンの妹となっているが、彼女も勿論地球人ではない。というか生物ですらなく人間の少女に似せて作られたアンドロイドだ。

 

 このフィーネはエスカレイヤー専用のサポートロイドらしく、エスカレイヤー関係の整備や調整などを一手に引き受けていた。何気に万能アンドロイドなのだ。

 

『昨日の午後四時頃、閂市で出現したダイラストの戦闘員をエスカレイヤーと名乗る人物が倒しました。少女のような外見を持つこの謎の人物が何者なのか、現在でも分かっておりませんが、政府関係者は全力で調査を開始したという情報が……』

 

 リビングではエスカレイヤーに関するニュースが流れていた。

 

「政府が調査か。そういえばお前たちは日本政府とは協力してないんだな」

 

 ふと思った疑問だ。

 

「そうですね。一個人ならともかく国家と接触は好ましくないですよ。何しろ未開文明に余計な技術を持ち込むのは健全な発展を阻害していますから」

 と、フィーネの言葉に俺はなるほどと思った。

 

 ブリタニア帝国が地球の救援の為に正式に接触するというのならばともかく、極秘裏にたった二人の戦闘員を派遣している事からもブリタニアが地球と公に接触するつもりがない事は伺える。本来ならばこの二人を派遣することすらやりたくなかったのかもしれない。それだけに政府と接触と言う選択肢はないのだろう。

 

 俺が思うに地球の健全な発展の為というものあるかもしれないが、ブリタニアは自分たちの技術が外部に流出するのを嫌っている可能性は大きいだろう。とはいえそんな事は一介の高校生に過ぎない俺には関係ない事だ。

 

 ここで彼女たちの情報を政府に売るのもありかもしれないが、さすがにそれは不義理だろう。彼女たちは曲がりなりにも地球の為にダイラストと戦ってくれているのだ。その彼女たちを裏切るような行為をすれば男が廃るというものだ。

 

 ならば俺がするべきことは彼女たちの秘密を守りつつヴィヴィアンをサポートするということだろうな。俺はフィーネが用意してくれた朝食を食べながらそんな事を考えていた。

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