招カザル来訪シャ~頼れる相棒は世界を喰らう者~   作:あったかお風呂

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狂気劇ノ傀儡タチ

 あれから少し話し込んでいたメイメイとベルフラウだったが、メイメイがようやく住民を探していた理由を思い出す。

 

「私たち先生を探してるんだけどぉ、どこに居るか知らない?」

 

「ええ、知ってるわよ。ついてらっしゃい」

 

 メイメイは積もる話もそこそこに当初の目的であるアティの居場所をベルフラウに問うと、ベルフラウはアティの居場所を知っているようでマグナ達一行を先導し始めた。

 一行にベルフラウを加えたマグナたちはアティがいるというユクレス村へと向かう。

 

「先生って人がいる場所ってどんな場所なんですか?」

 

 ユクレス村への道中、マグナはメイメイと並んで先頭を歩くベルフラウに話しかけた。

 

「ユクレス村って場所よ。幻獣界メイトルパ出身の召喚獣が暮らしている集落なの」

 

「メイトルパの住人を集めた集落か。もしかして他の世界の集落も……?」

 

「あら、察しがいいのね。その通り、この島には四つの世界の召喚獣たちが別々の四つの集落に暮らしているのよ」

 

 ネスティが現在の情報から推測をすると、ベルフラウは察しのいいネスティを褒め、肯定した。

 

「ベルフラウさんはこの島のことをよく知っているんですか? ミニスが言うには帝国で商人をしているって話でしたけど……」

 

 ミニス曰く帝国屈指の豪商らしいベルフラウがこの島について詳しいことについて疑問を抱いたアメルにベルフラウが昔を懐かしむように答える。

 

「子供の頃にこの島で暮らしていた時期があったのよ。嵐にあって漂流した先がこの島だったの。イリともこの島で出会ったのよ」

 

「イリ……例の護衛獣ですか。それにしても界の意志をも超える存在がどうしてこの島に……?」

 

「そういえば……そうね。言われるまで考えたことも無かったわ」

 

 ベルフラウがイリの正体を知ったときには既にイリは居て当たり前の存在になっていた。

 イリがどうしてこの島にいたかなど考えたことも無かったのだ。

 

「たぶん喚起の門に喚ばれたんだとは思うんだけどぉ……」

 

 メイメイが推察するが歯切れが悪い。

 この島に来たばかりで事情を知らないマグナたちを代表してミニスが質問した。

 

「喚起の門って?」

 

「無色の派閥が作った装置よ。時折起動して異世界の存在を呼び出しているの」

 

「なるほど……。それで、その装置は界の意志級の存在を喚べるほどの代物なんですか?」

 

「問題はそこなのよねぇ……」

 

 ネスティの言った通り、喚起の門にそれほどの力があるのかが問題だった。

 それほどの装置を無色の派閥が作れるのならば魔王召喚の儀など行う必要がないはずなのだ。

 

「私が初めてイリに出会ったときイリはゼリーたちに囲まれていたわ。寄ってたかって追い詰められて……今にもやられてしまいそうだった。それに私が割って入ったのが私とイリの馴れ初めなの」

 

「異識体がゼリーに……? そんなはずは……でも確かにあの時力を感じなかった……」

 

 あの異識体がゼリーに追い詰められるなど、ありえない話だ。

 メイメイはベルフラウの話を聞いて眉を寄せるが、思い返してみれば初めて異識体の姿を見たときに力を感じなかった。

 メイメイはそれを偽装だと思っていたが、本当に力がなかった可能性も考えられる。

 

「イリは力を失っていたんじゃないかしら。その理由は分からないけどね」

 

 メイメイはそれを聞いて思案する。

 繭世界で異識体は勇者たちとの決戦に敗れた。

 もしもそれが原因で元の力を失い、喚起の門に喚ばれることとなったのなら勇者たちの戦いは無駄ではなかったのだ。

 滅ぼすことは出来なかったがその結果、異識体はベルフラウと出会い大人しくしているのだから。

 

 

 

 ユクレス村を目指して森の中を歩くベルフラウたちはやがて森を抜けて視界が開けると巨大な樹が一行の目に入った。

 マグナは姿を現した巨大な大樹を見上げると感嘆を漏らした。

 

「大きい……」

 

「集落のみんなはあの樹をユクレス様って呼んでるのよ」

 

 大樹、通称ユクレス様を象徴とする幻獣界出身の者たちの村が集うのがユクレス村だ。

 ユクレス村の中を一行が進んでいるとすれ違う亜人たちに手を振られるベルフラウが手を振り返し、ベルフラウと住人たちの関係が良好であることが見て取れた。

 ユクレスの大樹のそばまで近づくと、白い帽子とマントを身に着けた赤い髪の女性が亜人たちと話をしているのが見える。

 

「先生! あなたにお客さんよ!」

 

 ベルフラウに先生と呼ばれた赤い髪の女性、アティは話していた亜人に別れを告げると、ベルフラウたちの元へと駆け寄ってきた。

 

「ベルフラウさん、お客さんって……えっ!? メイメイさん!?」

 

 サプライズのつもりなのかベルフラウの後ろに隠れていたメイメイが顔を出して手を振ると、久しぶりに会う知人の姿にアティは驚きつつも嬉しさに笑みを浮かべた。

 

「にゃははは、そんなに驚くことないじゃないの。久しぶりね……先生」

 

「本当に久しぶりですね。メイメイさんはベルフラウさんの結婚式にはいなかったから……あの騒動以来ですもんね」

 

「まあわかってはいたけど、先生は結婚式に出たのね?」

 

「ええ、勿論ですよ。私は仲人でしたから」

 

「仲人……ねぇ、先生。ベルフラウと異識体の結婚を止める気はあったの?」

 

「止めるって……どうしてですか??」

 

 メイメイの問いにアティが首を傾げるとメイメイは見せつけるように大きくため息をついて見せた。

 

「あーはいはい、その発想すら無かったわけね……。ほんとに生徒と先生揃って変人というか……」

 

「……それはどういうことかしら。そんなことより、本題があるのではなくて?」

 

 青筋を立てたベルフラウが鋭い目でメイメイに本題を話すように促すと、メイメイがマグナ達を紹介してお互いに挨拶を交わした。

 

 

 

 自己紹介を終えると本題──今回の旅の目的をマグナがアティに伝える。

 

「この島の遺跡を調査させてほしいんです。誰かが遺跡を悪用しないとは限りませんから」

 

「……遺跡の調査ですか。それ自体は構いませんけど、私も同行させてもらえませんか? 私にはこの島のみんなを守る者としての責任がありますから」

 

 島のまとめ役としての顔を見せたアティに感心したネスティがそれに頷いた。

 

「こちらとしてもありがたい。この島について詳しい人がいたほうが調査も進むだろう」

 

「それじゃあさっそく……」

 

 マグナが遺跡へと出発するための掛け声を上げようとしたその時だった。

 アティがこちらに近づいてきた亜人たちに気が付いて声を上げる。

 

「みなさん、どうしたんですか?」

 

 アティの声に返事をせずに足を止めることもなく近づいてくる住人たちの様子がおかしいことにマグナが気が付く。

 

「様子がおかしくないか……?」

 

「みんな、気を付けてください! あの人たちから悪しき気配を感じます!」

 

「キシッ……ニンゲン……許さないぃいいい! キシシ……俺たちを! 帰せぇえええええ!」

 

 アメルの言う悪しき気配を纏わせた集落の住人たちは突然の事態に混乱するベルフラウたちに襲いかかってきた。

 

 

 

 突然襲い掛かってきた住人たちに困惑しながらも住人が振るった爪をアティが剣で受け止める。

 暴徒と化した住人たちは人間の暴徒とはわけが違う。

 肉体的に人間よりも優れた亜人たちはそれなりに脅威と成り得る。

 

「なんで集落のみんなが襲い掛かってくるのよ!?」

 

 ベルフラウはぼやきつつも弓を引くと魔力を込めずに住人たちの足を射り動きを止める。

 ベルフラウとアティにとってそれなりに親しい住人たちに攻撃することに心を痛めながらも二人は暴れ出した住人たちを鎮圧する。

 マグナ達もなるべく傷つけないように手加減しつつも住人たちを気絶するなり動きを封じるなりして次々住人たちを倒していく。

 やがて襲い掛かってきた住人たちは全て倒れ、辺りに静寂が戻った。

 

「私は護人たちにこの事態を報告してくるわ。……嫌な予感がするのよ。もしかしたら他の集落でも同じことが起こるかもしれない」

 

 メイメイはそう言うと一同と別れて護人への報告に向かった。

 もしかしたらもう既に他の集落でも同様のことが起こっている可能性すらあるのだ。

 各集落の護人たちに早急に対策をしてもらわなければならない。

 

「……どうしてみなさんは突然暴れ出したりしたんでしょうか……?」

 

 倒れ伏す住人たちを痛ましげに見渡したアティが目を伏せると、突然何かに気が付いたようにハサハが声を上げる。

 

「あれ……! おにいちゃんたち……よく見て! あの人たちから糸が……!」

 

 声を上げたハサハ指差した倒れた住人たちの上の空間をよく目を凝らしてみてみると、糸のようなものが空から垂れて住人たちに繋がっているのが見えた。

 

「もしかして住人たちはあの糸に操られてるんじゃないのか?」

 

「たぶん、マグナの言う通りです。あの糸は召喚獣が持つ故郷に帰りたいという気持ちと人間を憎む気持ちを利用しているんだと思います」

 

 マグナの推測にアメルが同意する。

 天使の欠片であるアメルの補足により、あの糸のようなものが住人たちが暴れる原因である可能性が高まった。

 

「だが……原因がわかったところでどうするんだ? またいつ起き上がるか分からないぞ」

 

「あれが心を操る糸なら……心の刃である果てしなき蒼<ウィスタリアス>で断ち切れるかもしれません!」

 

 現状では対処法が無いと言うネスティに対してアティがその答えを提示する。

 アティは自身の心に宿る魔剣の力を解放して白い髪の姿になると現れた蒼い剣を糸めがけて思い切り振るった。

 

「果てしなき蒼! 島のみなさんの心を操る糸を断ち切って!」

 

 輝く魔剣が蒼い軌跡を残すと、住人たちに繋がっていた糸が切れて消え去った。

 それを見てベルフラウたちは安堵の溜息をつく。

 もうこれで住人たちが暴れ出すことはないだろう。

 

「これで一安心だな……」

 

「それにしても……あの糸はなんだったんだ?」

 

「それについてですが……心当たりがあります」

 

 マグナが肩の力を抜いて一息つくとネスが顎に手を当ててあの操り糸の正体について思案を始める。

 その糸を断ち切った本人が心当たりがあると声を上げるとアティに一同の視線が集まった。

 

「あの糸に見覚えがあるんです。昔この島が崩壊の危機に陥った時に……」

 

「先生……それって……」

 

 ベルフラウはアティの言わんとしていることを察して眉を顰めた。

 

「ええ、そうです。イリがこの島の共界線を修復したときに見た糸とよく似ていたんです」

 

 アティはかつてこの島でみた光景を思い出す。

 白銀の竜──異識体・響竜は無数の糸を島中の共界線へと伸ばして接続し、崩壊した共界線を修復したのだ。

 

「えっと……イリってベルフラウさんの護衛獣ですよね?」

 

 話の雲行きを察して不安げな顔をしたアメルがベルフラウに確認するとベルフラウは頷く。

 

「先生はイリが集落のみんなを操って暴れさせたっていうの?」

 

 アティの言っていることはつまりそういうことだ。

 怒りを滲ませるベルフラウの目は鋭くアティを見つめる。

 マグナたちは雰囲気が険呑になりつつあるのを感じていた。

 

「……その可能性はあります。少なくとも、私はそれほどの力を持つ存在をイリ以外には知りません」

 

「先生はイリを信用してないっていうの!?」

 

 アティを責めるかのようなベルフラウに対してアティが感情を露わにして叫ぶ。

 

「そんなのっ!! 信じたいに決まってるじゃないですか!! 私だってイリのことが好きです! 仲間だと思ってます! でもっ!! あの糸は……ほぼ間違いなくイリのものなんですよ!!」

 

 あの糸も、あの糸を構成していた恐ろしい魔力もアティの知っている物だった。

 イリを信じたいというアティの感情を理性が否定する。

 理性がアティに結論を突きつける。

 

「でも……! イリがそんなことをする理由はないわ!」

 

 そう言ってサモナイト石を取り出したベルフラウはいつものようにイリを喚ぼうとする。

 だが──来ない。

 

「嘘……なによこれ……。イリを喚べない……」

 

 基本的に召喚獣は召喚師に逆らえない。

 召喚対象の意志で命令を拒否されるような技術は戦争に使えずここまで発展することもなかっただろう。

 召喚術には誓約と呼ばれる強制力があり、術者は召喚獣の意志を無視して従えることが出来るのだ。

 

「……基本的に術者の力量を大きく超える召喚術の使用はご法度だ。召喚獣を制御できずに暴れ出すことがあるからだ」

 

 だが、例外も存在する。

 ネスティの言った通り、召喚獣の力が術者の制御できる限界を超えている場合だ。

 

「君の護衛獣……イリは君の制御できる限界を超えているんじゃないのか?」

 

 初めてイリと召喚術を使った次の日や、イスアドラの温海に行った日等ベルフラウは過去に何度か無理やりイリを喚んだことがある。

 だがそれもイリが力を失っていたからこそ可能だったことだろう。

 現在のイリはかつての力を取り戻し、界の意志以上の存在に返り咲いている。

 ベルフラウだけではなくこの世界の誰にも従えることの出来ない存在になっているのだ。

 

「……イリが来るのを拒否しているってこと?」

 

「ベルフラウさん……イリが無実か確認するためにも教えてください。イリは何処にいるんですか?」

 

 いつもなら喚べば来るはずのイリがこない異常に動揺しつつベルフラウは顔を伏せてイリの居場所を口にした。

 

「……遺跡よ。イリはフランと一緒に遺跡にいるはずだわ。フランに共界線の扱い方を教えるって……」

 

「遺跡……どのみちこれから行く予定だったんだ。急ごう!」

 

 マグナに頷いたアティに先導され、一同は遺跡へ続く道へと走っていった。

 

 

 

 ベルフラウたちがかつての戦いの時に通った遺跡への道を進んでいると突然、道の脇の森から人影が姿を現した。

 それはベルフラウとアティが何度か見たことがある姿──黒い髪の青年。

 

「えっ!? イスラ!?」

 

 ベルフラウたちの前に姿を現したのはイスラだ。

 イスラはベルフラウたちを見つめると口を裂けるほど開いて喋りはじめた。

 

「……どうして殺してくれないんだよ!! 僕を殺して下さい! お願いします! キシシ、キシシシ!」

 

 肩を揺らして口を大きく開けてケタケタと嗤うイスラの背後に帝国軍の兵士たちが現れる。

 

「援軍だ……!」

 

「俺たちはまだ戦える……!」

 

「おいおい、知り合いか? ずいぶんとまともじゃなさそうだが……」

 

 マグナの仲間の一人、緑の髪の体格のいい男──冒険者フォルテが大剣を構えた。

 

「彼らは昔の戦いで死んでしまった人たちです……」

 

 彼らはかつての戦いでアティの目の前で死んでいったものたちであり、アティが救えなかったものたちだ。

 

「死んだ……? だったらどうしてあの人たちはここにいるんだ!?」

 

「お兄ちゃん……あれ……人じゃないよ……からっぽ……虚ろなの……」

 

「空っぽ……? どういうことなの? あのイスラたちは何者なのよ!?」

 

 ハサハ曰く、空っぽで虚ろな死者たちは狂ったように笑いながらベルフラウたちに近づいてくる。

 

「キシシ! 殺して下さい! 殺して下さい! キシッ! キシキシキシィイイイイ!」

 

 イスラは紅の暴君を発現させて髪を白いものに変えると紅い魔剣を手にベルフラウに躍り掛かる。

 

「魔剣……! だったら……! 来なさい、不滅の炎<フォイアルディア>!」

 

 ベルフラウの手に燃える炎のような橙色の魔剣が現れると紅の暴君を受け止めた。

 その魔剣こそかつて砕けた紅の暴君を打ちなおして作られた魔剣、不滅の炎だ。

 

「今の私にはイリがいなくてもあなたに対抗できる力があるの! あなたなんかに……もう二度と先生の笑顔を奪わせはしないわ!」

 

 アティの剣が砕かれたあの瞬間は今でもベルフラウにとってトラウマだ。

 だからこそもう二度と同じことはさせない──その意志に反応して強く輝いた不滅の炎がイスラと紅の暴君を押していく。

 

「勝てるわ……! これなら……!」

 

「キシッ!? お前さえいなければ……お前さえギッギギギ……オ前サエエエエ!」

 

 イスラよりも今の自分のほうが強い、それを確信したベルフラウが笑みを浮かべるとイスラの声にノイズが入ったように乱れて紅の暴君の輝きが強くなる。

 

「キシッキリキリ……異分子ハ消去! 消去! 消去!」

 

 力を増したイスラはイリに似た口調でベルフラウを異分子と呼ぶと魔剣を振るってベルフラウの命を奪わんとする。

 だがその言動がベルフラウの怒りに火を付けた。

 

「あんたなんかが……イリを真似るなぁあああああ!」

 

 彼女が愛するイリの口調でイスラが喋ったのがよほど気に喰わなかったのか不滅の炎がより輝きを増すと振りかざされた紅の暴君を両断し──続けざまにイスラを切り裂いた。

 イスラが切り裂かれるとその姿は糸くずとなってパラパラと地面に落ちて消えていく。

 それに驚いたベルフラウが周囲を見渡すと仲間たちが倒した帝国兵たちも同じように糸くずとなって消えていくところが見えた。

 

「消えた……? 一体なんだったんだ……?」

 

「ハサハは人間じゃないって言ってたけど……」

 

 マグナにこくこくと頷いたハサハも詳しいことが分かっているわけではないらしく、それ以上のことは何も言わなかった。

 先ほどの敵の正体は不明だがそれについて考えている余裕はない。

 今も集落の住人たちが操られて暴れている可能性がある以上、早く原因を突き止めなければならないのだ。

 再び遺跡へと仲間たちを先導しようとアティが足を一歩踏み出すと自身を呼び止める声が聞こえた。

 

「アティ」

 

 その声が聞こえたのはベルフラウたちが来た方向──後ろだ。

 後ろを振り向いたアティは驚き動揺して瞳を揺らした。

 黒い髪の女性──アティのかつての同期にして帝国軍の女傑。

 

「あ……ああぁ……う、嘘……アズ……リア?」

 

 アズリア・レヴィノスがそこに立っていた。

 

 




一戦目
VS操られた住人達

二戦目
VS死者たちの影法師

・影法師<ズィルゥ>
記憶の残滓を核に魔力の糸によって編み上げられた存在。
魔力の糸に記憶が投影されて実体を持っているように見える。
故に空っぽ、虚ろ、ハリボテ。

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