こちら白血球好中球課!   作:リッティー

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インフルエンザ流行りだしましたねー…。
皆さん手洗いうがいで健康第一っ!


Ep.4 緑色の怪物たち(インフルエンザ) 前編 押し寄せる濃緑色

「今年も流行りそうだなー、インフル」

「予防接種打った?」

「打つわけないじゃん、注射怖いし」

 

 

ここは人間の体内。

脳の聴覚野付近に、私は巡回に来ていた。

その時に聞いた会話がこれだ。

……宿主。健康管理しっかりしなさい!

と念じてみるも届かない。全く危機感ないんだから……と呆れた。

 

宿主は、注射嫌いだ。予防接種の度にわんわん泣いていたそうだ。至って健康体質と自負している……が。

自分の身体に負担かけてるのわかります?

ぺらぺら喋ってるうちに、インフルエンザウイルス体内に侵入するぞーー。

 

 

1回人口(血球)密度が高すぎる心臓を経由し、肺にある休憩所で、次のパトロールルートはどうしようかなぁと思案していた。

そんな最中に連絡が入る。

 

『こちら0871番(ヤナイ)。咽頭A-5地区でインフルエンザウイルスが暴れているそうだ。俺も向かってる。応援頼む!』

 

 

咽頭A-5地区は特に細菌・ウイルスの流入が激しい気管付近の細胞組織(団地)だ。第一発見者はここを巡回していたナイーブT細胞。次いで1146番さん。直前にアホ毛の赤血球さんと一緒におり、彼女も遊走路越しにウイルスの姿を見ていた。その場に居合わせていたマクロファージさんに連絡、4989番先輩への通信も彼女が担ったそうだ。先輩はaccord班メンバー、2001番さんの班、私達β班へと通信を一気に繋げ、ノイズが鳴りまくり聞き取れないなかで何とか通信を聞き取れたのが0871番──通称、ヤナイというわけだ。

 

『マクロファージさんによる抗原提示は終わってるらしいからすぐにキラーT細胞さん達が来るはずだけど、増殖が速いから手伝ってくれってさ。ほら、ナイーブ(ヘナチョコ戦闘員)いるし』

 

「了解」

とだけ言って遊走路に滑り込む。

 

咽頭方面は……あっちか。

 

経路(ルート)を決めて走り出した。

 

 

 

 

咽頭A-5地区。

感染細胞による死屍累々の光景が広がっていた。

マクロファージさんによると、今回入ってきたのはB型インフルエンザウイルス。攻撃もそれなりに通りやすいのだが増殖力が高く、それを未然に防ぐべくキラーT細胞さん達と私達が多量に動員されたようだ。ヘルパー司令のお墨付きだからここで戦う分には問題ない、けど……

 

 

「うわあああああああ!?」

「あっ、コラっ!!逃げんなナイーブ!?」

「遁走しちゃったけど、いいんですかねアレ……」

「いいや全く良くない」

 

逃走者一人。

 

更にベランダから戦況覗き込んでそのまま感染する細胞多数。

 

コレ……もしかしなくてもヤバいかも。

 

 

その日からだった。激闘の1週間が幕を開けたのは……。

 

 

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