ようやく104期生のヒロインの一人が出ます!
長い間お待たせしてしまいすみませんでしたm(__)m
〈ハチマン Side〉
俺は、シガンシナ区近郊の外れにある墓地に来て今までに亡くなった部下たちに挨拶をして、それを終えて調査兵団本部に帰ろうとしていた。
「ふー。ここに来ると、俺の無力さをいつも痛感するな…………。今回の任務でもたくさんの部下を失ってしまったな………。遺族の人達も泣かせてしまったな。」
俺はこの墓地に来る前に、亡くなった部下の遺族へ遺品を渡しに行き、謝罪をしてきた。
その時に、みんな涙を流していた。
それは当然だろう。遺族にとって、大事な箕打が亡くなったのだから…………。
どうして、この世界はこんなにも残酷なのだろうか?
たくさんの人が笑って幸せに暮らせる世界が出来たら良いのにな。
「感傷にひたりすぎたな。こんなんだとお前らに笑われるな。さてと、それじゃあまた来るぞ。」
俺は、墓で眠る部下たちに挨拶をし墓地を出たて、調査兵団本部に向かい始めるのだった。
向かっている途中、大きな袋を抱えている男二人組とすれ違った。
うおっ、危ないな。避けないとぶつかってたぞ!
ってか謝れよ!
全く、ついてないな…………。
俺は、マナーの悪い奴らにイラつきながら歩いていた。
ん? この嗅ぎ慣れた匂いは、血か?
………あそこに見える建物からか!
急いでそこに向かった。
「ごめんくださーい!」
扉をノックしたが、反応がない。
「すみません! 誰かいませんか?」
ちっ、やっぱり反応がないか! 近づいてきてよく分かるようになったが、この匂いは血で間違いない。
ドアの鍵は開いてるな。ドアを開けて中に入ると、そこには金髪の男性と、黒髪の女性が血を流して倒れていた。
「大丈夫ですか!? しっかりしてください!
……………くそっ! ダメか」
二人はもう亡くなっていた。一体誰がこんなことをしたんだ? いや、待てよ。確かこの小屋があった方角から、大きな袋を抱えた二人組の男がいたよな?
犯人はアイツらか…………!?
確証は無いが、今の所アイツらが一番怪しい。
逃げた方角から考えると、近くの森に誰も使っていない小屋が確かあったはずだ。もし犯人だと仮定して、身を隠すとしたらその場所が一番最適なはずだ。俺は急いでその小屋へ向かうのだった。
俺は全速力で走り、目的地に10分以内で着いた。
はぁ、はぁ、はぁ。ここまで走ったのって訓練兵の時以来だぞ。自己ベストタイムを間違いなく更新してるぞ。いつまでもこうしてる場合じゃない。
俺は息を整え、扉をノックした。
「すみません! 荷物をここに配達するように頼まれたのですが。」
少し待っていると、扉が開いた。
俺はその瞬間を見逃さず、扉の中を見ると先程亡くなっていた女性に似た白いワンピースを着た少女がロープで縛られて寝ていた。
ちっ、誘拐の為にあの人達は殺されたのかよ…………。それに子供まで巻き込んで怖い思いをさせやがって。コイツらは許さない。
犯人1「おい、どうしてここが分かった!? 配達とか嘘だろうって調査兵団!? がはっ!」
俺は出てきた犯人の胸ぐらを掴み、そのままの勢いで背負い投げをして気絶させた。
そして、勢いよく部屋の中に飛び込み
犯人2「何だ貴様は!? ぐはっ!」
もう一人の犯人に蹴りをかまし、気絶させた。
「ふぅー。とりあえず、制圧完了か。巨人と戦って帰ってきたら、人間と戦うなんてハードワークすぎんだろ。こういう役目は憲兵の仕事なんだが、アイツら動くの遅いからな~。ぐちぐち言っても仕方ない。っと、もう大丈夫だぞ。俺は、君を助けに来たんだ。」
俺は少女に笑いかけ、ロープをほどいた。
少女「三人いたはず………。」
「何だって!?」
俺はすぐに背後を向くと、奴らの仲間がもう一人立っており、そいつに蹴られ倒れこんだ。
「がはっ!」
犯人3「どうして調査兵団がこんな所に!? それに、これはお前がやったのか!? 見られたからには死んでもらうぞ!」
犯人は俺の体に馬乗りになり、首を絞めてきた。
「かはっ…………!」
ちっ! まさかもう一人いやがったとはな。このままでは、俺がお陀仏になっちまう。
この危険を脱するには、この状況に絶望している少女の協力が必要不可欠だ。
酷だがこれしかないか……………。
俺は少女に語りかけるように言った。
「…………戦え! 戦うんだ! 勝てなきゃ死ぬぞ! 勝てば生きる! 戦わなければ勝てない!」
犯人3「コイツ! 一体何を言ってやがる?」
少女は震える手で、俺が気絶させた犯人が所持していたナイフを持ち立ち上がった。
少女「そんな…………! できない。」
やべえ、目の前が霞んで来やがった………。
こんなことで死んでたまるかよ、クソが。
俺が死んだら悲しむ奴らばかりなんだよ………!
諦めてたまるかよ!
俺の意思とシンクロしたかのように、少女の目付きが変わった。
少女「やぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
少女はナイフを持ち、力強くこちらに突っ込んできた。
犯人はそちらに気がそれて、力が一瞬緩んだ。
俺はその隙を見逃さず、
犯人の服を引っ張り、足の力を使い少女とは反対方向に投げた。
犯人3「なんだと!? ぐはっ! クソ……………。」
俺は、その反動で起き上がり、右手で少女のナイフの刃を掴み止めた。そのさいに手が切れて血が出たが、気にしてる場合じゃねぇ。この少女を落ち着かせないと。
「もう、大丈夫だ。君は戦おうとした。その勇気を持っただけでも充分だし生きていける。君が人を殺して罪を被る必要はない。」
少女はナイフから手を離した。
少女「わたしは…………ぐすっ、うわぁぁぁぁぁぁん!」
俺はナイフを地面に置き、少女を抱き締めて言った。
「辛かったな。この世界は残酷だ。だけどな、残酷な世界でも幸せだと思えることはあるんだ。君が生きていけば、いつか見つけることができる。君は本当によく頑張った。だから、今は安心して泣くといいぞ。怖いことはもうおわったんだ。」
少女「ぐすっ、うぇぇぇぇぇぇん!」
俺は少女が安心して泣き止むまで、抱き締めながら頭を撫で続けるのだった……………。