〈ペトラ Side〉
ハチマンくんと出会ってから、3日がたった。
立体起動装置の挙動がおかしかったのは、彼のアドバイス通りだった。
点検項目に含まれていない箇所が破損していたのだ。その影響が出てたみたいで、破損箇所を直し訓練に参加すると、いつも通りにできた。
私は彼にお礼を言う為に、いろいろな場所を探し回ったが見つけることができなかった。
そうしている内に、あっという間に3日がたちようやく見つけることができたのだ。
3日前と同じ状態の彼を…………
彼は森の中の木ノ上で堂々と寝ていた。
私の忠告を聞いてくれたと思ったのだが、どうやら違ったみたいね。
これは、またお話が必要みたいね?
私は彼を起こし、地面に正座させて問いかけた。
「ハチマンくん? もしかして、今日も昼過ぎから寝ていたのかな? 訓練終わってから、寝ていたのだったら私は嬉しいんだけどな~」
彼はすごい量の汗を流し目をキョロキョロさせながら、私の問いに答えた。
ハチマン「………は、はい。そうでしゅ。」
はい、嘘ね。ハチマンくん思いっきり噛んでるし…………。
私は笑顔でもう一度問いかけた。
「ハチマンくん? 本当のことを言って?」
ハチマン「ひっ!? す、すみませんでした! この前と同じで昼間から寝てました!
ってか何でまた怒られるの?
悪いことしてないよな…………」
コ、コイツは……………。
3日前に注意してから真面目に訓練に受けるようになったと思ってたんだけど、どうやら違ってたみたいね。
ってか、後半小さい声で話してたから聞き取
れなかったし。
「何か言ったかしら?」
ハチマン「な、何でもありましぇん!」
また、噛んでるし。何だか、可愛いわね。ってそうじゃないでしょ!
ハチマンくんが訓練をサボらないようにするためには、どうしたら良いかしら?
そうだ! 良いこと思いついた!
「ハチマンくんには訓練をサボった罰として、私の自主練習に付き合ってもらいます! あっ、ちなみに拒否権は無いからね♪ 拒否したり逃げたりしたら分かってるわよね?」
私は笑顔で彼に問いかけた。
ペトラ神二度目の降臨である。
ハチマン「ひっ! 分かりました! 喜んでペトラさんとの自主練習に付き合わさせていただきます!」
「よろしい。それじゃあ、行こうか♪」
私はハチマンくんと共に自主練習を開始するのだった。
自主練習を終えてから彼に話しかけた。
「はぁ、はぁ、はぁ。ハチマンくんっていったい何者なの? 立体起動装置を使って、思い付きもしない動きしてたし、動きが速すぎて見えなかったし。それと、私以上に動いているはずなのに、どうして疲れていないの!?」
ハチマン「長いこと立体起動装置を使って慣れたし、いかに楽するかを考えながらやっていたら自然と身に付いた感じだな。」
何なのそれ?
必死に身につけたとかではなく、楽する方法を考えていたらって…………
ハチマンくんらしいのかな?
何か深く考えるのがバカらしくなってきたわね。
「ふふっ。ハチマンくんらしいわね。ハチマンくんの動きは、色々と勉強になるからコツとか教えてもらってもいいかな?」
ハチマン「ああ、良いぞ。」
そう言って彼は、私にアドバイスをしてくれるのだった。
彼と自主練習をしているとあっという間に時間がたち、夕飯の時間に近づいていた。
そろそろ自主練習を切り上げようと思い、私はハチマンくんに話しかけた。
「ハチマンくん、そろそろ食事の時間だから終わりましょう。
色々とアドバイスしてくれてありがとう!
すごく勉強になったし、上達した気がするわ!」
ハチマン「そうか。それなら良かった。俺も教えた甲斐があるぞ。」
彼は私の言葉に対して、笑顔で返してくれた。
……………その笑顔なんなのよ。すごく優しそうな顔で見ないでよ///
反則すぎるでしょう///
よく見たらハチマンくんって顔整ってるのよね。背も高い方だし。
って何を考えてるのかしら!?
私は恥ずかしくなり、顔が熱くなるのを感じた。
ハチマン「おい、顔が赤いようだけど熱でもあるんじゃないのか? 少しジッとしていろ。………… 熱は無いみたいだな。体調悪そうだし、寮に早く戻って休んだ方が良いぞ。
片付けは俺がしとくから。
ほら帰った、帰った。」
彼は、顔を近づけてきて手のひらを私の額に当てながらそのように言った。
私はあまりのことに驚いてしまい思考が停止してしまった。
いったい何なの!? 顔近いし、今まで生きてきた中で男の子にこんなことされたことなんて無いわよ!
ってか、他の女の子にもこんなことしてるのかしら? それなら相当なものよ!
私は顔が更に熱くなるのを感じながら
「え、ええ。練習付き合ってくれてありがとね。悪いんだけど、片付けお願いします。
それと、ハチマンくん。こういうことは女の子にあまりしない方が良いわよ!
勘違いしちゃう子が出たり、嫌がられたりする場合もあるから気をつけるべきよ。
そ、それじゃあね!」
ハチマン「す、すまない。妹みたいな子にやっていたのと同じようにしてしまった………
お、おう。忠告ありがとなってもういないし…………。」
私は急いで寮へと向かっていった。
その時ハチマンくんが何か言っていたが、私は余裕が無かったためすぐ寮にもどり、今日の出来事を大切な思い出として心に残すのだった。
寮に戻ってからの私は上の空で、同期からやたら心配されていたらしい。
そうして、自分の部屋でいつの間にか眠っており次の日になった。
私は起きて、シャワーに入り食堂へと向かった。
席を確保し、食事をしているとそばかすが特徴的な黒髪の少女と、老け顔の金髪の少年が私の両隣に座り話しかけてくるのだった………。