俺はみほエリが見たかっただけなのに   作:車輪(元新作)

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あらすじに載せてありますが、みつきうららさんがエミカスのイラストを描いてくださいました、この場でも改めてお礼を言わせてもらいます、本当にありがとうございます。
これからもよりいっそうエミカスをズタボロにすることを誓います。


おまけモード二本め もしもエミカスが受験失敗してたら

 

 

 

 

 ──月──日

 

 失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗したおれは失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗したおれは失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗したおれは失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗したおれは失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失敗した失

 

 

 

 ──月──日

 

 しにたい

 

 

 

 ──月──日

 

 貝になりたい

 

 

 

 ──月──日

 

 ようやく少し回復した。

 でも鬱だ、しにたい。

 結論から言うと俺は黒森峰の受験に失敗した。

 多分テストがだめだった、しにたい。

 戦車道特待生なんて枠もあったが入れなかった、しにたい。

 俺は、失敗した。

 十数年もの努力漬け、入学なせずなにも得ず!

 ものの見事に敗北者です本当にありがとうございました。しにたい。

 

 

 

 ──月──日

 

 滑り止めには受かってた。

 しかしこの心に刻まれた傷を癒すにはまるで足りない。

 俺の十二年間の努力は一体なんだったんだろう。

 ネタ抜きで死にたくなってきた。

 でもまだ諦めたくない。

 何故俺が転生などという数奇な

 

 書いてて思ったが今時転生者なんぞ100g100円の価値もなさそうな気がする。

 

 まぁ、ともかく滑り止めに受かった学校もまたアニメに名前の出た学園艦だ。

 可能性は0じゃない、最後まで諦めずに抗おう。

 だめだったらその時はこの世からピロシキする、みほエリのないこの世に未練なんてないわよ!!

 

 

 

 

 

 

 

 ──月──日

 

 というわけでやってきましたプラウダ高校のある学園艦。

 今年からこの学園艦にある中学に通うことになるわけだ。

 まず第一印象は寒い。

 四月になったというのに高緯度を航行するこの学園艦は平然と雪が降ってくれる。

 もともと雪国で育ったのでこの体の耐寒性能は高いはずなのだが脂肪が薄いせいで普通にキツイ。

 トロリーバスに頼らなければ移動は困難だろう、特に俺ほど背が低いと真剣に積雪の方が背が高くなるからシャレになってない。

 

 ひとまずは、こちらの生活に慣れなければならないだろう。

 学生寮が備え付けられているのは幸運だった。

 最低限の家具はあるので生活には困らない。

 明日からは錠剤などを購入する場所も探さねばならない。

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャがおった。

 気に入られた。

 展開が早すぎる。

 

 

 

 ──月──日

 

 昨日は疲れ果てて日記もろくに書けなかった。

 校舎内でカチューシャに遭遇し、まじまじとこちらを見つめた後に背丈を聞かれて答えたら満面の笑みでかいぐりされたのだ。

 まさかこんなことになってしまうとは……ていうかカチューシャはこのころから学園艦にいたらしい。

 高校に入ってからの動きはプラウダ戦記で読んだのだが。

 確か高校に入ってからノンナと知り合ったはずだからおそらくそれまでノンナと出会うことはないだろう。

 

 なんにせよ、気に入られすぎないようにしなければ。

 億が一にでもノンカチュは邪魔してはいけない、コジキにもそう書いてある。

 しかしカチューシャはお構いなく俺を引っ張り回すものだからたまらない。

 確かに俺は小さいが、さすがに高3にもなって127センチのカチューシャよりはでかくなるだろうからその時に離れてくれるといいのだが。

 

 

 

 ──月──日

 

 戦車道を履修することにした、みほエリとの接点を作るにはもはやこれしか手がない。

 そして当然カチューシャも戦車道を履修していて、当たり前のようにカチューシャの戦車に引きずり込まれる。

 何ができるかと聞かれ装填手ですと答えたらフリーズした後嘘つくんじゃないわよと引っ叩かれた。

 ムカついたので針金を目の前で引きちぎった。

 怯えられた。

 正直やりすぎたと反省している。

 トルバラン、トルバランだわ! とか言われたが一体何のことだろうか。

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャの戦車にて装填手として活動を開始して早一月、圧倒的撃破率を買われてレギュラー入りを果たした。

 カチューシャの指揮能力は尋常ではない、作中でかなりの活躍を見せた力量の一端を垣間見た。

 それはともかく俺とカチューシャ合わせて戦車の妖精扱いされ始めた。

 とはいってもヴィィとかそのあたりのやばいやつだけど。

 なんでもカチューシャ車に目をつけられた戦車は絶対沈むからだとか。

 俺を巻き込まないでほしい。

 

 

 

 ──月──日

 

 俺は友達が少ない。

 そもそも普段の生活スタイルがスパルタすぎるのもそうだが、カチューシャと一緒にいるのも原因だと思う。

 カチューシャの性格ははっきりいって幼稚で苛烈、そりゃ人も寄り付かない。

 そんなカチューシャを放置するわけにもいかないのでそばにいるのだが、そのせいで俺もかなり奇異の視線を向けられている。

 まぁ別に友達とかいらないけどね、未練とか残ると困るし。

 

 

 

 ──月──日

 

 身長が全然伸びません。

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャが俺の部屋に押しかけてきたのだが中を見るとさーっと顔を青ざめさせていた。

 まあ確かに写真の一枚もない部屋は殺風景通り越して虚無の領域だもんね、綾波レイの部屋よりひどい。

 唯一コーヒーサイフォンだけが異彩を放っている。

 

 そしてその後有無を言わさず連れ出された俺はカチューシャと一緒に女の子らしいアイテムを買い漁るハメになったのだった。

 お金が足りない、バイトでも探したいけど中学生を雇うバイトなんてあるかな。

 

 

 

 ──月──日

 

 雪が厳しい時期になってきたのだが思わぬ展開になった。

 朝のトレーニングがわりに雪かきをすることにしたのだが、ついつい熱が入って寮の周りを全部片付けたらすごく驚かれた後に管理人さんにお小遣いをもらえたのだ。

 もしかしたら雪かき代行サービスでお金稼げるんじゃないだろうか。

 

 

 

 ──月──日

 

 雪かきたーのしー。

 

 

 

 ──月──日

 

 あだ名が人間ドーザーになった。

 カチューシャは一生懸命手伝ってくれる。

 なんやかんやいい子よねこの子。

 ぶっちゃけ戦力にはならないがとても嬉しいのでお菓子をあげたりコーヒーを淹れたりしてあげる、特にコーヒーをかなり気に入ってくれた。

 でもロシアってコーヒーより紅茶のイメージあるけどいいのかな。

 

 

 

 ──月──日

 

 中等部全国大会は2位の結果に終わった。

 まぁ頑張った方だろう、俺はそもそも三位以降に入ったことがなかったので人生初の快挙だ。

 だがカチューシャは納得いかないらしく、放課後に俺の部屋に来て悔し涙を流していた。

 このハングリー精神は嫌いではないので追い出しはしないことにした。

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャが3年生に喧嘩を売って巻き込まれた。

 体躯で負けるカチューシャを守るためにとりあえずでっけースパナを取り出して某ダークファンタジーのような構えからの叩きつけを繰り出したら普通に逃げられた。

 まぁ怖いよねそりゃ。

 カチューシャ曰くこのぬるま湯に浸かり切った奴らに革命を起こすと言い出し、自分がトップに立って来年は一位を狙うらしい。

 拒否権はないと言われた。

 まぁ別にいいですけどさ。

 

 

 

 ──月──日

 

 大革命により最有力候補を押しのけてカチューシャが隊長となった。

 まぁ戦車戦5vs10で返り討ちに合えばそりゃ心折れるだろ。

 幼稚で苛烈、しかし強く、引っ張っていくカリスマがある。

 カチューシャの戦車道の指揮能力は本物だ、来年はマジで一位あるかもしれん。

 そして俺はエミーリヤの異名を授かった。

 カチューシャなりの親愛表現かも知らんが、本編で見たミホーシャのようなのではなくなぜーリヤなのだろう。

 

 

 

 ──月──日

 

 長かった冬が終わり二年生になった。

 最近戦車道チームの中では練習がきついと弱音を吐くものが増え始めている。

 まぁ事実カチューシャの課してくる練習はキツイのだが俺からすると誤差の範囲なので頑張っていただきたい。

 しかし最近は装填速度が伸び悩んでいる。

 尋常ならざる怪力を得てこれか、所詮ここらが限界か……と、諦めてもいいのだがカチューシャは未だ頑張ってるから俺ももがいてみよう。

 

 

 

 ──月──日

 

 ノンナらしき人を見かけたが当然何事もなかった。

 よかった。

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャが泊まりに来たのでお手製のビーフシチューでもてなしたりした。

 真面目な顔でなぜ戦車道をやっているのかと聞かれたが、素直に意地だと答えておいた。

 そりゃそうだ、ここまで全てみほえりのために捧げてきた人生だった、今更諦められるわけもない。

 その答えは大いに笑われてエミーリヤはバカだと貶されてしまったが許す、だってバカの所業だもん。

 自覚はある。

 

 

 

 ──月──日

 

 中学の全国大会が始まった。

 カチューシャの指揮のもと、一回戦の相手を消し炭にする。

 つよい(小並感

 圧倒的強さからか、カチューシャは地吹雪のカチューシャの二つ名を得た。

 でもこの歳になって二つ名などと……厨二病まっさかりやん(笑

 いやー俺はいいですわー

 

 

 

 ──月──日

 

 俺にポリニヤのエミーリヤの二つ名がついてしまった。

 助けてくれ。

 

 

 

 ──月──日

 

 全てを焼き尽くす暴力とはよく言ったもので準決勝の試合をほぼ完封した。

 マ?カチューシャここまで強かったっけ。

 意地でも勝つ!と張り切っている。

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャが泊まりにくることはもはや珍しくないのだが、ベッドに潜り込まれて心臓が破壊されたかと思った。

 頼む、勘弁してくれ、拙者はノンカチュ信者なんだ。

 

 

 

 ──月──日

 

 勝ちました、嘘だろお前。

 まさか黒森峰に勝てるとは夢にも思わなかった。

 あまりの快挙にチームメンバー全員が泣きながら抱き合っていた。

 試合後にまほとカチューシャが高校の全国大会で決着をつけると約束をし合っていた、恐らく次の大会での覇を競い合うのだろう。

 ……まほって、確か1対10の殲滅戦を勝利するレベルの化け物だったはずなのだが、そんなのにライバル認定されるとか俺だったらこの世からピロシキするわ、カチューシャすげーな。

 

 ちらりとみかけたみぽりんは俯きがちでなんとも寂しげだった。

 吐血しかけた、みほエリは為されていなった、わかってはいたが心が折れそうだ。

 苦しいです助けてください。

 

 

 

 ──月──日

 

 雪かきの日々に再び別れを告げ、カチューシャは卒業し俺は三年となった。

 カチューシャにさっさと進級しろと怒鳴られたが、時の流ればかりは人様にはどうしようもない。

 装填手の席はいつでも開けてあると言われて、ひとまずの別れを告げた。

 

 よし、俺がいない間にノンカチュを成立させとくようにな!ポリニヤのエミーリヤとの約束だ!

 死にたい!!!!!!

 

 

 

 ──月──日

 

 カチューシャが遊びにきた。

 ノンナも連れてきた。

 ノンナにカチューシャより小さい……! と驚かれてしまった。

 どうやらカチューシャは高校でも巧妙に立ち回りガンガン地位を確立しているらしい。

 泥臭いことも平然とやっていた覚えがあるが怪我などはしてないのだろうか、少し心配だ。

 

 ノンナの方も、俺のことは聞いていたらしい、ポリニヤのエミーリヤとは少しは有名な装填手なのだそうだ、死にたい。

 まさかここまで小さいとは思ってなかったらしく本当に装填手としてまともな仕事ができるのかと疑われたのでとりあえず冷蔵庫をヒョイっと持ち上げてみたらもういいと言われた、そりゃそうだ。

 コーヒーはお気に召したらしい。

 

 

 

 

 

 

「カチューシャは、あの子をいたく気に入ってるのね」

「ええもちろん、カチューシャの最高の部下なのよ」

 

 エミーリヤの家を訪ねてからの帰り道、私の言葉にカチューシャは不遜な笑いを浮かべて答えた。

 いつもピリピリとした雰囲気をまとっていたカチューシャだが、彼女の前ではいつもよりずっと柔らかく笑っていた気がする。

 そこまで信用するに至る何かが、あるのだろう。

 この小さな暴君にそうまで思わせる何か、それが無性に気になる。

 

「なぜ、そこまで気にいったのかしら」

「意地があるからよ」

 

 意地、とは?

 問いかけるような視線を受けてカチューシャも言葉を続ける。

 

「エミーリヤは、カチューシャよりも小さい。 装填手なんて役割には徹底的に適性がないわ。 それだけじゃない、色々試させてみたけどとにかく不器用で、砲撃手としても通信手としても操縦手としても才能のさの字も見当たらないわ、他の全てを投げ捨ててでも努力し続けてようやく平凡な選手になれるレベルかしら」

 

 車長としては論外も論外、と付け加えてカチューシャは話を一度締める。

 確かにあの体躯では装填手としての仕事は適性がないと言わざるをえない。

 他の役割にも才がないのならば、とうの昔に戦車道の道を諦めていただろう。

 それでも今、彼女は他校にも知れ渡るほどの装填手となった。

 

「諦めないの、上を目指すことを絶対にエミーリヤは諦めないわ。 目を疑うようなトレーニングを続けて、食事だって栄養効率だけを求めた味気ないものをずっと続けられて、娯楽のない退屈な日々を耐え抜けられる、強くなりたいから」

 

 強さへの、執念。

 上を目指すことへの渇望。

 

 それは、カチューシャにも確かに備わっていて。

 

「なるほど、似た者同士なのね、色々と」

「カチューシャにずっとついてこられたのはエミーリヤだけだったわ。 ああ、なんで同い年に生まれてくれなかったのかしら」

 

 大げさに肩をすくめるカチューシャに、クスリと笑いが溢れてしまった。

 そして、少しだけ2人の関係を羨ましいとも思う。

 

「だから、今のうちにカチューシャたちの所属する隊を『カチューシャたちのモノ』にするわよ。 エミーリヤが入ってくるまでにあのぬるま湯に浸ったような環境を作り直さなきゃいけないわ、恥ずかしいところは見せられない」

 

 辛い道のりになるだろう、三年生との対決は避けられない。

 しかしそれでもカチューシャなら、やってくれると思えるのだ。

 

「では、帰りましょうカチューシャ」

「ええ、カチューシャたちの戦いが待ってるわ」

 

 

 

 そして、時は流れて。

 最高の同士を迎え入れた我らがプラウダ高校は、宿敵黒森峰との戦いに臨むことになる。

 

「カチューシャ、どんな無茶を言おうと答えてやる、さあオーダーをよこせ」

「えぇ……エミーリヤ、行くわよ! 腕がへし折れる覚悟で弾を込めなさい!! そっちは任せたわノンナ!!」

「Понятно」

「日本語!」

「了解です」

(絶対に諦めねえぞ!!ここであの事件を起こさせずにみぽりん転校ルートをおじゃんにしてやる!!!!!!!!)




もうね、プラウダが強すぎて草生えますよ。
とりあえず失敗ルートをプラウダで書いたから転校ルートは別の高校でかくね……だってほら、同じ高校だと、その、わかるだろう?同じ同士じゃないか?
次回、ゆかエミです、試しに遊び抜きのガチ百合を書いてみます、だめだったらネタに逃げます。
非力な私を許してくれ

ちなみにこのルートでは無事事故を起こさずに戦いが終わりまほとカチューシャがそれぞれ2-2のイーブンとなり三年で決着をつける展開になりますがそのころノンカチュに挟まれそうになるストレスでエミカスが胃をやってしまいます

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