俺はみほエリが見たかっただけなのに   作:アーマードコアの新作

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「誤チェストにごわす、こや目当てのガルおじではなか」
「またにごわすか」
「チェストん前にエミカスか聞くんは女々か?」
「名案にごつ」


パンツァード・コア プロジェクト トランスミグレイション

──月──日

 

ぼくは今病院にいます

 

 

 

──月──日

 

病院に入って2日目、相変わらず病院生活は暇です。

身体能力を維持する為の最低限の運動しか積めず、そして俺は本も携帯ゲームも持ってないので必然日記を書くかネットサーフィン(笑)でssを読むことくらいしかできまちぇん。

つらい、つらい……

 

さて、何故俺が病院にいるかというと簡単に言えばストレス性の胃炎である、割と重度の。

今思い出しても忌まわしいみほエミエリ事件の翌日、目が覚めた時俺はすでに病院にいたのだ。

みぽりんにもエリカにも盛大に泣かれた。 秋山殿にも泣かれた。 ピロシキ案件では……?

なんでも朝起きたら俺が口の端から血を流していたらしく呼吸もか細かった為慌てて運び込んだのだとか。

そりゃ慌てるよ……朝起きたら隣で寝てた人が血を流してるとかトラウマものよ。

俺としてもそんな一歩間違えれば自分の血で溺れて死ぬとかいう死因は嫌だ。

だからみぽりんとエリカは俺を挟まないで手を握らないで(懇願

 

エリカは昨日にはもう黒森峰に帰ったが、時間ギリギリまで俺の体調の心配をしていた。

いい子やなぁ……その気遣いが刺さるぅ!

なので今日のお見舞いメンバーは大洗戦車道チームの方々だ。

とくにみぽりんは泣きそうな顔でこちらの手を握ってくるものだから本当に申し訳ありません。

あと秋山殿、偶にすごく切なそうな顔でこちらを見つめるのをやめていただきたい。

 

そして、会長にすごく謝られた。

俺がストレス性胃炎を発症したのはきっと自分が無理やり戦車道を再開させたのが原因だろうと思ったらしい。

 

……いやもう本当に申し訳ありません。

そういうんじゃないんです、みほエリに挟まれたストレスとかいうクッソくだらない理由なんです、本当にごめんなさい。

大抵の人にはどうでもいいことなんだろうけど俺にとってはとても大事なことなんです、ゆるして……

 

 

 

──月──日

 

とりあえず退院した。

しばらくは薬を飲む生活が続くだろう。

あとは適度な運動や十分な休息、あとは趣味などで心の余裕を保つこと、だそうだ。

こればかりはすぐには治らないだろう。

 

というわけで俺は秋山殿とみぽりんと一緒にコーヒー専門店なんてところを訪れて、ちょっとお高級な豆を購入した。

その名も『パナマ・ゲイシャ』。

2人も値段を見て飛び上がっていた。

俺も思わず躊躇したが、一度は飲んでみたかったので購入、てーいーねいていねていねーいに抽出して2人にご馳走した。

俺も飲んでみたが、やはりうまい!

さすが品評会の出禁食らった豆は違うな!

 

嘘です実はそこまではっきりとはわかりません。

みぽりんはその味に驚いているあたりやはり味覚が鋭いんじゃないだろうか。

 

 

 

──月──日

 

日々をのんびり過ごして、なるべく外出することでみぽりんとの接触時間を減らしている。

みぽりんがやたらと俺に心配そうに構ってくるのだがそれがいちばんのストレスの要因だから仕方がない。

 

改めて言っておくがみぽりんと触れ合うのが嫌なわけじゃない、俺はみほエミとかそういうのがなされるのが嫌なんだ。

みぽりんのガチトークで俺に恋慕してることを知ってしまった以上このままではダメだ、これからはみぽりんに冷たくして愛想をつかしてもらえるよう努力しなければならないだろう。

そうこうしているうちにみぽりんからお電話、心配してくれるのは嬉しいけど胃が痛いし過剰すぎだから堪忍してぇ〜……

 

よし、家出しよう。

 

 

 

──月──日

 

みぽりんに少し自分を見つめ直す為今日明日は帰ってこないと告げたがめちゃくちゃ引き止められた。

予想通りだったのでストレス解消のためにも1人になりたいと告げるとすごく泣きそうな顔でごめんねと謝られた。

負けた。

無理です〜、みぽりんにこんな顔させるとか確実にピロシキです〜。

プチ家出計画はおじゃんになりました。

そしてこれを書いてる今もなんだか申し訳なさそうな顔でみぽりんがこっちをみてくる。

このままでは精神が削られて削られて削り取られてピロシキの中のお惣菜にされてしまうので明日はみぽりんを元気にさせる為にも遊びに行ったりしようと思います。

 

……みぽりんを悲しませるとストレスが溜まり、みぽりんとペタペタ触れ合うとストレスが溜まる。

アレ? これは詰みでは??????

 

 

 

──月──日

 

エキシビションマッチ開催決定!

戦車道の練習再開!!

これにより、俺はカメさんチームの車内にいることが多くなったのでみぽりんと合法的に離れることができる!!

みぽりんも悲しまず俺も近づかなくていい、極めて有効な対処法だ。

ほんま戦車道様様やで、たーのしー!! 装填作業にも気合が入るってもんよ!!

だから会長、俺を休ませるのはやめて、戦車道やらせて、俺にはもう戦車道以外救いがない。

 

 

 

──月──日

 

冷静に考えたらもう直ぐ廃艦イベントやんけ、やばばない??

めっちゃキツいんよあのシーン、でも俺が何をできるわけでもないからその後の展開に身をまかせるしかないんだよなあ。

かなしみ。

 

 

 

──月──日

 

試合の日程が決まった。

夏では最後の試合となるだろうか。

聖グロとプラウダの二校を相手に知波単と大洗のタッグで戦うことになるが……負けそう(小並感

別に負けるのが好きではないので普通に頑張って戦うけど、俺1人が加わったところでね……

 

 

 

──月──日

 

初っ端から単独偵察兵として運用されることとなった。

待って??? 決勝では確かに単独行動したけどアレ戦車道として明らかにおかしいからね???

アレを初っ端からやるのはなんか違うでしょ、ていうかもうすでにネット界隈では俺は完全にニンジャだのエイリアンだのといったあだ名が定着してるのにもう完全に固定されちゃうじゃん。

日本列島全土で俺がニンジャとして認識されちゃうじゃん。

別にいいけどサンダースとか行ったら大変なことになりそう。

 

 

 

──月──日

 

【悲報】俺専用新ルール追加【絶望】

相手チーム全車両に一丁ペイント弾を発射するアサルトライフルが配備されるそうだ。

辛すぎる。

そして俺自身には攻撃手段は無しなのだとか。

あくまでも戦車と戦車の競い合いであってそこに俺が歩兵として撃破能力を持つのはおかしいだろうってことらしい。

まぁ言いたいことはわかるけどさ……

とりあえず今日からは射撃を回避する訓練を行おうと思う。

ペイント弾の弾幕から逃げ続けるのはなんとなくスプ◯トゥーンを彷彿とさせる。

まあ俺は地面に潜ることも大ジャンプもできないけどな!!

 

 

 

──月──日

 

試合中の装備品としてゴーグルが支給された。

目に入らないようしっかりつけよう。

そして秋山殿が俺にマフラーを編んでくれた。

濃赤色でかなり薄手、水洗いにも対応してる。

これでお顔を守ってねってことらしい。

秋山殿にプレゼントをもらってしまうとはこれはすごいことだ!

三倍返しくらいはしなくてはならないがどうすればいいのか皆目分からない。

どうすれば……

 

 

 

──月──日

 

そういえば試合の日程が決まったなら愛里寿に連絡しなくてはならないのを思い出す。

メールをして、ボコミュで会う約束をした。

また部屋にボコグッズが一つ増えそうだ……いや、みぽりんへのお土産も含めて二つは固い。

でもまあそのかわり愛里寿ちゃんの笑顔やリアルがんばえーボコーを聞けるのでやめようとは思えません。

ごめんね、愛里寿が好きなガルパンおじさんのかたがたごめんね……でも寂しそうな愛里寿放置するとかありえへんやろ……

声かけちゃったらもう沼やったんや……ボコのことを楽しそうに話す愛里寿が沼すぎたんや……わかるだろう?同じリンクスじゃないか。

 

しかしその愛里寿とおそらく大学選抜で戦うことになるわけだ。

俺が大洗の生徒であることはおそらく知られてないだろうし、できればこのまま隠し通してあげよう。

みぽりんに加えて俺まで倒さなきゃならないとかちょっと彼女にはきつすぎるだろう精神的に。

 

ps.愛里寿は決勝戦で俺のことを見て大洗の生徒であることを知ったとメールが来た。

冷静に考えたら当たり前じゃんアホか。

 

 

 

──月──日

 

最近何か違和感を覚える。

以前と何かが変わっているような、奇妙な感覚だ。

この違和感の正体はさっぱりわからない、エキシビションマッチの前になんとかこの不可解な状態を改善したいものだ。

 

 

 

「ふぅ……」

 

日記を書き終えて、一つ伸びをする。

早めに書いてしまおうと思ったのだが思いの外書くことが少なくてあっという間に終わってしまった。

 

しかし、なんなのだろう、この喉に魚の小骨がつっかえてるような違和感は。

原因がさっぱりわからない。

何も変わっていないはずなのにとてつもなく大きな何かが変化してしまってるような、例えるなら飼っている犬がある日突然猫に変わってしまったのに気づくことができないような。

 

「……気にしても仕方がないか」

 

俺は携帯を充電機につなぎ、ベッドから起き上がった。

今日の晩飯当番はみぽりんだが、俺も少しは手伝ってもいいだろう、材料を切ることだけは早いのだ。

 

「みほ、何か手伝うことはあるか?」

「あ、うん。 ありがとうエミリちゃん」




AC道。
それは戦いの中で発展、進化した戦車道。
そんな鉄臭い競技を乙女の嗜みとする選手たちを、人はレイヴンと呼んだ。

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