GEとfate(?)のクロス。
……ここはどこ?何故こんなところにいる?
確か俺は学校の帰りに……くそっ、ダメだ。思い出せねぇ。
まあ、いい。とりあえずは現状確認か。持ち物は……何も無いと。そんで周りに見えるのは木・木・木……森か?恐らくどこかの森なんだろうな。だが、気になるのは所々に見える朽ちた建物の成れの果てと思わしき物体だ。後で調べてみるか。幸いにも水場は近くにあるし死ぬことはないと思いたい。
一先ず、池と思われる水源へと行き、水が綺麗なのを確認した後、一口。うん、旨い。……いや、まあ普通の水だけど。
と、ここで俺は少し違和感を覚えた。具体的には、水を飲む時に水面に写った顔に。……自分の記憶では、そう。Fate/grand order等のFateシリーズに出てくる青セイバーのような顔、いわゆるアルトリア顔に似ていると言われたことはある。言われてみると確かに似ている気はした。別に瓜二つって訳でもなかったが。
だが、今はどうだ。もう一度確認してみるが、完全に記憶に残るアルトリア顔である。ついでに身体の方も見てみる。スラッとした綺麗な足、大きく発達した自慢の胸、か弱そうな細い腕……つまりは乳上、もしくは獅子王こと、クラス:ランサーのアルトリア・ペンドラゴンその人である。ふむ………
な ぜ こ う な っ た ! ?
俺は確かに元々胸も大きく、背も高かった記憶はあるけど……いわゆるコミュ症というやつを発症していて、そのせいで昔からスマホのゲームばっかやってて……特にハマったのがFate/grand orderで、最初に当たった星5サーヴァントのモードレッドに愛着がわいて、ちょっと口調をモードレッドっぽくしたら、いつの間にか(何故か知らないけど)姐御って呼ばれるようになって……気付いたら自然と出る一人称が『俺』になってたな……アハハ。あ、最近FGOログインしてないな……ログインしないとって、手元に端末ないじゃないか!ちくしょう!
……とりあえず現実逃避はやめるか。
次は俺……何故かアルトリア(ランサー)そっくりになってるし一人称は『私』の方が彼女らしいか。ん?そういやモードレッド口調では普通に話せていたし……もしかして口調を真似しているとコミュ症が発生しないのか!?
まあ、それは今はどうでもいいか。
気を取り直して私の出来ることだけど……何が出来るんだ?(何故か)姐御と呼ばれていた私だけど、子供が好きで目指していたのは保育士のため、出来ることといえば……
・ピアノ(そこまで上手くない)
・裁縫
・子供と仲良く遊ぶこと
・ゲーム
くらい?
……あれ、もしかしなくても詰んでる?サバイバル関連の技能なんて持ってないし……。早く町や村でも見つけないと餓死してしまうじゃん!?
いくらアルトリアそっくりになっているとはいえ流石に聖槍とかを呼び出したりすることは出来る訳ないしな。まあ、言うだけならタダだしやってみるか。
「聖槍、抜錨!……なんてな」
やはり、何も起き――カッ!――は?
突如右手に光が収束しだして、それが槍の形をとったと思えば、そこにあったのは
……マジか。もう一度言おう、マジか。
いや、それよりもこれどうやってしまえばいいの!?人に見られたら確実に危ない人に見られるよ!?それにこれがもし女神ロンゴミニアドのなら宝具の中でも桁違いの威力を持ってるはず――普通の宝具の威力が1000~3000に対して300万とか――だし。……まあ、私は人間だし、流石に無いわな。
少し慌てたが、消えろと軽く念じると聖槍は消えた。もちろん再び呼び出すことも出来た。
それから
とりあえずここまでのことを纏めよう。
・何故か私はアルトリア・ペンドラゴン(ランサー)になっている。
・聖槍、聖剣を呼び出せる。ついでに風の魔術も使える。
・食料が無く、ここがどこかわからない。
・手持ちが何も無いため、服がこれ(今着てるシンプルな下着とシャツとズボン)以外何もない。
・お腹すいた。(←ここ重要)
さて、どうするか……っと誰かが近づいて来ているようだ。ガサガサ揺れる草むらから現れたのは、小さな恐竜みたいな姿をした(とは言え人間サイズはあるが)白いバケモノ。顔には大きな牙が下顎から生えている。
って危な!?
そのバケモノは私の姿を見るなり尻尾からトゲを飛ばして攻撃してきた。まさか、この廃れた建物とか人間がいなかったりするのはこいつに滅ぼされたからなったとかじゃないよな!?とにかく、このままだと私の命は危ない訳で……
「聖剣、解放!」
風を纏わせ刀身を隠した聖剣を呼び出し、構える。戦ったことなどないし、武器を持つのはさっきが初めて。だけど何も出来ずに死ぬよりはよっぽどいい。幸いにも敵は目の前の一体だけ。運が良ければなんとかなるかも知れない。生まれて初めての戦いに手が震えるが、それを気合いで押さえつける。
バケモノは私に向かって歩みを進め、大きく口を開いて噛みつこうとしてくる。動きはそこまで早くなく単調だったので、それを横にステップして避け、すれ違い様に聖剣を振り切り裂く。それで微かに怯んだのを見て、更に追撃。だが、バケモノもやられてばかりではなく、反撃とばかりにその場で回転し、尻尾で攻撃してきた。咄嗟に聖剣を滑りこませガードする。小柄な体躯に似合わず結構なパワーを持っているようで、聖剣こそ手離さなかったものの、衝撃で軽く飛ばされ尻もちをつくことになった。
しかし、それだけでも十分に隙になってしまう。まだ立ち上がってない私にバケモノは噛みつこうと口を開けて突進してきた。
「ッ!……
咄嗟に聖剣に纏わせていた風を解放し、バケモノを吹き飛ばす形で距離を取る。ほんとに咄嗟にやったことにしては出来た方だとは思う。何しろやり方なんてわからず勘でやったから。
防具なんてものは無いので攻撃を喰らわないことを最優先にしながら果敢に攻めていく。
「これで、トドメだ!」
そして、振り下ろした聖剣の一撃でバケモノを仕留める。しばらく待って、動かないのを確認出来たので近づいてみる。聖剣で軽くつつくも反応しない。
ふー……助かった?
とりあえずはよしとして、これ……食べれたりするのか?いや、食べたいかと言われると食べたくはないけど、お腹がすくと動けなくなるし……。
とか、思っていると倒したバケモノの体は自然と崩壊していって最後には黒い粒子となって消えていった。
…………そんなぁ。
と、まあこんな感じで私の異世界(?)生活が始まったのだった。
主人公設定
名前:未定
性別:女
容姿:アルトリア(ランサー)
あだ名:姐御
由来は、子供好きがあってか面倒見がとても良く(本人は知らないが)周囲から慕われていることから。
将来の夢:保育士
好きなもの:子供、ゲーム
嫌いなもの:イジメ、悪いこと
持ち物:聖剣、聖槍、現在着ている服。以上。
コミュ症なのに将来の夢が保育士とは……なお、キャラの口調を真似ていれば普通には話せる模様。